毒魚・危険な魚|毒を持つ魚から電気を放つ魚まで11選!

毒魚や危険な魚と呼ばれる11種類の魚を確認していきましょう。毒を持つ魚や凶暴な性格と持つ魚、そして電気を放って攻撃する魚などです。

地球上の海や川、そして湖には、3万種以上の魚が泳ぎ回っていると言います。

中には魚屋に陳列されて普段の食卓に並ぶもの、水族館や家庭で観賞用として飼われているものなど、人によっては馴染みのある魚も多いでしょう。

一方で、数ある魚の中には、もっと恐ろしい特徴をもつ危険な魚もいます。

凶暴な性格で人間を襲う魚から、毒を有することで危険であったり、また中には電気を発することで人間の命を脅かすものまで存在するのです。

この記事では、数ある魚の中から毒魚をはじめとした11種の危険な魚を紹介していこうと思います。

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毒魚や危険な魚1:フグ

フグと言えば、日本人には最も馴染みの深い毒を持つ魚。

フグと呼ばれる魚にはおよそ約90種が含まれ、威嚇されると、空気や水を大量に吸い込んで体を膨らまし、球状に体形を変化させることで知られます。

世界中の温帯地域の主に海域に生息していますが、汽水や淡水に生息する種もあり、熱帯魚愛好家は淡水性のミドリフグを知っている人も多いでしょう。

フグのなかには80cmを超えるような個体が生まれる巨大種もいますが、ほとんどの種は比較的小型です。

ただし、日本人が大好きなトラフグは比較的大きく、その体長は70cm近くにもなります。

そして、フグに属する多くの種は有毒で、猛毒物質のテトロドトキシンが特に内蔵に蓄積されています。

そのため、日本でフグを食用に捌くには、特別な訓練を受けた調理人が注意深く洗浄し、処理しなければならないことになっています。

毒魚や危険な魚2:アカエイ

日本を含む東アジア地域の海岸域に広く分布している全長およそ1mのアカエイは、毒を持つ魚であり危険な魚として日本の環境省にも注意喚起されるほどの魚。

大きな個体では長く伸びる尾を含めた全長が2mに達することもあり、他のエイと同じように平らな体で、水中の中ではまるで翼を広げているかのように泳ぎます。

そして、尾には毒のトゲがあり、刺されると激痛が起こるだけでなく、アレルギー反応のアナフィラキシーショックが起こることで死亡事故が起きてしまうこともあるのです。

アカエイのトゲによって引き起こされる痛みは数週間も続き、死体のアカエイであっても毒が残っているなど、その毒はしつこく、加えてアカエイのトゲには「返し」が付いているために抜きにくいなど、とにかく刺されないように注意すべき危険な毒魚です。

稀に浜に打ち上げられることがあり、間違って踏んでしまう危険性もあるので、東アジア圏の浜や浅瀬で遊ぶ際には足元を注意しておいた方が良いかもしれません。

毒魚や危険な魚3:タイガーフィッシュ

数種類が含まれるタイガーフィッシュ(ヒドロキヌス属)は、捕獲された時のけんか好きな様子や、猛烈に強欲な習性、そして外見から、その名が付けられました。

タイガーフィッシュは種によって、縦方向に1本または数本の暗い色の縦縞模様があり、動きが素早く食欲旺盛で、鮭のような体形をし、口を閉じても「はみ出る短剣のような歯」が外に出たままになる淡水の大型肉食魚。

アフリカのコンゴ川水系に生息する最も大きいタイガーフィッシュの種「ムベンガ」の体長は1.8m近くになり、体重も60kg弱までに達します。

その大きな体とどう猛な性格から、これまで人が襲われた事件が何度も起こってきました。

毒魚や危険な魚4:ピラニア

南アメリカの河川や湖に60種以上が生息しているピラニアと言えば、肉食で危険な恐ろしい魚としてとても有名。

ノコギリのような歯を持ち、狙った獲物を集団で一気に襲いかかってくる凶暴性は広く知られています。

ピラニアに属する多くの種は、成長すると体長60cmほどになり、体色は銀色で腹部がオレンジ色の種から、ほとんど黒色のものまで様々。

体は厚みがあり、腹部は鋸歯状の刀のようになっていて、一般的に頭部は大きくて丸みを帯び、強靭な顎と三角状の歯を持っています。

なかでも最も悪名高いのは、腹部が赤いピラニア「ピラニア・ナッテリー」で、最も強靭な顎と鋭い歯を有し、特に川の水量が少ない時期には体長が50cm近くになり、100匹以上にもなる群れを作って獲物を探すのです。

