大天使ガブリエルの意味や役割|二大天使の一人で神のメッセンジャー

大天使ガブリエルの意味や役割などを見ていきます。ミカエルと並んで二大天使と称されるガブリエルに関して、理解を深めていきましょう。

聖書に出てくる天使達にはたくさんの役割があり、その中には悪魔と戦ったり、人間を見守ってくれたりといったものが含まれます。

そして、そんな天使達の中でも、神の言葉を伝えて人々を導いてくれるのが「ガブリエル」という天使。

ガブリエルは多くいる天使の中でも非常に位が高く、大天使ミカエルと並んで二大天使と称されることもある存在です。

この記事では、その大天使ガブリエルについて、意味や役割などの基本知識から、聖書を紐解いていくと分かる、ガブリエルを象徴する6つのことまでを紹介していこうと思います。

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大天使ガブリエルとは?意味や役割を合わせて確認

数多くいる天使の中でも大天使に分類され、その大天使の中でも天使団の軍団長「ミカエル」と並んで二大天使に含まれるのが「大天使ガブリエル

大天使ミカエルと同様に、天使の中では最も重要な天使の一人です。

その名前である「ガブリエル」は「神の人」といった意味を持ち、大天使ガブリエルが担う主な役割というのは、

  • 神の言葉を伝える

こと。

つまり、大天使ガブリエルは、神の言葉を人間へ伝えるメッセンジャーであり、それによって、

  • インスピレーションが湧く
  • 直感が働く
  • 危険を察知して回避することが出来る

といった点で人間を助けて導いてくれると言われるのです。

例えば、大天使ガブリエルが人を助けて導いた例として、以下の話は比較的有名です。

  • 夢や幻の中に現れて神からのメッセージを預言として伝える
    • 「ダニエル書」に出てくるダニエルが見た夢の意味を伝えた
    • マリアのもとに現れてイエス・キリストの誕生を告げた
    • 祭司ザカリアの前に現れて洗礼者ヨハネの誕生を告げた
  • 聖典を作成する際に神の言葉を伝える
    • イスラム教の開祖ムハンマドに神の言葉を筆記させた(聖典コーラン)
    • モーゼの十戒で知られるモーゼに、神の言葉を伝えて執筆させた

また他にも、人間に神の言葉を伝えることでインスピレーションや直感が働くように手助けする大天使ガブリエルは、「作家が自分の思いを文章として表す時に助けてくれる」とか「作曲家や画家が何かを表現する時に助けてくれる」とも言われ、創造的な仕事や作業を行う上で人間を見守ってくれていると考えられています。

さらに、不安感や怠慢を原因とするコミュニケーション上の問題を緩和する力もあるとされ、また、妊娠や出産、子育て期間中に、子どもに関わる問題を解決する手助けをしてくれる大天使だとも言われます。

聖書を元にして分かる、大天使ガブリエルを理解するために知っておきたい6つのこと

聖なる天使の中でも二大天使の一人であり、神のメッセンジャーとして重要な役割を持つ大天使ガブリエルについて、基本的な概要を見てきましたが、ここからは、大天使ガブリエルに関する理解をさらに深めるために、聖書を紐解くと分かる6つのポイントを見ていきましょう。

聖書はガブリエルを「大天使」と称していない(エチオピア正教会以外)

