ブラジルのスポーツとして15種類を紹介していきます。ブラジル国内で人気で有名なスポーツはもちろん、ブラジルを発祥とするスポーツまで確認していきましょう。
ブラジルでも最も人気のあるスポーツと言えばサッカーであるのは間違いありませんが、多民族国家で多くの人口を抱え、さらに美しいビーチが沢山見つかるブラジルには、他にも人気なスポーツがいくつも存在します。
また、テレビが様々なスポーツの国際大会を放送するようになったこと、そしてライブ配信のインターネットサービスが普及してきたことなども、ブラジルにおける異なるスポーツ人気を高める結果となりました。
この記事では、そんなブラジルのスポーツ事情を垣間見るためにも、人気で有名なものからブラジルを発祥とするものまで、ブラジルにまつわるものとして抑えておきたい15のスポーツを紹介していきます。
ブラジルのスポーツ1：サッカー
- 「ブラジルで大人気なスポーツと言えばサッカー」
- 「ブラジル人が大好きなスポーツはサッカーである」
この言葉が示す通り、世界的にも有名なこととして、ブラジルのスポーツと言えばまずはサッカーを思い浮かべる人が多いでしょう。
ブラジルのサッカー代表チームと言えば世界ランキングで常に1〜2位を争う強豪で、世界のトップリーグでプレーする多くの天才的で有名な選手を輩出してきました。
中でも史上最も尊敬されて多くの足跡を残してきた人物と言えば、ブラジル出身で「サッカーの神様」と呼ばれるペレでしょう。
そんなブラジルには、単なる楽しみでサッカーに取り組む人を除いても、およそ2億と言われる全人口中の1500万人弱がサッカー選手としてサッカーに関わっているとされ、これは、全人口の7~7.5%ほどにも上り、選手としてではなくただの遊びとしてプレーする人を含めれば、その数は爆発的に増えます。
また他にも、
- サッカーの試合はブラジルの一部の主要なテレビ局のゴールデンタイムを独占している
- FIFAのワールドカップ期間中にブラジルチームの試合が行われる時は、ブラジル人のほとんどに時短勤務か休暇の取得が許可される
といったことも、ブラジルにおけるサッカーの根強い人気を表していると言えるでしょう。
フットサルも人気
ちなみに、正確にはサッカーと異なるスポーツとして分類されますが、より少人数で行われる室内版サッカーとも言えるフットサルも、ブラジルでは人気なスポーツ。
特に、使用できるサッカーコートを探すよりも、フットサル用の室内コートを見つけるほうが簡単であるため、若い学生の間ではとても人気があります。
ビーチサッカーも人気
ビーチが沢山あるブラジルだからこそ、ビーチで行うビーチサッカーもまた、ブラジルでは大変な人気。
ビーチに行けば、若者達がビーチサッカーに興じる姿を目にすることが出来ます。
ブラジルのスポーツ2：バレーボール
サッカーの人気に並ぶものはありませんが、ブラジル国内でそれに近いと言えるかもしれない人気を博しているのがバレーボール。
バレーボールは、ブラジルで幼い子供達（特に少女達）が最もよく練習するスポーツであるだけでなく、無料のテレビ局が定期的に放送するスポーツの数少ない一つです。
また、その人気を示すかのようにブラジルのバレーボール代表チームは世界大会で活躍しており、2019年時点で男子チームはオリンピックを3度、女子チームは2度制しています。
ちなみに、ブラジルのサッカー代表は「カナリア軍団」という愛称で知られますが、男女問わずバレーボール代表も「カナリア軍団」と呼ばれることがあります。
ブラジルのスポーツ3：モータースポーツ
バレーボールやサッカーと並び、無料で視聴できるテレビ局によって定期的に放送されている数少ないスポーツの一つであり、ブラジル国内で高い人気を誇るのがモータースポーツ。
中でもフォーミュラ1（F1）は大人気で、これまで複数のグランプリ優勝者を輩出してきた結果、歴史的にブラジルを代表するスポーツの一つとなってきました。
エマーソン・フィッティパルディ、ネルソン・ピケ、ルーベンス・バリチェロ、フェリペ・マッサ、アイルトン・セナなどは、世界的に知られたブラジル出身のF1ドライバーとして名前が刻まれています。
