世界の無人島を20個ピックアップし、一覧として紹介していきます。それぞれの名前や場所、そして特徴などを見ていきましょう。
人が住んでいない「無人島」。
ある人は冒険心をくすぐられたり、また別な人はゆっくりとした時間をくつろぎたくなるなど、人それぞれ無人島に対して想像力を膨らませるはずです。
そんな無人島、小さいものまで含めれば、数え切れないほど多く世界中に点在しているんです。
この記事では、無人島の中でも独特の特徴があるために、ちょっとした雑学知識としても知っておきたい20個をピックアップして紹介していきたいと思います。
ちなみに、単に「人間がいない島」と言っても、人間が全く滞在することがない島もあれば、数日間滞在することがある島など様々ですが、今回は「定住者がいない無人島」を集めてみました。
中には定住できないけど観光で訪れることが可能な場所も多くあるので、気になったらチェックしてみてください。
世界にある無人島の名前や場所を確認しよう!26個をピックアップして一覧で紹介
無人島1:クリッパートン島
(出典:wikipedia)
クリッパートン島は、メキシコの南沖、グアテマラの西の太平洋に浮かぶ、サンゴの環礁島(環状に形成された島)。
現在はフランスの属領であり、過去には軍事目的や飛行機の中継地点として利用されていた時期もありますが、現在はそれもなくなり、誰も定住している人はいない無人島となっています。
無人島2:コミノト島
コミノト島は、地中海に浮かび、マルタ諸島で3番目に大きな島コミノからわずか100mのところに浮かぶ島。
マルタにいくつか存在する無人島の中では2番目に大きく、周りを澄んだエメラルドグリーンの海が囲む美しい場所です。
そのため、ダイビングやシュノーケリングスポットとしても知られます。
無人島3:ナウロッパ島
(出典:wikipedia)
サモアのウポル島とサバイイ島の間のアポリマ海峡には、とても小さな島「ナウロッパ島」が浮かび、ときおり観光客もやってくるなど、美しいビーチや島を覆う美しい森が自慢。
しかし、この島は人間が誰も住んでいない無人島で、代わりに多くのコウモリが住んでいます。
また、ナウロッパ島を囲む海は、ウミガメのための保護区となっています。
無人島4:ゴツカ・サンド島
ヨーロッパのバルト三国と北欧のスカンジナビア半島の間にあるバルト海の中央部には、スウェーデンに属するゴツカ・サンド島という砂の島があります。
面積はおよそ40㎢と比較的大きく、美しいビーチや砂丘、内陸部に広がる松林、そしてたくさんの珍しい昆虫や植物が見られるのが特徴。
そんなゴツカ・サンド島は、1963年に全域が保護区として国立公園に指定されたため、現在は従業員以外に滞在する者はいなく、基本的には無人島のカテゴリーに分類される島となっています。
ちなみに、夏には観光地として4000人を超える人々が毎年訪れるようで、島の自然を観察したり、トレッキングするなどのアクティビティが盛んらしいです。
無人島5:フォート・キャロル島
(出典:wikipedia)
メリーランド州の港町ボリチモアを守るため、パタプスコ川のど真ん中へ1847年に建設が開始されたのが、フォート・キャロルと呼ばれる人工島。
六角形の形が特徴的で、その面積は東京ドームの1/4強と非常に小さな島。
しかし、1861年に南北戦争が始まってからも未完成なままで、そのまま完成されることなく建設は中止。
南北戦争が終わる頃には、この施設の機能不全が明らかとなり、1921年にアメリカ軍は、フォート・キャロルを完全に閉鎖しました。
その後、1958年に島は民間の開発業者に売却されましたが、この島を開発するには採算が合わないことが判明し、現在まで何も手がつけられずに無人島のまま残っています。
無人島6:ラザレット・ヌオーヴォ
(出典:Lazzaretto Nuovo)
ラザレット・ヌオーヴォは、イタリアのヴェネツィアを囲むラグーンの入口にある島。
中世の頃はこの島に建てられた修道院に人々が信仰目的で集まっていましたが、1468年、ヴェネツィアに出入りするすべての船舶の検疫エリアとして指定され、検閲施設が置かれたことで、この島の運命は変わっていきます。
その後、ラザレット・ヌオーヴォは軍事基地として利用されることになりましたが、イタリア軍は1975年にこの地を放棄し、何年もの間放置されていました。
