海外に住みながらFIREの経済的自由を実践しているからこそ感じ、そして学んだ4つのことを紹介していきます。FIREに興味がある人は必見です。
私(筆者)がコーカサス地方のアルメニアという小国で実践しているFIRE(経済的な自立を達成して早期に退職すること)の生活から感じられる、4つのことを紹介してみたいと思います。
- FIREには興味があるけどまだ実践出来ていない人
- FIREを始めるためのお金を貯めたりしている人
こういった人に読んでもらえると良いかと思います。
ちなみに、最近ニュースやその他のメディアでFIREムーブメントを良く耳にするようになったけど、FIREについて詳しく知らないという人は、まずFIREムーブメントのFIREとは?方法・やり方の基本を経験から述べるを確認してください。
FIREで経済的自由を達成したことで学んだ4つの話
その① FIREで言う退職とは本来「働かない・稼がない」ということではない
多くの人が人生の大部分を会社生活に捧げる日本社会において、
- 退職 = 完全に仕事をやめて「働かない」・「稼がない」
ことだというイメージが持たれていると思います。
でも、FIREにおける「退職」の概念はそうではありません。
FIREで言う「退職」とはあくまでも、
- 今まで勤めていた会社を辞めることだけ
で、決してその後に「働かない」または「稼がない」というわけではないのです。
例えば私の場合、FIRE生活の中で、自分の興味がある分野のネットメディア運営を行ったり、アルメニアと日本を結ぶ仕事をしたり、スタートアップの手伝いをしたり、アルメニアに昔立ち上げたNGOを共同創業者として運営したりと、下手したら一般のサラリーマン以上に様々なプロジェクトに時間を費やしています。
しかし、これこそがFIREで重要なポイントで、FIREで言う退職とは、
- 決して仕事をしないでダラダラする生活を送るのではなく、
- 経済的自由を達成したからこそ、
- 会社で働いていたら出来ない自分の好きなことに取り組んでいく
ということなんです。
また、人によっては「労働」としてではなく、「運用」をしてお金を稼ぐこともよくあります。
その② 収入より支出を気にするべき
FIREを含めたセミリタイアやアーリーリタイアなどの「退職」に関する議論として、「収入と支出どっちがより重要か?」ってものがあります。
この点については私個人といて、
- FIREを実現するにあたって
- FIREを実践していくにあたって
のどちらのフェーズにおいても、基本的には「支出」を考えることの方が重要だと考えています。
というのも、「支出」をしっかりと把握出来てこそ、始めて自分の資産を管理出来るからです。
- 「現状の支出」
- 「生活に必要十分な支出」
の2つを確認したら、両者の差分を確認して減らせるものは減らしていきます。
すると、無理をしなくてもお金が溜まる(資産が増える)ようになっていきます。
それに加えて、「生活に必要十分な支出」を把握していると、例え収入が増えたとしても、それ以上大幅に支出を上げることに対して心理的なブレーキが効くようになってくるので、結果的に資産が増えてFIRE生活開始までの期間が短くなったり、FIRE実践中の場合はより安心した生活が送れるようになります。
それと、資産が増えればその分を運用にも回しやすくなるメリットもありますね。
FIREでは支出をベースに目標資産を計算する
さらに、FIREを始めとしてセミリタイアやアーリーリタイアなど、形はどうであれ退職する上では、支出をベースに退職後から死ぬまでに必要なお金を計算するのが一般的だと思います。
FIREではこの支出をベースにして必要なお金を計算する上で4%ルールというガイドラインがあるんですが、この4%ルールによると、
一年間に必要な支出の25倍の金融資産を貯めて、その資産を年率4%で運用しながら暮らせば、金融資産を減らすことなく死ぬまで生きていけるため、FIRE生活に突入しても大丈夫
だとされます。
例えば年間で150万円の支出が必要な人の場合、6000万円の金融資産を貯めて、それを年間4%の利回りで運用することになります。
すると、
- 150万円(支出)ー 150万円(6000万円の4%)= 0
となり、支出が金利収入分を上回ることなく差し引きゼロであるため、金融資産を減らすことなく、理論上は6000万円を減らさないで暮らし続けることが可能。
加えて、そこへちょっとした労働などで稼いだ対価を加えていけば、むしろ金融資産が増えていく状況を作り出すことが出来るって発想です。
ただし、私個人的には4%ルールは絶対的なものとしては捉えていません。
その点については、FIREムーブメントのFIREとは?方法・やり方の基本を経験から述べるの「FIREの4%ルール」で説明してます。
その③ 時間は大切
私もそうですが、FIREを実践するまたは目指す人の多くは、定年退職を迎えるよりも早い段階で経済的自由を達成することになった、またはなるはずです。
実際に私は30代前半にFIRE生活に突入できたわけですが、それで思うのが「時間は大切」だってことです。
例えば海外旅行へ行くと、高齢者の方々のグループに鉢合わせることがありますが、その時、彼らの中には同じアクティビティをしていても、疲れて直ぐに休憩していたり、しんどそうな顔をしている人が多いです。
おそらく、彼らの中には何十年間も働いてお金を貯め、65歳で退職したから海外を周っている人が多いんじゃないかと思いますが、「若くて体力があるうちならもっと旅行が楽しめたのでは?」と感じてしまいます。
この点で定年退職の前に経済的自由を目指すFIREは、まだ体力が十分にあるうちに完全ではないにしろセミリタイアのような環境を作り出してくれるので、時間に余裕が出来て、もっと人生全体を充実にするための手伝いをしてくれると思います。
その④ 人生を自分の好きなようにコントロール出来ることの満足感
会社で働いている人の多くは不満を抱えながら仕事を続けていると思います。私もかつては会社でサラリーマンをやっていたのでその気持ちはよく分かります。
それに対して、FIRE生活では同じような不満を抱えることはまずないと言えます。
実際、私がFIRE生活を送っている中で、会社に勤めていた頃と同じような不満に遭遇したことはほとんど無いと言えます(別な不満とかはあります!)。
これについて過去の経験などを見つめながら内省してみると、結局、会社で働き続けることで抱える不満っていうのは、
- 毎日の生活を自分の好きな様にコントロール出来ない
ってことにつきると思うんです。
そして、「毎日の生活を自分の好きな様にコントロール出来ない」のはなぜか?と考えると、多くの場合、
経済的に自立出来ない(会社からもらう給料に頼らないと生活が成り立たない)からこそ、本当は他にやりたいことがあっても会社での労働に多くの時間を費やし、結局、毎日の生活を好きなようにコントロール出来なくなってしまっている
というのが分かります。
これに対してFIRE生活の中では、仕事をしたとしても自分が本当に興味のあるものだけに限定出来るので、労働をしていてもある意味で趣味の延長のような感じで、不満に思うことはほぼありません。
もちろん仕事をしたくなければしなくて良いわけです。
この様に、FIREでは「自分の選択によって如何に時間を使うか」を決められます。
そして、自分でコントロール出来ることが多ければ多いほど満足した生活を送れるようになるんだと思います。
FIREで済的的自由を達成したから学んだ4つのことのまとめ
日本の年金問題などがあり、これからは今までとは違う人生の送り方を考えていかなくてはいけないかもしれません。
そんな時の一つの方法としてFIREは検討してみる価値だと思います。
全ての人に対してFIREが良いというわけではないですが、この記事を読んで参考になった人は、退屈でやる気が湧かない仕事を辞めて自分が望む人生を実現する一つの方法として、FIREを覚えておいてください。