イギリスのスポーツ|発祥のスポーツから人気のスポーツまで

イギリスのスポーツについて見ていきましょう。イギリスを発祥とするものから人気なものまで、12のスポーツをそれぞれ紹介していきます。

近現代の国際社会において、イギリスはスポーツに関しても中心的な役割を果たしてきました。

というのも、イギリスはサッカー、ラグビー、クリケット、テニスなど、いくつかの主要な国際的スポーツの発祥地となり、さらにこれらスポーツを世界中へ広めてきたからです。

そのような歴史と伝統があるためか、スポーツはイギリスで大切な娯楽の一つとなっており、競技によっては何千から何万もの観客がお気に入りのチームを応援するために、スタジアムや競技場を埋め尽くします。

そして、このことは同時に、イギリスにとってスポーツは重要な産業の一つであるということも意味しているのです。

この記事では、イギリスを発祥とするものからイギリスで人気なものまで、12のスポーツをそれぞれ簡単に紹介していこうと思います。

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イギリスのスポーツ1:サッカー

サッカーは名実ともにイギリスにおいて最も人気なスポーツであり、数あるイギリス発祥のスポーツの中で最も世界的に成功したスポーツと言えるでしょう。

サッカーの起源は19世紀後半のイングランドに遡るとされ、そこから脈々と繋がる伝統を持つイギリスでは、伝統的なリーグ制を維持して非常に多くのチームが参加。

世界的にも超一流のリーグとして有名なプレミアリーグには、イングランド全土から選ばれたトップ20のチームが名を連ね、イングランド代表は1966年にW杯を優勝したことでも知られます。

ちなみに、イギリスは4つの異なるカントリー(国)が構成する連合国家であることから、各カントリーにそれぞれのサッカー協会とリーグがあります。

具体的には、

  • イングランド
    • プレミアリーグ
  • スコットランド
    • スコティッシュ・プレミアシップ
  • ウェールズ
    • ウェルシュ・プレミアリーグ
  • 北アイルランド
    • NIFLプレミアシップ

といった感じです。

イギリスのスポーツ2:クリケット

クリケットは日本ではあまり知られていませんが、かつて大英帝国時代に植民地だった国を中心に、世界中でおよそ3億人もの選手を抱える、世界的に見るとサッカーに次いで二番目に人気の高いスポーツ。

そんなクリケットはイギリス発祥のスポーツであると同時に、イングランドにおいては国技とも言われ、イギリスではとても人気なスポーツです。

国内にはプロのクリケットクラブが18あり、そのほとんどはイングランドに存在。

スコットランドとアイルランドにも独自のクリケットチームがありますが、人気はイングランドほどではありません。

イギリスのスポーツ3:ラグビー

2019年に日本で開催されたラグビーワールドカップによって、ラグビーに対する注目が高まりましたが、この大会で準優勝に輝いたのがイングランド。

そう、イギリスのイングランドはラグビーの発祥地として有名で、イギリスにおいてラグビーは伝統的なスポーツの一つだったりするのです。

一方で、イギリスにおいてラグビーは、元々、上流階級層のスポーツでした。

しかし時と共に人気が高まり続け、今では、多くの人々がプレーをするようになり、イギリスにおいて人気な主要スポーツの一つにまでなっています。

そして、現在ではイギリス政府によって奨励され、ラグビー・フットボールリーグと呼ばれるプロラグビーリーグを統括する団体によって管理されています。

ちなみに、イギリスにおけるラグビーには、

  1. ラグビー・ユニオン
  2. ラグビー・リーグ

という2種類のラグビーがあり、それぞれが独自のルールを採用。

日本で一般的にラグビーとして知られるのは、ラグビー・ユニオンの方です。

イギリスのスポーツ4:水泳

水泳はイギリスにおいて、実際に取り組む人がとても多いスポーツの1つ。

もちろん競技としてではなく、趣味や健康維持を目的とした人たちも含めた数ですが、特に若い人をの中には、複数の水泳大会に参加するといった競技目的で水泳に取り組んでいる人が多くいると言われます。

さらに、オリンピック種目の中で比較すると、イギリスにおいては水泳が3番目に多額の投資を受けているらしく、実際、イギリス国内では数多くの国際水泳競技大会が催されています。

このような環境があるためか、イギリスはコンスタントにトップレベルの競泳選手を世界に送り出してきており、最近だと平泳ぎの王者「アダム・ピーティー」が有名です。

イギリスのスポーツ5:ローイング

ボート競技としても知られるローイングは、イギリスにおいては伝統的なスポーツ。

近代ボート競技が始まったのは1716年のロンドンに遡ると言われるなど、イギリス生まれの競技として世界に誇れるスポーツの一つです(※ただし、ボート競技自体は、もっと古くにイタリアのヴェネチアで始まったとされる)

中でも、「ザ・ボートレース」と呼ばれる、

  • オックスフォード大学ボートクラブ
  • ケンブリッジ大学ボートクラブ

の2つの名門大学同士の対決は毎年注目を集めます。

このような歴史や注目を集める大会などによって、ローイングはイギリスで常に一定以上の人気を集めるスポーツとなっているのです。

イギリスのスポーツ6:バドミントン

長い歴史を誇るバドミントンは、イギリスで非常に好まれるラケットゲームです。

元々は1820年代頃、イギリス植民地時代のインドのプーナで行われていたものが、その後にイギリス本国へ伝えられ、イギリスを経由してイギリスの他の植民地にも伝わったことで世界的なスポーツとなりました。

