世界一危険な島または危ない島として知られる13の島を紹介していきます。ポヴェーリア島、グルイナード島、ビキニ環礁など、有名な島から聞いたこともない島まで様々です。
世界には無数の島々が存在し、その姿は様々です。
観光地としても有名な美しい島があったり、大小の島が連なる群島があったり、逆に他の島からは隔離された孤島があったりと、多種多様な表情を持っています。
そしてなかには非常に危ない島も存在し、世界的に有名な「危険な島」も数多く存在します。
この記事では、世界中に散らばる島の中でも特に危ないとされ、「世界一危険な島」に数えられる13個の島をピックアップして紹介していこうと思います。
世界一危険な島1:北センチネル島
北センチネル島は、ミャンマーとインドネシアの中間辺り、インド沖のアンダマン諸島に含まれる島の一つ。
周りを美しい海に囲まれるものの、この島は地球上で最も孤立した島の一つと呼ばれ、そこに暮らす住民達は未だに石器時代の生活を送っているとされます。
そして、この島が世界一危険な島とも言われる理由、それは、この島の先住民「センチネル族」たちが外界とのコンタクトを一切拒絶し、島へ訪れようとする者に対しては槍と矢で迎えるから。
2006年、寝ている間に不幸にも船が漂着して島へたどり着いた2人の漁師が殺され、2018年には、この島へキリスト教の布教活動で訪れようとしたアメリカ国籍の宣教師が殺害されました。
北センチネル島は行政的にはインドの管轄となっていますが、インド政府も実質的な管理は出来ておらず、この島へ近づくのをただ禁止しているだけに留まっているほどです。
世界一危険な島2:ケイマーダ・グランデ島
ブラジル南部沖およそ33kmの大西洋に浮かぶ小さな島「ケイマーダ・グランデ島」は、ブラジル領とされる無人島。
この島が無人島とされるのにはれっきとした訳があります。
それは、ケイマーダ・グランデ島にはゴールデン・ランスヘッドという猛毒を持つマムシの一種が大量発生しているってこと!
この大量に発生した猛毒の蛇によって、ブラジル海軍は人の出入りを禁止しており、現在は一般人は近づくことが出来ない、世界一危険な島の一つとなっているんです。
世界一危険な島3:三宅島
行政的には日本の東京都に属する三宅島は、日本の気象庁によって「火山活動度ランクAの活火山、常時観測対象火山」に指定されている島であり、これまで幾度にも渡って噴火を繰り返してきた島。
現在(2018年12月)は、噴火レベルが下がったことから、観光客を受け入れ、居住の制限も解除されているものの、この島で過ごす場合は常に噴火によって発生する二酸化硫黄に注意することが求められるほど。
実際、東京都三宅村のホームページには、次のような注意書きがあったりするんです。
三宅島の火山ガス放出は現在も続いています。そのため三宅村では安全確保対策を実施しています。しかしながら、火山ガス(二酸化硫黄)によるリスクを理解しないままでの来島は健康に影響を及ぼす危険性があります。
(中略)
火山ガスに対する心構えが必要となります。また、来島に際しては事前に呼吸器などに関して「健康診断」を受診されることを推奨いたします。
(引用:東京都三宅村)
世界一危険な島4:ビキニ環礁
ビキニ環礁は、太平洋に浮かぶ複数の島が集まって出来た群島国「マーシャル諸島共和国」に属する島の一つ。
第二次世界大戦が終わってから、アメリカとソ連は核開発競争に突入していくわけですが、その際、アメリカによって最初の核実験が行われたのがこのビキニ環礁。
全住民は近隣の他の島へ避難させられ、1946年から1958年までに合計23回の核実験が行われ、ビキニ環礁は汚染されてしまいました。
現在でも住民達は島へ戻れていないことから、この島の危険な実態が分かります。
世界一危険な島5:ポヴェーリア島
イタリアのウェネチアとリード島の間、ヴェネツィアの潟(ラグーナ)にある非常に小さな島「ポヴェーリア島」は、その「歴史」から世界一危ない島の一つとして、一部の人たちに信じられている場所。
