世界中には1000を超える種類のネズミが存在し、日本にもドブネズミやハツカネズミなど、多くのネズミ達が暮らしています。
また、中にはペットとして飼われているネズミもいます。
では、そんな数あるネズミの中で最も小さいネズミはなんというネズミなのでしょうか?
この記事では世界一小さいネズミ(世界最小のネズミ)について解説していこうと思います。
世界一小さいネズミ(世界最小のネズミ)とは?
「世界一小さいネズミ」または「世界最小のネズミ」という称号を持つのは、「アフリカピグミーマウス」や「アフリカチビネズミ」、他にも「アフリカンドワーフネズミ」などと呼ばれる小さなネズミ。
主に南アフリカやモザンビーク南部などのサハラ以南のアフリカに広く生息していますが、現在はその他の地域でもペットとして飼われているため、世界中で姿を確認出来るネズミの一種です。
アフリカチビネズミの大きさとは?
元々、ネズミの多くは小さいことで知られていますが、このアフリカチビネズミはその特徴を極限まで高めていると言えるでしょう。
というのも、その大きさは以下の通りだからです。
アフリカチビネズミの体長 | 3~8cm |
アフリカチビネズミの尻尾の長さ | 2~4cm |
アフリカチビネズミの体重 | 3~12g |
なんと、その体長は3cmから大きくても8cm程度にしかならず、体重も3gから大きくて12gほど。
小さい個体なら500円玉硬貨の直径とほとんど変わらない体長で、体重は5円硬貨程度にしかならないのです。
アフリカチビネズミのその他の特徴や豆知識
世界最小のネズミ「アフリカチビネズミ」の体色は、全体的に灰色からレンガ色であることが多く、腹側は白。小さい三角形の耳が目立ちます。
また、生まれてから約6~8週で繁殖年齢に達し、メスが要する妊娠期間は約20日間です。
通常は3匹ほど、多ければ5~6匹ほどの子供が無毛の状態で生まれ、2週間後には目が開き、4週間後には離乳が完了します。
そして、通常の寿命は2年程度ですが、飼育下では4年以上生きた個体も報告されています。
自然界において基本的にはコロニーやペアで生活しています。
世界一小さいネズミの興味深い特徴
世界最小のネズミによる水の確保方法
そんなアフリカチビネズミはその体だけでなく、他にもいくつかのユニークな特徴を持っています。
その一つが「水の確保」の仕方。
体があまりにも小さいからか、自然界では自ら川や池などの水場へ赴くことはなく、巣穴の前に小石を積み上げ、夜を通してその積み上がった小石へ自然に露が溜まるのを待ち、翌日に小石についた露を飲み干して水分を補給するのです。
脅威のジャンプ力
さらに、アフリカチビネズミを特にペットで飼う人が注意するべき特徴として、脅威のジャンプ力が挙げられるでしょう。
アフリカチビネズミの体長は5cm前後ですが、危険を察した時などは垂直に30〜40cmもジャンプすることがあるのです。
そのため、ペットで飼う場合などは、しっかりと高さがあったり天井が閉まる入れ物が必要になります。
遺伝上の雌雄の決定要因が特徴的
他にもアフリカチビネズミの遺伝上の雌雄決定要因は、他の多くの哺乳類と異なっていることが分かっています。
他の多くの哺乳類の中でXY染色体を持つ個体は通常、オスとして誕生します。
しかし、アフリカチビネズミの場合はX染色体の再配列により、XYの個体であっても多くが実際には雌であるのです。