イギリスの食文化と食事事情を5つのポイントから考察!

イギリスの食文化と食事事情に関して、5つのポイントから考察していきます。イギリスの料理や食に対してちょっとした知識を頭に入れておきましょう。

食で有名なフランス、イタリア、スペインなどの他のヨーロッパ諸国と違い、イギリスの食事事情に関しては、長きに渡ってどちらかと言えばネガティブな印象がつきまとっていました。

しかし昨今、「イギリスで食べる食事=まずい」といったイメージから、イギリスは脱却し始めていると言えます。

というのも、国際化によって他国の料理のエッセンスを取り入れて改良が加えられたり、これまで世界にあまり知られていなかった、イギリスの食文化の興味深い点が知られるようになってきたからです。

そんなイギリスにおける食文化や食事事情とは、一体どういったものなのでしょうか?

この記事では、イギリスの食文化に関する知識を深めるために、5つの大きなポイントを確認していきたいと思います。

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イギリスの食文化1:朝食から夕食までの食事事情

近隣のヨーロッパ諸国、例えばフランスやスペインなどの国とは異なり、イギリスにおける食事時間とは延々と続く社交の場ではありません。

平均的なイギリスの一日はシンプルで簡単に摂れるブレックファスト、(職場のデスクで食べるような)手短なランチ、そして多くの場合は家庭で摂るディナー、それらに加えてアフタヌーンティー(ハイティー)から成り立っています。

まずは、それぞれの場面でどのような食事事情があるのかを覗いていきましょう。

※厳密にはアフタヌーンティーとハイティーは違いますが、現在は同じ意味で使われることが多いため、ここでは同じ意味で扱っておきます。。本来の両者の意味は以下の通りです。

  • アフタヌーンティー:午後15時過ぎぐらいに食べる軽食で、元々は知識人や上流階級の人たちが楽しむ社交場のような役割を持っていた。
  • ハイティー:アフタヌーンティーよりも遅い時間に摂られる食事で、労働者や農民階級に起源を持つだけでなく、ディナーの代わりに事実上の夕食ともなったため、軽食には分類出来ない料理も並んだ。

ブレックファスト(朝食)

イギリスにおいて朝食時間は大体、午前7時から9時までの間。平日の平均的朝食は多くの場合、トーストまたはシリアルです。

また同時にイギリスは、「フル・ブレックファスト(イングリッシュ・ブレックファスト)」でも有名。

ただし、フル・ブレックファストは多くの場合、トースト、卵、ベーコン、ベークドビーンズ、ハッシュブラウン、ソーセージ、トマト、マッシュルームが添えられているなど、非常にボリュームたっぷりでお腹に溜まり、決して最高に健康的な一日の始まりとは言えないため、大抵は週末の朝食とされています。

ちなみに、フレッシュな頭で効率的に話し合いの内容を吟味できることから、イギリスではランチ・ミーティングに代わり、ビジネス・ブレックファストが急速に広まりつつあります。

ランチ(昼食)

イギリスのランチは通常、12時30分頃から摂る人が多い傾向にあります。

他のヨーロッパ諸国では、このランチ時間を長く摂って、同僚や友人との社交時間に充てることも多いですが、イギリスにおいて昼食はあくまでも、空腹を満たす目的で摂られます。

そのため、働いている人の多くは、職場の近くにあるお店で簡単な食事を済ませたり、デリバリーを頼むといったことが多いように思います。

日曜日の「ローストディナー」

一方で、日曜日にはイギリスの食文化を代表する伝統的なランチメニューがあります。

そのメニューとは「ローストディナー(サンデーロースト)」。

「ディナー」という言葉が含まれた名前とは裏腹に、日曜日の昼食時に家庭で食べる食事です。

一般的には、チキンとローストポテトに加えて、ニンジンやキャベツなど、よくある野菜にグレイビーソースをたっぷりとかけた料理です。

アフタヌーンティーまたはハイ・ティー

そして、イギリスでは昼食と夕食の間に、アフタヌーンティー(ハイティー)として知られる有名な軽食を挟むことがあります。

これは大抵、午後3時から4時頃に摂られ、紅茶に加えて簡単なサンドイッチ、スコーンやケーキなどが食べられます。

ちなみに、このアフタヌーンティーの伝統を良く知りたい場合は、「クラリッジズ」と呼ばれるホテルで試してみるのがおすすめです。

ディナー(夕食)

