FIREムーブメントとは?経済的自由を新しい方法で目指す生き方

FIREムーブメントとは何なのでしょうか?経済的自由を手に入れて自分らしい生き方を実践する方法として注目されているムーブメントについて紹介していきます。

FIREムーブメントは、ここ最近アメリカを中心に急速に認知が拡大している、

経済的自立をこれまでとは少し違った方法から手に入れて、本当に自分がやりたいことを追求するライフスタイルを目指すムーブメント

です。

私(筆者)が実際に実践している経験から、FIREの生活について基本的なことやいくつかのポイントをまとめた「FIREムーブメントのFIREとは?方法・やり方の基本を経験から述べる」を以前に投稿していますが、FIREムーブメント自体にはあまり触れていませんでした。

なので、今回は上の記事と多少重複する部分もあるかもしれませんが、「FIREムーブメントとは何か?」というテーマで記事を書いてみます。

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FIREムーブメントとは?

FIREムーブメントとは経済的自立と早期退職を目標とするライフスタイルのムーブメント(世の中の動き)です。

FIREムーブメントのFIREとは、

  • F = Financial (経済的な)
  • = Independence(自立)
  • R = Retire(退職)
  • E = Early(早期に)

の4つの単語の頭文字を合わせた造語であることかも、その意味が分かると思います。

ただし、「FIREムーブメントのFIREとは?方法・やり方の基本を経験から述べる」でも触れてある通り、経済的自立と早期退職の達成」よりも「夢や人生の目標を追い求める自由を手に入れること」がより本質的な目標です。

なので、決して全ての人が目指す生き方でもないし、人によって実現させたいタイミングというのは異なってきます。

結構、この部分を履き違えると逆に充実した人生が送れなくなったり、FIREが楽しめなくなったりするので注意すべきです(これについても上の記事で触れているので詳しくしりたい人は一度目を通してください)。

ちなみに、このFIREムーブメントは、

  • ブログ
  • ポッドキャスト
  • オンライン上のディスカッションフォーラム
  • SNS

などによるオンラインコミュニティで共有された情報を通して、2010年代からに特にミレニアル世代の間でブームになってきました。

FIREムーブメントの歴史

私が理解している限り、FIREムーブメントの背景にある主な考え方は、1992年出版のベストセラー本『Your Money or Your Life(お金か、それとも人生か):Vicki Robin(ヴィッキー・ロビン)著』に由来します。

その後、この本の中心として描かれている「自分のための人生」というテーマを実現するための様々なアイデアや方法が、インターネットを中心に意見交換されて広がり、実践していく人も現れ始めました。

この動きの中で、現在のFIREの基本的な考えや方法が固まっていき、FIREムーブメントが徐々に始まっていきます。

また、2010年に出版された『Early Retirement Extreme(アーリー・リタイアメント・エクストリーム):Jacob Lund Fisker(ジョン・ランド・フィスカー著) 」という本では、

貯蓄率と退職までの時期の関係」について詳しく書かれたことで、想定される収入と支出のレベルを基にして早期退職の時期を簡単に予測(算出)する

ことが出来るようになったことから、現在では一般的にFIREムーブメントと呼ばれる世の中の動きが加速していきました。

FIREムーブメントをさらに広めたミスター・マネー・マスタッシュ

そして、2011年にはMr. Money Mustache(ミスター・マネー・マスタッシュ)と呼ばれる、「節約によって早期退職を達成する」をテーマにした個人ブログが開設され、このブログは人気を呼び、その中でFIREのライフスタイルについても度々触れられたことで、FIREムーブメントに関する認知が世界的にも広がっていくこととなりました。

ちなみに、このMr. Money Mustacheを開設して運営しているのは、2005年に30歳でソフトウェアエンジニアとしての仕事を辞め、自らも早期退職を達成してFIRE生活と呼ばれるライフスタイルを実現した、Peter Adeney(ピーター・アデニー)というカナダ出身のブロガーです。

Mr. Money Mustacheによって認識されるようになった4%ルール

さらにMr. Money Mustacheの影響で、FIREの生活を実践する上で一般的にルールとして認識されるようになったのが「4%ルール」です。

元々はWilliam Bengen(ウィリアム・ベンゲン)と呼ばれる、元ファイナンシャルアドバイザーだった人物が提唱したルールで、退職後の生活を維持するためには合計金融資産に対して、最大で毎年何パーセントまで使えるかを示したものでした。

