5重になる屋根を有することから五重塔と呼ばれる仏塔は、それぞれ下の層から、地、水、火、風、空の5つの要素を表し、5大思想と呼ばれる仏教における考えを象徴しています。
日本にはこの五重塔が数多くありますが、以下では「五十の塔の高さランキングトップ10」を紹介します。
五重の塔の高さランキングトップ10
1位:大師山清大寺の五重塔
(出典:wikipedia)
大師山清大寺は福井県の勝山市にある、臨済宗妙心寺派の寺院で、清大寺の敷地には高さ75mを誇る、日本一高い五重塔があります。
ただし、鉄筋コンックリートで造られた「非純木造」であり、建設されたのは1987年(昭和62年)と比較的最近で、また、五重塔の中でも珍しく内側にはエレベーターが設置されています。
2位:長楽寺の五重塔
(出典:まるごと北近畿)
兵庫県美方郡香美町にある高野山真言宗の寺院「長楽寺」には、日本で二番目に高い五重塔が存在します。
その高さは70mで、鉄筋コンクリート造りの非純木造。
1992年(平成4年)に完成しました。
3位:東寺の五重塔
京都市南区九条町にある東寺真言宗の寺院「東寺」は、日本にある五重塔を有するお寺の中でも最も有名で、また、東寺の五重塔自体も日本で最も有名な五重塔でしょう。
54.8mの高さを誇り、木造建築としては日本で一番高く、また木造塔としても日本で一番高い五重塔になります。
さらに、江戸時代の1644年(正保元年)に建てられたこの東寺五重塔は、近世以前の日本においては国内で一番高い建造物でした。
また、国宝にも指定されています。
4位:興福寺の五重塔
奈良県奈良市登大路町(のぼりおおじちょう)にある興福寺には、木造建築の五重塔の中では日本国内で2番目、非純木造を含めた五重塔全体の中でも4番目に高い50.1mの高さを有する五重塔があります。
室町時代となる1426年(応永33年)に完成した後、5回の消失と再建を経験したことでも知られます。
5位:浅草寺の五重塔
東京都台東区浅草2丁目にある、観光客に人気で東京都内最古の寺としても知られる浅草寺にも五重の塔があります。
現在確認出来る五重塔は、かつて942年に建てられた三重塔の跡地へ、1973年(昭和48年)に鉄器ココンクリーツ造で建てられました。
塔を支える基壇(きだん)も含めた高さは53.3mになります。
6位:法観寺の五重塔
京都府京都市東山区にあり、臨済宗の寺院や清水寺に隣接する寺院として知られる法観寺の境内には、高さ46mの木造の五重塔があります。
通称「八坂の塔」として知られ、室町時代に当たる1440年(永享12年)に建てられました。
また、当時の五重塔と同じように、国宝に指定されていることでも知られ、明治以降の五重塔では初めて重要文化財に指定されました。
7位:圓満寺の五重塔
圓満寺(えんまんじ)という名前のお寺は日本国内に数十存在しますが、ここでいう圓満寺とは、兵庫県播磨町にある高野山真言宗の寺院です。
境内には1993年(平成5年)に完成した、鉄筋コンクリート造の42mの五重塔があります。
同率8位:久遠寺の五重塔
山梨県南巨摩郡身延町にある、日蓮宗の総本山として知られる久遠寺(くおんじ)には、39mの木造建築の五重塔があります。
再建を繰り返したため、現在の五重塔は1619年に建てられた初代から数えて3代目にあたり、2008年(平成20年)に建築されました。
ちなみに、五重の塔の高さとしては8位に3つのお寺の五重塔がランクインするため、同率8位としています。
同率8位:四天王寺の五重塔
大阪市天王寺区四天王寺にある有名な四天王寺にも五重塔があります。
初代は593年に建てられたものの、現在の五重塔は1959年(昭和34年)に建てられ、鉄筋コンクリート造です。
39mの高さを誇ります。
同率8位:青龍寺の五重塔
青森県青森市にある高野山には青龍寺と呼ばれるお寺があり、21.35mの高さを有する日本一の大日如来像が置かれていることで知られますが、39mの高さの五重塔も見つけることが出来ます。
1996年(平成8年)に完成しました。