ポルトガルの歴史と文化からポルトガル人の特徴まで20選!

ポルトガルの歴史と文化からポルトガル人の特徴に関する20のあれこれを紹介していきます。ポルトガルやポルトガル人に興味があるなら確認してみましょう。

南ヨーロッパのポルトガルはかつて、歴史の中で帝国と呼ばれ、大勢力を誇ったこともありました。

その様な歴史を抱えるポルトガルは、様々な興味深い偉業を達成し、現代社会に繋がる国際社会を形成するにあたって重要な影響を与えてきました。

また、ポルトガルに住むポルトガル人達自身も非常に興味深く、ポルトガルという国を魅力的にしています。

この記事では、そんなポルトガルの歴史と文化に関して知っておきたい12の豆知識から、ポルトガル人に関する8つの興味深い特徴までを紹介していきます。

まずは、ポルトガルの基本情報を簡潔におさらいすることから始めていきましょう。

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  1. ポルトガルの歴史の基本情報まとめ
  2. ポルトガルの歴史と文化に関する12の抑えておきたい豆知識
    1. 歴史的に見るとヨーロッパで最も古い国の1つ
    2. ポルトガルの首都「リスボン」はローマよりも古い歴史を持つ都市
    3. 世界一古い本屋がある
    4. ポルトガルは新世界の半分を所有していた
    5. ポルトガル語は世界で最も多く話されている言語の1つ
    6. 奴隷貿易の中心的役割を果たした一方で奴隷制度をいち早く廃止した
    7. 歴史の中でポルトガルはイギリスにお茶を飲む習慣を伝えた
    8. ポルトガル人はヨーロッパ人の中で日本へ初めてたどり着いた人たち
    9. 世界のコルクの半分がポルトガルで生産されている
    10. ポルトガルの有名な輸出品「ポートワイン」
    11. ポルトガルは犯罪に対する刑罰に関してのパイオニア
    12. 世界最古の大学の1つがポルトガルにある
  3. ポルトガル人にまつわる興味深い8つの特徴
    1. ポルトガル人の特徴1:他の言語を話せる人が多い
    2. ポルトガル人の特徴2:何時間でも話すのが好き
    3. ポルトガル人の特徴3:コーヒーが大好き!
    4. ポルトガル人の特徴4:家族と友人を大切にする
    5. ポルトガル人の特徴5:週末は夜遅くに外出することが多い
    6. ポルトガル人の特徴6:おもてなし精神の高さ!
    7. ポルトガル人の特徴7:ポルトガル人はタラをたくさん食べる
    8. ポルトガル人の特徴8:サッカーが大好き(そして結構うまい)
  4. 合わせて読みたい世界雑学記事
  5. ポルトガルの歴史と文化からポルトガル人の特徴まで20選!のまとめ

ポルトガルの歴史の基本情報まとめ

ポルトガルの正式名称は「ポルトガル共和国」で、ヨーロッパの中でも南ヨーロッパのイベリア半島に位置する共和制国家。

西と南は太平洋に面していながら、北と東はスペインに隣接しています。

そして、首都はリスボンで、公用語はポルトガル語。

現在はおよそ1030万人ほどの人口を抱え、購買力平価(PPP)を元にした場合の一人あたりのGDPは33,665米ドル。また、名目GDP(nominal)で見ると一人あたりのGDPは23,031米ドルで、世界でおよそ40番目ぐらいに位置します。

ポルトガルの基本情報まとめ
  • 公式名称: ポルトガル共和国
  • 人口: 約1030万人
  • 面積: 92.212㎢
  • 言語: ポルトガル語
  • 通貨: ユーロ (ユーロ圏の設立国の1つ)
  • 1人当たりGDP: 33,665米ドル(PPP)/23,031米ドル(nominal)
  • 首都: リスボン
  • タイムゾーン: 西ヨーロッパ時間 (アゾレス諸島 UTC-1)

ポルトガルの歴史と文化に関する12の抑えておきたい豆知識

歴史的に見るとヨーロッパで最も古い国の1つ

ヨーロッパは非常に古い歴史を持っていますが、そこにある多くの国は建国以来、様々な形に変わりながら現在の姿になってきたものがほとんどです。

一方、ポルトガル王国を建国した初代ポルトガル王として知られる「アフォンソ1世」が、1139年にカスティーリャ王国からポルトガル王国の独立を宣言した後、1249年から現在まで、ポルトガルの国境は変わっていません。

