フランス人の性格や特徴を表す12の国民性や価値観

フランス人の性格や特徴について、12の国民性や価値観を紹介していきます。魅惑の国フランスに暮らすフランス人を知るためにも確認してみましょう。

西ヨーロッパに含まれるフランスは、観光大国として、年間、世界最多となる8000万人以上の観光客を国内に迎え入れています。

その魅力は中世から残る歴史的建造物、美術館、美食、そして高級ブランドなど様々ですが、もう1つ「フランス人」というのもあるでしょう。

どことなく洗練されたイメージがあったり、愛を語るのが好きというイメージがあるフランス人に対して、なんとなく魅力を感じている人が多いのではないでしょうか。

この記事では、そんなフランス人達を少しでも理解するために、彼らが持つ性格や価値観など、12の特徴を紹介していこうと思います。

全てのフランス人に当てはまるわけではないですが、多くのフランス人が共有する「傾向」として参考にしてください。

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フランス人の性格や特徴1:討論や質問が好き

フランス人の性格的特徴として、「質問することを恐れない」という点が挙げられるでしょう。

多くのフランス人は、話している人を相手にして挑戦するのが好きな傾向にあるようなのです。

しかも、様々な話題が討論や議論のテーマになり、どんなテーマであれ、全てにおいて挑戦したがるように映ります。

討論や議論は多くのアイデアを出し合うのに有効な過程だと考えられているのか、フランスでは討論や議論を促して盛り上げてくれる人が歓迎されるんです。

また、議論にあたっては、古代ギリシャの大哲学者ソクラテスの教えである「産婆術(問答法)※弁証法や一連の論理的質問を通じて、対話の相手が潜在的に持っている矛盾や概念を系統立てて述べるように誘導するというもの」が用いられていたりと、ヨーロッパの歴史の中で培われてきた様々なテクニックが使われています。

フランス人の性格や特徴2:率直さ

しかも、ただ議論が好きなだけでなく、「率直な意見を言う」というのがフランス人の特徴だと言えるでしょう。

そのことでトラブルに陥ることになったとしても、自分の考えを率直に口にすることを恐れないのです。

実際、フランスでは率直な友人が一番良い友人だと言われることがあるなど、「率直さ」は美徳。

フランス文化ではこの傾向がとても強いため、フランス人は自分に対しての否定的なフィードバックを歓迎し、逆に肯定的な意見は偽善的だと受け取ることさえあります。

ちなみに、この率直さというのは、18世紀末に起きたフランス革命に由来しているのかもしれません。

フランス革命を通して発言の自由を手にしたフランス人は、率直な意見を言うことに非常に大きな価値を置いているのではないでしょうか。

一方で、このような性格的特徴は、他文化の人の感情を害する時も度々あります・・・。

英語で「率直な」を意味する「frank」という形容詞が「France(フランス)」から来ているのもうなずけます。

フランス人の性格や特徴3:理論的であり美辞麗句や抽象が好き

フランス人は「個々の現象や事実を一つにまとめて説明するために、筋道を立てること」を得意とする人が多く、つまり理論的な傾向にあります。

フランス人は過程にこだわり、物事を順序通り正すのが好きで、フランスの学校ではスピードも重視されますが、同時に自分の考えを構築することも求められるなど、フランス人は幼少期からすでに理論的になるように過ごしてきているのです。

しかも、事実や実際的な考え方よりも、巧みに美しく飾った言葉(美辞麗句)や抽象性や抽象的な概念を好む傾向にあります(※ただし、数字や事実にもとことん拘ってデータ分析が得意だったりもする)

例えば、フランス人は実用性よりもデザインを重視し、実際に必要性がない場合でも創造性のためのイノベーションを好みます。

つまり、多くのフランス人は根っからの哲学者や芸術家としての潜在的素地を持つ人々とさえ考えられるのです。

ある意味これは、多くの日本人に共通する物事の見方とは対極にあると言えるのではないでしょうか。

フランス人の性格や特徴4:複雑なものが好き

フランスの国民性やフランスを描写するにあたって、時たま、

フランスでは物事の複雑化は簡単なことだが、それらの簡素化は複雑なことだ

といったニュアンスのことが言われますが、これは、フランス人やフランスの根本的側面の一つを完璧に要約していると言えるかもしれません。

フランス人は討論好きで理論的で、さらに美辞麗句や抽象的な概念を好むことはすでに述べた通りですが、結果的に物事を複雑化する傾向にあり、一方で、単純化または簡素化すると言うのは、フランス人らしからぬ傾向だという気がします。

フランス人の性格や特徴5:独裁的平等主義社会を受け入れている矛盾

フランスの価値観を象徴する標語として、「自由、平等、友愛」というものがあります。

そして、フランス人はこの標語が持つ価値を、フランス人として大切にし、重要な価値観だとして受け入れ、「フランスは自由が保証され、博愛に包まれた平等な社会」であると主張する人も多くいます。

一方で、実はフランスは、西欧諸国で最も階級的な縦型の社会の一つだったりします。

政治および経済システムは非常にエリート主義的で、選ばれた一部の人々はグランゼコールと呼ばれる大学よりさらに上位に位置するエリート学校で学びます。

そして、これらエリート達がグランゼルコールを卒業すると、最初から高レベル経営陣に加わり、「システムの機能方法とコネの作り方」を学んで、大手の国有(または民間)企業の最高経営責任者となっていくのです。