キリスト教徒を含め、一般的に多くの人がガブリエルは大天使であり、そのことを当たり前だと考えています。

しかし、実は一部のキリスト教宗派を除き、ガブリエルが「大天使」と聖書の中で呼ばれたことはありません

では、なぜ「大天使ガブリエル」と呼ばれ始め、現在まで定着してきたかと言うと、そのキッカケは「エノク書」。

エノク書とは、旧約聖書と新約聖書の間に書かれた文書で、基本的には旧聖書の正典に含まれない「偽典」の一つ

そのエノク書の中では、

  • ミカエルとガブリエルが共に大天使である

ことが述べられているのです。

そして、新約聖書の一部である「ユダの手紙」は予言としてエノク書を引用し、その9節では、

大天使ミカエルは、モーセの遺体のことで悪魔と言い争ったとき、あえてののしって相手を裁こうとはせず、「主がお前を懲らしめてくださるように」と言いました。

(引用:日本聖書協会

と記され、ここにミカエルが大天使であることが触れられています。

さて、ここで矛盾点が生じています。

それは、「ミカエルが大天使なのは分かったけど、ガブリエルについては触れていなくないか?」という点。

この点については、次のように論理展開していくと答えが導かれるでしょう。

  1. エノク書では、ガブリエルとミカエルが大天使と呼ばれている
  2. ユダの手紙では、エノク書は本物の預言書とされており、ミカエルが大天使と呼ばれている
  3. ゆえに、ユダの手紙ではガブリエルも大天使であると見なされている(はず)

とにもかくにも、聖書の中でガブリエルは大天使と呼ばれたことはありませんが、事実上、ガブリエルが大天使であることは間違いないということです。

ちなみに、基本的にエノク書は偽典とされるわけですが、エチオピア正教会では「旧約聖書の一つ」と見なされるため、エチオピア正教に上記の話は当てはまらない点は知っておいてください。

初めてガブリエルが現れるのはダニエルの幻視の中

大天使ガブリエルの名前が初めて出てくるのは、旧約聖書の中の一書である「ダニエル書」において。

夢または幻を見た主人公ダニエルの元にガブリエルが現れ、この幻視の意味をダニエルに説明した時で、ダニエル書の9章21節から23節には以下のようは記述があります。

こうして訴え祈っていると、先の幻で見た者、すなわちガブリエルが飛んで来て近づき、わたしに触れた。それは夕べの献げ物のころのことであった。

彼は、わたしに理解させようとしてこう言った。「ダニエルよ、お前を目覚めさせるために来た。

お前が嘆き祈り始めた時、御言葉が出されたので、それを告げに来た。お前は愛されている者なのだ。この御言葉を悟り、この幻を理解せよ。

(引用:日本聖書協会

これ以降、ガブリエルという名前が触れられるようになっていくのです。

ガブリエルは翼を持っていなかったかもしれない?

一般的な描写において、「翼を持った姿」で大天使ガブリエルは描かれますが、実はガブリエルが翼を持っていたと言及されたことはないんです。

上で触れた旧約聖書のダニエル書9章21節では、

こうして訴え祈っていると、先の幻で見た者、すなわちガブリエルが飛んで来て近づき、わたしに触れた。それは夕べの献げ物のころのことであった。

(引用:日本聖書協会

とあり、あくまでも「飛んで」と描写されているだけです。

つまり、翼で飛んだのか他の方法で飛んだのかは分からず、ガブリエルが翼を持っていたという記述は見当たりません。

一方で、聖書はガブリエルが翼を持っていなかったとも書いていません。

よって、ガブリエルの姿については、我々人間のイマジネーションに委ねられていると言ってよいでしょう。

(宗教や宗派によっては)聖書で明記されている聖なる天使の二人のうち一人

聖書にはたくさんの天使たちが登場しますが、ガブリエルははっきりと名前が明記されている2体の「聖なる天使」のうちの一人(※聖書にはもう少し多くの名前がついた存在が登場するが、彼らは明確に神の味方というわけではない)

その二人とは大天使ミカエル大天使ガブリエルで、このことからも、ガブリエルは極めて重要で特別な地位にある天使であることが分かります。

例えば、新約聖書の一書である「ルカによる福音書」の1章19節には、

天使は答えた。「わたしはガブリエル、神の前に立つ者。あなたに話しかけて、この喜ばしい知らせを伝えるために遣わされたのである。

(引用:日本聖書協会

と記されており、神の前に立てる高位の存在であることが示され、その重要性が確認出来ます。

ちなみに、「エノク書」や「トビト記」にはラファエル(大天使の一人)の名前も現れるので、「聖なる天使として描かれるのはミカエルとガブリエル以外にもいるじゃないか」という疑問が生じるかもしれません。

この点に関しては、

  • エノク書は先述した理由から一般的には聖書に含まれないこと
  • そしてトビト記も、「カトリック教会」と「正教会」だけが正典としていること

の二点を考えると分かるかと思います。

結果、アブラハムの宗教(ユダヤ教、キリスト教、イスラム教)全般において大天使と認識されているのは、ミカエルとガブリエルだけであり、この二人の重要性が再認識出来るのです。

大天使ガブリエルの出現は恐ろしいのか?

