デンマークの産業と経済|構造改革や資源利用の効率化を図るデンマーク

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デンマークの産業と経済について見ていきます。

デンマークは有名なスカンジナビア諸国の1つであり、1973年から欧州連合(EU)の重要となっているヨーロッパの国。

42,924平方キロメートルの国土と約600万人の人口を誇り、ドイツの北部に位置し、昔からヨーロッパの歴史において重要な役割を果たしています。

そのデンマークの産業や経済とはどのような状況にあるのか、大まかな概要から経済指標、そして、国内経済を押し上げる主要な産業から近年発展が目覚ましい産業までを確認してみましょう。

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デンマークの経済

デンマークは、世界経済において確固たる地位を担っている国。

名目GDP(国内総生産)は0.32兆(3,200億)ドルで、世界第39位にランクインされる経済規模を持ち、同時に購買力平価(PPP)は0.29兆(2,900億)ドルで世界第60位。

農業、サービス、製造業、また近年ではハイテクなどが混在した多様な経済を保持しており、そのための人的資源に依存しているのが特徴の一つ。

ただし、人的資源以外にもいくつかの天然資源、例えば北海油田における原油や天然ガス、精製燃料なども持ち合わせています。

また、デンマークは世界的にも有名な福祉大国であり、国民全体の所得格差が世界で最も小さな国の一つで、資本主義経済を導入しながらも社会的不平等が少ない社会資本主義経済のモデル国家でもあります。

ちなみにデンマークは欧州連合の加盟国ではありますが、経済が不安定になるという懸念から、1999年にその他11のユーロ加盟国がユーロ(Euro/EUR)を通貨としてして採用した後も、ユーロを採用することはせず、独自通貨であるデンマーク・クローネを一貫して使用し続けています。

デンマークのいくつかの経済指標

デンマークの経済に関する指標は次の通り。

国内総生産(GDP)

  • 名目(nominal)→ 0.32兆ドル
  • 購買力平価(PPP)→ 0.29兆ドル

(※2017年時点。参照:IMF

経済成長率

  • 2017年 → 1.9%
  • 2016年 → 1.7%
  • 2015年 → 1.6%

(参照:CIA

一人当たりのGDP

  • 名目GDP per capita(nominal)→ 56,000ドル
  • 購買力平価GDP per capita → 50,000ドル

(※2017年時点。参照:IMF

人口

5,754,148人

(※2018年時点。参照:worldometers

労働力人口

およそ3百万人

(※2015年時点。STATISTICS DENMARK

失業率

  • 2017年 → 5.8%
  • 2016年 → 6.2%

(参照:CIA

デンマーク経済の特徴である福祉に関して

デンマークは国民全体に行き渡る優れた福祉システムを採用していることで知られる国。

例えば、公的な教育や医療に関しては全て税金で賄われているため、それらサービスを享受するにあたって、利用者は直接的な負担を求められることがありません(※税金として間接的に徴収されている)。

ただし、薬や歯医者の利用に関しては一部しか税金で賄われていなかったり、医療上不可欠な治療以外に関しては、全て自己負担になります。

また、日本でいう失業保険に該当するものとしてA-kasseというシステムが存在し、このA-kasseに所属するための会員費(失業保険料のようなもの)を支払うことで、失業したとしても2年間は失業保険を受けられる仕組みになっています。

他にも、18歳を超えた国民が自活できない(家族のサポートも受けられない)場合は、財政面での支援を受けることが可能であったり、また、障害者は国から支給される生涯年金に応募出来るなどといったシステムも構築されています。

このように、あらゆる人が必要に応じて様々なサービスを受けられる制度が整っており、これによって社会の安定化が計られているのが、デンマークの安定的な経済を支える大きな要因になっています。

デンマークの産業

デンマークの安定しながらも力強い経済を押し上げている、または注目したい産業は、以下のようなものになります。

デンマークの産業① 農業

デンマークの総面積の60%以上が農業目的で使用され、国内全体で消費されるの食糧需要の2倍以上の食糧を生産することが出来ることからも分かる通り、デンマークの産業として有名なのが農業。

