オーストラリアの生活・暮らしを続ける上でのメリットとデメリットをいくつか紹介していきます。長期滞在予定の人には参考になるかもです。
オーストラリアへ海外移住したり留学したりなど、長期での生活を考えている人にとっては、現地の暮らしがどのようなものか気になると思います。
そこで、実際にオーストラリアで7年ほど暮らしていた経験を元に、オーストラリアで生活するメリットとデメリットの中でも知っておくと良さそうなことをまとめてみました。
多文化で英語も学べて自然も最高な一方、「その生活スタイルどうなん!?」とツッコミどころ満載のオージーの娯楽まで、オーストラリアへ長期滞在を検討している人にとっては役立つかと思うので参考にしてください。
オーストラリアの暮らし9つのメリット
オーストラリアで生活するメリット1:多文化社会
オーストラリアは移民大国として知られることからも分かる通り、多文化社会の国。
100以上の国から人々がオーストラリアに移り住んでおり、特にシドニーやメルボルン、他にもブリスベンといった都会では、様々な民族背景を持った人たちを見かけます。
そのため、全く異なった外見を持った人や違う価値観に触れるのが好きな人にとっては、オーストラリアの多文化社会を楽しめるはず。
しかも、アボリジニ以外はみな移民か移民の子孫であるため、日本人であろうが何人であろうが気にすることなく自然体でいやすい国です。
ただ、田舎の方へ行くと、基本的にはヨーロッパ系の白人達がほとんどになりますが。
オーストラリアで生活するメリット2:多文化な食事とローカルフード
また、多文化社会ってことは、食事も同じように多文化ってこと。
近くにあるフードコートへ行けば、異なる国の料理を楽しむことが出来るし、都市には各国の料理を提供する専門のレストランがあるので、金銭的な部分を抜かせばかなり満足出来ると思います(※オーストラリアの外食は高い!それと、本場の日本食が恋しくなる人にとってもその限りではない)。
それに加えて、オーストラリア独特のローカルフードも見逃せません。
オーストラリアで生活していると、現地のスーパーで普通にカンガルーの肉が売っていたり、ローカルのピザ屋さんへ入ったら、エミューやワニの肉が乗ったピザを発見するなど、オーストラリアだからこそ食べられるものもあるんです。
なので、オーストラリアの暮らしは食事好きな人にとってはそれなりにメリットが高いかもです。
オーストラリアで生活するメリット3:実は教育大国!
日本に住んでいるだけだとあまり耳にしないかもしれませんが、実はオーストラリア、世界的に見ても結構な教育大国だって知ってました?
オーストラリアには1,200もの教育施設と22,000ものコースがあり、学びたい人にとっては数多くの選択肢が用意されているんです。
しかも、一度社会人を経験してから大学へ入り直したり、働きながら修士号や博士号を目指す人も結構いたり。
それに加えて、国内に43ある大学のうち、なんと6つが世界トップ100位に入っているんです!
つまり、およそオーストラリアの大学の15%が世界の中でも超一流校と言え、その範囲を200位まで広げれば割合はもっと高まります。
そのため、オーストラリアはアメリカとイギリスの次に留学生が多く集まる国で、この国で暮らすことは、世界的に見ても非常に質の高い教育を受けるチャンスが多いってことなんです。
オーストラリアで生活するメリット4:英語が身につく!
英語が身につくという点も、オーストラリアで生活するメリットの一つでしょう。
なんと言っても、外出するにしろ、買い物をするにしろ、何かの手続きをするにしろ、英語が公用語のオーストラリアでは、英語を使えないと物事をスムーズに進めることが出来ないため、基本的に生活していればある程度の英語は身につきます。
しかも、オーストラリアには民間の語学学校から、地域の政府や非営利団体が運営している語学コースなどもあるので、英語のスキルを高めたいという人にとっては非常にメリットのある国なんです。
ただし、オーストラリア英語は日本のテレビや映画で良く耳にするアメリカ英語とも違い、また、イギリスBBCで聞くクイーンズイングリッシュなどとも違く、オージー訛りが一緒に身についてしまう点はご愛嬌で。
さらに、オーストラリアに暮らしているといっても、いつも日本人としかつるまないような生活だと、英語もほとんど身につかないので、この点に関しては身を引き締めておきましょう。
オーストラリアで生活するメリット5:汚されていない自然
オーストラリアで生活するメリットの一つとして挙げたいのが、人の手が加わっていない美しい自然環境!
オーストラリアは日本の20倍ほどにもなる国土の大部分が手付かずのまま残っているため、とにかく自然が綺麗です。
黄金に輝くような砂浜のビーチを始め、
- サンゴ礁
- 熱帯雨林
- 壮大な砂漠
などがあり、また、あまり想像出来ないかもしれないけど、雪が降るドナ・ブアン山やバウ・バウ山なんかも存在しています。
さらにオーストラリアには500以上の国立公園と19の世界遺産があり、とにかく汚されていない手付かずの大自然が多いので、自然好きにとっては生活する上で大きなメリットになるはずです!