そこで提唱されたのが4%ルールで、Mr. Money Mustacheの運営者であるAdeneyはこのルールのかなりの信奉者であったことも影響して、FIREと言えば4%ルールという感じで知られることになりました。

なので、4%ルールはFIRE生活を送る上で絶対的なルールってわけではありません。

ちなみに、4%ルールの詳細についてはFIREムーブメントのFIREとは?方法・やり方の基本を経験から述べるで確認してください。

FIREムーブメントのその後

Mr. Money Mustacheやその他のネット媒体によって広くFIREムーブメントが知れ渡っていくと、FIREの概念や実践方法に関して、主にオンラインのディスカッションフォーラムで激しく議論が繰り返されていきました。

それもあって、現在までFIREムーブメントには様々な種類が現れ、また、実践方法も改良されていくつかの分類が誕生してくると同時に、FIREの信奉者達に推進され続けています。

FIREムーブメントの種類
  • Fat FIRE
    • 平均的な退職者よりも多く貯蓄をしてある程度余裕のある生活を送る最も基本で目指したいスタイルです
  • Lean FIRE
    • かなり制限された生活スタイルを必要とする、ミニマリスト生活と貯蓄最大化を徹底したスタイルです
  • Barista FIRE
    • 従来の定時の仕事をやめた後に退職資金を維持するため、パートタイム形態の仕事をして当面の費用を賄うスタイルです
  • Coast FIRE
    • Barista Fireと同じように退職後パートタイムの仕事をするスタイルですが、退職資金と当面の費用は十分貯蓄している人のスタイルです

そして2018年、ついにFIREムーブメントは、従来のメディアであるマスコミによって大きく報道されました。

その結果、FIREの発祥地とも言えるアメリカでは、中年以上の人の中のおよそ10%がFIREムーブメントについって知っていて、またその他の26%の人は概念については知っているという状況になっています。

さらに、この流れによって日本でも2018年末から2019年初め頃にFIREムーブメントがマスメディアで報道されたことで、日本国内でも認知が高まっています。

FIREムーブメントに対する批判

ただし、盛り上がりを見せるFIREムーブメントに対しては否定的な意見もあります。

低所得者には実現困難だとする批判

その一つは、FIREの生活を始めるに必要な貯蓄額を、低所得の人が達成するのは困難だというものです。

これは確かにその通りだと言えます。

例えば、FIREを始めるにあたって必要だと考えられる金融資産が6000万円だと仮定した場合、年収が400万円代の人が達成するには、上手に貯蓄と一緒に運用したとしても、倹約生活を20年〜30年は続ける必要があります。

一方で、年収が3000万円ある人ならば、運用しなくても倹約生活をすれば10年以内には達成可能です。

どの国でFIREを実践するかによって違ってきますが、基本的に先進国でFIREを実践したいなら、確かにFIREムーブメントはいわゆる「高所得者」や「富裕層」のものだと言えなくもないです。

基準とされる貯蓄額が十分でないという批判

また、一般的にFIREの生活を始める上で基準とされる「年間支出に対して25倍(25年分)の金融資産」を作れば、FIREを実践していくのに問題ないとする考えに対しても批判があります。

というのも、この計算では、

  • インフレによる物価の上昇
  • 100年人生と言われるように想定以上に長く生きた場合に貯金が足りなくなる可能性
  • 想定外の大きな事故などが起こった場合に必要となるお金

などが考慮されていないからです。

私の場合も、これらの点については結構リスクだと感じているので、実践していると言っても、貯蓄や運用益以外の収入源を確保するようにして、毎年余剰なお金を貯めることで金融資産が増えるような状況を作っています。

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FIREムーブメントとは?経済的自由を新しい方法で目指す生き方のまとめ

FIREムーブメントは、経済的自由を達成して自分が思い描いた人生を送るための一つの手段として、1990年代頃から起こってきたムーブメンです。

実際にFIREの生活を開始するのは結構なハードルですが、終身雇用制度の崩壊や働き方改革などによって、今後はこういった生き方を目指す人も多くなるんじゃないかと思っています。

世界のことって面白いよね!By 世界雑学ノート!

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