バベルの塔の高さと大きさ(サイズ)【510m〜13000mまで様々】

旧約聖書の創世記11章1節から9節には「バベルの塔」と言われる巨大が塔が登場しますが、このバベルの塔はその後、さまざまな物語などに登場するなど、現代であっても良く名前が知られる存在です。

多くの研究者は神話に登場する塔だと考えている一方で、一部ではかつて現実世界に存在したジッグラトであったなどという説もあり、いまだにバベルの塔には様々な憶測が取り巻いています。

そして、それはまた、バベルの塔の大きさについても同じです。

バベルの塔の高さやサイズ(大きさ)について、異なった説や数値を網羅的に解説していきます。

バベルの塔の高さとサイズ(大きさ)はどれくらい？

バベルの塔は現代には存在しない、多くの研究者はあくまでも「神話に登場する存在」とされていることもあり、その高さやサイズについてもまた、確実な証拠や一つの答えがあるわけではなく、伝承や歴史学者による推測でしか推し量ることが出来ません。

加えて、情報源によって異なる高さが述べられていたりします。

そのため、ここではバベルの塔の高さや大きさについて、異なる見解をそれぞれ簡単にまとめていくつか紹介していきたいと思います。

バベルの塔の高さ	5433アマト＋2セゼル (2,484mまたは8,150フィート)
バベルの塔の幅	203煉瓦（約7,500m）

エチオピア・ユダヤ教徒とエチオピア正教会”以外”のユダヤ教とキリスト教において旧約聖書に含まれない「偽典」として扱われる、紀元前2世紀ごろに書かれたと推測される「ヨベル書」というものが存在しますが、そこにはバベルの塔の高さとサイズに関するおそらく最も古い記載があります。

そのヨベル書によるとバベルの塔の高さは、5433アマト（キュビト：腕尺。大人の腕の肘から中指の先端までの長さ）と2セゼル（パーム：手尺）とあり、これは現代の長さの基準に当てはめると2,484m（8,150フィート）となります。

一方で、バベルの塔の幅は203煉瓦とあり、こちらは約7,500mとなります。

高さに関しては日本の栃木県にある女峰山（2,483m）、三宝山（2,483m）、男体山（2,486m）の高さに近いと言えば、イメージしやすいかもしれません。

中世に活躍したイタリアの歴史家、ジョヴァンニ・ヴィッラーニは、バベルの塔の高さや大きさを以下のように推測しました。

バベルの塔の高さ	4,000パッスス（5,920m又は5.92km）
バベルの塔の幅	1,000パッスス（1,480m又は1.48km）

パッススは2歩分に相当する長さで、現代の長さの基準に当てはめると約1.48m。

ジョヴァンニ・ヴィッラーニによると、バベルの塔の高さは5,920m（5.92km）、バベルの塔の幅は1,480m（1.48km）だとされました。

バベルの塔の高さ

64ハロン（13,000m / 13km）

さらに、14世紀の旅行かジョン・マンデヴィルはバベルの塔の高さについて、64ハロン（13,000m）という圧倒的な数値を挙げています。

17世紀の歴史家リチャード・ローランズは、バベルの塔の高さについて、これまた異なる見解を示しました。

バベルの塔の高さ

5,164パッスス（7,600m / 7.6km）

その高さとは、5,164パッスス、つまり7,600mであったというものです。

一方で、紹介してきた伝承や歴史家達の推測とは違い、バベルの塔の高さについて日本では、異なるアプローチによって2017年に試算がされました。

バベルの塔の高さ

510m

その試算を実施したのは東京芸術大学のチームで、試算の基となったのは歴史的な画家ピーテル・ブリューゲルが描いた絵画「バベルの塔」。

芸大チームは、この絵画の中に描かれたバベルの塔と、3mm足らずで描かれたおよそ1,400人に渡る人々を比較。

約1,400人の平均身長を現代日本の成人男性に置き換えた約170cmに仮定し、描かれたバベルの塔の高さを計算した結果、東京タワー（333m）よりは高く、東京スカイツリー（634m）よりは低い、510mという数値がバベルの塔の高さとして導きだされたのです。

ちなみに、絵画「バベルの塔」で描かれたバベルの塔は上部分が壊れた形で描かれているため、完成形の高さはさらに高かったであろうことが推測出来ます。

バベルの塔のサイズを調べている人の中には、ピーテル・ブリューゲルが描いた絵画「バベルの塔」の寸法を知りたい人もいるかと思うので、最後に簡単にまとめておきます。

絵画「バベルの塔」の高さ	114cm
絵画「バベルの塔」の幅	155cm

その寸法は高さ114cm、幅155cmとなり、面積は17,670cmです。