世界一短い川と日本一短い川|日本最短は世界最短かもしれない

絶えず水が流れる大自然の地形「川」は、世界中に無数に存在します。

例えば、日本国内だけでも3万以上、アメリカ国内には25万を超える川が存在するとされ、未確認なものを含めれば、世界中にある川の数は相当な数に膨れ上がります。

そんな川の中でも「世界一短い川」とはどんな川なのでしょうか?

この記事では、世界一短い川として世界的に広く知られる川と、実は世界一短い川かもしれない日本一短い川の2つを紹介していきます。

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世界的に「世界一短い川」と言われている川

世界には一般的に広く「世界一短い川」であると知られている川があるわけですが、その川とはアメリカ合衆国はモンタナ州グレートフォールズのジャイアントスプリングス州立公園にある「ロー川」。

この川は「アメリカ一長い川」とされるミズーリ川のすぐ近くを流れ(最後はミズーリ川と合流する)、「アメリカ国内で最も長い川のすぐ隣に流れる世界で最も短い川」と現地の人には呼ばれています。

ロー川の長さとは?

では、世界一短いとされるロー川の長さはどれほどなのでしょうか?

その長さは61m。

また、深さも大体1.8mから2.4mほどしかありません。

なぜロー川が「世界一短い川」と世間的に知られているのか?

ロー川が世界的にも「世界一短い川」と認識されたのには訳があります。

簡単に言ってしまえば、1989年から2000年まで、あらゆる「世界一」を公平な基準に従って認定するギネス世界記録に掲載されていたからです。

これは1987年、グレートフォールズのリンカーン小学校の先生であったスーザン・ナーディンガー氏と、彼女が受け持っていた5年生の生徒達が「ロー川を世界一短い川としてギネスブックに認定させるためのキャンペーン」を行い、成功させたのが始まりです。

しかし、これより以前に世界一短い川のタイトルを与えられていた「D川」を有するオレゴン州のリンカーン市がより短いとされるD川の記録(37m)を持ち出し、これに異議を唱えたのです。

ただ、この新しい記録とはあくまでも一定の条件下における記録であったこともあり、ロー川とD川の間で起こった論争は結局結論が出ず、ギネス世界記録は裁定を諦めると同時に、もはや「世界一短い川」の記載をしないことを決定したのです。

このようなこともあり、現在ロー川は正式に世界一短い川とされているわけではありませんが、

  1. ギネス世界記録に一度は掲載された結果、世間的に世界最小の川として有名になったこと
  2. ロー川よりも後にギネス世界記録に掲載された川はないこと

の2点から、いまだに世界ではこのロー川が世界一短い川として名前が挙げられることが多いのです。

本当は「世界一短い川」かもしれない日本一短い川

一方で、日本にはロー川よりも短い「日本一短い川」が存在します。

その日本一短い川とは、和歌山県は東牟婁郡(ひがしむろぐん)の那智勝浦町(なちかつうらちょう)の粉白(このしろ)地区にある「ぶつぶつ川」。

川底から泉が湧き出る(気泡がぶつぶつと出てくる)様子から「ぶつぶつ川」と名付けられたこの川は、2008年に日本国の河川法上で二級河川として指定されたため、正式に川として認められています。

その長さは全長「13.5m」と、ロー川の61mよりも圧倒的に短く、現在でもギネス世界記録が世界一短い川の掲載を続けていたら、もしかしたら世界一短い川として認定されたかもしれない川なのです。

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