ただし、映画などで描かれるほどピラニアは攻撃的ではなく、どちらかと言えば臆病な性格で大きな物に対しては逃げ出す傾向にあり、彼らのテリトリーに入ると必ず襲われるというわけではありません。

また、ほとんどの種は、獲物を殺すというよりは腐食性です。

しかし、中には出血を感知すると興奮状態になって襲ってくるものもいるため、注意が必要なのは確かです。

毒魚や危険な魚5:カンディル

カンディル(ヴァンデリア属カンディル)は、アマゾン川流域に生息するトリコミュクテルス科の鱗のないナマズの仲間。

また、言い方によっては寄生性のナマズとも言える危険な魚です。

半透明なウナギのような姿を持ち、体長は10cmほど(大きいものは30cmになることもある)、太さは1cm前後と、大きくは成長しない小さな魚で、これだけ見ると決して恐ろしそうではありません。

しかし、カンディルは、その小さな体を活かして他の魚のえらの隙間へ侵入し、内側を捕食したり、体表を食い破るように肉を食すのです。

また、時には人間を襲うこともあり、水浴びをしている人や泳いでいる人の肛門や尿道に侵入したり、過去には女性の膣の中に侵入した例もありました。

そして、侵入したカンディルを無理やり引き出そうとすると、ヒレにあるトゲによって肉が切り裂かれ、激しい痛みや出血、炎症などが起こってしまい、大変危険になります。

毒魚や危険な魚6:ウツボ

ウツボ(ウツボ科)には約200種が含まれ、熱帯および亜熱帯の海域であれば、基本的にどこにでも生息しています。

浅海のサンゴ礁や岩の間などの隙間に身を隠すように生息しているのです。

一般的には胸ビレがなく、皮膚は厚くて滑らかで鱗がありません。

体長がおよそ1.5mを超えることは稀ですが、太平洋に棲む種類の中には約3.5mに達するものもいます。

そして、口は大きく、顎には強力で鋭い歯があり、その歯で獲物(主に他の魚)を捕獲すると決して離さなく、この強力な顎と鋭い歯のコンビネーションは、人間に対しても深手を負わせることが出来るなど、ウツボは危険な魚として知られます。

ただし、性格は臆病で、いくら危険だと言っても、人間の方から威嚇しない限りはどう猛になることはなく、基本的にウツボが攻撃してくることはありません。

世界にはウツボを食用にする地域もありますが、種類によっては毒を有していることがあり、間違って食べてしまうと中毒に陥ってしまうことがあります。

毒魚や危険な魚7:オニダルマオコゼ

カサゴ目フサカサゴ科またはオニオコゼ科に属するオニダルマオコゼは、有毒な海水魚であり、熱帯のインド太平洋の浅海に生息している危険な魚。

干潟や河口の岩やサンゴの間などによく潜んでいます。

大きな頭部と大きな口、小さな目、いぼ状に隆起したこぶに覆われた皮と、肉厚の胸ビレがあり、体長は40cm程度。

浅い海の海底でほとんど周りの環境に形も色も溶け込み、動かずじっとしています。

背ビレの針のように尖ったトゲ部分から大量の強力な毒を分泌することで知られ、周囲の環境に溶け込んで分かりづらいオニダルマオコゼを間違って踏んでしまうととても危険。

大量の毒が分泌される背ビレで刺されると激痛が走り、最悪の場合は人間であっても死に至ってしまうことがあります。

危険な魚である一方、その身は美味で、日本では食用とされます。

毒魚や危険な魚8:ハナミノカサゴ

赤、茶色、白の縦縞模様を持ち、体長約30cmほどに成長するハナミノカサゴは、見た目が派手なインド洋から西大西洋にかけてまで生息する、カサゴ目フサカサゴ科の海水魚。

