世界の山脈をランキングにして紹介していきます。最高峰を基準にした最も高い10の山脈を確認して、どこが地球の最高地点になるのかなどを見ていきましょう。
山脈とは一連の山が細長く連なって延びる山地や、高地でつながってできているもの。
数々の地質学的プロセスによって形成されますが、基本的は地球のプレートが移動することによって地形が隆起し出来上がります。
そのため、プレートがぶつかる場所では多く確認され、小さいものから大きなものまで含めれば、地球上の様々な場所に無数の山脈が存在しています。
そんな山脈の中でも、非常に高い山を抱える山脈にはどのようなものがあるのでしょうか?
この記事では、各山脈の最高峰(最高地点)を基準にして、世界で最も高い山脈のトップ10をランキング形式で紹介していきます。
また、最後には長さや高さなどをまとめた一覧も掲載しておくので参考にしてください。
- 世界山脈ランキング10位:アラスカ山脈(標高:6,194m)
- 世界山脈ランキング9位:アンデス山脈(標高:6,960m)
- 世界山脈ランキング8位:ニェンチェンタンラ山脈(標高:7162m)
- 世界山脈ランキング7位:クンルン山脈(標高:7167m)
- 世界山脈ランキング6位:天山山脈(標高:7439m)
- 世界山脈ランキング5位:横断山脈(標高:7556m)
- 世界山脈ランキング4位:パミール山脈(標高:7649m)
- 世界山脈ランキング3位:ヒンドゥークシュ山脈(標高:7708m)
- 世界山脈ランキング2位:カラコルム山脈(標高:8611m)
- 世界山脈ランキング1位:ヒマラヤ山脈(標高:8848m)
- 世界の山脈ランキング一覧(最高峰を基準にしたTOP10)
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世界山脈ランキング10位:アラスカ山脈(標高:6,194m)
アラスカ山脈は、アメリカはアラスカ州にあるレイク・クラークから、カナダのユーコン準州のホワイト・リバーまでおよそ650kmにわたるアラスカ山系の一部。
アラスカ山脈は北米太平洋山系の大部分を占め、北アメリカ大陸の最高峰と言われる、標高6,194mのデナリ山を抱えていることで有名です。
また、アラスカ山脈は環太平洋火山帯の一部であり、デナリ断層は南端における多くの地震の原因となっており、加えて、650kmの長さに延びるこの山脈は、太平洋沿岸地域と内部のツンドラ(地下に永久凍土が広がる降水量の少ない地域)を隔てる気候の障壁を形成しています。
ちなみに、山地のうちおよそ7,800㎢はデナリ国立公園として自然保護の対象になっているため、アラスカの広大な氷河とパノラマの北極の美しい景観がそのまま残され、観光客や登山家を引きつけてやみません。
世界山脈ランキング9位:アンデス山脈(標高:6,960m)
アンデス山脈は南アメリカに位置する世界で最も長い大陸山脈。
南米の南端からコロンビア、ベネズエラ、エクアドル、アルゼンチン、ペルー、ボリビア、チリ、カリブ海の北岸まで7,500kmに渡って伸びていて、南米最高峰でありアジア以外の大陸においても最高峰である、標高6,960m(※7000mを越えるとも言われる)のアコンカグア山がそびえています。
さらに、そのアコンカグア山に加えて、非常に長い全長の中には他に6000m級の山を20以上抱えているのも特徴。
ちなみに、アンデス山脈にはインカ帝国の首都であったクスコやマチュピチュなどの遺跡、チチカカ湖やウユニ塩湖などの美しいが存在しているため、世界的にも有名な観光地として多くの人が訪れる場所です。
また、アンデス山脈のチンボラソ(標高6,268m)は赤道バルジ(自転する天体の赤道部の、
世界山脈ランキング8位:ニェンチェンタンラ山脈(標高:7162m)