オーストラリアで生活するメリット6:空気が綺麗
また、自然が美しいのと関連しているかもしれませんが、オーストラリアは例え都会(例えばシドニーなど)だとしても空気が綺麗!
オーストラリアの政府は以前から排気ガスによる汚染対策にも力を入れてきているため、どんなに混雑する都会であっても気持ちよく空気を吸えます。
綺麗な空気を毎日吸える環境で暮らしていれば、体は癒されて免疫システムが高まるだけでなく、気持ち的にも元気になり、頭が活性化させるのと同時に幸福感が高まるなど、精神面でのメリットも大きいかと思います。
オーストラリアで生活するメリット7:エキゾチックな動物達にすぐ会える
そして、自然豊かなオーストラリアを象徴するメリットの一つが、「エキゾチックな動物達にすぐ会える!」っていう点。
オーストラリアはアイコン的なカンガルーやコアラ以外にも、キバタンやオカメインコ、ウォンバットなど、エキゾチックだけど可愛い動物がたくさん。
(キャンベラの市街地で平然と餌を探すキバタン)
しかも、シドニーの街中であっても大きな木に何十羽というキバタンが密集していたり、キャンベラに行けば、街の中心から離れたところでは普通にカンガルーが立っていたりするなど、エキゾチックな動物を普段の生活の中でも見ることが出来るんです。
そのため、動物達が好きな人にとっては、結構楽しい暮らしが出来るかもしれません。
オーストラリアで生活するメリット8:比較的安全
オーストラリアの暮らしはまた、「安全面」でも比較的メリットが高い国と言えそう。
というのも、オーストラリアは世界で最も安全な国ランキングにおいて、第13位に位置しているから(※同ランキングで日本は9位)。
特に、同じ英語圏の国で留学先トップ2を占めるアメリカとイギリスに比べたら、安全面での差は歴然です(※両国ともランキング外)。
また、世界一安全な都市としては、メルボルンが世界第5位でシドニーが世界第7位の評価をもらっています(参照:BUSINESS INSIDER)。
このような状況から、安心して生活を送るためにも、オーストラリアは良い選択肢の一つと言えるんです。
ただし、シドニーであっても、例えば西シドニーにあるバンクスタウン(Bankstown)などは少し荒れ気味なので、場所によっては注意が必要です。
オーストラリアで生活するメリット9:低い人口密度
東京のように人口密度が過密なシティーライフに疲れた人にとって、オーストラリアでの生活はおすすめ。
なんと言っても、日本の20倍の国土に対して、日本の人口の1/5程度しか住んでいないですからね。
もちろん、オーストラリアの広い国土の中で人間が住める地域は限られていますが、それでも現地へ来てみれば、人口密度の低さを実感出来るはずです。
最も人口密度が高いと言われるシドニーでさえ、道を歩けなくなるほどの過密状態になるのは、せいぜい新年の元旦ぐらい。
また、朝の時間帯に電車は混みますが、その混み具合は東京の通勤ラッシュに比べたら大したことありません。
人ごみに疲れた人はオーストラリアが待っていますよ!
オーストラリアの暮らし6つのデメリット
オーストラリアで生活するデメリット1:適当感が・・・
特になんでもかんでも細かく管理して、1分でも電車が遅れれば怒り狂う日本人からすると、オーストラリア人の適当さには嫌気がさす時があるかも。
一緒にプロジェクトを進めるとしても、オーストラリア人が持ってきた計画通りに彼ら自身が動かないなんてことはざら。
他にも、間違った光熱費の額を請求されたり、日本から1週間もあれば届くものが1ヶ月しても届かないなんてことが起こり得る点は、この国での暮らしのデメリットと言えそう。
他にも、バスが時刻通りに来ないなんていのは日常茶飯事だけど、最悪なのは時刻より早く来た結果、そのまま定時になるのを待たないで出発してしまうなんて場合(つまり時間通りにバス停に行ってもバスを逃してしまうっていうこと!)。
そのため、バスが一時間に1本しか通らないようなバス停には、定時より10分は早めに行って待たないと最悪なことになります・・・。
この生活スタイルに慣れればOKかもとは思いつつ、慣れるのは結構しんどいです。
オーストラリアで生活するデメリット2:皮膚がんになる可能性が高い
アジア人は白人ほど心配する必要はないと言われるけど、それでもオーストラリアでは皮膚ガンになる可能性が他の国に比べて高い点は、生活する上でのデメリット。
これは、オーストラリアの上空にあるオゾン層が非常に薄くなってしまっているからで、太陽から放射される紫外線が十分に吸収されなくなってしまった結果、皮膚が紫外線の影響をもろに受けやすくなってしまうっていうのが理由。
特に、オーストラリアの中でも北のノーザンテリトリーにあるダーウィンや、内地へ住む場合は細心の注意が必要になります。