現在までの800年近くも国境が変わっていないということを考慮した場合、ポルトガルは実は、そのままの形で残っている国としては、常に変化が起こってきたヨーロッパ諸国の中では最古の国の一つと言えるんです。

ポルトガルの首都「リスボン」はローマよりも古い歴史を持つ都市

ポルトガルの首都「リスボン」は、世界史に登場する有名な都市であるローマよりも古く、世界的に見ても古い歴史を持つ都市の一つとして知られています。

その歴史はローマよりも数百年ほども古く、紀元前1200年頃はフェニキア人が定住し、ヨーロッパの中ではギリシャのアテネと並んで最も古い都市となっています。

そのため、リスボンは古代の歴史を感じるためにも、そしてポルトガルの文化を知るためにも最高の場所だったりします。

世界一古い本屋がある

世界最古の都市の一つリスボンには、これまた世界で一番古い本屋があります。

その名も「Livraria Bertrand」。

この本屋は1732年に設立され、最初の店舗は1755年の地震で破壊されてしまいましたが、現在の場所に1773年に建て直され、未だに営業を続けています。

ポルトガルは新世界の半分を所有していた

大航海時代が1400年代から始まると、主にポルトガルとスペインの間で熾烈な新世界(大航海時代にヨーロッパ人によって新たに発見された大陸)の開拓競争が始まりました。

そのような激しい競争の中で両国は、1494年にトルデシリャス条約へ署名。

ポルトガルはブラジル、アフリカ、そしてアジアを含む新世界の東半分を獲得し、スペインはそれ以外の西半分を獲得することで合意。

世界を二分割しました。

その結果、ポルトガルは歴史の中ではかつて、地球規模の帝国となり、また、新世界の半分を所有していたとさえ言えるのです。

ポルトガルは長い間植民地を保有した国の1つで、1415年にセウタを奪取してから1999年にマカオを中国に返還するまでの6世紀近くにわたって、植民地保有国となっていました。

ポルトガル語は世界で最も多く話されている言語の1つ

ポルトガル語はポルトガルとブラジル、その他9ヵ国、5つの大陸で話されていることからも分かる通り、世界中の言語の中で7〜8番目に多くの話者を抱える言語。

複数の大陸にまたがって話される数少ない言語の1つとされ、世界中2億2000万~2億5000万人の人々がポルトガル語を母語として話します。

またこのことは、世界におけるポルトガル文化の影響力も表していると言えます。

奴隷貿易の中心的役割を果たした一方で奴隷制度をいち早く廃止した

ポルトガルは、悪名高い奴隷の三角貿易の主役となっていた歴史を抱えます。

アフリカから黒人奴隷をアメリカ大陸へ運んで、そこからヨーロッパにタバコや綿花などを運ぶ貿易に大きく関与していたのです。

1444年に設立された現在のナイジェリアの旧首都「ラゴス」の奴隷市場は、ヨーロッパ最初の奴隷市場でした。

一方で、ポルトガルは1761年、植民地保有国の中では一番初めに奴隷制を廃止した国でもありました。

これはイギリス、フランス、スペイン、アメリカよりも半世紀早いものでした。

歴史の中でポルトガルはイギリスにお茶を飲む習慣を伝えた

イングランド王チャールズ2世の王妃となったキャサリン・オブ・ブラガンザは、1638年にポルトガルのリスボンで生まれました。

イングランドへ嫁いだ時には、彼女とは関係なくイングランドに紅茶が持ち込まれていましたが、紅茶はそこまで広く親しまれているようなものではありませんでした。

そんな中、毎日当たり前のように飲むことで「お茶を飲む習慣」をイギリス社会へ広めた人物が、このポルトガル出身のキャサリン・オブ・ブラガンザだと言われています。

さらに、イギリス人が夕食にフォークを使うようになったのも彼女のおかげとされます。

ポルトガル人はヨーロッパ人の中で日本へ初めてたどり着いた人たち

歴史の中では記録が残っていないだけで、もしかしたらもっと早くに日本へやってきたヨーロッパ人がいる可能性もなきにしもあらずですが、記録にある限りでは歴史上、一番最初に日本へやってきたヨーロッパ人はポルトガル人でした

