就活が不安ならとりあえず英語を勉強してみてはいかがでしょうか?英語をビジネスで使えるレベルまで高めておくと、選択肢がかなり増えて不安も少なくなります。
もうすぐ大学を卒業する人の中には、「就職出来るのだろうか?」と就職に対して漠然とした不安を抱く人がいると思います。
また、少しずつ一般的になってきたとは言え、まだ転職が当たり前とは言えない日本においては、「今の会社を辞めることになったら転職出来るのだろうか?」と不安になる人もいると思います。
私(筆者)もかつては日本で働いていた経験があるので、この就職に対する不安というのは少なからず抱えていました。
しかし、大多数の日本で働く日本人に比べて、就職に対する不安は少なかったんじゃないかと思ってます。
その理由は「英語」です。
英語人材は実は非常に貴重である
私は高校までは日本にいたので、決して英語に関してはネイティブスピーカーというわけではないですが、ビジネスでは問題なく使えるレベル(実際にはネイティブレベル手前程度)にはあります。
このビジネスの場面で使える英語力、つまり「ビジネスレベル」の英語力を扱える日本人の数って、日本の総人口に対してどのぐらいいると思いますか?
詳しいデータは出ていないものの、その割合は、
- たったの2%強
です。
日本に住んでいる日本人が100人集まった場合、ビジネスレベルに英語を操れるのは2人程度しかいないという計算になるわけですが、これが意味することはそれだけ英語人材は「貴重」だってことです。
ちなみに、ビジネスの場面で求められる英語は、
- 読み
- 書き
- スピーキング
- リスニング
の総合力なので、どれか一つだけ出来ても臨機応変に対応することは難しいです。
また、上の2%強という数字は、私が以前に外資系人材会社のMichael Pageで働いていた際に教えられた数字で、東京だけに限ったりするともう少し高い割合になると思います。
貴重だからこそ必要な会社にとっては魅力的に映る
一方で、国境を超えたグローバルな競争に加えて、日本のマーケットの縮小が加わり、昨今では海外に生産拠点を移したり、海外の市場を販売先として開拓しようとする国内企業が増えてきています。
さらに、日本には未だに仕事で英語を必要とする外資系企業が多くオフィスを構えているのに加えて、国全体としては世界第3位の規模を誇るため、まだまだ新興の外資系企業の日本進出はそれなりに盛んです。
このように、現在の日本では英語人材の需要が伸びているのに対して、十分に供給が追いついている状態だとは言えず、ビジネスで英語を使える人材に関しては一定以上のプレミアがつきやすいです。
結果として英語が話せると就職の幅が広がって不安に陥りにくい
この結果、ビジネスレベル以上の英語が話せるだけで、就職の幅はグンと広がると言えます。
また、それに合わせて就職に関する不安をかなり軽減出来ます。
日本においては外資系や海外進出したい日系企業も視野に入ってくる
例えば、日本国内での就職を考えた場合、
- 日本語しか使えないと
- → 外国語の業務を必要としない仕事
- 就職先は
- 主に国内マーケットのみを対象としている日系企業
なのに対して、
- ビジネスレベルの英語も使えると
- → 外国語の業務を必要としない仕事
- → 外国語の業務を必要とする仕事
- 就職先は
- 国内マーケットのみを対象としいる日系企業
- 海外マーケットも対象としている日系企業
- 日本にオフィスを構える外資系企業
と、就職先候補が大幅に広がります。
また、外国語の業務を必要とする仕事においては人材が不足しているため、それ以外のスキルや経験が多少足りていない場合でも、そこを妥協して採用されたり、他社に採用されないためにも面接プロセスが短縮化・簡略化されることもあります。
特に、大手日系企業や大手外資系以外の会社では、結構起こりやすいです。
例えば、私は日本へ帰って来る前にはオーストラリアの大学院にいて、日本国内で働いたことも無ければ仕事の経験を持っているわけではありませんでした。
しかし、当時日本に進出してからまだ間もない外資系オンライントラベル企業へ応募したところ、
- 履歴書を送付
- 1週間後に電話面接(20分程度)
- 日本に戻った時に部長&社長面接
- 1週間後に採用の通知
と、日本の大手企業へ就職する場合なんかと比べたらありえないぐらいのスピードで採用が決まりました。
また、その後にいくつか転職を繰り返した中では、履歴書と職務経歴書を送った後、スカイプでリージョナルマネジャー(アジア太平洋統括者)と話して直ぐに採用が決まったなんてこともありました。
ぶっちゃけ、英語がビジネスレベルで使えるってだけで、いわゆる「大手志向」を外せば、就職に関してはかなりイージーモードになると思います。
海外就職の可能性も就職不安を和らげてくれる
