アフリカの川一覧|ナイル川からニジェール川まで重要な10の河川

アフリカの川を一覧として紹介していきます。世界最大級の長さを誇るナイル川から、アフリカにとってはなくてはならないニジェール川まで、10の河川を確認していきましょう。

巨大なアフリカ大陸には砂漠から熱帯雨林まで、大自然の様々な表情をることが出来ますが、同時に、アフリカ大陸の血脈とさえ言える川も忘れてはいけません。

アフリカに流れる川は、その流れによって土壌へ栄養を送り届け、流域に住む生態系を支え、また、人間の文明や社会の発展にも大きく寄与してきました。

アフリカの動物たちも人間も、川に頼りながら日々生きてきたのであり、もしアフリカに川が無かったなら、アフリカに現存する野生動物を見かけることも無ければ、もしかしたら人間の進化も相当遅れていた可能性さえ考えられるのです。

この記事では、そんなアフリカに存在する川の中から、知っておきたい10の川を一覧として紹介していこうと思います。

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アフリカの川1:ナイル川

南米のアマゾン川と世界最長の川の称号を争うナイル川と言えば、6650km、一説には6853kmの長さを誇るとされる世界最長急の川。

もちろん、アフリカ大陸においても一番長い川であり、タンザニア、コンゴ民主共和国、エジプト、スーダン、南スーダン、エチオピア、ケニア、ウガンダ、ルワンダ、ブルンジと、多くの国を通る国際河川です。

その世界最長級の長さで、東アフリカと北アフリカを結び、また、世界最大級の砂漠であるサハラ砂漠に命を吹き込んでいます。

また、毎年氾濫することで知られ、この氾濫によって周辺の土壌は肥沃になり、古代よりナイル川流域には多くの文明が勃興してきました。

ナイル川はさらに、エジプトのファラオによる迫害から逃れるために、モーゼの十戒で有名な赤ちゃん時代のモーゼが、小さなカゴに入れて流された川としても有名です。

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アフリカの川2:コンゴ川

コンゴ川はアフリカで最もミステリアスで素晴らしい川の一つであり、4700kmの長さを誇るアフリカでは2番目に長い川。

中部アフリカのコンゴ盆地を蛇行しながら流れて、大西洋に注ぎます。

そして、コンゴ川の流域にある熱帯雨林も、世界最大の熱帯雨林と言われるアマゾン熱帯雨林に次いで世界で2番目に大きな熱帯雨林と言われます。

では、この川がなぜミステリアスかと言うと、人があまり入らないその熱帯雨林の奥深くを曲がりくねりながら流れているためで、結果として、その全貌はあまり知られていないのが理由です。

一方で、コンゴ川は手付かずの大河であることから、分かっているだけでも700種近くに上る淡水魚が生息していることで知られ、コンゴ川とその流域は、アフリカ大陸の生態系を良い状態で維持していくのにとても重要であると考えられています。

アフリカの川3:ザンベジ川

アメリカ南部を流れてインド洋に注ぐ2750kmのザンベジ川の名前を聞いたことがある人は、それなりに多いかもしれません。

というのも、インド洋に注ぐまでに6か国を横断する巨大なザンベジ川はまた、その途中に世界三大瀑布の1つに数えられるヴィクトリアの滝を抱えることで知られるから。

ユネスコの世界遺産にも登録されているヴィクトリアの滝は、ジンバブエとザンビアの国境に位置し、落差108mで幅は2kmにもなる巨大な滝として有名です。

ザンベジ川に現れる垂直の深い割れ目が、現地の人々に「雷鳴する水煙」と呼ばれるヴィクトリアの滝を形成しているのです。

その巨大さは、近くに行かないと確認出来ない一般的な滝と異なり、なんと48km先からでも水しぶきを見ることが出来るほどです。

ちなみに、ヴィクトリアの滝のインパクトが強すぎてあまり知られていませんが、ザンベジ川の周辺の土地にはなんと300万年前から人々が暮らしていたと考えられています。

アフリカの川4:ルアングワ川

ルアングワ川は、上で紹介したザンベジ川の主要な支流の一つであり、ザンビアの北東部を起源として南西方向へ向かい、モザンビーク、ジンバブエ、ザンビアとの国境でザンベジ川に合流する約800kmの川。

雨季となる12月〜3月に洪水を発生させることで知られ、また、流域には2つの国立公園があり、そこでは多くの野生動物が暮らしています。

中でも、木の下で休んだり、天敵が潜んでいる平原をのんびりと歩いたりするアンテロープたちの姿は、この川の流域で有名で、加えて、この川に1000頭以上生息すると言われるカバ達の水浴び姿も良く確認されます。