ちなみに、F1は主に観戦するモータースポーツとして人気ですが、一般の人が実践するモータースポーツとしてはカートレースが結構人気です。
ブラジルのスポーツ4：バスケットボール
かつて「聖なる手」と呼ばれ、伝説的なバスケットボール選手として知られたオスカー・シュミットを輩出したように、ブラジルでバスケットボールは一定の人気を誇っています。
特に、1987年のパンアメリカン競技大会でブラジルがアメリカを破ってメダルを勝ち取ったことは、ブラジル国内でのバスケットボール人気を高めた理由の一つだと言えるでしょう。
また、それ以降もバスケットボールの人気は衰えることがなく、現在は昔に比べてもその人気は高いと言えます。
実際、アメリカのNBAによるブラジル人選手の獲得に始まり、ブラジル国内でますます広がる放送枠、そしてブラジルでのNBA試合の開催などは、近年のブラジルにおけるバスケットボール人気を表していると言えるでしょう。
ブラジルのスポーツ5：卓球
気楽に楽しまれるスポーツとして、卓球はブラジルで人気を博しているスポーツだと言えるでしょう。
一般の人々に幅広くプレーされ、1200万〜2400万人の愛好家を抱えると考えられ、サッカーとバレーボールに次いで、ブラジルで3番目に最もよくプレーされているスポーツだと言われます。
ただし、プロとしての選手登録は25000人ぐらいで、サッカーやバレーとは比較出来ないほど小規模です。
ブラジルのスポーツ6：ハンドボール
ボールを手で扱い、相手のゴールに投げ入れて得点を競い合うハンドボールは、ブラジルの学校で最も良く指導されているスポーツの一つ。
そのため、ブラジル人の中では比較的認知が高くて有名なスポーツだと言えます。
ただし、組織的なプロリーグや大会が無いため、ブラジル国内での実施は非常に限られており、優秀な選手はブラジルを離れて国外で活躍してしまう点が、同じように学校で指導されるサッカーやバレーボールに比べて、ハンドボール人気がそこまで高まらない大きな理由です。
一方で、最近ではパンアメリカン競技大会での優勝や、オリンピックでの好成績など、国際大会での活躍が以前より目立つようになってきており、ブラジル国内での興味も高まりつつあります。
ブラジルのスポーツ7：テニス
ブラジルでは富裕層に親しまれるスポーツという認識が高いテニスに関しては、ブラジルの人口規模と比較した場合、取り組んでいる人も観戦する人もそこまで多いとは言えません。
しかし、ブラジルは時折、テニスのスーパースターを生み出す国として知られています。
例えば、1990年代の終わり頃から2000年代の始め頃まで男子テニス界を席巻したグスタボ・クエルテンや、1960年代に活躍した伝説的な女子選手のマリア・ブエノなどは、テニスの歴史の中でも輝いています。
そして、こういったスーパースターが誕生して活躍する時期は、ブラジル国内でもテニスの人気が急上昇します。
ブラジルのスポーツ8：水泳
7,000kmを超える海岸線を有し、世界的にもビーチが多い国として知られ、現地の人々もビーチに良く行って時間を過ごすブラジルにおいて、水泳が人気あるのも不思議なことではありません。
オリンピックやパンアメリカン大会の開催時を除けば、水泳大会を観戦する人はそれほど多くはありませんが、ブラジルでは水泳選手はとても多く、そのほとんどは幼い時から自然と泳ぎを学んでいます。
ただし、競泳での実績はそこまで芳しくなく、ブラジルがオリンピックの競泳で金メダルを獲ったのは、2008年の北京オリンピックで、セーザル・シエロが50m自由形で優勝した時が初めてになります。
ブラジルのスポーツ9：サーフィン
ビーチが沢山あるブラジルではサーフィンも人気なスポーツ。
ブラジルはガブリエル・メディナのような有名なブラジル人プロサーファーを輩出していることでも、その人気を証明しています。
ただし、ブラジルにおいてサーフィンはどちらかというとアマチュアのスポーツとして人気があると言え、ブラジル国内はもとより海外からもビーチを求めて多くの人が集まります。