一部の地方では「サパー」とも呼ばれるディナー(夕食)は、イギリス文化では一日で最も大切な食事とされています。

イギリスにおいてディナーは通常、家族が集まって摂る食事であり、他の多くのヨーロッパ諸国と比べて比較的早い午後7時頃から開始されます。

ちなみに、イングランド国教会を持つイギリスはキリスト教国であり、イエス・キリストが十字架に磔にされたのが金曜日であるため、金曜日には赤身肉を避けてきた習慣がありました。

そのため、イギリス人の家庭によっては、金曜日の夜のディナーに肉を避け、代わりにイギリス発祥の料理として有名なフィッシュアンドチップスを食べることが良くあります。

イギリスの食文化2:パン・クッキー・マフィン・ケーキなど

イギリスの食文化の中には、パン、クッキー、マフィン、ケーキなど、オーブンで焼いた穀粉ベースの食べ物が大きな位置を占めています。

実際、多くの町には地元の人々に愛されるパン屋があり、イギリス国内では、これらの食べ物の料理の腕をアマチュアに競わせるテレビシリーズ「The Great British Bake Off」が人気です。

アフタヌーンティーにおいて出される甘い焼き菓子

また、オーブンで焼いた穀粉ベースの食べ物は、先述したイギリスの食文化では欠かすことの出来ない軽食「アフタヌーンティー」のシーンでも確認出来ます。

このアフタヌーンティーで出される軽食には、サンドイッチやケーキ、他にもクリームとジャムが添えられる甘くて小さなパン「スコーン」などが一般的です。

さらに、ビクトリア女王にちなんで名づけられた「ビクトリア・スポンジ」と呼ばれる、イチゴのジャムとバタークリームの層を間に挟んだ二層のスポンジケーキも、アフタヌーンティーで出される有名な食べ物の一つと言えるでしょう。

他にもあるオーブンで焼いた穀粉ベースのスイーツの数々

さらに、このオーブンで焼いた穀粉ベースのスイーツに関しては、甘いもの好きなイギリス人の手によって多くのレシピが歴史の中で作られてきました。

例えば、11世紀に起源が遡る「ブレッド・アンド・バター・プディング」は、主食となるパンを使い切るために作られたスイーツで、その後のイギリスで故ダイアナ妃の大好物になったなど、広く愛されるソウルフードとなりました。

さらに「アップル・クランブル」もまた、歴史のあるイギリスのスイーツ。

第二次世界大戦中の食糧配給に由来しており、ベイクトアップル、小麦粉とバターが使われたベース、そして大抵は大量の砂糖から出来ています。

イギリスの食文化3:食事シーンに浸透してきたカレー

驚くことに、本場イギリスの料理として大変親しまれているフィッシュアンドチップスは、もはやイギリスの国民食ではないと言われることさえあります。

というのも、イギリスの伝統的な食事に取って代わり、現在、ものすごい勢いでインド発祥のカレーがイギリスの食事シーンに浸透してきているから。

なんと、イギリス国内には10000軒に近いカレー屋があると言われ、イギリス国民の舌をうならせています。

カレーは元々、イギリスが大英帝国として繁栄していた頃、イギリス領インドとしてインドを事実上の植民地にしたことで、イギリスに伝えられました。

その後、徐々にカレーはイギリス国内に浸透していったものの、この流れが加速してイギリス国内で一般的になっていったのは、第二次世界大戦後以降だと言われ、主にバングラデシュ人移民の流入が理由とされています。