現在は地域の取り組みにより、文化博物館へと姿を変えて観光客が訪れたり、また、イタリア文化芸術省の支援を受けたりもしているため、人が訪れる場所ではある一方で定住者はいないため、無人島の一つとして考えられます。
無人島7:パルミラ環礁
パルミラ環礁は、ハワイから南南西におよそ1600km離れたところにある、アメリカの領土に属する島。
しかしながら、この島は孤立しており、また公式発表では誰も住んでいない無人島であるため、アメリカの合衆国が制定する自治法を置けず、現在は非自治的領域となっている場所です。
第二次世界大戦中、アメリカ軍はこの島に滑走路を建設しましたが、大戦後は利用されることがなくなり、ほとんど整備されずに放置されたままとなってしまっています。
ちなみに、このパルミラ環礁は、1992年にドラマ化された小説「美しき容疑者」の話の元となったアメリカ人夫妻の殺害事件が1974年に起きた場所としても知られています。
無人島8:デヴォン島
(出典:wikipedia)
カナダ北部の北極海に存在する島の一つデヴォン島は、カナダのヌナブト準州に属する無人島。
その厳しい寒さや、孤立して寂しい環境のせいか、誰一人住んでいる人はいませんが、実は日本の本州の約1/4の面積を持つ非常に大きな島であり、「世界最大の無人島」としても知られる場所。
そのため、人間が生活するには過酷で不毛極まりませんが、一方、その環境を利用することで火星探査機の試験場として使われています。
無人島9:ボールズ・ピラミッド
ニュージーランドとオーストラリアとの間に位置するこの「島」は、約640万年前に形成された、消滅した火山の残存とでも言えるもの。
尖った大きな岩の塊と表現するのがぴったりな島で、もちろん人が住めるような場所ではないため無人島です。
ただし、その独特で珍しい地形によって、ユネスコの世界自然遺産に登録されるなど、住むことは出来ませんが、人間にとっては自然を理解する上で価値の高い島と言えるでしょう。
ちなみに、この尖ったボールズ・ピラミッドを登りたい場合、オーストラリアのニューサウスウェールズ州の担当大臣に申請して、厳格な審査をパスすれば可能になります。
無人島10:モルディブ諸島の大半
モルティブ共和国は、大小1200を超える島々(モルディブ諸島)で構成されており、観光地としても有名。
首都のマレには多くの住居が立ち並び、ビジネス活動が行われているため、「無人島じゃないのでは?」と思うはず。
確かに、その疑問は正解である一方、実は、モルディブ諸島の大半の島、およそ1000の島々は誰も住んでいない無人島なんです。
多くの無人島が点在することそこが、モルディブの魅力であることは間違いありません。
無人島11:ロックアイランドの大半
パラオ共和国の南ラグーンに浮かぶ200〜300ある島々は、ロックアイランドと呼ばれ、美しく青い海が広がる有名なダイビングスポットが点在する場所。
また、第二次世界大戦中には、この地域一帯を巡って、アメリカ軍と日本軍の間で繰り返し戦闘が行われたため、ロックアイランド周辺の海域には大日本帝国海軍の戦艦などが沈んでいます。
そんなロックアイランドのほとんどの島は誰も住んでいない無人島であり、美しい海と手つかずの大自然が残っているんです。
無人島12:アンティポデス諸島
アンティポデス諸島は、ニュージーランドに属し、ニュージーランド本土から南東側に位置する火山島群。
寒い気候と激しい風によって、人が住むにはふさわしい場所ではなく、この諸島に属する島は全て無人島。
そんなアンティポデス諸島は多くの難破船の瓦礫や、この地に漂流してなんとか生き残ろうとしたものの、亡くなってしまった人々の死で知られ、1999年には、ヨット船トトロレ号がこの地で沈み、乗客員2名が亡くなってしまった記録が残っています。
無人島13:ジャコ島
東南アジアのインドネシアの東にあり、2002年にインドネシアから独立した東ティモール民主共和国は、いくつかの島で構成されている島国ですが、その東ティモールの最南端にある島がジャコ島。
地元の人々からはずっと神聖な土地と考えられていることもあり、現在、居住者がいない無人島となっています。
ただし、観光客を受け入れていないというわけではなく、島への日帰り旅行やキャンプなどはOKで、美しい海に囲まれた人の手がまったく入っていないジャコ島を楽しむことが可能です。
ちなみに、2007年からは東ティモールの国立公園「ニノ・コニス・サンタナ国立公園」の一部に含まれています。
無人島14:ノース・ブラザー島