その種類も広範囲に渡り、デンマークでは、野菜、種子、草、牛乳、肉製品、有機製品などの様々な食糧を国内および国外用に生産しています。

特に野菜や植物に関して言えば、デンマークは園芸用ものを含めた種子の生産地として、世界で最大の国の一つだったりします。

デンマークの商品輸出総額の20%以上を農業が占めていることからも、農業がデンマークにとって重要な産業の一つであることが理解出来ます。

デンマークの産業② 観光業

観光業もデンマークにとっては重要な産業の一つ。

2014年のデータによると、観光業はおよそ128億ドル(820億デンマーククローネ)をもたらし、120,000人の雇用に繋がったとされています(参照:Denmark at Work)

その豊かな歴史、自然の美しさ、砂浜、多くの観光スポット、さらに北欧料理やその北欧料理へ独自に工夫を加えたデンマーク料理などが、毎年何百万人もの観光客を同国に誘致しています。

世界中から観光客を魅了していますが、特にヨーロッパから、なかでもドイツ、オランダ、スウェーデン、ノルウェーからの観光客が比較的多めです。

(参照:”Denmark at Work – Plan for growth in Danish tourism”. The Danish Government. January 2014. Retrieved 3 February 2015.)

デンマークの産業③ エネルギー

デンマークの多様なエネルギー部門も、経済において重要な役割を果たしています。

石炭による電力は、全国のエネルギー需要の21.6%を占めると考えられています。

また、デンマークは原油輸出国の32位にランクされており、デンマークのエネルギー需要の33.4%を原油がカバーしているという統計もあります。

同時に、エネルギー供給の18%は天然ガスからまかなっており、 残りの27%のエネルギー需要は、再生可能なエネルギー資源によって供給されており、これには、バイオマス、太陽光、風力、原子力、地熱エネルギープロジェクトが含まれています。

また効果的なエネルギー政策により、国民総生産(GNP)は伸ばしながらも、エネルギー消費量が大幅に削減された点にも注目。

例えば、1972年当時のGNPに対して、2014年のGNPはおよそ2倍にまで成長しているのに対して、エネルギー消費量はおよそ6%縮小しており、経済の発展とエネルギー消費の効率化を達成しながら環境にも優しい国へと変貌を遂げています。

デンマークの産業④ 輸送・運送

デンマークは輸送部門に多額の投資を行っているのも特徴で、結果、高速道路と鉄道の近代的な輸送ネットワークを開発しています。

また、コペンハーゲン空港、ビルン空港、オールボー空港の3つの主要空港があり、年間3300万人以上の乗客にサービスを提供しており、上記の空港以外にも5つの空港があり、全国をカバーしています。

また陸路および航路以外にも、年間約5,000万人の乗客にサービスを提供するだけでなく、毎年1億トン以上の貨物を取り扱う多数の港が存在し、デンマークの経済を支えています。

デンマークの産業⑤ R&D(研究開発)

以前はデンマークの主要産業して注目は浴びていませんでしたが、近年のデンマークではR&D分野も盛ん。

2014年にはR&D分野が対前年比で198%の成長を見せており、また、デンマーク政府も積極的に同分野へ投資をしたり支援をしています。

そのため、R&Dはデンマーク経済の将来を支える産業の一つとして注目されています。

デンマークの産業⑥ IT

また、近年のデンマークではIT分野も将来を支える産業として期待されています。

特に、ソフトウェア開発やサービス開発に力を入れており、2017年時点ではおよそ350億ドルの規模を誇る産業になっています(参照:export.gov

さらに最近ではブロックチェーンの登場などにより、金融機関からIT分野への投資が盛んになると考えられていたり、デンマーク政府のシステム全般をIT化するといった動きが加速しているため、この分野に対する期待が高まっています。

ちなみに、デンマークのITへの力の入れようを示すかのように、最近ではテレメディシン(telemedicine)という、遠隔であっても医療を受けられるプロジェクトが、政府によって推進されています。

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デンマークの産業と経済|構造改革や資源利用の効率化を図るデンマークのまとめ

デンマークの産業と経済について見てきました。

北欧諸国の一つで、世界的にその経済が安定し成功したモデル国とされる北欧は、これからの発展にも注目していきたい国の一つです。

世界のことって面白いよね!By 世界雑学ノート!

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