世界一臭い食べ物・食品を14種類集めてみました。キビヤックやエポワスをはじめ、世界的に臭い食べ物として有名な食べ物達を確認してみましょう。
ある人にとっては無価値なタダのゴミに感じられるものでも、別な人にとっては同じものが非常に価値の高い宝として受け取られることがありますが、これは食べ物に関しても一緒です。
世界には想像を絶するほど臭い食べ物が存在し、多くの人にとっては絶対に口に入れたくない代物に思えても、その悪臭を放つ食べ物が大好きだという人がいるんです。
- 足の裏の臭い
- 生ゴミの臭い
- 強いアンモニア臭を放つ公共トイレの臭い
など、「美味」とはかけ離れた臭いを放っているのにも関わらず、好き好んで食される食べ物が世界には数多くあります。
そんな臭い食べ物の中でも「世界一臭い食べ物」として名前が挙げられやすい14の食べ物・食品を一覧にして紹介していきます。
世界一臭い食べ物1:納豆
日本を代表する伝統的な食べ物であり、また健康食として昔から愛されている納豆は、世界的に見ると非常に「臭い」と評判な食べ物の一つ。
納豆菌によって発行した大豆が独特の臭いを出し、臭いに慣れていない人にとっては非常に臭く感じられるらしいです。
実際、筆者もオーストラリアに住んでいた際、わざと大豆を現地の友人にプレゼントして反応を見て楽しんでいたことがありますが、その時の反応は皆一様に「くっせ〜!」でした。
ちなみに、オーストラリア人によると、臭い靴下と比較できるような臭いだとかなんとか。
ただし、頑張って食べた人の中には納豆を普通に食べれる人もいて、そのオーストラリア人曰く、
納豆はコーヒーっぽい味がする
だそうです。
世界一臭い食べ物2:テンジャン
日本の味噌や納豆を始めとして、アジア各地には多くの大豆を発酵させた食べ物がありますが、日本の隣の韓国にも存在します。
その食べ物とは、別名「韓国味噌」や「朝鮮味噌」と呼ばれるテンジャンという名前の大豆発酵食品で、その豊かでコクのある旨味によって韓国料理においては欠かせない定番です。
しかし、長期間の発酵過程では強いアンモニア臭がすることもあり、それによって世界一臭い食べ物の一つに仲間入りしています。
世界一臭い食べ物3:臭豆腐
臭い豆腐を意味する臭豆腐(しゅうどうふ)という名前が全てを語っているこの発酵させた豆腐の食べ物は、中国本土や台湾、そして香港などを含めた中華圏で食べられている加工食品。
その独特な、
豆腐にケカビを生やしてから、塩水に漬けて作る
という作り方の中で、ケカビの酵素によって悪臭と言える明らかに不快な刺激臭が発生し、世界一臭い食べ物の代表例として挙げられるに至っています。
中華圏の中にも強烈な悪臭によって食べるのを拒絶する人がいる一方で、屋台の食べ物として広く受け入れられており、揚げ臭豆腐を提供するお店が多くあります。
また、臭い臭いと言いますが、賞味期限が切れて微妙にアンモニア臭を発する納豆と比べて、「そこまで大きな大差は無いのでは?」とも思います。
世界一臭い食べ物4:リンバーガー・チーズ
リンバーガーと呼ばれるこのチーズは、世界一臭い食べ物として名前が挙げられる常連的存在。
ベルギーのリンブルフ州・リエージュ州に起源を持ち、もともとは製造過程において裸足で踏みつけていたと言われます。
というのも、このチーズの発酵に使用されるのは、人間の体臭の原因にもなる、皮膚表面に生息するバクテリアだから。
ちなみにその臭いは、何日も脱ぐことなく履き続けた靴下のような臭いだともっぱらな評判です。
ただし、中にはこの臭いに魅了される(?)人もいて、ライ麦パンにマスタード、そして大量のタマネグスライスと一緒にこのチーズを挟んで食べる人達が、世界には存在しています。
世界一臭い食べ物5:ドリアン
ドリアンと言えば、おそらく世界で最も有名な世界一臭い食べ物の一つで、東南アジアに起源を持つフルーツ。頻繁にスムージーや甘いパンの具材として使われます。
その臭いは強烈で、完全に腐ったドロドロのタマネギとガスが混ざったような悪臭がし、そもそも口に入れる前にギブアップしてしまう人が多くいます。
一方で、その悪臭にも関わらず非常に栄養価が高いため、「果物の王様」と称されることさえある上に、ドリアンの悪臭を特に何とも感じない人も存在するなど、実際には多くのファンを抱えている世界一臭い食べ物なんです。
ちなみに2019年、オーストラリアのキャンベラ大学の図書館のゴミ箱にドリアンが捨てられた結果、その悪臭によって生徒およそ550人が一時避難する事件が発生しました。
世界一臭い食べ物6:ハカール
アイスランドにある伝統食の一つハカールは、サメ肉を塩漬けして発酵させ、その後に天井から吊るして乾燥させた保存食の一種。
サメ肉はそのままにすると高濃度の尿素が蓄積していき、アンモニアの強烈な臭いを放っていくため、このサメ肉から出来たこのハカールもまた、アンモニアをベースにした悪臭を放つことで有名な、世界一臭い食べ物の一つです。
ハカールを初めて食べる人には鼻をつまんで食べることがおすすめされるほどで、これまでハカールに挑戦してきた人の中には、「ブルーチーズを100倍臭くした臭い」と表現する人もいたほどです。
世界一臭い食べ物7:イル
日本ではあまり知られていないけど、独特な臭いを持つ食べ物としてたまに名前が挙げられるのが、ナイジェリアのヨルバ族やエド族の間人気がある「イル」と呼ばれる食べ物。
