対応、対処、対策の3つの単語は近しい意味を持っており、その使い方に戸惑うことがあります。この3つの違いについて詳しく確認していきましょう。
「対応」・「対処」・「対策」の違いについて気になり調べたので、その3つの定義や違い、さらには英語への対訳などをまとめておきます。
それぞれ似たような意味を持つ言葉ですが、細かく見ると利用する状況が異なってくることに気がつくので参考にしてください。
対応・対処・対策のそれぞれの意味と定義
対応(たいおう)
「周囲の状況などに合わせて事をすること」
または
「相手や状況に応じて物事をすること」
または
「何か起きた後の、相手の動きや状況に応じた行動」
対処(たいしょ)
「ある事に対して適当な処置をとること」
または
「ある事柄・状況に合わせて適当な処置をとること」
または
「何か起きた後の、状況に対して取る適切な処置」
対策(たいさく)
「相手の態度や事件の状況に対応するための方法・手段」
または
「相手の出方、事件の様子などに応じて立てる処理の手段」
または
「何かが起きる前に状況に応じて講じる処置や手段」
対応と対処の違い
対応と対処にはそれぞれ「何か起きた後」という共通項があるものの、上で紹介したそれぞれ3番目の定義を確認すると、
対応→「相手の動きや状況に応じた行動」
対処→「状況に対して取る適切な処置」
という違いが見て取れます。
そのため対応の場合、例えば相手がクレームを入れてきたのであれば、そのクレームに対して「受け身」で応じることも含まれる一方、対処の場合は状況を頭に入れて「積極的」に応じていくことを指すという違いが見て取れます。
よって、
- 対応
- 相手や状況に応じて柔軟的に応じることを指すため、自ら行動することもあれば相手や状況によっては何も行動を起こさないこともある
- 対処
- 状況に対して積極的に応じていくため、自ら行動を起こすことになる
対策と対応・対処の違い
対策の意味に含まれる「何かが起きる前に」という部分からも分かる通り、物事が起こる前に「想定」をして、処置や手段を講じておくというのが対策の意味で、その他2つの言葉とはその点で違いが明確です。
よって、
- 対策
- 事前に想定して物事に対すること
- 対応・対処
- 起きた物事に対すること
という違いをまとめることが出来ます。
対応する・対処する・対策するの英語
ちなみに、英語では「対応する」と「対処する」は基本的に同じ意味で使われるため、
- 対応する・対処する
- to deal, to deal with
- to cope, to cope with
と、それぞれ共通に使われる単語を確認出来ます。
ただし、「対処する」を
- 「〜が繰り返さないように応じる」といった意味も含めて表現する場合は、
- to prevent
- もう少し「面倒を見ておく」、「気にかけておく」といった意味を含めて表現する場合は、
- to take care of
という表現も使えるかと思います。
一方、「対策する」は、
- to take a step
- to take a measure
と表現するのが最もしっくりきます。
次の世界雑学記事もおすすめ
対応・対処・対策の違いや意味・英語表現のまとめ
似ている対応・対処・対策の3つの言葉について、それぞれの定義から違い、そして英語表現までをまとめてみました。
参考にしてもらえると幸いです。
コメント