インドネシアのスポーツ|伝統的なものから人気なスポーツまで

インドネシアのスポーツを見ていきましょう。9つの伝統的なスポーツから、同国内で人気で広く取り組まれている6つのスポーツの一覧までを紹介していきます。

東南アジアのインドネシアでは、サッカーやバドミントンなど、他の国でも人気なスポーツが広く親しまれています。

一方で、300を超える民族が暮らすとされる多民族国家であるため、インドネシア国内には一風変わった独特な伝統競技が存在し、今でも地元の人たちだけが楽しむような昔ながらのスポーツがあります。

この記事では、インドネシアの伝統的なスポーツから、人気なスポーツトップ6までを紹介していこうと思います。

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インドネシアの伝統的なスポーツ

プンチャック・シラット

Traditions of Pencak Silat

プンチャック・シラット(Pencak Silat)は、7世紀より続くインドネシア伝統の古武術。

かつて栄えたマジャパヒト王国(1293年から1478年まで栄えたインドネシア最後のヒンドゥー教王国)とシュリーヴィジャヤ王国(650年から1377年までインドネシアを含めた東南アジアの一部地域に栄えた王国)には、武術に長けた戦士が多くいたといわれていますが、プンチャック・シラットはこの流れを汲みます。

実際、ヒンドゥー教や仏教が支配的であった時代の工芸品や、プランバナン寺院群やボロブドゥール遺跡で見られるシラットで用いられた馬の彫刻などからそのことが分かります。

また、現在では国際試合も行われています。

ロンパット・バトゥ

Apa Yang Terjadi Lompat Batu – Stone Jumping – Nias Selatan

ロンパット・バトゥ(Lompat Batu)は石を飛び越える競技で、インドネシアの伝統的なスポーツの中でも、スマトラ島の西に浮かぶニアス島の伝統競技として先住民族時代から伝わっているもの。

かつては戦への備えとして行われていましたが、現在ではニアス島の若者が心身の成人の証しとして石を飛び越える競技になっています。

イメージとしては、高く積まれた跳び箱を助走をつけて走りながら駆け上がり、飛び越えていくといった感じです。

成功した者は一族の誇りとなり、生け贄を捧げて祝います。

エグラン

EGRANG, Permainan Tradisional Sekaligus Olahraga | TAU GAK SIH

エグラン(Egrang)とは、簡単に言えば日本でいう竹馬で、伝統的な子供の遊びとして知られています。

自分の脚の代わりに木で出来た棒を用い、地面より高い位置に上がり、そして基本的には前進していきます。

元々は洪水の際に水溜りをよけて移動するために使われていましたが、現在では子供の遊びとしてだけでなく、インドネシア独立記念日のイベントなどで催されるレースのための伝統的なスポーツとしても取り組まれます。

ゴバク・ソドル

Gobak Sodor is a traditional game in Indonesia

ゴバク・ソドル(Gobak Sodor)は、2つのチームによって競われる伝統的なインドネシアのスポーツ。

3〜5人で1チームを作り、自陣を守ります。

敵チームが自陣のラインを超えて攻めてくるのを各プレーヤーが防衛するゲームで、これがこのゲームの醍醐味となる部分です。

バキアク

LOMBATRADISIONAL BALAP BAKIAK HUT RI DI TRENGGALEK

バキアク(Bakiak)は、敏捷性、統率力、協調性、創造性、洞察力、そして誠実さが求められるチームスポーツで、日本で言う「ムカデ競争」に似ています。

バキアクと呼ばれる足を乗せる板の長さによりますが、最小で3人1チームを作って行います。

足並みを揃えるためにチームのコミュニケーションが大切です。

ちなみに、バキアクは木製の板で、サンダルのように足をつっかけるゴム帯やタイヤなどが付けられています。

ジョンパリガン

Jemparingan, Jalan Panah Ksatria Mataram | Inside Indonesia

ジョンパリガン(Jemparingan)は、16世紀から18世紀までにかけてインドネシアのジャワ島中部のジョグジャカルタに栄えたマタラム王国時代から伝わる古代の弓術。

現在でもスラカルタとジョクジャカルタで広く行われています。

直立して的に向かい弓をひく一般的なアーチェリーとは異なり、いわゆる「あぐら」の姿勢をとって競技を行います。

また、ジョンパリガンはスポーツとしてだけでなく、神聖な儀式としても行われています。

パソル

Pathol sarang

パソル(Pathol)は、レンバンやジャワ島中央を発祥とする伝統的なインドネシア相撲。

ジャワ島北部の湾岸部から始まったパソルは元々、トゥバンの港を海賊や盗賊から守る最強の兵士を見出すための試合でした。

通常は満月の前の時期、儀式が行われるような特別な日に開催されます。

バラプ・カルン

Reaksi Orang Turki Pertama Kali Lomba Balap Karung dan Tarik Tambang

バラプ・カルン(Balap Karung)は、独立記念日のイベントとして人気があるレースの一つ。

体の半分が入るほど大きな袋へ下半身を入れ、ゴール目指して袋ごと飛び跳ねて順位を競うスポーツです。

伝統的には元々、子供の遊びとして見なされていました。また、現在でも学校によっては授業やイベントなどでこのスポーツが取り組まれています。

カラパン・サピ

Kerapan sapi awal tahun || Torjun Sampang Madura

ジャワ島の東北にあるマドゥラ島に伝わる伝統競技として知られるのがカラパン・サピ(Karapan Sapi)。

簡単に言えば、牛による競馬みたいな競技で、馬の代わりに牛に乗り、およそ130メートルのレースが行われます。

別な見方をすれば「荷馬車レース」とも言え、騎手は2頭の牛に引かせた木製の車に乗って競い合うのです。

通常は8月から10月の間に催されます。

インドネシアで人気なスポーツトップ6

インドネシアにおける伝統的なスポーツを紹介してきましたが、最後にインドネシアで人気のあるスポーツトップ8を一覧にしておきます。

なお、一番人気のサッカー以下については、かなり人気が変動するので参考程度にしておいてください。

  1. サッカー
  2. フットサル
  3. バドミントン
  4. モータースポーツ
  5. プンチャック・シラット
  6. バスケットボール

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インドネシアのスポーツ|伝統的なものから人気なスポーツまでのまとめ

インドネシアのスポーツについて、伝統的なものから人気なものまでを紹介してきました。

インドネシアの文化を知る上でも参考になると思います。

世界のことって面白いよね!By 世界雑学ノート!

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