コロンビア人の性格や特徴、そして国民性や価値観などを表す、11の事柄を紹介していきます。彼らについてもう少しだけ理解を深めていきましょう。
南アメリカ大陸の北西部に位置するコロンビアと言えば、南米諸国の中でもブラジルやアルゼンチンなどと一緒に、比較的良く耳にする国だと思います。
では、コロンビアに住むコロンビア人達に関してはどうでしょうか?
コロンビアと言う国は知っていても、「コロンビア人」に関してはあまり知られていないような気がします。
この記事では、そんなコロンビア人についてもう少しだけ理解を深めるために、コロンビア人の性格や特徴、国民性や価値観など、11の事柄を紹介していきます。
- コロンビア人の性格と特徴1:「コロンビアン・スパニッシュ」を話す
- コロンビア人の性格と特徴2:国内でも話し方に多様性がある
- コロンビア人の性格と特徴3:結束する時は結束する
- コロンビア人の性格と特徴4:ドラッグの話題は敬遠する
- コロンビア人の性格と特徴5:パブロ・エスコバルもNG
- コロンビア人の性格と特徴6:立ち上がる力
- コロンビア人の性格と特徴7:楽観主義
- コロンビア人の性格と特徴8:常識のある質問は遠慮せず
- コロンビア人の性格と特徴9:馴れ馴れしくも礼儀正しい
- コロンビア人の性格と特徴10:ダンスが得意
- コロンビア人の性格と特徴11:時間にルーズ
- 合わせて読みたい世界雑学記事
- コロンビア人の性格や特徴・国民性や価値観など11選!のまとめ
コロンビア人の性格と特徴1:「コロンビアン・スパニッシュ」を話す
多くの人がご存知の通り、南米に位置するコロンビアでは、他の多くの南米諸国と同様にスペイン語が公用語とされています。
でも、コロンビア人をコロンビア人足らしめている特徴の1つが、彼らの話すスペイン語。
コロンビアで話されるスペイン語は、「標準スペイン語」とされるカスティリャ・スペイン語や、メキシコやアルゼンチンで話されているスペイン語ともまた異なり、「コロンビアン・スパニッシュ」、つまり「コロンビア版のスペイン語」と言えるものなんです。
例えば、コロンビアでしか通じない言葉には、
- enguayabado(二日酔い)
- cantaleta(責める)
- parce(相棒)
- bacano(格好いい)
などがあります。
また表現としては、
- meter la pata (へまをする)
- tener un filo (空腹になる)
- ah carachas (うわあ(呆れて))
- estar en la jugada (なにかに注意を払う)
などがあり、これらはコロンビアだけで使われています。
コロンビア人の性格と特徴2:国内でも話し方に多様性がある
コロンビアの天気は非常に多様で、他にも気候や地形など、車や飛行機で少し移動しただけで様々な変化が見られます。
そして、コロンビアには歴史の中で、ヨーロッパ系移民、奴隷として連れてこられたアフリカ系移民、先住民、アジア系移民など、人種や民族的背景に多様性があります。
そのため、コロンビア国内であっても、地域によって、またはコミュニティによって、スペイン語の話し方が微妙に変わっていたりするため、「コロンビア版スペイン語のアクセント」と一般化するのは不可能。
実際、BBCによるとコロンビアは、南米でもっとも方言が多様な国の1つとされます。
また、アクセントだけでなく同じ単語や表現でも解釈される意味が異なることがあり、例えば、「Charro」という単語は、ボゴタ県の人々は「うんざりする、退屈だ」といったネガティブな意味で使いますが、アンティオキア県の人々は「楽しい、愉快な」という意味で使います。
コロンビア人の性格と特徴3:結束する時は結束する
コロンビア人は普段はそこまで結束力が強い人々ではないかもしれませんが、一旦悲しみのなかにおかれると、互いの結束を強めるという性格的特徴を有しているように感じます。
この性格がよく表れた出来事がかつて起こりました。
