海ごみや川ごみは、現在世界の多くの場所で起こっている問題で、生態系や環境への悪影響や懸念されています。その問題に対して、画期的なマシンが開発されたので紹介していきます。
海ごみ・川ごみの対策に開発されたマシンが驚きです。
現在、世界中の水質環境や海や川の生態系(水界生態系)を脅かす存在として、プラスチックなどの自然界でほとんど分解されることのないごみの問題が人々の頭を悩ませています。
このような状況の中、突如として注目されることになったのが、その海や川のごみを取り除くために個人が開発したマシン!
最近世界中で唱えられている「持続可能な発展(Sustainable Development)」を実現するために少なからず貢献するかもしれない、そのユニークで画期的なマシンを見ていきましょう!
海ごみ・川ごみ対策に個人がマシンを発明!
アメリカ東海岸のメリーランド州ボルティモアでは、港がプラスティックなどの大量の海ごみで覆われ、水質はもちろん、海の生態系にまで悪影響を与えると、現地の人を長年悩ませてきました。
そんな時、海ごみ対策として一つのマシンが、Daniel Chase(ダニエル・チェイス)とJohn Kellett(ジョン・ケレット)の二人の個人によって発明されることに。
その名も、Mr. Trash Wheel(ミスター・トラッシュホイール)!
(上はMr.Trash Wheelの実際の映像)
Mr. Trash Wheelは海に浮かんだ大量のごみを取り除くために機能し、以下で紹介する点で優れた対策方法だったりします。
海ごみ・川ごみ対策に発明されたMr.Trash Wheelはここが凄い!
大量の海ごみや川ごみを取り除くために自然の力しか必要としない!
このMr. Trash Wheelの優れた点は、大量の海ごみや川ごみを取り除くにあたって、人間が人口的に発電した化石燃料からのエネルギーを必要としないこと。
海や川の流れを主な動力として動く!
マシンに備え付けられた水車の様に働く大きなホイールが、海や川の流れで回転し、そのホイールの回転と同時に、海や川に浮かぶごみが水上に持ち上げられていきます。
そして、水上に持ち上げられたごみは、専用のベルトに乗って運ばれ、Mr. Trash Wheelに取り付けられた大きなゴミ箱(ゴミ専用の容器)に集められます。
太陽発電も備え付け!
さらに!
Mr. Trash Wheelの上部にはソーラー発電用のパネルが取り付けられているので、太陽発電によって生まれた電力が、Mr. Trash Wheelを動かす補助的なエネルギーとなっていたりするのです。
これによって、大量のごみでも効率的に集められるようになっています。
十分な流れがない時は集めたごみを燃やしてエネルギーに変換することも可!
利用する場所によって、または、その日のコンディションによって、海や川に十分な流れがなくなってしまう時があります。
しかし、そんな時でも、この海ごみ・川ごみ対策に作られたMr. Trash Wheelは大活躍!
なんと、専用のゴミ箱に集められたごみを燃やすことでエネルギーを生み出し、動くための動力とすることが出来るんです。
低コストで簡単に再現可能!
また、Mr. Trash Wheelを開発したのは、二人の個人であるということからも分かる通り、基本的には低コストで簡単に再現することが可能。
そのため、ボルティモア湾だけでなく、他にも海や川に浮かぶごみで困っている場所で作成し、一つの対策手段として利用していくことだって出来ると言え、予算の少ない発展途上国などの海で利用すれば、自然にも金銭的にも優しい海ごみ対策になるかもしれません!
海ごみや川ごみの現状について
現在、世界にある特定の海岸や湾、他にも河川に、廃棄された人工物が大量に、そして繰り返し漂着する海ごみや川ごみの問題が発生しています。
例えば、インドネシアでは元々、ご飯の容器や物を入れる道具として自然物(大きな葉っぱ など)を利用していましたが、プラスチック製の容器や袋が導入されたことで、現在は多くの人たちが、そのような人工物を代わりに使っています。
結果、以前は自然物を利用していたため、そのまま河川に廃棄しても問題なく分解されて自然に還っていましたが、同じ習慣で人工物の容器や袋を河川に廃棄し続けた結果、多くのごみは分解されず、川や海を漂うことになり、これが海ごみや川ごみを引き起こす一つの原因となっています。
そして、この海ごみや川ごみが増えた結果、プラスチック材料が徐々に細かく断片化し、目ではほとんど見えない「マイクロプラスチック」として、海洋生物や環境に大きな影響を与え、またマイクロプラスチックを摂取した魚を食べることで、人間の健康にも悪影響が出てくると懸念されています。
この様に、海ごみや川ごみの対策は、世界中の自然や人々の健康を守る上で非常に重要な課題であり、Mr. Trash Wheelの様に、応急処置的な対策だけでなく、根本的な原因を無くしていくことが急務だと言えます。
他にもある海ごみ・川ごみ対策に作られた発明品!
ちなみに、海ごみや川ごみの対策として、同じ様に自然の力だけを利用するものとして、「海のごみを吸い込む魔法のバケツ」なんていうのも発明されている様子。
Mr. Trash Wheelのように、一度に大量のごみを取り除くことは出来ずとも、より簡単に大量生産出来そうなので、海ごみや川ごみで困っている発展途上国などにはとても良い対策方法になるかもですね。
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この様なマシンだけでなく、日頃の我々の行いを正して少しずつ海ごみ・川ごみを減らしていくことが大切です。
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