このため、イギリスとは非常に所縁のあるスポーツで、もちろんイギリス国内でも比較的高い人気を得ています。

さらにイギリスでは、イングランドバドミントン協会が1893年に設立され、それ以降、徐々に規模が拡大していき、1899年にはバドミントンの全英オープンを初開催。

この大会は1977年に世界選手権が創設されるまで、実質的なバドミントン世界一を決める大会であり続けました

イギリスのスポーツ7:テニス

18世紀から19世紀にかけて、当時のヨーロッパ貴族の間で大流行したテニスは、イギリスにも根付き、現在でも非常に人気の高いスポーツの一つとなっています。

特に、テニス界におけるグランドスラム(4大大会)の一つであるウィンブルドンが1877年から開催され続けるなど、テニスに関してイギリスは重要なポジションを占めています。

このような歴史的背景もあり、テニスは個人スポーツにも関わらず、イギリスではトップ5にランクインする人気スポーツと言われ、さらにウィンブルドンが開催される時期には、世界中のスポーツ愛好家や観光客が現地を訪れます。

もちろん、イギリスは歴史の中で優れたテニス選手を輩出してきた実績もあり、例えば、

  • グレグ・ルーゼドスキー
  • ティム・ヘンマン
  • アンディ・マレー

などは比較的名前が知られているでしょう。

イギリスのスポーツ8:フィールドホッケー

近代ホッケーの起源は19世紀のイギリスに遡るとされることからも分かる通り、フィールドホッケーもまた、イギリスを発祥とするスポーツの一つであり、イギリス国内では人気スポーツのリストによく名前が挙がります。

しかも、ただ人気が高いだけでなく、イギリスのホッケーチームはこれまで、国際試合などで数々の成功を納めてきた歴史を持ち、男子チームは1998年のオリンピックで優勝し、女子チームは2016年のオリンピックで優勝しました。

一方で、現在のイギリスでは、他のスポーツほどテレビ放送がされていないなど、今後の人気維持に関して多少なりとも懸念が上がっているのも事実です。

イギリスのスポーツ9:ボクシング

イギリスにおける人気のスポーツとして、ボクシングも名前を挙げることが出来るでしょう。

特にここ最近は人気がとても高くなってきており、大規模な会場でも観客で埋め尽くされるなど、観るためのスポーツとしてイギリス国内では支持されています。

そんな近代ボクシングの発展は、イギリスのおかげであると言えるでしょう。

19世紀のイギリスが「クインズベリー・ルール」と呼ばれる

ボクシングの競技にグローブ着用などを義務づけた現在のボクシングの基礎となるルール

の成文化にあたって、重要な役割を果たしたからです。

過去には、より報酬の高いサッカーなどの他のスポーツが盛んになった結果、イギリスにおけるボクシングは一時衰退していたこともありまた。

しかし、現在では報酬面が改善され、また、世界トップレベルの選手や今後を期待出来る選手が多く誕生してきたこともあり、人気が上昇しています。

イギリスのスポーツ10:競馬

競馬といえば日本も含め世界中で広く愛されているスポーツですが、その長い歴史はローマ時代にまで遡るとされ、近代競馬に関してはイギリスが発祥とされます。

16世紀のイングランドで、ルールに基づいて専用の競技用施設で始まった近代競馬はその後、他のヨーロッパへ広まり、そこから今度は他の地域の国にまで広がっていきました。

そんな近代競馬に関して長い伝統を持つイギリスには多くの競馬場があり、年間でおよそ600万人が訪れ、障害競争と平地競争を含めて1万3千以上ものレースを観戦します。

また、メディアによる報道に関して言えば、競馬は間違いなくイギリスでトップ5にランクインすると言われます。

イギリスのスポーツ11:ラウンダーズ

バット・アンド・ボールゲームの一種としても知られるラウンダーズは、イングランドにおいてテューダー朝時代からプレーされ続けている、イギリス発祥で伝統的なスポーツ。

HRC Rounders 2

特にイギリス(のイングランド)やアイルランドの児童たちの間で人気があります。

2チーム間で攻撃と守備に分かれて行われるなど、野球やソフトボールと共通点の多いスポーツで、実際にこの3つのスポーツは起源を共有しているとされます。

ちなみに、イギリスのイングランドでプレーされる試合においては、アイルランドよりも小さなバットとボールが使用され、より小さめなフィールドが利用される傾向にあります。

イギリスのスポーツ12:ネットボール

決して人気が高いというわけではないけどイギリスを発祥地とするスポーツとして紹介したのが、女性のためのバスケットボールと言われるネットボール。

19世紀の終わり頃にアメリカからイギリスへバスケットボールが伝えられた際、女性向けにルールが改良されたことで独自のスポーツとして進化したのがネットボール。

現在は世界80以上の国と地域でおよそ2000万人の競技人口を抱えます。

その主な特徴は以下の通りです。

  1. 選手ごとの役割りと動ける範囲が決まっている
  2. 基本動作はパスとシュートのみ 
  3. ドリブルは禁止
  4. ボールをもつ選手への身体接触は禁止
  5. ボールをもつ選手から足元90センチ以上離れる
  6. 守備側は攻撃側のボールを遮ることで攻撃に転じる(ボールを遮る際の身体接触は禁止)
  7. 競技者の年齢に合わせコートの大きさや試合時間、ボールの大きさ等を柔軟に調整できる

(引用:wikipedia

ちなみにイギリスでは、1999年にネットボールスーパーリーグが設立され、それ以降、スポーツチャンネルで定期的に放送されています。

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イギリスのスポーツ|発祥のスポーツから人気のスポーツまでのまとめ

イギリスのスポーツとして、同国を発祥するものから人気のものまで、合わせて12種類のスポーツを紹介してきました。

こうして見ると、イギリスは経済や国際情勢に大きな影響を与えてきただけでなく、エンターテイメントの分野でも多大な影響を与えてきたことが分かります。

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