ちなみに、オーストラリアの癌評議会(Cancer Council)によると、オーストラリア人の3人に2人は70歳になるまでに一度は皮膚ガンになるらしいです。
オーストラリアで生活するデメリット3:アボリジニへの差別や貧困
オーストラリアは多文化社会で、様々な民族がいることは確かであり、また、異なる民族の人々が比較的穏やかに暮らしています(中にはレバノン移民の二世と白人の対立なども存在しますが)。
しかし、オーストラリアの先住民であり、この地にずっと住んできたアボリジニの扱いを目にした時にはオーストラリアの闇を感じるかもしれません。
過去200年にも渡ってアボリジニの人々は迫害され続け、法律や制度上では差別が無くなったものの、未だに多くのアボリジニが貧困に喘ぐと同時に、中にはアボリジニ達に対して差別的な発言をする人も存在します。
こういった事実を生活の中で目の当たりにすると、自分に対して直接的な害はないにしろ、嫌な気分になることがあります。
オーストラリアで生活するデメリット4:危険生物と隣り合わせ
大自然が広がりエキゾチックな動物と触れ合うことが出来てしまうオーストラリアは、裏を返せば「危険な生き物」とも隣り合わせてしまう可能性がある国だってことをお忘れなく。
オーストラリアでは欠かせない海に入れば、クラゲやサメに出くわす可能性がなきにしもあらずだし、また、内地はもちろんのこと大都市に隣接している地域に毒蛇が生息しているなんてこともあります。
他にも、海外から日本へやってきて大繁殖しているセアカゴケグも、オーストラリアで広く分布している危険な生き物です。
そのため、可能性は低いにしろ、オーストラリアでの暮らしでは、日本と比べると危険な生き物に遭遇しやすい点は頭に入れておいた方がいいかもです。
オーストラリアで生活するデメリット5:場所によっては近くの病院まで行くのが大変
オーストラリアはその広大な国土のほとんどが乾燥した不毛地帯。
そのため、オーストラリアに移住してくる人のほとんどは大都市に住むかと思いますが、もしも、大都市以外で生活する数少ない一人になったとしたら、健康管理は徹底するようにしましょう。
というのも、都市から離れた内地などで暮らすと、近くに病院がないために、病気に掛かった場合は大変な思いをして長距離移動をしなくてはいけなくなるかもしれないから。
このデメリットは生活拠点を選べば回避出来ますが、そうでない場合は用心するにこしたことはありません。
オーストラリアで生活するデメリット6:娯楽が少ない!
オーストラリアの生活上で、一番のデメリットは「娯楽が少ない」ことかもしれません。
何せ、オージー達の週末の生活スタイルと行ったら、晴れて暖かければビーチや公園でバーベキュー、雨が降れば近くのバーに行くかインターネットサーフィンといった感じだから。
もちろん他にも娯楽施設はありますが、最も大きな都市シドニーもその中心街は非常に小さく、大抵行く場所は決まってくるので、最後はやることが無くなって飽きてきます。
あと、実際に過去オーストラリアに住んでいた際、現地のオージーの友達に、
What do you guys, Aussies, do for fun in the weekend? Just going to a beach and a park for BBQ or using the internet except drinking?
オージーって週末何して遊ぶん?酒飲む以外にビーチや公園行ってバーベキューするだけなん?
と聞いたら、
Yeah, most likely.
ああ、そんな感じやで
っていう回答が返ってきました。
なので、人によってはオーストラリアの暮らしを続けると、娯楽難民になってくる点は覚悟しておきましょう!
合わせて読みたい世界雑学記事
- オーストラリアの平均年収や平均賃金|仕事・職業から男女別まで
- マルタに移住・住むなら知っておくべき14の知識|治安・生活費・ビジネスなど
- ニュージーランド移住・留学のメリット11選!高等教育やアウトドアなど魅力満載!
- オーストラリアの文化や習慣の特徴14選!これがオージースタイル!
- オーストラリア英語の特徴と歴史|発音や綴りなど抑えておくべきこと
- オーストラリアの食文化と代表的な食べ物&料理14選!
- オーストラリアの国花”ゴールデンワトル”と豆知識
- →こちらからオーストラリアや海外移住に関する情報をさらに確認出来ます
オーストラリアの生活・暮らしのメリットとデメリット!その生活スタイルはアレやで。のまとめ
オーストラリアの生活について、知っておくと参考になりそうなメリットとデメリットを紹介してきました。
他にもいろいろあるし、デメリットだと思ったことも人によってはメリットと感じることもあるかと思うので、結局は自分で経験してみないと分かりませんが、ちょっとした豆知識として頭に入れておくと良いかもです!