例えば、日産の元社長で知られるカルロス・ゴーンも、グランゼルコールの出身者です。

結果、フランスの大手企業と政府との間には非常に親密な関係が生まれ、経営責任者達は自らの会社よりも、政府と経営陣の機能のほうに詳しいとして批判されるほどで、企業のトップとそれ以外の部分の間には大きな溝が存在しているのです。

フランス人の性格や特徴6:「râleur」(文句ばかりいう人)

フランス人の性格を表すステレオタイプであり、約9割のフランス人が自ら同意している特徴として、「文句が多い」というものがあります。

そして、この性格または特徴を表すフランス語の単語として「râleur」があります。

この単語は、あまりにも典型的なフランス語であるために正確に翻訳することが難しく、訳するとすれば、

そのすべてに正当性があるわけではないのに、ありとあらゆることに文句を言う

という意味になります。一般的には簡略化して「文句が多い人」や「文句を良くいう様」などと訳されます。

そして実際、フランス人は政府が何か新しいことをするたびに、ストライキ、抗議行動、デモを行い、好んで不満を口にします。

ちなみに、この文句を言う理由に関してはフランス人は、

  • 4人に1人が文句を言うことはリラックスするため
  • 約6人に1人が「そうしなければ踏みにじられる」から

と考えているそうです(参照:REUTERS

フランス人の性格や特徴7:関係構築を重要視する

フランス人は、ビジネスを始める前に相手と長いランチを取って関係を構築することを好みます。

自分が取引しようとする相手がどんな人物であるのかを知って、感情的な結びつきを作る必要があるのです。

これは、日本の昔ながらの商売の進め方や、中国やイランにおけるビジネスの進め方とも共通している点だと言えるでしょう。

ただし、この関係構築を重要視するという裏側には、

フランス人の目には、自分を赤の他人が自由に使えるような立場に置くことは自尊心に対する侮辱と映る

という性格的特徴が、根本的な理由として横たわっているのかもしれませんが。

フランス人の性格や特徴8:規則や法律に対して無礼

新しい法律が可決されると平均的なフランス人は、それが遵守に値するかどうかを自分で決定して行動に移す傾向にあります。

このフランス人の特徴を良く反映しているのが、

禁煙エリアでの喫煙は罰金が発生するのに、これに反対する一部の警察官は、喫煙者を見かけてもわざと罰金をで課そうとはしない

という話です。

フランス人の性格や特徴9:外国語を話すのが苦手

人によってもちろん異なりますが、傾向としてフランス人は外国語を話すのが苦手な人が多い気がします。

Parisians Try to Pronounce Words in English

これは決して外国語を身に着けるのが苦手なのではなく、発音の問題に終始します。

フランス語には独特のアクセントや音の出し方が多くあるため、フランス語に長年、舌の使い方や筋肉の使い方が慣れてしまうと、他の言語を発音する際に少し苦労してしまうのではないでしょうか。

日本人も外国語を習得して話す時には日本語英語になってしまいがちですが、それ以上にフランス語ネイティブの人は外国語を話すのが少し大変そうに映ります。

フランス人の性格や特徴10:美しく見せるのが上手(主にパリ)

ファッションの三大都市と言えば、ニューヨークとミラノ、そしてフランスのパリですが、このようにファッションの最先端が集まるパリに住むフランス人の多くは、自分を美しく見せるのが上手。

日頃から有名なデザイナーやスタイリストの作品を見ているからか、自らの外見的特徴に合わせて最適な服をチョイスし、とっても洗練されてファッショナブルなスタイルで出かけます。

その結果、特にパリの街を歩くフランス人を見ると、美男美女が多い印象を受けるんです。

フランス人の性格や特徴11:性に対してオープン

フランスの首都パリが「愛の都」と呼ばれることからも分かる通り、フランス人は性に対してオープンな傾向にあります。

例えば、フランス人の多くは「甘い言葉」を簡単に口にしたり、オープンに性の話をすることを恥ずかしいとは思っていません。

さらに、フランス人男性の中には街角でナンパする人も多く、断られて「失敗」に終わることを特に恐れてはいないようです。

一方で、フランスでは女性から男性を誘ったりすることはほとんどなく、草食系男子が増えた結果、女性から男性へのアプローチが増えた日本とは結構真逆だったりします。

フランス人の性格や特徴12:独特な時間の捉え方

フランス人は独特な「時間」の捉え方をしていると言えます。

例えばフランスでは、業務関連の電話をする場合(特に官公庁に)、いくら始業時間が開始していても、午前9時半から10時より前にすべきではありません。

その時間より前だと、官公庁はまだ仕事を始めたばかりで機嫌が悪かったり混乱していたりするからです。

しかし、正午から2時または2時半までの間は昼食時。フランス人にとって、食事、ワイン、タバコの時間は別の時間枠です。

そして、5、6時にはもう閉まっているところも多いので、電話ができる時間はほとんどありません。

このように、フランス人の時間に対する概念は、時間に厳しい日本とはかなり異なります。

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フランス人の性格や特徴を表す12の国民性や価値観のまとめ

フランス人の性格や特徴をあらわす12のことを紹介してきました。

平均的なフランス人は、比較的に今回紹介した特徴を持つ傾向にあると思うので、フランス人を知る上での手がかりの1つとして参考にしてください。

世界のことって面白いよね!By 世界雑学ノート!

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