この島は過去に「ペスト患者の隔離場所」として利用され、それ以降は伝染病患者を隔離するための島として利用されました。
そして、これらの病気によって非常に多くの人々が苦しみながら死んでいった結果、この島には多くの亡霊がさまよっていると言われるようになったのです。
ポウェーリア島で亡くなった人の数は、数世紀の間で10万にも上ったとされ、また、多くの人々の遺体がこの島に埋められていることから、非常に多くの亡霊たちがいる危ない島と信じられているんです。
世界一危険な島6:グルイナード島 (グリュナード島)
卵型の形をしたグルイナード島は、全長2km、幅1km程度の小さな島。
スコットランドの北方に浮かぶスコットランドの島で、イギリス領の島としては「史上最悪の島」と呼ばれることがあります。
それは、第二次世界大戦中に、イギリス軍がこの島で細菌兵器の実験を行い、結果として島の土壌が炭疽菌に汚染され、住んでいた生物もほぼ全て死に絶えてしまったから。
1945年には人だけでなく生物が住むには適さない島と宣言され、少なくとも実験後40年以上にわたって多数の炭疽菌が土壌に残存し続けました。
20世紀後半に汚染処理が終わるまでの長い間、「バイオハザード」のリスクの高い危ない島として知られていたんです。
このような歴史から、現在でも住んでいる人はいません。
世界一危険な島7:トリスタン・ダ・クーニャ島
トリスタンダクーニャ島は、南太平洋に浮かぶ有人の島で、イギリスの海外領土。
この島は平時の時は決して世界一危険な島ではないかもしれません。
しかし、緊急時は世界でも最も危険な島の一つに変わるんです。
というのも、トリスタンダクーニャ島が浮かぶ場所は、南アフリカから約2800km、南米から約3200kmも離れており、世界で最も孤立した島の一つだから。
また、総面積207㎢で総人口も300人に満たないこの島には空港なんてものはなく、アクセスは海路のみ(※離れたところにあるセントヘレナ島へ行けば空港があるが、その空港も週一便の定期便しかない上に、そもそも2000km近く離れている)。
それにも関わらず、火山島であるため火山噴火の危険と隣り合わせで暮らさなくてはなりません(実際、1961年には火山が爆発し、住民達は避難を余儀なくされた)。
このようなことから、平時は問題なくても緊急時には非常に危険な島へと変貌するんです。
世界一危険な島8:ブーベ島
ブーベ島は、南大西洋の亜南極に浮かぶとされる島で、ノルウェーの属領とされる無人島。
この島が世界一危ないとされるのには、いくつかの理由が存在します。
まず第一に、ブーベ島は南アフリカのケープタウンからおよそ2500kmも離れ、南へ1600kmほど離れた所にある南極大陸が最も近い陸地。
また、人が定住する集落がある場所として最も近いのは、上でも紹介したトリスタンダクーニャで、およそ2250km離れています。
このような理由から、世界的に見て最も孤立または隔絶した孤島の一つであるということが、ブーベ島が危険だと言われる理由の一つ。
そして第二の理由としては、地理的位置から気候は悪く、平均気温は一年を通して−1.1℃で島のおよそ93%が氷河に覆われており、人間にとっては命を落とす危険が非常に高い島であるということ。
とにかく、そもそも命のリスクがさらされる上に、万が一の時に他の地域へ移ることさえ難しいブーベ島は、世界一危険な島の一つあることは間違いないでしょう。
世界一危険な島9:ビュルネイ島
ビュルネイ島またはベア島と呼ばれ、欧州本土の北およそ650kmに浮かび、ノルウェーに属するこの島は、自然界の動物が暮らすものの人間にとっては住みにくく、また、全ての生き物にとって高いリスクを抱える危険な島。
過去にこの島の近くへ沈没した原子力潜水艦が存在し、もしかしたら、その潜水艦から放射性物質が漏れ出す可能性があるんです。
また、ほとんど雨が降らず、島はほぼ荒れた崖で出来ており、海岸線には船を接岸することも難しいとされるほど、人間が住むには不毛すぎる場所。
