インドの宮殿を一覧にして紹介していきます。ホテルや大統領公邸として使用されているものなど、15の宮殿を確認していきましょう。
古代文明の一つインダス文明が繁栄した地「インド」は、非常に長い歴史を抱え、現在の地球上において最も文化的、そして歴史的に豊かな場所の一つとなっています。
そんなインドにはまた、かつての君主や有力者達によって非常に多くの宮殿が建設され、その多くは未だに残っており、中にはホテルとして使用されたり、大統領公邸として使用されているものまで存在します。
この記事では、そんな数あるインド宮殿の中から15の宮殿をピックアップして一覧としてまとめ、それぞれを簡単に紹介していこうと思います。
- インドの宮殿1:ランバーグ・パレス・ホテル
- インドの宮殿2:ジャイ・マハル・パレス
- インドの宮殿3:ラジ・パレス
- インドの宮殿4:サモード・パレス
- インドの宮殿5:アンベール城
- インドの宮殿6:ラクシュミ・ニワス
- インドの宮殿7:ジャル・マハル
- インドの宮殿8:ウメイド・バワン・パレス
- インドの宮殿9:タージ・レイク・パレス
- インドの宮殿10:ウダイプル・シティ・パレス
- インドの宮殿11:ウダイヴィッラス・パレス
- インドの宮殿12:デオガール・マハル
- インドの宮殿13:タージ・ファラクヌマ・パレス、ハイデラバード
- インドの宮殿14:ラシュトラパティ・バワン
- インドの宮殿15:タージマハル
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- インドの宮殿一覧|ホテルや大統領公邸として使用される15の名前のまとめ
インドの宮殿1:ランバーグ・パレス・ホテル
インドの首都デリーからおよそ260kmほど南西部へ行ったところにある都市ジャイプルには、ランバーグパレスと呼ばれるインドの宮殿があります。
このランバーグ宮殿は1835年に建てられた後、30年以上にも渡り王室の住居として使われていました。
1957年以降はホテルとして使用され、その上品な内装が施された部屋、大理石の階段、豪華絢爛な庭などが、かつて王室として使われた高い格式を現代に伝えています。
インドの宮殿2:ジャイ・マハル・パレス
(出典:公式サイト)
ジャイプルにあるこのジャイ・マハル・パレスは、1745年に立てられた宮殿。
ムガール帝国時代に作られた、およそ72㎢にも渡る庭園の中に建てられた美しい景色を持つ宮殿です。
現在は豪華な部屋を100室揃えた高級ホテルの一つとして使われており、宿泊者たちをかつての豪華絢爛な王室世界へ連れて行ってくれます。
インドの宮殿3:ラジ・パレス
(出典:公式サイト)
ラジ・パレスは1727年に建てられ、ジャイプルでは最古の豪邸と言われる宮殿。
宮殿の王室建築、庭園、そして美しい中庭などは、古き良き時代の魅力を今にも伝えています。
1995年にはおよそ800人の労働者を動員して大規模なリフォームが行われ、1997年の8月からは豪華なホテルとしてオープンしました。
中でもダルバール・マハル・スイートと呼ばれる部屋は、かつて現地を支配したマハーラージャ(高位の王に対する称号)が使用していたとして知られています。
さらに、陶磁器の美術館もあり、歴史あるコレクションが並ぶ文化的価値の高い建物です。
インドの宮殿4:サモード・パレス
サモード・パレスもまた、インドの豪華絢爛な宮殿の一つ。
16世紀にジャイプルに建てられ、その中庭、手書きで描かれた細密画の壁、銀のひじかけ椅子、シャンデリア、そして精巧で美しく作られた鏡の装飾が自慢のラウンジがあるホテルとして現在は知られています。
また、これまで数多くのインド映画が撮影されてきた場所としても有名でです。
インドの宮殿5:アンベール城
ジャイプルから北東へおよそ11kmほどいったところには、アンベールと呼ばれる11世紀にまで起源を遡ることが出来る都市がありますが、そこには同時期に建てられたアンベール城という宮殿が建っています。
その後、長い歴史の中で幾度も改築や増築が行われ、元々は限られた人した近づくことは許されていませんでしたが、現在はインドの一つの観光地として、一般人でも近づくことが出来るようになっています。
インドの宮殿6:ラクシュミ・ニワス
ラクシュミ・ニワス宮殿は、若い王子たちや選ばれた政治家など、インド社会に影響を与えて歴史を作ってきた者達へ提供されました。
インドにおいて最も王宮らしい宮殿の一つとされ、現在は高級ホテルとして使用されています。
ちなみに、ラクシュミ・ニワス宮殿は、インド北西部の都市ビーカーネールに1902年から1926年にかけて建てられたラルゴル宮殿の一部です。
インドの宮殿7:ジャル・マハル
ジャイプルにあるジャル・マハルと呼ばれる宮殿は、他の宮殿と比べてその独特な特徴が目立ちます。
市内にあるマン・サガル湖と呼ばれる人口の湖に浮かぶように建設されているのが特徴で、それによってとても幻想的な姿を作り出しているからです。
元々は17世紀頃に現地の王が建てたのが起源で、その後の18世紀には大規模な改修と同時に増築が行われました。
インドの宮殿8:ウメイド・バワン・パレス
インドのジョードプルと呼ばれる都市にある、豪華で人目を引く黄色い砂岩が特徴的なこの宮殿は、1944年に15年もの年月をかけて完成し、インドでは最も新しく建てられた豪華な宮殿のうちの一つです。