ルアングワ川はまた、この国に生息する多くの大型哺乳類たちの生命線としての役割も果たすなど、アフリカ南部においてはかなり重要な川です。

アフリカの川5:オカヴァンゴ川

源流をアンゴラに持つオカヴァンゴ川は、アフリカ南西部を流れる全長1600kmの川。

高地から、アンゴラ、ナミビア、そしてボツワナを通って流れていきますが、一般的な川と違い、オカヴァンゴ川は海とつながっていないのが最大の特徴。

代わりに川は広がり、川岸に水が溢れ出し、世界最大の内陸デルタを形成し、最終的には砂漠の砂中に水が染み込んで蒸発して消えてしまうのです(内陸河川)。

ちなみにこのデルタは、ボツワナのカラハリ砂漠内で20,000㎢以上に渡り広がっており、オカヴァンゴデルタと呼ばれるこの場所は、地球上で稀な、数多くの野生生物が生息する場所として知られます。

砂漠は通常不毛で乾いた土地ですが、カラハリ砂漠はオカヴァンゴ川とオカバンゴ・デルタのおかげでアフリカの野生生物が数多く生息しているのです。

また、この川はアンゴラとナミビアの国境となっており、かつて200万年前まではザンベジ川上流やリンポポ川と繋がっていたとも考えられています。

アフリカの川6:トゥゲラ川

トゥゲラはズールー族の言葉で「驚かせるもの」と言う意味があります。

そのため、トゥゲラ川は「驚きの川」という感じで訳せる川で、南アフリカ共和国東部のクワズールー・ナタール州における主要な川です。

ドラケンスベルク山脈に水源を持ち、全長500kmの距離を流れてインド洋に注ぎます。

そんなトゥゲラには、ベネズエラのエンジェル滝に次いで地球上で2番目に高い落差を誇る滝「トゥゲラ滝」があることで知られ、その落差はなんと948mにもなると言うから驚きです。

アフリカの川7:チャンベシ川

ザンビア北東部の山々に流れる小さな小川から始まるチェンベシ川は、4700kmの長さを誇るコンゴ川の源流の1つ。

巨大なコンゴ川は非常に有名ですが、その巨大河川を作る源流であるこの川はあまり知られていません。

しかし、チャンベシ川は世界で最も深さがある川の一つで、深いところではなんと240mに達するとも言われ、また、強烈な氾濫を起こし、過去には川幅が20kmにまで広がり、湖のようになったこともありました。

アフリカの川8:オレンジ川

アフリカ南部の乾燥した草原を流れるオレンジ川は、最終的には大西洋に注ぐ2200kmの川で、探検をしたい人や野生生物に強い関心がある人には人気の場所。

というのも、この川の中でも南アフリカとナミビアの国境に位置する場所は、大型動物や危険な生物が生息していないためにラフティングの名所であり、多くの種類の鳥たちを見ることが出来るから。

また、オレンジ川には人間社会にある意味で大きな影響を与えた歴史もあります。

それは、南アフリカで最初にダイアモンドが発見された場所は、オレンジ川の川岸であったというものです。

アフリカの川9:カサイ川

アンゴラに源流を持つカサイ川は、コンゴ川の支流であり、コンゴ川に注ぐまで2150kmの距離を流れるアフリカ中西部の川。

カサイ川には多くのダイアモンドが埋まっていると言われ、また、200種以上の魚や60種以上のカエルなど、水生生物が豊かなことで知られます。

一方で、この川は不幸な歴史でも有名。

かつてヨーロッパ人達によって始められた奴隷貿易において、奴隷貿易商たちはこの川を通って赤道付近の熱帯雨林を移動し、捕らえた奴隷たちを船が待つ大西洋へ運び出したのです。

アフリカの川10:ニジェール川

西アフリカを流れるニジェール川は、世界で最も危険な川の一つとされており、2010年に氾濫した際には、3万匹の動物と何千人もの人の命を奪いました。

一方で、ギニア湾に注ぐ4180kmの巨大なこの川は、水源を発するギニアに始まり、ニジェール、マリ、ベナン、そしてナイジェリアを通り、大きなデルタへと広がっていくと同時に、

  • マリとニジェールでは重要な水の供給源となっている
  • ギニア湾沿岸地域と北アフリカを結ぶサハラ交易の重要な拠点である
  • 西アフリカの野生生物たちを支える重要な水源となっている

など、この地に住む生命にとってはとても大切な存在となってきました。

過去には、流域でいくつもの国家が興亡を繰り返してきています。

さらに、ニジェール川が形成するニジェールデルタには石油が埋蔵されていることから、「石油の川」とも呼ばれています。

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アフリカの川10選!ナイル川からニジェール川まで重要な10の河川のまとめ

ナイル川からニジェール川まで、アフリカ大陸にある10の河川を紹介してきました。

歴史、野生生物、そして文化が豊富なアフリカを流れる川にはそれぞれ独自の物語や、重要な意味があります。

アフリカを知る上でも、これらの川については頭に入れておくと良いかと思います。

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