日本にも有名な「奈良の大仏」があるように、巨大で高さのある像は様々な国で古くから建造され、それぞれの国の観光産業において重要な位置を占めています。
また、世界各地にあるこれらの巨大な像の多くは偉大な人物のものや、歴史上での重要な出来事に関連したものであることがほとんどです。
そんな世界中にある巨大な像の中でも「世界一大きい像(世界一高い像)」となるのは何という名前の像なのでしょうか?
世界的にも有名な自由の女神が小さく見えてしまうほど圧倒的に大きな「世界一大きい像」について紹介します。
世界一大きい像(世界一高い像)は「統一の像」※2022年4月時点
名実共に「世界一高い像」または「世界一高い像」とされるのは、インドの政治家であり独立運動家、そしてインド建国の父の一人とされる”サルダール”・ヴァッラブバーイー・パテールをかたどった「統一の像(スタチュー・オブ・ウニティー)」。
インドのグジャラート州ナルマダー県はヴァドーダラー市からおよそ100kmほど南東に行った中洲地帯に、面積約12㎢にもなる人口湖に囲まれた形で、下流にあるサルダル・サロバル・ダムを向くようにして、この世界一大きい像は立っています。
その大きさ(高さ)はなんと台まで含めれば240m。
台は単独で58mもありますが、台を除いた像本体部分だけでも182mにも及びます。
また、これはアメリカ合衆国のニューヨークにある自由の女神の台座も含めた高さ(93m)の約2倍です。
2018年10月31日、パテール氏の143回目の生誕記念日にインドのナレンドラ・モディ首相によって落成式が行われました。
ちなみに、この世界一高い像(世界一大きい像)の次に高い像とされるのは、中華人民共和国は河南省の魯山県(ろざんけん)にある「魯山大仏」という名の大日如来の仏像。
その大きさは仏像単体で128m。統一の像が建造されるまでは世界一高い像とされていました。
ちなみに、仏像と一体となっていると言っても良い台座の高さは25mで、基本的な像全体の高さは153mですが、これに加えてあと2つの台座が追加されており、それら2つの台座も含めた全体の高さは208mになります。
世界一大きい像(世界一高い像)はシヴァージーの像?
一方で、2022年10月以降、世界一大きい像(世界一高い像)のタイトルは別な像に移るかもしれません。
というのも、統一の像があるインドではシヴァージーの像と呼ばれる212mの巨大な像がムンバイにて建設中で、2022年10月に完成が予定されているからです。
このシヴァージーの像は、シヴァージー・ボーンスレーという名前のインドの歴史的人物をかたどっています。
シヴァージー・ボーンスレーはムガル帝国をはじめとしたイスラム王朝に対抗し、ヒンドゥー王朝を復興してその結束を試みた、敬虔なヒンドゥー教徒にしてマラーター王国の指導者であり、人口の約80%がヒンドゥー教徒となるインドにおいては歴史的な重要人物です。