スウェーデンの文化や伝統からスウェーデン人の特徴までについて、いくつかの点を紹介していきます。スウェーデンに興味がある人は必見です。
北欧の国の一つスウェーデンは、現在の世界において最も社会的に安定していて、生活面で豊かな国として有名です。
人口は1000万人程度しかいないにも関わらず、IKEAを始めとしたグローバル企業を誕生させ、日本よりも圧倒的に高い一人当たりの所得を達成しているなどといった理由から、スウェーデンに対して興味を持っている人も多いでしょう。
では、このスウェーデンの文化や伝統とはどういったものなのでしょうか?
また、スウェーデン人の特徴としてどのような点が挙げられるのでしょうか?
スウェーデンの文化と伝統に関する5つのポイントと、スウェーデン人と特徴として8つの点を紹介していきます。
スウェーデンの文化や伝統を5つのポイントで確認!
スウェーデンの文化や伝統1:主な宗教はキリスト教だけど無宗教も多い
12世紀から20世紀にかけて、スウェーデンにおいて大多数の人がキリスト教を信仰していたなど、スウェーデンは事実上のキリスト教国でいた。
しかし、20世紀後半から21世紀にかけてキリスト教徒の数は減っていき、現在では代わりに無宗教の人々が増えてきています。
ただし、それでもキリスト教はスウェーデンにおいて多数派の宗教で、中でもプロテスタント系に属するルター派の一派であるスウェーデン国教会の教徒が全体の63.2%を占めます。
また、他にも、他のプロテスタント系宗派(3.8%)、カトリック(1.2%)、そして他のキリスト教宗派(0.3%)なども信仰されており、これらを合計した場合は、70%弱をキリスト教徒が占めることになります。
対して、イスラム教徒や他の宗教を信仰する人々もいますが、その割合は非常に少なく、キリスト教徒に次いで多いのが30%近くを占める無宗教の人たちです。
- キリスト教徒(68.5%)
- スウェーデン国教会(63.2%)
- 他のプロテスタント系宗派(3.8%)
- カトリック(1.2%)
- 他のキリスト教宗派(0.3%)
- 無宗教(28.4%)
- イスラム教(1.4%)
- その他の宗教(0.3%)
(参照:worldatlas)
スウェーデンの文化や伝統2:公用語はスウェーデン語だが・・・
スウェーデンにおける公用語は、インド・ヨーロッパ語族に含まれ、スウェーデン人の言語と言えるスウェーデン語。
ただし、スウェーデンには歴史的な理由からフィンランド人が比較的多く住んでいるため、フィンランド語話者もおり、同国では公式な少数言語として認定されています。
また、この地域に昔から住んでいた人々や、移住してきた人々が話す言語が他にも複数存在し、その中でも、メアンキエリ(フィンランド語の一種)、ロマ語、サーミ語、イディッシュ語も同じように公式な少数言語となっています。
一方で、スウェーデン人は第二言語としての英語が世界で最も堪能な人々であると有名。
スウェーデン人口の90%が英語を流暢に話し、そのレベルはネイティブスピーカーかと間違うほどです。
実際に、スウェーデンの学校で英語は必修科目とされているだけでなく、スウェーデンの会社には英語を社内の公用語としている企業もあります。
スウェーデンの文化や伝統3:なんだかんだで有名な料理たち
スウェーデンの文化や伝統の一部として、料理について触れてみましょう。
世界中で展開する家具量販店「IKEA」の店内にあるフードコートのおかげで、スウェーデンの伝統的な料理「スウェーデン・ミートボール」は、多くの人が知ることになったスウェーデン料理の一つでしょう。
リンゴンベリージャムとクリームソースが添えられたミートボールを、ポテトと一緒に食べるのが、スウェーデンの伝統的な家庭における食習慣の一つとさえ言えます。
また、インラグドシィルと呼ばれるニシンの酢漬けも比較的有名なスウェーデンの伝統的な食べ物で、クリスマスやイースターなど、お祝いごとや祭りの際には欠かせません。
さらに、スウェーデンには世界的に悪名高い食べ物もあります。
それは、シュールストレミングと呼ばれる食べ物で、インラグドシィルと同じようにニシンで作られているものの、その薄く切られた身は発酵しており、家の中では絶対に開封してはダメだと言われるほど臭い、世界一臭い食べ物として有名です。
スウェーデンの文化や伝統4:フィーカで小休憩
スウェーデンに行くと耳にする言葉の中で、「フィーカ」はおそらく一番早く覚える言葉の一つでしょう。
スウェーデン人はこの「フィーカ」が大好きで、彼らにとっては習慣の一部なんです。
「フィーカ」とは何かと言えば、簡単に言えばちょっとした「コーヒーブレイク」。
ただし、コーヒーをただ飲むと言うよりは、シナモンロールやビスケットなどの甘い軽食(※サンドイッチなどの場合もある)と一緒に、コーヒーを飲むのがフィーカの特徴になります。
そして、このフィーカでは休憩を取りながら、仕事仲間や友達、家族などと一緒に時間を過ごすんです。
ちなみに、フィーカでコーヒーが飲まれることからも想像できる通り、スウェーデンはコーヒーの消費量に関して世界トップクラスの国だったりします。
スウェーデンの文化や伝統5:伝統的な行事
スウェーデンには一年を通して、数々の伝統行事があります。その中からいくつか有名なものをピックアップしてみます。