16世紀にポルトガル人は種子島に到達し、日本と初めて接触をしたヨーロッパ人となったのです。

これにより、日本は新しいヨーロッパの技術や軍事力、他にも文化的習慣、キリスト教、装飾美術、その他の文化習慣に触れ、取り入れられるものは取り入れるようになっていったのです。

ちなみに、ポルトガル人の到来によって日本で生み出されたものとしては例えば、

  • てんぷら
  • カステラ(ポルトガルまたはスペインの焼き菓子が起源だと言われる)

などがあります。

世界のコルクの半分がポルトガルで生産されている

ポルトガルには世界最大のコルクガシ(樹皮がコルクに使われる木)の森があり、この森は法の下で保護されています。

色々な利用方法があって柔らかくスポンジのような樹皮のコルクガシの木のおかげで、ポルトガルはコルク生産で世界一だったりするんです。

その輸出量は、世界のコルクの70%にも上ると言われます。

ポルトガルの有名な輸出品「ポートワイン」

ポルトガルは、北部のポルト港から「ポートワイン」として知られる、20%前後とアルコール度数が高いポートワインを輸出していることでも有名。

ポートワイン用のブドウは、世界で最も古いワイン生産地の1つであるポルトの近くの急勾配な段丘のドウロ川周辺でのみ生産され、その後、樽の中で最低でも3年、長いものであれば50年近くも熟成されて出来上がります。

その結果、赤ワインは輝くルビー色となり、「ポルトガルの宝石」と呼ばれます。

ポルトガルは犯罪に対する刑罰に関してのパイオニア

ポルトガルはまた、死刑制度の廃止に関してもいち早く動いた国だったりします。

1846年に始まった死刑制度の廃止手続きによって、1867年、市民犯罪の極刑である死刑は正式に廃止されたのです。

加えて、ポルトガルは終身刑を廃止している国としては、スペインと並んでEUの2つの国のうちの一つだったりします。

世界最古の大学の1つがポルトガルにある

ポルトガルのコインブラにある名門大学コインブラ大学」は、1290年に設立された世界最古の大学の一つ

当初はリスボンに建てられましたが、その後に幾度も行ったり来たりを繰り返した結果、最終的にはコインブラに落ち着きました。

欧州における名門大学グループ「コインブラ・グループ」の名前も、この大学に由来します。

ポルトガル人にまつわる興味深い8つの特徴

ポルトガル人の特徴1:他の言語を話せる人が多い

ポルトガル人の中には、ポルトガル語以外も話せる人が多くいます。

これは、

  • ポルトガルはスペインに隣接している
  • ポルトガル語自体はスペイン語やフランス語、そしてイタリア語などと近い
  • ポルトガル語は国外で話されていると言ってもヨーロッパ内で広く話されているわけではない
  • ポルトガルでは観光が主な収入源のため、他の言語を最低1つ以上習得することが重要
  • 学校では英語が必修科目

といった要因が大きく影響しています。

結果、ポルトガルには普通に数カ国語を操る人が結構いて、羨ましく思うことさえあります。

こういった環境にあるので、下手なポルトガル語や英語で話しかけても、理解しようと最善を尽くしてくれるのがポルトガル人の特徴の一つだったりします。

ポルトガル人の特徴2:何時間でも話すのが好き

大航海時代において真っ先に新天地を求めて航海の旅に出たことからも分かる通り、多くのポルトガル人は生来、好奇心旺盛で開けっぴろげでとてもおしゃべり。

内気で人と接するのが苦手な人に対しても助けを出して安心させ、街で迷って助けを必要とする人がいたならば喜んで助けてくれます。

そんなポルトガル人は基本的にコミュニケーション好きで、どんなことであれ何時間でも話したがる傾向にあったり。

特に、外国に興味があるポルトガル人に外国人が会った場合なんかはなおさらです。

相手の文化・歴史・ライフスタイルを聞き出し、自分たちのこともたっぷり詳しく話してくれます。

ポルトガル人の特徴3:コーヒーが大好き!