アフリカのイナゴマメを発酵させて加工した食べ物で、鼻をツンとつん裂くような強い刺激臭を持っています。
ただし、その不快な臭いの一方で、煮詰めるとスープやシチューへの調味料的な役割を果たすだけでなく、実はタンパク質含有量が35%にもなる、高タンパク質なスーパーフードでもあります。
世界一臭い食べ物8:ホンオフェ
まるで「全く清掃をしていない状態で数週間以上放置された公共トイレの様な悪臭」を放つホンオフェは、カンギエイと呼ばれるエイの一種の肉を発酵させた食べ物。
カンギエイは体から尿を排出する際に、尿酸という形で皮膚から排出するのが特徴であるため、この魚の肉を発酵する過程では大量の尿素が身を通り表面まで出てくることで、想像を絶するほど臭いアンモニアの臭いを引き出します。
しかし、世界一臭い食べ物の一つとして挙げられる悪臭を放つホンオフェが作られている韓国では、年間10000トン以上も消費されるというから驚きです。
世界一臭い食べ物9:くさや
(出典:wikipedia)
新鮮な青魚を「くさや液」と呼ばれる発酵液に長時間漬け込んだ後、天日干しで乾燥させたのが、日本を代表する臭い食べ物の一つである「くさや」。
アンモニアをベースとした独特な悪臭を放ち、特に焼いた直後には、その臭いが発散されることから非常に強い不快臭が感じられます。
一方で、その臭いにも関わらず日本では臭いを気にせず食べる人も多く、深い味わいによって、特に酒のお供に合います。
世界一臭い食べ物10:キビヤック
キビヤックは見た目も作る過程も、まさに世界一臭い食べ物に相応しいと言えるかもしれません。
グリーンランドのイヌイットを始めとした先住民に伝わる伝統的な発酵食品という点まではいいのですが、その作り方は「海鳥」をそのまま、内臓と肉を取り出したアザラシの腹の中へ詰め込んで、その後に長期間地中へ埋めて発酵させるというもの。
その後、地中から掘り出した際に海鳥の体は発酵によって半液状になっており、現地の先住民たちはその柔らかい半液状の鳥を、羽以外ほぼ余すところ無く食べます。
そんな料理なので臭いもまた強烈で、日本が誇る臭い食べ物の代表格である焼きたてのくさやと同等レベルかそれ以上の悪臭を放つとされます。
世界一臭い食べ物11:エポワス
チーズの種類の中にはウォッシュチーズと呼ばれる、発酵・熟成過程で様々な液体を定期的に吹きかけながら熟成されるチーズがありますが、その結果、表面には発酵を促す菌類が多く繁殖します。
そして、この菌が内部に向かって繁殖をしていこうとすることで、チーズ内部の物質が分解されて旨味が出てきます。
そんなウォッシュチーズの一つがエポワスと呼ばれるフランスを原産とするチーズです。
非常に濃厚な旨味が凝縮された中身を持ち、かつてはナポレオン・ボナパルトも愛したと言われますが、その旨味と反比例するように臭いは非常に強烈で、「神様の足の臭い」と呼ばれるほどです。
世界一臭い食べ物12:ビュー・ブローニュ
世界で最も臭いチーズの一つと言われるビュー・ブローニュは、殺菌されていない牛乳を原料としたチーズで、フランスに起源を持ちます。
正方形の形に仕上げられるのが独特で、また、食感は見た目以上に柔らかいのが特徴的。
言い方を変えれば、世界一最も臭いクリームチーズと言え、その悪臭は頻繁に腐敗臭や動物の糞の臭いと比較されます。
ちなみに、2004年11月に、イギリスのベッドフォードシャー州にあるクランフィールド大学において、嗅覚研究者達と特別に作られた人工電子鼻が、15種類のチーズを選んで比較した結果、その中でこのチーズが最も臭いという結果が出ています。
世界一臭い食べ物13:ラクフィスク
ノルウェーで食べられている伝統的なラクフィスクは、新鮮なマスを発酵させた保存食の一種。
発酵後の身は「腐っているのでは?」と思える様なドロッとした感じと、まるで「生ゴミ」のような強烈の悪臭を放つようになり、世界一臭い食べ物の一つに仲間入りします。
しかし、それにも関わらず、臭いを少しだけ弱められる玉ねぎと、ちょっとしたソースを添えた後に生のまま食べられます。
ただ、現在では現地の人が食べると言うより、ノルウェーを訪れた観光客が興味本位で試すことの方が多い様です。
世界一臭い食べ物14:シュールストレミング
ちょっと臭いを嗅いだだけで目の玉が飛び出して皮膚が溶け始め、臭覚を司る細胞が破壊される
など、散々な言われようのシュールストレミングは、世界で最も有名な世界一臭い食べ物の一つ。
その悪臭レベルは納豆のおよそ18倍で、室内ではなくて屋外で開封することを強く推奨されるほどの食べ物です。
また、過去にはその臭いによって裁判が起こされたこともあり、この裁判ではシュールストレミングをアパートの階段にばら撒いたテナント側が敗訴するなんてこともありました。
そんなシュールストレミングは、主にスウェーデンで生産されている食べ物で、完全に減菌処理がされない状態のニシンの切り身が缶に詰められ、その缶の中でさらに発酵を続けた結果、人が想像出来る以上の悪臭を放つことになる加工食品です。
ちなみに、日本でも通販で手に入れることが出来ますが、開封の儀式は屋外で慎重に行うことと、それによって生じた責任は自己責任であることをお忘れなく。
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