(出典:wikipedia)
アメリカのニューヨークのイースト川には、ノース&サウスブラザー島という2つの小さなペア島がありますが、このうち北側のノースブラザー島は、廃墟の島として知られる場所。
天然痘患者を隔離・治療する施設として1885年に開設されたリバーサイド病院の廃墟があり、この病院は最終的には薬物中毒者たちのリハビリセンターとして使用されるなど、紆余曲折しながらも1963年に完全閉鎖されました。
それに加えて、この島は現在、鳥の保護区となっているため、基本的には一般公開されておらず、結果的に、大都市にポツンと浮かぶ無人島になっているんです。
なお、ちょっとした噂として、病院の廃墟には「そこで苦しみながら亡くなった多くの人によって呪いが掛けられている」と言われることもあります。
無人島15:ベルジェッジ島
イタリアのサヴォーナ州にあるベルジェッジ村から海を眺めると、非常に小さな島がポツンと浮かんでいる姿を確認することが出来ます。
この島はベルジェッジ島と呼ばれる、80㎡しか面積を持たない極小の島。
かつて4世紀頃、聖エウゲニウスを祀るために、この地へ修道院や教会が建てられましたが、その後は使われることもなくなり、現在は廃墟として残っており、また、無人島となってしまっています。
無人島16:ダイカー島
南アフリカのケープタウンから少し離れたところに浮かぶダイカー島は、別名「オットセイの島」とも呼ばれることもある小さな島。
また、オットセイ以外にも島周辺にいる海洋生物や野鳥でも有名で、度々観光客などが訪れる地。
一方で、多くのオットセイ達が住人として住むダイカー島は、人間が住むには適さないため(オットセイ達の鳴き声がうるさいのも人間にとってはキツイ!)、無人島となっています。
無人島17:モヌ島
(出典:wikipedia)
フィジーのママヌザ諸島の1つモヌ島は、砂浜とサンゴ礁に囲まれた火山性の島で、その大地にはヤシの木などの美しい自然が広がります。
そのため、この島に住みたい人もいそうですが、不思議なことに現在は誰も住んでいない完全な無人島として残っています。
無人島18:モスケン島
(出典:wikipedia)
ノルウェー海に浮かぶロフォーテン諸島は、ノルウェー領に属する大小の島からなり、その島の多くには人が住んでいますが、その中にほぼ岩だけでなるモスケン島と呼ばれる1.5㎢の面積しかもたない小さな島があります。
ほとんど岩肌が見え、突き刺すように出っ張った形状で平地がないことなどから、人間が住むのは難しく無人島となっています。
一方、歴史的にモスケン島は、羊を放牧するために利用されていたなんていう過去を持ちます。
無人島19:ドラゴネーラ島
地中海に浮かぶドラゴネーラ島は、スペインの観光地の一つとして知られるマヨルカ島の西岸すぐのところにある島。
シルエットがドラゴンに似ているというのがドラゴネーラ島の名前の由来で、古代ローマ時代の集団墓地「ネクロポリス」があるとしても知られます。
1974年には、民間企業がドラゴネーラ島を観光リゾートとするために購入しましたが、この地に生息する独特な生き物を守るために生態学者達から猛反発を受け、裁判所はこの島での建設活動を禁止。
以来、完全な無人島となっています。
無人島20:軍艦島(端島)
日本の長崎県から15kmほど離れた端島(はしま)は、明治時代から昭和時代にかけて海底炭鉱によって栄えた場所で、今も当時の住居の廃墟が残る場所。
その廃墟と島の形状から「軍艦」のように見えるため、軍艦島と呼ばれています。
たった63㎢の広さの中に、一番多い時で5000人もの住民が住んでいたとされ、無数に建てられた団地の中で密集して暮らしていました。
しかし、炭鉱事業が終わりを遂げると誰もいなくなって無人島となり、これらの建物は放置されて廃墟となってしまったのです。
今にも崩れそうな廃墟のため、島への上陸は危険とされていましたが、見学場所として指定された一部の区域だけは、2009年から観光向けに公開されています。
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世界の無人島一覧|20島ピックアップして場所や名前を紹介!のまとめ
世界に点在する無人島の中から20個を選んで紹介してきました。
他にもまだ多くの無人島が存在しますが、今回紹介した無人島は、中でもそれぞれ特徴がある島だと思います。
ちょっとした雑学として覚えておくと良さそうです!