ニェンチェンタンラ山脈は、中国のチベット自治区中東部をほぼ東西に連なっている山脈で、その全長はおよそ1400km。
南嶺山脈の北部と、険しい氷河地帯が多いカイラス山からなる南部から形成されており、また、民間伝承の対象として、チベット北部の多くの地域では偉大な存在として崇められています。
そして、この山脈に含まれるニェンチェンタンラ山は7162mを誇り、その平均海抜が5000〜6000mと高いのが特徴です。
世界山脈ランキング7位:クンルン山脈(標高:7167m)
クンルン山脈または崑崙山脈(こんろんさんみゃく)は、中央アジアにあるおよそ3000kmの長さを誇る山脈で、これはアジアで最長。
7167mの標高を持つLiushi Shanという山が最高峰と言われ、世界で7番目に高い山脈です。
一方で、7649mのコングール山や、標高7,546mの標高を持つムスタグアタ山をクンルン山脈の山と考えたる向きもあり、この場合は最高峰が異なってきますが、これらの山は物理的にパリーミ山脈(Pamir Mountains)へ近いため、クンルン山脈には含まれないと考えることが多くあります。
また、クンルン山脈はその位置から太平洋モンスーンの気候的影響はほとんど受けず、むしろ大陸性気団の影響を受けており、大部分はステップ(半乾燥気候下の樹木のない草原地帯)で覆われ、砂漠の荒涼とした地形が多いのが特徴です。
世界山脈ランキング6位:天山山脈(標高:7439m)
天山山脈は中央アジアに位置し、タクラマカン砂漠の北および西のカザフスタン、キルギス、中国の国境地帯にある山脈。
その全長は1300kmで、最高地点はポベーダ山の頂上7,439m。
谷間や盆地に挟まれた山脈で、天山市のトルファン盆地は中央アジアで最も低く、その海抜は−153mだとされます。
また、堆積岩と結晶質の岩からなる山岳地帯の特徴から、山脈の頂には氷河が形成されやすいと言われますが、地球温暖化の影響により、2050年までには現在の氷河の半分が溶けてしまうかもしれないと予想されています。
世界山脈ランキング5位:横断山脈(標高:7556m)
横断山脈(おうだんさんみゃく)は中国の南西部に位置する一連の山脈。
チベット高原と雲南省から貴州省まで広がる雲貴高原を結び付け、また、南側はミャンマーと中国の国境に位置しており、その面積が60万㎢と、非常に幅広いのが特徴。
また、その全長はおよそ900kmで、貢嘎山(こんがさん)またはミニヤコンカと呼ばれる7,556mの標高を持つ山が最高峰です。
この横断山脈は、インド亜大陸プレートがユーラシアプレートと衝突して起きた激しい火山活動によって形成されたと言われます。
そして、その一部はチベット高原の三江併流(さんこうへいりゅう:中国のチベット高原に源を有する三つの川が雲南省北部のデチェン蔵族自治州及び怒江リス族自治州を平行に流れている地域)を形成しており、三江併流は世界遺産にも登録されています。
世界山脈ランキング4位:パミール山脈(標高:7649m)
パミールは、カラコルム山脈、ヒンドゥークシュ山脈、天山山脈、崑崙山脈などのアジアの山脈が集まって、隆起するように繋がった結節点(パミールノットと呼ばれる)の中心にあります。
また、パミールの大部分はタジキスタン領に含まれますが、その外縁は中国、アフガニスタン、キルギスタンに入っています。
パミールという言葉は山東部の起伏した高原、特にアフガニスタンと中国に隣接している場所を意味しており、その長さはおよそ300km。
そして、クンルン山脈の時に触れたコングール山をパミール山脈の山と見た場合は、コングール山の山頂7649m地点が最も高い場所です。
ヨーロッパと中国を結ぶかつての陸路シルクロードは、このパミールを通り抜けていたそうです。
世界山脈ランキング3位:ヒンドゥークシュ山脈(標高:7708m)