聖書の記述を確認していくと、ガブリエルの出現は「恐ろしかった」ことが分かります。

例えば、ダニエル書の8章17節で、大天使ガブリエルがダニエルに近づいてメッセージを伝えようとする場面では、

彼がわたしの立っている所に近づいて来たので、わたしは恐れてひれ伏した。彼はわたしに言った。「人の子よ、この幻は終わりの時に関するものだということを悟りなさい。」

(引用:日本聖書協会

とあり、ダニエルはガブリエルに恐れをなしていたことがはっきりと分かります。

さらに、その強すぎた畏怖の念のためか、「ダニエルは疲れ果てて、その後何日か病気になってしまった」ようなのです(ダニエル書の8章27節)

さらに、新約聖書のルカによる福音書の中で、ガブリエルが祭司ゼカリアの前に現れた場面を描く1章11節から12節の中でも、

すると、主の天使が現れ、香壇の右に立った。

ザカリアはそれを見て不安になり、恐怖の念に襲われた

(引用:日本聖書協会

とあり、ザカリアもまた、大天使ガブリエルの出現に恐れおののいたことが確認出来ます。

ただし、これは決してガブリエルの外見に驚いたわけではなく、おそらく何の予告もなしに突然現れたというのが理由でしょう。

大天使ガブリエルは偉大な二人の名付け親である

一般的に、同じ大天使と言っても、ガブリエルより天使軍団長のミカエルの方が位が高いと言え、軍配が上がりますが、「名付け親」としては大天使ガブリエルが最高の名誉を誇るでしょう。

というのも、ガブリエルは偉大な二人の人間に名前を付けた張本人だから。

その二人の人間とは、

  • 洗礼者ヨハネ
  • イエス・キリスト

のこと。

まず、ルカによる福音書1章13節で、大天使ガブリエルが祭司ザカリアに対して、妻エリザベトが息子を授かると受胎告知した場面が記されており、そこでは、

天使は言った。「恐れることはない。ザカリア、あなたの願いは聞き入れられた。あなたの妻エリサベトは男の子を産む。その子をヨハネと名付けなさい。

(引用:日本聖書協会

と、ガブリエルが洗礼者ヨハネの名付け親であることが分かります。

そして洗礼者ヨハネは、マタイによる福音書11章11節で、

はっきり言っておく。およそ女から生まれた者のうち、洗礼者ヨハネより偉大な者は現れなかった。しかし、天の国で最も小さな者でも、彼よりは偉大である。

(引用:日本聖書協会

と評されており、人類史において偉大な人物の一人であったと言えるはずです。

さらに、ルカによる福音書1章31節で、息子を授かることをマリアに告げた時にガブリエルは、

あなたは身ごもって男の子を産むが、その子をイエスと名付けなさい。

(引用:日本聖書協会

と、その子供にイエスという名前をつけるように伝えています。

イエス・キリストは、救世主であり神の息子であること、そして神の姿を現す存在だと言われることから、人類史上最も偉大な人物の一人であることは間違いないでしょう。

このように、ガブリエルは人類史上において最も偉大な人物のうち二人に名前を付けたことから、おそらく「名付け親」としては、他のどの天使たちよりも優れた功績を持っていると言えるかと思います。

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大天使ガブリエルの意味や役割|二大天使の一人で神のメッセンジャーのまとめ

大天使の中でもミカエルと並んで二大天使の一角をなすガブリエルについて、基本的な概要から聖書を元にして分かる6つのポイントまでを紹介してきました。

大天使ガブリエルは、聖書の中で非常に重要な存在であるのが分かったかと思います。

世界のことって面白いよね!By 世界雑学ノート!

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