多くの人たちは「世界最大の◯◯」といったフレーズに興味を惹かれやすいのか、何かの中で世界で最も大きいものについては比較的よく名前を知っています。
例えば、世界中に点在している湖の中でも世界最大となる「カスピ海」や、淡水湖としては世界最大の「スペリオル湖」は、多くの人が名前を聞いたことがあるでしょう。
では逆に、世界一小さい湖についてはどうでしょうか?
おそらくほとんどの人がその名前や存在についてすら知らないと思います。
この記事では世界一小さい湖について簡単に紹介していこうと思います。
世界一小さい湖とは?
「世界一小さい湖」または「世界最小の湖」として現在確認されているのは、「本渓湖(ほんけいこ)」という名前の湖。
この湖は中華人民共和国の東北部に位置する遼寧省(りょうねいしょう)は本渓市にあるため、その名が付けられました。
灰色の岩石が一部が地表に現れているいわゆる「露頭」の下にある本渓湖は、観光客がのんびりと訪れるような場所にあり、一見すると何の変哲もない水の溜まり場のような様相を示していますが、実は世界最小の湖。
ただの湧き水が溜まった水溜りの様にさえ見えますが、2010年にギネス世界記録によって世界最小の湖であることが確認された結果、現在では正式な形で世界一小さい湖とされているのです。
世界最小「本渓湖」の大きさは15㎡弱
その世界最小の湖とされる本渓湖の大きさは15㎡弱とされ、日本の1Kのアパートの平均サイズよりも小さく、日本で言えば8畳間の部屋と同程度の広さ、アメリカで言えば標準的な寝室とほぼ同じ大きさでしかありません。
そこを約2万トンの水が毎日流れていると考えられています。
世界一小さい湖は観光地として多くの人たちを誘い込んでいる
本渓湖がある本渓市周辺は、自然が多く、ハイキングコース、洞窟、川、湖、山などがあり、中国人の観光客に人気がある場所です。
そして、本渓湖の水は透明で、近くの洞窟でろ過された後、水面に現れ、水温は低くて爽やか。
湖の周辺には現在、世界一小さな淡水湖であることをアピールする観光サイトが設置され、通りすがりの人たちを誘い込んでいます。