三大天使とは?天使の階級の頂点に立つ天使トップ3

三大天使について見ていきましょう。三大天使とは天使の階級においてトップに立つ3体の天使達のことで、天使を知る上でとても重要な存在です。

聖書を基盤とする宗教であるユダヤ教やキリスト教、イスラム教の聖典や伝承には、神の使いであり悪と対峙する天使が描かれていますが、天使の総数は把握出来ないほど多いと言われます。

そして、非常に多く存在する天使の中でも、とても強力で特別な力を有するとされる天使達は「大天使(Archangel)」と呼ばれ、ギリシャ語では「使者の長」や「卓越した使者」などという意味を持つことからも分かる通り、天使の中では最も高い階級に位置しています。

さらに、大天使達の中でも中心的な存在は「七大天使」や「四大天使」と呼ばれるわけですが、この記事で紹介する三大天使は、大天使達の中で最も核となる3体の天使達であり、天使の階級的にはトップに君臨すると言えるのです。

三大天使について、詳しい定義からそれぞれの簡単な解説までを見ていきましょう。

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三大天使とは?

三大天使とは、簡単に言ってしまえば「四大天使」や「七大天使」のように、複数いる大天使の中でも特に中心的な3体の大天使達を指すための総称。

そこには、

の三体の大天使が含まれます。

ただし、四大天使や七大天使に含まれる他の大天使とは異なり、この三大天使達は唯一、「聖書の正典」に名前が言及されているという違いがあります。

例えば、四大天使と呼ばれる大天使には、上に挙げた三大天使に大天使ウリエルが加わりますが、ウリエルの名前が言及されているのは、旧約聖書外典である「エチオピア語エノク書」と「第四エズラ書」、新約聖書外典である「ペトロの黙示録」になります。

また、三大天使に含まれるそれぞれの大天使は、救済史においてそれぞれ大きな役割を果たし、さらに、四大天使や七大天使という呼称は、この三大天使に他の大天使が加えられた大天使のグループを指して使うことからも、三大天使は天使軍団の中で最も重要な核をなす存在であることが理解出来るのです。

三大天使(ミカエル・ガブリエル・ラファエル)をそれぞれ紹介

三大天使① 大天使ミカエル

大天使ミカエルは、「天使軍団のプリンス」であり「天使軍団の軍団長」とされる、数多くいる天使の中でもリーダー格的存在。

聖書では、ダニエル書、ユダの手紙、ヨハネの黙示録に登場しました。

その名はヘブライ語で「神に近い者は?」や「神に似たる者」との意味を持ち、しばしば悪と戦って天国を守ると同時に、神の真実を示し、邪悪な精神から人間を守ったり、人々の信仰を強化する役割を担っています。

例えば、もともとは大天使であったものの堕ちて悪魔となった堕天使ルシファーとその一行が、神に反旗を翻した際には、大天使ミカエルが守護天使軍団を率いてこれを破り、ルシファーと悪霊を地獄へ陥し入れたと言われます。

さらに、ローマ教皇レオ13世は1899年、20世紀の教会と世界が、悪に見舞われる予言的なビジョンを持ったことから、大天使ミカエルの守護を求める祈りを全てのミサの終わりに捧げるようになったと言います。

このように大天使ミカエルは、悪に立ち向かう際に天使を率いる最も重要な大天使であり、人を守護してくれる天使達を率いる軍団長として信仰されてきたのです。

三大天使② 大天使ガブリエル

大天使ガブリエルは大天使ミカエルに次いで2番目に重要な大天使と言われる存在。

ルカによる福音書の1章19節に、

わたしはガブリエル、神の前に立つ者。あなたに話しかけて、この喜ばしい知らせを伝えるために遣わされたのである。

(出典:日本聖書協会

とあるように、その名前「ガブリエル(Gabriel)」には、「神の強さ」や「神の力」、他にも「神の人」という意味が含まれ、神のお告げを伝える重要な役目を負っています。

例えば、ガブリエルが神の声を人間に伝えることで、人はインスピレーションが働き、創造的な活動や危険を察して回避する上で大いに助けられていると言うのです。

また、上に示したルカによる福音書の1章19節を始め、聖書の中では複数の箇所に登場し、祭司ザカリアの元に現れて洗礼者ヨハネの誕生を知らせたり、聖母マリアを訪れて、イエス・キリストの誕生を告げたりする場面が描かれています。

このような描写から、ガブリエルはまた、神からの伝令者としての役割はもちろんのこと、妊娠や出産、子育て期間中に、子どもに関わる問題を解決する手助けをする役割を持つとも考えられているのです。

さらに、キリスト教の伝統では、イエス・キリストがゲッセマネの園で苦難に遭遇した際、力づけたのもガブリエルであったのではないかと考えられています。

三大天使③ 大天使ラファエル

大天使ラファエルは、宗教や宗派によっては聖書の正典ではなく外典や偽典とされるトビト記やエノク書で、その名前が触れられていることから、大天使ミカエルや大天使ガブリエルよりは少し下に見られることが多い大天使。

ただし、三大天使に含まれていることから、天使軍団の中では非常に重要な存在であることは間違いありません。

この大天使ラファエルの名前には、「神によって癒された」や「神は癒す」という意味が含まれています。

これは、ラファエルが初めて登場したトビト記の中で、盲目であったトビアスに光を与えたことに由来しており、

わたしは、栄光に輝く主の御前に仕えている七人の天使の一人、ラファエルである。

(引用:日本聖書協会

とラファエル自身が名前を名乗った場面が言及されていたことで、ラファエルの大天使としての存在が明らかになったのです。

このようにラファエルは、伝統的に癒しの役目を負い、そして慈悲に富んだ行い深い天使とされ、傷ついた人間や動物を治癒するだけでなく、治癒を施す人々の力を引き出す力も持ちます。

さらに、怪我や傷の防止という点から、例えば旅人が安全に旅行出来るように上空から見守っていたり、毎日のストレスから身体や精神の異常が起こらないように見守っているとも言います。

ちなみに、ヨハネによる福音書の5章1節から4節に該当する、

その後、ユダヤ人の祭りがあったので、イエスはエルサレムに上られた。

エルサレムには羊の門の傍らに、ヘブライ語で「ベトザタ」と呼ばれる池があり、そこには五つの回廊があった。

この回廊には、病気の人、目の見えない人、足の不自由な人、体の麻痺した人などが、大勢横たわっていた。

彼らは、水が動くのを待っていた。それは、主の使いがときどき池に降りて来て、水が動くことがあり、水が動いたとき、真っ先に水に入る者は、どんな病気にかかっていても、いやされたからである。

(引用:日本聖書協会

という部分は、ラファエルのことが描かれているのではないかという解釈が存在します。

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三大天使とは?天使の階級の頂点に立つ天使トップ3のまとめ

天使の階級としてはトップ3にあたり、数ある大天使の中でも最も重要な3体の天使「三大天使」について詳しく見てきました。

大天使と言う時、この三大天使は常に核となり、そこへ他の大天使が加わることで四大天使や七大天使と呼ばれるようになります。

そのため、天使を語る上で三大天使の存在は最重要であり、三大天使を無視することは出来ないので、この三体の天使は確実に覚えておくようにしましょう。

世界のことって面白いよね!By 世界雑学ノート!

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