日本では駿河湾以南の岩礁やサンゴ礁に生息しています。

派手なシマウマのような特定の縞模様を有し、ひれを支えている先のとがった骨質の「鰭棘(ききょく)」に毒を持つ魚で、人間が死に至ることは稀なものの、刺されると痛みを伴う刺し傷を負います。

ハナミノカサゴは、胸ビレを広げ、腹ビレを伸ばし、優雅に泳ぐ姿が特徴的ですが、一旦威嚇されるとヒレを広げてみせ、さらに威嚇されると、背中に長く伸びた硬い背棘(はいきょく)で攻撃します。

また、繁殖率が高く、多くのサンゴ礁では天敵がいなかったこともあり、これらの地域では元々いた在来種が大量死したことで、ハナミノカサゴは侵入生物種に指定されるに至ったこともありました。

毒魚や危険な魚9:ミノカサゴ

ミノカサゴはインド洋や太平洋を原産とする毒魚で、日本でも北海道南部の沿岸地域で見つかる危険な毒魚。

上で紹介したハナミノカサゴと同じカサゴ目フサカサゴ科に属する魚です。

その特徴は人目を引く危険色である赤、白、クリーム、黒の縞模様と、派手な胸ビレと、毒がある尖った背ビレで、見た目は非常に美しいものの、万が一にも刺されると、想像を絶するほどの痛みが引き起こされます。

ミノカサゴの毒は全身に作用があり、激痛だけでなく、場合によっては吐き気、嘔吐、発熱、呼吸困難、痙攣、めまい、傷口の炎症、頭痛、無感覚、知覚異常、胸やけ、下痢、発汗などの症状が出るなどとても危険です。

一方で、オニダルマオコゼのように身は美味しいため、加熱して食用とされることもあります。

毒魚や危険な魚10:ホホジロザメ

ホホジロザメまたはホオジロザメと知られるこの冷めは、世界で最も強力できわめて危険性の高い人喰いサメとして有名です。

映画「ジョーズ」シリーズには悪役として登場したこともあり、人喰いザメと言えば、このホホジロザメがイメージされることでしょう。

ホホジロザメが最も多く生息する海域では、海水浴客、ダイバー、サーファー、カヤッカー、そして小型ボートまでもが、ホホジロザメに一方的に襲われ、時には命にかかわる事件が数多く発生してきました。

ホホジロザメに噛まれた場合、その傷が大きいと組織や臓器が深刻な損傷を受け、死に至ることになるのです。

アメリカ西部沖で発生したホホジロザメによる人間への攻撃例をみると、犠牲者の約7%が命を落としており、南アフリカなどその他の海域において致死率は、20%以上に達していることが分かります。

また、オーストラリアはホホジロザメによる死亡事故が多いことで知られますが、その致死率は20%を優に超えるようです。

一方で、ホホジロザメの生態については分からないことが多く、なぜ人間を襲うのかについても、「好奇心によるもの」や、「自然界におけるホホジロザメの餌であるアザラシやアシカと混同したから」など、異なる説が唱えられています。

ホオジロザメの大きさ(体重と体長)【白い死神と呼ばれる】
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毒魚や危険な魚11:デンキウナギ

デンキウナギは南アメリカに生息する全長2.5に達する大型の魚で、その名前にある通り、強力な電気ショックを起こして敵や獲物を気絶させることが出来る危険な魚。

長くて円筒形で鱗がなく、いわゆる「うなぎ」に似ていることからデンキウナギという名前が付いていますが、うなぎとは全く別の魚類になります。

尾の部分は体長のおよそ5分の4を占め、腹部と接する尻ビレをうねるように動かして前に進みます。

ゆっくりとした動きの生物で、流れの緩やかな淡水を好み、数分間に一度は水面に浮上して空気を吸い込むのが特徴。

逆に言うと、息継ぎをしないと死んでしまう、魚としては珍しい空気呼吸をする魚です。

瞬間的にですが、最高600から800ボルトの電圧と、1アンペアもの電流を発生させることが出来、それによって、馬でさえ感電死させることが出来ると言います。

また、デンキウナギが放電する環境は水中であるため、人は感電そのものによっては死なないものの、体が動かなくなって水中で溺死してしまう可能性は高く、とても危険な魚であることは変わりありません。

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