結果、ブラジルのビーチを訪れると、サーファーを見かけないことの方が難しいほどで、サーフィン人気の高さが垣間見れます。
ブラジルのスポーツ10：スケートボード
ブラジルに紹介されてからというのも、ブラジルでスケートボードは高い支持を得てきました。
主に若者に人気なスポーツとなっていると同時に、なかには昔は若者だった年配の人を見つけることが出来ます。
ただし、スケートボードの人気はどちらかというと、ブラジルの農村部というよりは都市部に集中しており、こういった都市部ではスケートボード専用の場所が設置されていたりします。
ブラジルのスポーツ11：陸上競技
スポーツが盛んなブラジルにおいて、単一のスポーツというよりは異なるスポーツから成る複合競技の陸上競技は、人気なスポーツとして名前が挙げられます。
また、公立学校でもランニングや跳躍に関係する様々なスポーツが奨励されていることも、陸上競技の人気を支える要因だと言えるでしょう。
その結果、例えばブラジル棒高跳代表で2016年のリオデジャネイロオリンピックに参加して金メダルを獲得したチアゴ・シルバや、2008年の北京オリンピック女子走り幅跳びで優勝したマウレン・マギなど、比較的多くの陸上競技で活躍するブラジル選手を見つけることが出来ます。
ブラジルのスポーツ12：柔道
かつて、ブラジルに移住してきた日本人移民達の手によってブラジルに紹介され、国内に広がっていった柔道は、ブラジルではとても愛好されている武道または格闘技の一つ。
元々日本で生み出された柔道は、今や200万人を超えるブラジル人達に愛されていると言われ、特に子供や若者達が中心となって練習に励んでいます。
そんなブラジルの柔道は、日本以外の国としては最も古い柔道（日本以外で最も早くに伝えられた）であると言われます。
ブラジルのスポーツ13：ブラジリアン柔術
日本の移民達によって伝えられた柔道に遭遇したブラジル人の中には、その技術を応用して発展させていき、より寝技と関節技を主体とした「ブラジリアン柔術」を完成させた者が現れました。
そして現在、このブラジル発祥のブラジリアン柔術は、人気の格闘技でありスポーツとして、ブラジル国内で愛されています。
さらに、戦いにおける有用性が証明された結果、ブラジリアン柔術はブラジル国内を飛び出して世界中で練習される格闘技にまでなりました。
ブラジルのスポーツ14：カポエイラ
カポエイラはスポーツまたは格闘技の一種として認識されていますが、格闘技と音楽、そしてダンスの要素が合わさった、単にブラジル文化を表現するものだという主張もあります。
このカポエイラはブラジルがポルトガルの植民地だった時代に、アフリカ人奴隷が発展させた舞踏と儀式から派生したものとして世に送り出されました。
その独特な動きは、看守にばれないようにダンスのふりをしたことが影響していると言われます。
ちなみに、ブラジルではおよそ600万人前後の人が取り組んでいると見られており、また、2014年にカポエイラは、ユネスコによって無形文化遺産に登録されました。
ブラジルのスポーツ15：総合格闘技
最低でも人口の5%は何かしらの格闘技や武道に励んでいると言われるブラジルでは、様々な格闘技の要素を混ぜた総合格闘技も人気なスポーツの一つ。
特に、世界で最も有名な総合格闘技大会「UFC」にグレイシー柔術のホイス・グレイシーが参加して優勝し、それ以降もヴァンダレイ・シウバやアンデウソン・シウバなど多くのブラジル人武闘家が成功した結果、ブラジルでの人気が一気に高まりました。
一方で、ブラジルにおける総合格闘技の人気は、実際に取り組んでいる人よりも試合を観戦するという点で驚異的に高まっています。
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ブラジルのスポーツ｜人気で有名なものから発祥のものまで15選！のまとめ
ブラジルにおけるスポーツ事情を知るために、人気なものや有名なもの、さらにはブラジルを発祥とするものまでを合わせて15種類紹介してきました。
ブラジル文化に関するちょっとした豆知識として抑えておくと良さそうです。