さらに、英語を使えるようにしておくと、海外就職の可能性も検討出来るようになってくるわけですが、これって就職不安の解消にはかなり大きなアドバンテージだと思ってます。
まず、就職不安に陥りやすい時って「日本国内の凝り固まった就職・転職市場に気持ちがとらわれている」場合が多いと思います。
なので、海外にも目をやってみるのがおすすめな対策方法です。
海外と言ってもアメリカ、イギリス、オーストラリアなどで就職するのはかなりハードルが高いですが、他にも、
- シンガポール
- タイ
- ベトナム
- インドネシア
- フィリピン
などには多くの日系企業が進出していて、現地で働いてくれる日本人を求めています。
最近はシンガポールでの就職は以前に比べて少し厳しくなったと聞いてますが、それでも他の国はまだまだ穴場で、少し前からはミャンマーやカンボジアなどの国での仕事も増えてきてます。
特に近年は、
新入社員の6割近くが「海外赴任はしたくない」(引用:JCAST)
とか
「昔は海外赴任して一旗揚げる存在になりたいと考える社員がかなりいたが、変わってしまった」(引用:東洋経済)
などといった感じで、わざわざ海外に出てまで仕事をしたくないという人が増えているようなので、自分から海外に出ていくような英語人材は、海外で事業を展開している日系企業にとってはかなり魅力的なんじゃないかと思います。
現地採用は将来が無いというのは絶対ではない。人によっては大活躍している。
また、本社から派遣されるのではなくて、現地のオフィスで採用されるいわゆる「現地採用」に関しては、
- 将来のキャリアに繋がらない
- 昇進のチャンスが無い
- 責任ある仕事を任せてくれない
といった理由から「人生詰む」と言われることがありますが、これに関してはそういった側面もあるかもしれませんが、結論としては嘘だと思います。
私の周りを見る限り自分次第でどうにでもなります。
男性Aの例
私と同じオーストラリアの大学院で勉強した当時30歳の男性は、卒業後にシンガポールへ渡って最初は外資系の企業に就職しました。
それから半年後には日系の企業に転職して、そこで営業の仕事を始めます。
現地では周りとも上手くやって成果を出していったこともあり、課長待遇となって120名の現地職員の管理を行い、本社からも無償でコンドミニアムを提供されるなど、「現地採用=詰む」という噂とは全くことなる状況になりました。
その後、シンガポールでの実績によって東京の本社に呼ばれ、現在は本社から海外の幾つかのマーケットを見ています。
男性Bの例
私の昔からの友人で、元々は全く英語が喋れませんでした。
建設業大手の会社に入社したものの、5年ぐらい働いて会社を辞め、フィリピンの英語学校へ行って半年間の英語留学をします。
その後、オーストラリアに渡って1年のワーキングホリデーをした後、今度はシンガポールへ行って仕事を探しますが、その際にインドネシアでの日系企業の仕事を紹介されて現地へ赴任しました。
本社と現地の調整、そして営業の責任者というポジションで、平均月収が3~4万程度と言われるインドネシアで、
- 月収40万
- 運転手付き
- コンドミニアム付き
という待遇を受けていたらしいです。
インドネシアで2~3年仕事をした後、ビジネスレベルの英語が使えるようになっていたこともあって、日本に戻ってきた際には年収800万円で外資系企業からオファーを受けています。
女性Bの例
私が日本の外資系企業で働いていた頃の同僚で、その外資系企業で1~2年働いた後にシンガポールへ飛びました。
そこで、日系の人材系企業の仕事を得て2年ぐらい働いていたと思います。
現在は転職して、なんとLinkedinのアジア太平洋地域の採用責任者にまでなっています。
Linkedinの給料を考えると、多分最低でも800万円、もしかしたら1200万円ぐらいの年収にまでなっているかもしれないです。
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就活が不安ならとりあえず英語勉強しとけって話のまとめ
見てきた様に、就職が不安なら英語を勉強しておくっていうのは良い対策方法になると思います。
英語をビジネスレベルまで高められれば、国内での就職の幅が広がるだけでなく、「最悪の場合は海外で仕事を探せばなんとかなる」っていう感覚になります。
ちなみに、Michael Pageで働いていた時、
日本においては英語人材が圧倒的に少ないため、同じスキルと経験を持っている場合、英語を喋れるだけで年収が200万円高くなる可能性がある
と聞いています。
確かに、同じスペックの仕事でも、英語を喋れるだけでより年収が高い仕事に応募出来るので、そういった仕事を見つけられれば簡単に年収を上げる裏技になるとも言えなくないです。