オーストラリアの平均年収や平均賃金について、仕事や職業だけでなく男女間での違い、そして、上昇率なども含めて詳しく紹介していきます。
オーストラリアと言えば観光だけでなく留学やワーキングホリデー、そして移住先としても人気の国。
長期滞在を考えている人にとっては、物価だけでなくオーストラリアの平均年収や平均賃金も気になると思います。
そこで、オーストラリアで働いた場合には一体いくらぐらい稼げるのかの参考として、平均年収や平均賃金について見ていきたいと思います。
仕事や職業別での年収や、男性と女性での違い、また、平均賃金が毎年伸びている現状までを詳しく見ていきます。
ただし、特にワーキングホリデー中にオーストラリアで働く場合(日本食レストランなどで働く場合)は、平均よりかなり安い賃金でしか仕事が見つからないこともあるので、その点は頭に入れておいてください。
オーストラリア人の平均年収
2016年度の第二四半期をベースにした場合、オーストラリアの平均年収はAUD78,832。
これは、1AUD=83円とした場合、6,543,056円。つまり、日本円でおよそ年収655万円ということになります。
ただし、上記の数字には残業代やボーナスが含まれていないため、その両者を含めた場合のオーストラリアの平均年収はAUD81,947、日本円で6,801,601円となりおよそ年収680万円です。
一方で、オーストラリアでは男女間で平均年収に差があり、
- 男性
- AUD83,902(6,963,866円)
- 女性
- AUD70,392(5,842,536円)
となっています。
場所別に見るオーストラリアの平均年収
上記のオーストラリアの平均年収はあくまでも全国平均であるため、場所別で見た場合の平均年収は以下のようにに異なってきます。
州 | 平均年収 | |
AUD | 円 | |
タスマニア | 69,477 | 5,766,591 |
南オーストラリア | 73,757 | 6,121,831 |
ビクトリア | 75,634 | 6,277,622 |
クイーンズランド | 75,936 | 6,302,688 |
ニューサウスウェールズ | 80,132 | 6,650,956 |
ノーザンテリトリー | 81,624 | 6,774,792 |
西オーストラリア | 88,327 | 7,331,141 |
キャンベラ | 89,846 | 7,457,218 |
(※1AUD=83円で計算)
タスマニアと首都特別地域のキャンベラを比較すると、およそ23%近い平均年収の差があるのが分かります。
産業(職種や仕事)別に見たオーストラリアの平均年収
また、各産業や職種などによって、以下のように平均年収は異なってきます。
産業(職種や仕事) | 平均年収 | |
AUD | 日本円 | |
ホスピタリティ | 56,113 | 4,657,379 |
小売 | 58,640 | 4,867,120 |
その他サービス業 | 64,704 | 5,370,432 |
事務 | 67,642 | 5,614,286 |
製造業 | 72,332 | 6,003,556 |
レンタル業、不動産業 | 72,394 | 6,008,702 |
芸術・リクリエーション | 73,148 | 6,071,284 |
卸売 | 77,241 | 6,411,003 |
建設 | 78,957 | 6,553,431 |
交通、郵便、倉庫 | 82,805 | 6,872,815 |
福祉 | 84,183 | 6,987,189 |
行政、公安 | 85,202 | 7,071,766 |
教育 | 89,950 | 7,465,850 |
科学やテクノロジー、その他高度知識分野 | 92,482 | 7,676,006 |
電気、ガス、水、廃棄物処理 | 94,396 | 7,834,868 |
情報、テレコミュニケーション | 96,652 | 8,022,116 |
金融、保険 | 97,235 | 8,070,505 |
鉱業 | 139,303 | 11,562,149 |
(※1AUD=83円で計算)
特徴的なのが、オーストラリアでは鉱山業に関連する仕事の平均年収が非常に高い点です。
金融や保険業に比べておよそ40%高く、もっとも低いホスピタリティ業界と比べると、なんと倍以上も違います。
また他の国と異なり、オーストラリアではいわゆるブルーカラーの仕事でも高収入を得られることが分かります。
つまり、学校での勉強が苦手で大学へ進まなくても、技術者として特定の領域で経験を積んでいけば、ホワイトカラーの仕事に比べても高い平均年収を得られる可能性があるということです。
伸び続けるオーストラリアの平均賃金状況
見てきた通り、オーストラリアの平均年収は日本と比べても高い状況にあります。
これは、過去20年近い間、オーストラリアの物価が毎年のように上がっており、それに合わせて賃金も伸びているから。
例えば、オーストラリア統計局によると、オーストラリア人の週平均の収入は、2017年の11月から遡って過去一年の間に「2.4%」上昇して1191.50ドルになっています。
また、フルタイムで働く人の平均的な収入だけに限ってみても、一年で2.3%の上昇率を見せており、賃金は1632.10ドルとなりました。
このように、オーストラリアでは毎年1%から2%台の賃金上昇を見せているのに対し、日本では賃金の上昇が起こってこなかったため、日本とオーストラリアの平均年収が逆転することになったのです。
公的機関の伸び率は特に高い
オーストラリア全労働者の賃金の伸び率は、2017年の11月から遡った1年間で2.4%だったわけですが、なかでも公的機関に従事している人たちの賃金上昇率は特に高いものでした。
オーストラリア統計局によると、公的期間での賃金上昇率は3.0%で週単位での平均賃金は1432.60ドル。対して、民間企業における賃金上昇率は2.3%であり、週あたりの平均賃金は1136.30ドルです。
そして、フルタイムの労働者に限ると、民間での上昇率は2.2%で週あたりの平均賃金は1594.80ドルとなり、公的機関では賃金上昇率が2.8%で週あたりの平均所得は1773.20ドルとなっています。
ちなみに、全ての雇用体系を含めた平均賃金上昇率の民間と公的機関の差は0.7%であったのに対して、フルタイム労働者に限った場合は0.6%と差が縮まるわけですが、この違いは民間企業の方が、パートタイムや臨時雇用を使うことが多いという事情が反映された可能性があります。
男女間で顕著な賃金差
平均年収のところでも挙げたように、オーストラリアでは男性の平均年収がAUD83,902なのに対して、女性はAUD70,392となり、およそ16%の開きがあります。
この原因についてオーストラリア統計局は、男性と女性の賃金に差が生まれている理由について、週あたりの平均賃金調査だけでは十分でなく、男性と女性が「対等の仕事に対する対等な賃金」を受け取っていたかどうか答えることは難しいとしています。
一方で、2017年の11月から遡って一年間の期間に起こったフルタイム労働者の賃金上昇を見てみると、男性の週あたり平均賃金は2%伸びて1753.50ドルだったのに対して、女性の方は1429.80ドルと賃金自体は劣るものの、上昇率は2.9%を見せています。
このことは、オーストラリア社会において、女性が男性よりも活躍する場面が増えたことを示唆しているのかもしれません。
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オーストラリアの平均年収や平均賃金|仕事・職業から男女別までのまとめ
オーストラリアの平均年収を知っておくことは、長期滞在する際に何かと役立つかと思います。
今回紹介にした情報はおよそ1年前のものになるため、これからオーストラリアへ行く予定の人は最新の情報も合わせて確認してください。
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