このような理由から、世界に数ある危険な島の一つとして名前が挙がることがあります。
世界一危険な島10:ファラロン諸島
サンフランシスコ沖に位置するファラロン諸島周辺の海は、かつて放射能核廃棄物のゴミ捨て場でした。
およそ47000個もの55ガロンドラム缶がこの島周辺に廃棄されたのです。
その後、廃棄されたドラム缶を引き上げる作業が計画されましたが、あまりにも数が多くて正確な位置などが分からなく、また、環境へのリスクなども不明のまま。
廃棄物を無理に除去することは、そのままにしておくよりも危険だと言われるほどで、未だに廃棄物の回収が行われていません。
そのため、ファラロン諸島は世界一危険な島の一つとして考えられています。
しかし、この島が危ないとされるにはもう一つの理由が存在します。
それは、ホオジロザメの存在。
この島には非常に多くのゾウアザラシが生息し、同時に、周りの海にはホオジロザメが泳いでいるため、この島の周囲をダイビングすると、人間をゾウアザラシだと勘違いしたホオジロザメが襲ってくるリスクが非常に高いんです。
世界一危険な島11:太平洋ゴミベルト
太平洋ゴミベルトとは、北太平洋中央の非常に多くの海洋ゴミが集中する海域のことで、いわゆる「島」とは異なりますが、その規模が非常に大きい(一説には日本の国土以上ともされる)ため、一見すると太平洋を浮遊する「ゴミの島」にも見えなくはありません。
では、なぜ太平洋ゴミベルトが非常に危険かと言うと、大量のゴミによって有害物質が発生し、そして海洋の生態系が破壊されると考えられているから。
また、直接的な害が人間にはなくても、食物連鎖によってこのゴミの破片や発生した有害物質が最終的には人間の口に運ばれると考えられており、長期的に見た悪影響が懸念されています。
世界一危険な島12:レユニオン島
レユニオン島は、フランス領とされるフランス海外県の島で、マダガスカル島の東、そして、モーリシャスの南東およそ175kmに浮かぶ島。
この島にはおよそ85万人の人々が住むことからも分かる通り、決して島自体は危険ではないものの、島を取り囲む海が非常に危ないことで知られています。
その理由とは、「サメが沢山いる!」ってこと。
レユニオンでマリンスポーツをやっている最中に、多くの人がサメによるシャークアタックの被害にあっており、2011年以降から2017年初頭までにレユニオン島周辺で発生したシャークアタックの数は20件にも上り、そのうち8件では人の命が奪われました。
このような理由から、レユニオン島は世界一危ない島の一つとして名前が挙がることがあるんです。
世界一危険な島13:ラムリー島
インド洋のベンガル沖、ミャンマーの南西に位置してミャンマー領に属するラムリー島は、日本にとっても因縁のある危険な島。
(出典:wikipedia)
第二次世界大戦中、この地で日本軍とイギリス軍が戦闘した際、日本軍の一部がイギリス軍に孤立させられた結果、日本兵達は島にある沼地を通って帰還しようとしましたが、その際、この島へ大量に生息するイリエワニによって何百人もが犠牲となったと言われます。
数百人近い日本兵が本当にイリエワニによって命を落としたかについての真偽は、未だに不確かとされますが、イリエワニが多く住むラムリー島の中でも、特に湿地帯が非常に危険であることは間違いないでしょう。
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世界一危険な島・危ない島まとめ|ポヴェーリア島・グルイナード島・ビキニ環礁などのまとめ
世界一危険な島とされる13の島を見てきました。
世界に存在する島の数に関しては、17508や18307、そして16056など、いくつもの異なる数字が存在し、正確な数が分かっていません。
しかし、ほぼ確実に言えるのは、人間がまだまだ詳しく知らないだけで、異なる理由から、他にもたくさんの危ない島が存在するのではないかということです。