オーストラリアの国花”ゴールデンワトル”と豆知識

多くの国には、その国を象徴する国花が公式または非公式に存在しますが、南半球のオーストラリアを象徴する国花とは一体なんという花でしょうか?

オーストラリアの国花に関する基礎知識、その国花とオーストラリアの関係の歴史、さらには、オーストラリアの祝日「ワトルデー」について解説していきます。

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オーストラリアの国花とは?

オーストラリアの国花は「ゴールデンワトル」と呼ばれる花。オーストラリアでは正式に国花として認められています。

この花は、オーストラリア国内に1,200種以上存在しているというアカシアの仲間で、オーストラリアに自生する固有の木花です(オーストラリアでアカシアはワトルと呼ばれる)。

木自体は8m程まで成長し、冬の終わりから春にかけて、香りのよい黄色(金色)の花をたくさん咲かせますが、葉部分も含め、ゴールデンワトルが見せる黄色と緑はオーストラリアを象徴する色なのです。

また、オーストラリアの切手の図柄や、オーストラリアの栄誉制度の賞の多くに使われている他、一輪のゴールデンワトルは、オーストラリア勲章の紋章にもなっています。

主にオーストラリア南東部を原産地としており、ニューサウスウェールズ州南部とオーストラリア首都特別地域からビクトリア州、そして南オーストラリア州南東部に分布しています。

オーストラリアの国花ゴールデンワトルが象徴する物事

上述したように、ゴールデンワトルはオーストラリアの国色を象徴しているわけですが、他にもゴールデンワトルはオーストラリアにおいて、以下のようなことを象徴しているとされています。

  • 団結
    • 多民族が暮らすオーストラリアにおいては「団結」の象徴とされている
  • くじけない精神
    • ゴールデンワトルはオーストラリアの干ばつや風、山火事でさえ耐える強さを持つことから、オーストラリア人のくじけない精神を表すとしている
  • 追悼と反省のシンボル
    • 近年、ゴールデンワトルは追悼と反省のシンボルとして使われている。例えば、国を挙げての喪に服す日には、オーストラリア人はワトルの小枝を身につけるよう推奨される

オーストラリアとゴールデンワトルの歴史ダイジェスト

元々、ゴールデンワトルはオーストラリアの先住民であるアボリジニ達によって、甘いお菓子のようなものを作るために利用されていました。

具体的にはバター(と場合によっては小麦粉)と糖蜜、または砂糖を加熱(転化糖を生成)して作る菓子「タフィー」のようなものです。

その後、植民地時代が始まるとゴールデンワトルは入植者達によって、樹皮はなめし革に、樹脂部分は接着剤に、花は蜜にと、様々な目的で利用され始め、また栽培も開始されました。

1901年、ゴールデンワトルは連邦を象徴する国花として非公式に採用され、1912年、当時のアンドリュー・フィッシャー首相は、英連邦の紋章を囲む装飾としてこのワトルを取り入れることを提案。

そして1988年8月19日、1982年から1989年にかけてオーストラリア総督を務めたニニアン・スティーヴンによって、ゴールデンワトルは正式に国花として宣言されました。

ナショナルワトルデー(ワトルの日)

オーストラリアには、毎年9月1日に行われるお祝い「ワトルデー(ワトルの日)」というオーストラリアの春祭りがあります。

当初、オーストラリア国家への愛国心を持つことを促す目的とされたこの春祭りは、9月1日にワトルの花を身につけるという長い非公式な伝統の上に成り立っていて、1913年にワトル・デイ・リーグという団体によって紹介されたのが始まり。

1992年6月23日には正式に認定されました。

ちなみに、オーストラリアの国花はゴールデンワトルですが、この日に身につけるワトルはどんな種類でも良いとされます。

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