ポルトガル人にとって、コーヒーは欠かせません。

朝起きると仕事前にコーヒーを飲みます。

そして、昼食後や仕事の後、時には夕食後にもコーヒーを飲みます。

一日のうち、いつでもコーヒーを飲んでその都度休憩をして、おしゃべりを少し楽しむんです。

つまり、ただコーヒーを飲むというよりはコーヒーブレイクをしているっていうのが本質的かもしれません。

ポルトガル人の特徴4:家族と友人を大切にする

ポルトガル人は何よりも家族や友人を大切にします。

多くのポルトガル人が日曜日は基本的に家族のために過ごし、日曜の昼食には家族全員が集って食事を楽しみ、残りの一日を共に過ごすんです。

また、平日も可能な限り家族で夕食を取ります。

お互いを尊重して家族で集うすべての時間を大切にしようと努力するんです。

一方で、金曜と土曜の夜は通常、友人と夕食を食べたり、お酒を飲みに出かけることが多い傾向にあります。

そこで一週間のことや日々の些細な問題、嬉しいニュースなどをお互いに話すんです。

ポルトガル人は愛情と友情のために優先的に時間を割いていると言えると思います。

ポルトガル人の特徴5:週末は夜遅くに外出することが多い

ポルトガル人の特徴の一つとして、週末の夜遅くに外出することが多いという点を挙げることが出来ます。

家族や友人を大切にするポルトガル人の多くは、夜の10時か11時まで家族や友人と夕食をした後、バーやカフェに出向いて談笑したり踊ったりしながらコーヒーやお酒を飲みます。

人生を楽しんでる感があって羨ましくなるライフスタイルを持っているんです。

ポルトガル人の特徴6:おもてなし精神の高さ!

ポルトガル人のおもてなし精神は最高です。

もちろん例外もありますが、通常、ポルトガル人はお客さんをもてなすことが大好きだと言えるんじゃないでしょうか。

ポルトガル人が家で昼食や夕食をふるまう際は、友人や親戚をたくさん招き、念入りに装飾されたテーブルで、豪勢な食事を用意してくれることが多くあります。

そのため、ホストのポルトガル人は何時間もかけて食事の準備をするんです。

そして、前菜からメインディッシュやデザートまで、これ以上ないほど沢山の美味しい食べ物をテーブルへ並べてくれます。

しかも、訪問客にとって全てが快適か?必要なものが全て揃ってるか?など、念入りに何度もチェックします。

高いおもてなし精神を持つポルトガル人には感服です!

ポルトガル人の特徴7:ポルトガル人はタラをたくさん食べる

ノルウェーやアイスランドなど、他の国からもレシピを拝借しているものの、ポルトガルにはタラのレシピが非常に多くあることはそこまで有名でないかもしれません。

そう、ポルトガル人の特徴として知っておきたいことの一つが、ポルトガル人はタラを良く食べる点。

なんと、彼らが口にする魚介類の消費量のおよそ40%がタラだとさえ言われるほどなんです。

例えば、バカリャウと呼ばれるタラの塩漬けの干物はポルトガルの国民食と言って良く、このバカリャウを利用した料理は、ポルトガルのレストランでは定番メニューとして見つけることが出来ます。

ポルトガル人の特徴8:サッカーが大好き(そして結構うまい)

多くのポルトガル人に共通する特徴として「サッカーが大好き!」という点は忘れてはなりません。

テレビニュースでは、サッカーに関するニュースに多くの時間が割かれ、大好きなチームを応援する時にはとても盛り上がります。

そして、試合観戦中に何か納得がいかない事態が起きると急に熱くなったり、気になることがあると一緒に観戦している人たちと熱く語り出すんです。

また、ポルトガルの代表チームの試合となれば、ポルトガル人は全面的に応援。

代表チームがUEFA欧州選手権で優勝した際には、国中で祝福して何千人もの人々が空港で選手を待ちました。

そんなサッカー好きが多く住む国であるだけあって、ポルトガルはこれまでFIFAワールドカップで3位に入ったことがあるなど、なかなかの強豪としても知られ、世界一のサッカー選手として知られるクリスティアーノ・ロナウドの出身国としても有名です。

合わせて読みたい世界雑学記事

ポルトガルの歴史と文化からポルトガル人の特徴まで20選!のまとめ

ポルトガルの歴史と文化、そしてポルトガル人の特徴までを見てきました。

ポルトガルに関しては他にも、

  • 2010年12月に世界最大のサンタクロースパレードがポルト市で行われた
  • 世界一大きなオムレツはポルトガルのサンタレンで2012年8月11日に作られた

など、非常に面白い記録も沢山あります。

ポルトガルを訪れる際には、今回紹介した点を参考に、その奥行きのある文化や人々との触れ合いを楽しみましょう。

世界のことって面白いよね!By 世界雑学ノート!

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