ブラジルのサッカーチーム「シャペコエンセ」が、南米の大会でコロンビアのチーム「アトレティコ・ナシオナル」との対戦のため移動中におきた飛行機事故に対する、コロンビア政府やファンの反応がまさにそうだったのです。
その事故とは、「ラミア航空2933便墜落事故」と呼ばれるもの。
2016年11月28日、ボリビアのサンタ・クルス・デ・ラ・シエラから、シャペコエンセのチーム乗せてコロンビアのメデジンへ向かっていた航空機が、コロンビアのアンティオキア県で墜落した航空機事故でした。
この事故を聞いたアトレティコ・ナシオナルの選手と監督らは、シャペコエンセを優勝チームとし、優勝賞金は事故の遺族に分配したいと申し出たのです。
さらに、4万人以上のアトレティコ・ナシオナルのサポーターたちが、決勝戦を行うはずだったスタジアム、アタナシオ・ヒラルドに集い、シャペコエンセを追悼しました。
このように、ある時には強い結束力と連帯感で一致団結するのが、コロンビア人の特徴の1つです。
コロンビア人の性格と特徴4:ドラッグの話題は敬遠する
メデジン・カルテルに代表されるように、コロンビアにはかつて、世界最大級の麻薬密売社の組織ネットワークが存在していました。
かつては麻薬やマフィアが横行し、世界でも最も危険な国と言われたことさえあり、「ドラッグ」または「麻薬」が、コロンビアに対するイメージとして世間一般に広がりました。
そして、この麻薬カルテルや麻薬は、コロンビアとその国民であるコロンビア人に対する世界の評価に大きなダメージを与え、多くのコロンビア人にとってはデリケートな問題となっています。
そのため、彼らから話題を持ち出さない限り、コロンビア人に対して「コロンビアと言えば麻薬でしょ?」とか、「コロンビアはドラッグまみれで危険なんでしょ?」と聞くことはNG。
このように言われたことで怒るコロンビア人は少なくありません。
コロンビア人の性格と特徴5:パブロ・エスコバルもNG
メデジン・カルテルの創立者であり、コロンビアを世界最大級の麻薬生産の温床に導いた張本人と言えるのが、少し前にNetflixのドラマによって取り上げられたことで再び脚光を浴びたパブロ・エスコバル。
世界的にも知られる悪名高いコロンビア人です。
しかし、世界的に知られているからと言っても、パブロ・エスコバルの話題も麻薬と一緒で、コロンビア人の多くにとっては気分が良い話題とは言えないので気をつけるべき。
コロンビア人にとってエスコバルは、ヒーローではなく、最悪な犯罪者で殺人犯だからです。
多くのコロンビア人は、エスコバルに苦しめられました。
そのため、この話題に敏感な彼らの性格または特徴を頭に入れておくことは大切です。
コロンビア人の性格と特徴6:立ち上がる力
「物質的、社会的、経済的に困難に直面したとしても、その苦境から立ち上がり、成長していく強い力を有する」というのは、まさにコロンビア人の性格的特徴をよく表していると言えるかもしれません。
上でも説明した通り、コロンビアではかつて犯罪や暴力が横行し、社会的にも経済的にも疲弊しました。
しかし、この辛い出来事を乗り越えてきた結果、当時、麻薬カルテルによる犯罪の舞台となったメデジンやカリは、2016年には世界でもっとも復興の早い都市10に選ばれるにまでなりました。
また他に、かつては紛争の絶えない不安定な地域であったコルドバ県のプエルト・エスコンディードなども再興されつつあります。
このようにコロンビア人達は、辛い過去があっても立ち上がって乗り越えてきた強い人たちなんです。
コロンビア人の性格と特徴7:楽観主義
コロンビア人は基本的に楽観的な性格を持ち合わせていると思います。
これは、辛い過去に加えて、現在でも問題となっている高い失業率や貧困率にも関わらず、コロンビアは幸福度の高い国として知られていることに反映されているでしょう。
彼らの性格は、楽観的であると同時に積極性と希望に溢れていると表現することが出来、生きることに対して情熱的な人が多い気がします。