- ヴァルボリ(ヴァルプルギスの夜)
- ヴァルプルギスの夜は4月30日に、冬の終わりと春の訪れのシンボルとして「大きなかがり火」を国中で焚く行事です
- 夏至祭
- 夏至祭は6月の一年で昼の時間が一番長い日に行われる祭りで、この日はあちこちでパーティが開かれ、カバノキの葉や野生の花々で飾られた伝統的な柱の周りを人々が回りながら踊ります
- クリスマスと同様に、スウェーデンで最も大切なお祝い行事です
- クレフトフィーバ(ザリガニパーティ)
- 夏が終わりに近づくとクレストフィーバと呼ばれるザリガニパーティが行われます
- 多くの人たちはスナップス(スウェーデンのお酒)を、歌を歌いながら一気に飲み干し、ザリガニを食べて楽しみます
- ユール(クリスマス)
- スウェーデンを含めた北欧では、クリスマスのことをユールとよびます。
スウェーデン人の特徴についても見ていく
スウェーデンの文化や伝統に関していくつかのポイントを見てきましたが、ここからはスウェーデン人の特徴に関して触れていこうと思います。
スウェーデン人の特徴1:一年を週単位に分けて番号を振る
スウェーデン人は規則やすじ道を作ることが好きなので、暦年に関して、いまどの辺りなのかが分からないと不安を感じるのかもしれません。
と言うのも、スウェーデンでは一年のすべての週に1~52までの番号を付ける習慣があるからです。
なので、例えば「5月の第1週目」だとか、「6月の10日の月曜日から始まる週」などと言わずに、スウェーデンでは15週目とか19週目と言えばOK。
こうすることで、その年で今どのぐらいの時間が過ぎたかを無意識に分かるようになっています。
スウェーデン人の特徴2:スウェーデン人同士でも英語を使うことがある
スウェーデン人の多くは英語が非常に流暢であることは最初の方で触れましたが、スウェーデン人同士なのにも関わらず、なぜか英語を交えて喋ることがあります。
しかも、決してスウェーデン語で表現できないことを伝えているわけではない場合もです。
スウェーデン人の特徴3:最初は少しよそよそしいがフレンドリー
スウェーデン人は最初、少しよそよそしく見えるかもしれません。
しかし、会話を重ねて打ち解ければ、多くのスウェーデン人はとてもフレンドリーで、何か困った事があれば常に手を差し伸べてくれる人たちに変わります。
スウェーデン人の特徴4:話し相手によってはかなりオープンになる
スウェーデン人の特徴の一つとして、相手によっては話すトピックがかなりオープンになるという点を挙げられるでしょう。
例えば、レストランの店員、バスの運転手、隣人などに対しては、ちょっとした挨拶ですませるだけのことがあるので、一見すると話し難い印象を与えることがあります。
しかし、仲の良い友達や、気に入った人に対しては、お金のことから性のことについてまで、なんでもオープンに話したり、場合によっては哲学の議論に発展することさえあります。
スウェーデン人の特徴5:自然がめっちゃ好き
スウェーデン人はとても自然を愛する人達だと言えます。
自由な時間があると近くの森や海辺で過ごして楽しみます。
スウェーデンでは国土の多くが大自然に囲まれていて、全ての森、草原、ビーチそして湖への立ち入りが許可されているので、日頃から自然を身近に感じられるのが大きな理由だと思います。
スウェーデン人の特徴6:日本人と似ているところも結構ある!
日本人と同じように、スウェーデン人にとって時間に正確であることはとても重要。
約束の時間の少し前には当たり前に目的地に到着しています。
また、お店や銀行などで順番を待つ時は、きちんと列になって並びます。どこかの国のように、列に割り込むなんてことは絶対にありえません。
さらに、スウェーデンでは誰かの家に招かれた時、冬は特にですが、玄関で靴を脱ぐのが一般的な礼儀となっていて、人によっては室内履きとして清潔なスリッパのような靴を持参する人もいます。
スウェーデン人の特徴7:各自自分の分を個別に支払う
日本では割り勘をしている姿がよく見られますが、スウェーデンでは割り勘を超えて、個人で飲んだり食べたりしたものを最小単位まで細かく計算して、それぞれが支払う光景が見られます。
しかも、お金を借りることもあまり好きではないので、飲食代を貸しにするなんてことはまずなく、財布にお金が無くてどうしようもなくお金を借りた場合は、その後すぐに借りた分を返してくれたり、次回の飲食の時にその分をおごってくれたりします。
スウェーデン人の特徴8:衝突を恐れる傾向にある
イタリアやスペインといった南ヨーロッパでは、親しい人同士が道で大っぴらに口喧嘩をし、かと思えばわずか数分後には笑い合っているといった光景ががよくあります。
一方で、スウェーデン人はこのような騒ぎを好みません。
そのため、異論があっても相手を批判することをグッと抑えたり、批判する場合でも静かに整然と行い、そもそも口論に発展しそうなことを回避する傾向にあります。
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スウェーデンの文化・伝統・習慣からスウェーデン人の特徴のまとめ
北欧の国スウェーデンについて、文化や伝統といった側面と、スウェーデン人の特徴という側面から見てきました。
スウェーデンに行く場合は、紹介した点を頭に入れておくと役立つと思います。