約32mもの高さがあるキューポラ(半球天井)はルネッサンスの影響を受けている一方で、塔自体はラージプート(現在のラージャスターン州に居住する民族であり、クシャトリヤを自称するカースト集団)の伝統からインスピレーションを得て建てられました。
ちなみに、現在は豪華ホテルとして使われており、トリップアドバイザーによって世界最高のホテルとして表彰されたことがあります。
インドの宮殿9:タージ・レイク・パレス
インドで宮殿の都市として知られるインド北西部の都市ウダイプルにあるタージ・レイク・パレスは、インドの宮殿を語るには欠かせない存在。
1743年から1746年にかけて王室の夏用宮殿として、ピチョラ湖と呼ばれる人工湖の中に建てられました。
また、以前にはジェームズボンドで知られる007の舞台になったこともあります。
現在は最高級の白大理石ホテルとして知られており、このホテルで働いている「ロイヤル・バトラー」は、かつてこの宮殿で王室に仕えた使用人たちの子孫だと言われます。
インドの宮殿10:ウダイプル・シティ・パレス
ピチョラ湖の岸に建てられたウダイプル・シティ・パレスは、1559年に当時この地を支配していた王家によって建てられた宮殿。
その王家が持つ巨大な力を誇示するかのように巨大な建造物として建てられ、その後、何度も増築が行われていった結果、宮殿が多く存在するラジャスタン州の中でさえ、最も大きな王宮だと考えられています。
またこの宮殿には、13世紀頃にムスリム勢力がインド大陸侵入を試みた際、それに対して勇敢に戦った北インドのクシャトリヤカースト「ラージプート」の芸術や文化を展示している博物館も作られています。
インドの宮殿11:ウダイヴィッラス・パレス
ウダイヴィッラス宮殿は、ウダイプルに位置する宮殿。
青い水のピチョーラー湖を片側に、そしてアラーヴァリー山脈を背景にして豪華にたたずんでいます。
この宮殿は200年ほど前に建てられた、インドの古き良き王侯の世界を具現化したものと言われ、現在はラグジャリーホテルとして使われており、多くの観光客を魅了しています。
すべての部屋に十分な広さがあるテラス付の庭があるのが特徴で、中にはセミ・プライベートのプールがある部屋もあるなど、さすが元宮殿だけあり、プール付きの部屋を繋げれば、部屋から部屋へと泳いで行くことが出来るなんていう豪華ぶりです。
インドの宮殿12:デオガール・マハル
ジャイプルから南西へ行き、アラーヴァリー山脈のジョードプルとウダイプルの間にあるデオガールの町には、デオガール・マハルと呼ばれる宮殿が存在します。
かつてこの地を支配したマハーラージャによって建てられ、現在では一部がホテルとして使用されています。
玉ねぎ型の屋根の他に、大砲台や町を一望出来るジャロカ(バルコニー)、そして巨大なエントランスが特徴的です。
インドの宮殿13:タージ・ファラクヌマ・パレス、ハイデラバード
インドの中南部にある都市ハイデラバードには、かつてハイデラバードの二ザムとして知られる君主の住居であった「タージ・ファラクヌマ宮殿」を見つけることが出来ます。
高さおよそ600mの丘の上に建ち、ハイデラバードの街並みを見下ろしているのが特徴で、この宮殿はインドでもっとも美しい宮殿の一つとして賛美されています。
また、全体がイタリアの大理石で作られ、他にも、ベネチアのシャンデリア、希少価値の高い家具類、大理石の階段などなど、他のインド宮殿とは一線を画しているのです。
ちなみに、中には日本庭園も作られていたりします。
インドの宮殿14:ラシュトラパティ・バワン
事実上の首都機能が置かれ、インドの中心的都市となっているニューデリーには、ラシュトラパティ・バワンと呼ばれる宮殿が建っています。
現在はインド大統領の公邸として使用されていることで有名です。
ちなみに、約2万㎡を誇る広大な面積は、国家元首が住む公邸としては世界最大規模になります。
インドの宮殿15:タージマハル
インド北部アーグラにあるタージマハルは、17世紀に当時のムガル帝国皇帝「シャー・ジャハーン」に建てられた建造物で、皇帝が愛した妃「ムムターズ・マハル」のための墓廟であるため、正確には宮殿とは言えません。
しかし、
- 名前の由来は王妃ムムターズ・マハルであると言われ、ムムターズ・マハルはペルシャ語で「宮殿の光」を意味する言葉であり、タージ・マハルを言葉どおりに訳せば「王冠宮殿」もしくは「宮殿の王冠」という意味になるとされること
- インド・イスラム文化の代表的建築物であること
- ユネスコの世界遺産へ登録されていること
- 新世界七不思議の一つに含まれていること
などから、インドの宮殿を語る上では忘れてはならない存在だと言えるでしょう。
現在は、インドを代表する観光地の一つとなっています。
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インドの宮殿一覧|ホテルや大統領公邸として使用される15の名前のまとめ
インドの宮殿を15個ピックアップしてまとめてきました。
インドにはまだまだ素晴らしい宮殿がたくさんあり、その中には現在も王室が所有しているものもあれば、博物館に変わっているものなど色々です。
また、見てきたようにホテルとして改築され、観光客が泊まれるようになっている宮殿も多くあるので、インドの文化や歴史を感じるために、インドを訪問した際には宿泊してみるなんていうのは良い経験になるかもしれません。