多分、この性格的特徴は、大きな社会問題を乗り越える上でとても役に立ったんじゃないかとさえ思います。
コロンビア人の性格と特徴8:常識のある質問は遠慮せず
コロンビア人とコミュニケーションする上で、もしも質問などが出てきたなら、麻薬やパブロ・エスコバルに関するトピック以外であれば、基本的には遠慮せずに率直に聞くのが良さげ。
この遠慮せずとも質問を受け付けてくれるというのは、コロンビア人の性格を表す1つの特徴だと思います。
日本人同士だと質問するにしても、「非常識な質問ではないか?」とか「無知だと思われないか?」など、相手や世間に対する体裁を気にして遠慮しがちなことが多いと思います。
しかし、コロンビアでは知らないことを表に出さずに質問しないよりも、むしろ積極的に質問するべきだとされるんです。
これは、共通の常識や知識があることを前提にすると成り立たない、多民族・多分化国家ではよくあることで、コロンビア人の性格をよく表していると思います。
コロンビア人の性格と特徴9:馴れ馴れしくも礼儀正しい
コロンビア人に出会った時、そこまで時間を一緒に過ごしたわけではないのに、すぐさまその人が頬にキスをしてきたり、ハグをしてきたりすることがありますが、そういった習慣がない日本人の多くは驚くと思います。
しかしこれは、コロンビア人にとって、とても愛情深い性格で礼儀正しく、思いやりのある行為なんです。
また、日本人よりも素直に、
- ありがとう
- すいません
- ごめんなさい
と言った言葉を口に出来る人たちで、とても頼りがいがあり、進んで人助けをしたがる性格を有します。
なので、一見すると馴れ馴れしくも、実は彼らの習慣においては礼儀正しいと言うのが、コロンビア人の特徴だと思います。
コロンビア人の性格と特徴10:ダンスが得意
たまにそうでない人もいますが、基本的にコロンビア人は、性格的にダンスが大好きな人たちです。
コロンビアは音楽、伝統、サルサ文化、そしてもちろん「レゲトン」がとても有名な国なので、この国に生まれて育ったことを考えれば、多くのコロンビア人がダンス好きなのも納得です。
コロンビア人と知り合いになったら、パーティーに誘われる可能性が高いでしょう。
そして、パーティーでは勝手が分からなくてダンスに積極的になれないかもしれませんが、そこは恥ずかしがらずに誘ってくれたコロンビア人とダンスを踊ってみましょう。
コロンビア人は自分でダンスを踊るのが好きですが、根気強く相手にダンスを教えるのも好き(?)なので安心して身を任せればOKです。
コロンビア人の性格と特徴11:時間にルーズ
コロンビアだけでなく、一部の先進国を除いて結構な国に住む人に共通することですが、コロンビア人もまた、性格的に時間に対してルーズな傾向にあります。
コロンビア人は予定されていた時間よりも、だいたい10分から15分くらい遅れてやってきます。
この性格は特に、プライベートな予定に対して顕著に現れます。
一方で、仕事や大切な場面では、時間に対するルーズさは多少弱まりますが、それでもやはり、時間に厳しい日本人からしてみたらルーズに映るはずです。
なので、コロンビア人にとって日本人の時間に対する厳しさは、かなりの衝撃となるはずです。
合わせて読みたい世界雑学記事
コロンビア人の性格や特徴・国民性や価値観など11選!のまとめ
コロンビア人の性格や特徴を表す11の事柄を紹介してきましたが、これらは、コロンビア人の性格や特徴を表すほんの一部です。
実際にコロンビア人と接することで、さらに彼らに対しての理解が深まり、同時に、文化や歴史に対する理解も深まっていくはずです。
ちなみに、良く間違えられることがあるので、最後にちょっとした豆知識をご紹介。
コロンビアと名の付くものとしてアメリカ合衆国には、ニューヨークにあるコロンビア大学や、 サウスカロライナ州の都市コロンビア、「コロンビア特別区」と言われる通称ワシントンD.C.などがありますが、これらアメリカのコロンビアの英語表記は全て「Columbia」で、南米の国コロンビアは英語表記で「Colombia」となります。