大天使カマエルについて解説していきます。七大天使にも含まれることがあるカマエルの色、性格、役割に加えて、サマエルとの関係までを見ていきましょう。
天使と呼ばれる存在は数えられないほどに及びますが、その中には高位の天使であり、強力な力を持つとされる大天使が含まれます。
そして、大天使の中でも特に中心的存在とされるものは七大天使や四大天使などとしてまとめられますが、このうち七大天使の中に含まれることもあるのが大天使カマエルです。
大天使カマエルの色や性格、さらには役割などを見ていきましょう。
大天使カマエルとは?
大天使カマエルとは、別名「チャミュエル」とも呼ばれる大天使の一人。
「神を見る者」や「神を求める者」といった意味が名前に込められており、「破壊の天使」とされる12,000もの天使軍を率いています。
(出典:pinterest)
そして、そのことからも分かる通り、攻撃的な性格の持ち主であり、神や神が立てた正義に対して敵対するものを容赦なく攻撃します。
同時に、恐怖心や消極的な精神から人々を守るという役割を担っている大天使でもあり、「全ては相互に関係している」と視点を持つことで、人々が逆境に直面した際に、その逆境を克服することによって得られる別な面を見せて人々へ勇気と強さを与える存在です。
他にも、
- 失ったものを見つける
- 人生において重要なものを見つける
- 人生の目的
- 最愛の人との関係
- 新しい仕事や友人関係
など、人々が日々向き合っている問題の解決策を探す時に人々を導きます。
このようなことから大天使カマエルは、日々の生活から誤解や不安を取り除き、平穏な日常を送る上で大切な大天使として描写出来る存在です。
一方で、攻撃的な性格によってカマエルは時に、堕天使や悪魔として扱われたり、チャミュエルを含めた様々な名前、例えばカミエルやサマエルなどとも呼ばれることなどから、他の天使や悪魔と混合または同一視されることもよくあります。
カマエルは火星に関連づけられ色は赤やピンク
カマエルは火星に関連付けられます。
現代の占星術で火星は、行動とエネルギーを象徴すると考えられており、これは確かに大天使カマエルの性格に即したものだと言えるでしょう。
一方で、古典的な解釈はより一層深遠なものになります。
火星は、どの様な犠牲を払うことも顧みず、正しいことを行う、強さと勇気を象徴すると考えられており、これは神が立てた正義に対して立ち向かうカマエルの、「神の裁きを行う大天使」としての性格を表しています。
そして、火星に関連づけられたカマエルの色は、火星を彷彿とさせる赤またはピンクです。
聖典における大天使カマエルの役割
ユダヤ教およびキリスト教を代表する聖典において、その名が登場することはないものの、大天使カマエルはいくつかの重要な使命を果たした存在であるとされています。
具体的には、大天使ジョフィエルによってエデンの園から追放されたアダムとイブを慰めたほか、その身が拘束されて十字架にかけられる直前のイエス・キリストを、ゲッセマネの園において慰めたと言われています。
破壊の天使たちを率いるカマエルではありますが、このような背景から実は、相手を思いやり慰める心を持った存在でもあるのです。
大天使カマエルが持つその他の宗教的な役割
ユダヤ教徒の中でもカバラの神秘主義的な慣習を実践して信仰する人々および一部のキリスト教徒にとってカマエルは、天において神に近い存在である七大天使の一人であるとされています。
そして、カマエルはカバラの生命の樹に登場し、強さを意味する「ゲブラ」を象徴する存在であるとされています。
また、神からの知恵そして信頼に基づき、人と人との関係において愛の鞭になるといった厳しい態度をもたらす役割も含まれ、人間関係の中に平和をもたらすために必要な敬意と愛が優先的に育まれることを願って、各人があらゆる人間関係において自身の態度や行動を見つめ直すことを奨励しています。
つまり、人々がお互いに健やかな関係を築くよう、他人を愛し思いやることを支援することが、カマエルにとっての大きな役割となっているのです。
さらに、一部の人々の間では、カマエルは離婚など人間関係における心的外傷を体験した人々、世界平和を求める人々、そして失ったものを探し求める人々の守護天使であるともされています。
サマエルと同一視されることがある大天使カマエル
上でも述べましたが、様々な名前で呼ばれていたカマエルは、他の天使や悪魔と同一視されることがあります。
そして、大天使というステータスと攻撃的な性格は時に、カマエルを、サタンと同じであると見なされるサマエルと同一視させることになります。
では、サマエルと同一視された場合、カマエルはどのような存在として描写されるのでしょうか?
イブを誘惑したりヤコブと対決したり
有名な話では、サマエルは蛇の姿でイブを誘惑しリンゴ(知恵の木実)を食べさせたというものがあります。
また、サマエルはエデンの園にぶどうの木を植え、神はこれに怒ってアダムがそのぶどうの木に触れることを禁じましたが、これに怒ったサムエルはぶどうを使ってアダムを欺き、エデンの園から追放。一方で自身は神の怒りに触れて堕ち、サタンとなったという話もあります。
さらに、過ぎ越しの祭りの間に、エジプトで初めて生まれたユダヤ人を殺したのも彼だと言われています。
そして、サマエルは「敵対者」の役割を担う宿命から、砂漠でヤコブと対決し、その決意を示したとされています。
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大天使カマエルとは?色・性格・役割などのまとめ
大天使カマエルについて、色、性格、役割、そしてサマエルとの関係性までを解説してきました。
七大天使にも含まれることがある重要な天使なので、カマエルについては覚えておきましょう。