ヒンドゥークシュ山脈は、アフガニスタンの国内を北東から南西にわたって延びる山脈(一部はパキスタンにも延びる)で、ヒマラヤ地域の西部と中央アジア最大の流域からなる広大な高山地帯を形成しているのが特徴。
その長さはおよそ1200kmに渡り、また、パキスタン領にあるティリチミールの標高7708mというのが最高地点。
ちなみに、ヒンドゥークシュ山脈はカラコルム山脈に姿が似ているということがありますが、それはヒンドゥークシュ山脈北部がカラコルム山脈の東端と重なっているためです。
また、ヒンドゥークシュ山脈を抜ける道は歴史的にインド亜大陸の侵攻に重要な軍事的役割を果たしてきており、現在も重要な地域となっています。
世界山脈ランキング2位:カラコルム山脈(標高:8611m)
カラコルム山脈の各地は中央アジアの壮大な山系を形成し、アフガニスタンから中央アジアへ500kmにわたり伸びています。
世界で2番目に高い標高8611mのK2(カラコルム山脈最高峰)をはじめ、標高7000mを越える山々が密集しており、その高い標高のため、北極や南極の極地を除けば世界一長い氷河を形成している特徴を持ちます。
また、カラコラム山脈は標高が高いだけでなく、急斜面で起伏が多く、また隔離された場所であることから基本的には人が住む場所には適しておらず、この地域には自給自足の村が3つあるだけだとされます。
世界山脈ランキング1位:ヒマラヤ山脈(標高:8848m)
ヒマラヤ山脈は、アジアで雄大な山系をなす、地球上で最も標高の高い地域。
北部はチベット高原、南部はインド亜大陸となっており、両地域を隔てている無数の山々から構成されている巨大な山脈で、ブータン、中国、インド、ネパール、パキスタンの5つの国をまたぐようにして伸び、その長さはおよそ2400km。
そして、7200mを越える山々が100峰以上存在し、標高8848mのエベレストが最高峰。
他にも、ヒマラヤ山脈には世界一高い山ベスト10に入る山が数多く存在します。
また、ヒマラヤ山脈にはネパール、インド、ブータン、中国、パキスタンの人々およそ500万人が居住しているとされ、同時に、彼らにとっては文化的にも信仰の対象としても、非常に重要な役割を果たしています。
世界の山脈ランキング一覧(最高峰を基準にしたTOP10)
最後に、これまで紹介してきた、最高峰を基準にした場合の世界の山脈トップ10を一覧として掲載しておきます。
名前 | 地域 | 最高峰 | 最高地点 (m) | 長さ (km) |
ヒマラヤ山脈 | アジア | エベレスト | 8848 | 2400 |
カラコルム山脈 | アジア | K2 | 8611 | 500 |
ヒンドゥークシュ山脈 | アジア | ティリチミール | 7708 | 1200 |
パミール山脈 | アジア | コングール山 | 7649 | 300 |
横断山脈 | アジア | ミニヤコンカ | 7556 | 900 |
天山山脈 | アジア | ポベーダ | 7439 | 1300 |
クンルン山脈 | アジア | Liushi Shan | 7167 | 3000 |
ニェンチェンタンラ山脈 | アジア | ニェンチェンタンラ山 | 7162 | 1400 |
アンデス山脈 | 南米 | アコンカグア山 | 7500 | 7500 |
アラスカ山脈 | 北米 | デナリ山 | 6194 | 650 |
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世界山脈ランキング&一覧|最高峰を基準にしたTOP10!地球最高地点ってどこだ?のまとめ
最高地点を持つ最高峰を基準とした世界山脈ランキングトップ10を紹介してきました。
定義によって最高峰が変わったりするため、もしかしたら順位が異なることもあるかもしれませんが、基本的には上に挙げた山脈が世界トップ10に入るはずです。