実際、今日のイギリスにあるカレー屋の半分以上はバングラデシュ人が所有しているようです。

また、レスター、グラスゴー、バーミンガム、ブラッドフォードなどは、「イギリスにおけるカレーの中心地」と呼ばれるぐらいカレーが浸透しています。

ちなみに、イギリスでカレーが人気になった結果、イギリスで独自な進化を遂げたカレーもいくつか現れてきており、その中でもチキンティッカマサラは、イギリス発祥のカレーであるにも関わらず、他のインドカレーと同じぐらい人気なメニューとなっています。

イギリスの食文化4:国際化する「イギリス料理」

イギリスは現在、文化背景の異なった多くの人が住む多民族・多文化国家になっています。

おそらくこのことが大きな理由なのかと思いますが、イギリスの中でも特に国際化が激しいロンドンは、世界各国の食べ物や料理を楽しめる、世界でも有数の都市になっているんです。

数えきれないほどのレストランがあり、地球上のありとあらゆる料理が食べられると言っても過言でないかもしれません。

特に人気のある料理はアジア、中近東、北アフリカなどの料理ですが、イタリア料理やスペインのタパスを提供する西ヨーロッパ料理店も大通りのいたるところに見られます。

また、ロンドン以外の大きな街でも急速な「食の国際化」が起こっており、この状況に刺激された結果、いわゆる伝統的なイギリス料理を基に外国料理のテーストを取り入れた「新しいイギリス料理」が生み出されており、これが、今日のイギリス食文化における忘れてはならないトレンドになっています。

イギリスの食文化5:パブの重要性

「パブ」という言葉は、イギリスの社交文化の中心的役割を果たす「パブリック・ハウス」を短くしたもので、イギリスの食文化においても非常に重要な場所。

パブでは夜、仕事の後で寛いだり、友人とサッカーを見たりするのが一般的です。

主にアルコールを提供する場所ではありますが、ほとんどの店ではパブ・グラブと呼ばれる簡単な料理も提供しています。

例えば、サンドイッチポテトチップスなどの軽食に加えて、

  • ステーキ・アンド・キドニー・パイ
  • ポーク・スクラッチング
  • イングリッシュ・ブレックファスト
  • プラウマンズ・ランチ

などが、特に親しまれています。

ちなみに、パブにおいて一般的にチップは期待されていませんが、バーテンダーが特に親切だったり、大量のオーダーを引き受けてくれた時には、客がそのバーテンダーに一杯おごることがあります。

さらに、パブによっては比較的安価で泊まれる宿泊施設を併設している場合もあったりします。

もう少し高級なガストロパブ

さらに、イギリスのパブ文化で忘れてはならないのが、「ガストロパブ」や「ガストロラウンジ」と呼ばれるパブの進化版。

これは、1900年代後半に生まれた高級なビールや食べ物を供するバーとレストランを兼ねた飲食店のことで、大衆向けではあるもののおしゃれな内装を持ち、水準の高い料理を平均的なパブより高い価格で提供しています。

また、イギリス中に広まっているガストロパブの多くでは、地元産の食材を使用する傾向にあり、地域によって出される異なる料理を楽しめるのも、ガストロパブが興味深くて人気な理由と言えるでしょう。

なかにはミシュランガイドにおいて星を獲得したガストロパブも存在します。

ちなみに、ガストロパブは田舎の風光明媚なエリア、特にコッツウォルズ地方に多く見られます。

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イギリスの食文化と食事事情を5つのポイントから考察!のまとめ

イギリスの食文化と食事事情に関する5つのポイントを紹介してきました。

昨今のイギリスでは、世界的にも有名なシェフが活躍していたり、また食材へのこだわりも強くなったけっか、食欲が刺激されてしまう美味しい料理を沢山見かけるようになっています。

今まであまり注目されていなかったものの、イギリスを訪れた際に料理を楽しんでみるのは、今後のトレンドになっていくと思います。

世界のことって面白いよね!By 世界雑学ノート!

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