世界三大運河と有名な運河|世界最大の運河と三大運河は違う!

世界三大運河と、事実上の世界最大の運河を含めた他の運河を紹介していきます。船の運航を支える有名な運河を見ていきましょう。

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国際貿易に欠かせない船は世界中を毎日航行していますが、その航行を可能にしているのが運河。

運河は船を運航させるために主要な航路に沿って作られた水路で、通常であれば海、湖、そして川などを繋ぐように造られており、最短の運行ルートを提供することで、船、特に貨物船の運航の効率化に役立っています。

そんな運河は世界中に何百と存在しているわけですが、中でも世界三大運河として知られる3つの運河は日本国内でとても有名です。

また、それ以外にも知っておきたい運河がいくつか存在します。

この記事では、世界三大運河とその他の有名な運河の合計7つを紹介していこうと思います。

まずは、世界三大運河の定義を確認することから始めていきましょう。

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世界三大運河とは?

世界三大運河とは、簡単に言えば世界に数ある運河の中でも規模が大きく目立った3つの運河を総称する言葉。

そこには、

  1. スエズ運河
    1. 地中海と紅海を結ぶ
  2. パナマ運河
    1. バルト海と北海を結ぶ
  3. キール運河
    1. 太平洋と大西洋を結ぶ

が含まれます。

ただし、世界三大運河という言葉はあくまでも日本で造られた言葉で、世界的に通用する言葉でない点は注意。

また、実際には上記3つの運河より大きな運河も存在します(※世界最大の運河については後ほど紹介)

以下では三大運河に含まれる3つの運河について、それぞれをもう少し詳しく見ていきましょう。

世界三大運河① スエズ運河

1859年に建設が開始され、1869年11月に完成したスエズ運河は、全長193.30kmに及ぶ人工的に造られた人工運河で、海面と水平になるように設計されているのが特徴。

エジプトのスエズ地峡に位置し、地中海とスエズ湾を通して紅海を結びます。

また、運河は双方向に通行可能で、運行量という点では世界一とされるため、世界の海洋貿易分野においては非常に重要な運河で、アジアとアフリカ大陸を分断するように建設されたスエズ運河は、ヨーロッパとインド洋および西太平洋に隣接する地域を結ぶ「最短ルート」を提供

ここを通行することで、アフリカ大陸の周りを航行する必要が無くなるのです。

現在はエジプト政府直轄のスエズ運河庁が運営管理しており、年中無休で利用可能。

世界の紛争に関係なく海路による交易を継続的に行い易くするために、世界中の船がいつでも運航できるようになっているのです。

世界三大運河② パナマ運河

パナマ運河はパナマ共和国にある細長い形をしたパナマ地峡を横断する形で、「太平洋ー大西洋」間を結ぶ人工運河。

全長82kmで、主にアメリカ東海岸とアジアの交易ルートを運航する主要な29の定期便が、この運河を利用しているとされ、1914年に完成し、アメリカの東海岸と西海岸間の船による運航距離を15,000kmも短縮させました。

また、西の地域において最も重要な運河であると同時に、「閘門式運河(こうもんしきうんが)」の一つとして知られます。

これは、

水位の異なる河川や運河、水路の間で船を上下させるための装置である「閘門」を設けて、その操作によって水位を調整し、船舶の通過を図るようにした運河

のことで、太平洋と大西洋は水位が異なるため、パナマ運河は固定された閘室(こうしつ)を持つ閘門を両海洋側に設置して船を上下させているのです。

世界三大運河③ キール運河

キール運河は「北海バルト海運河」という正式名称を持つ、バルト海と北海を結ぶ運河で、ドイツのシュレースヴィヒ=ホルシュタイン州を横断しています。

また、北海とバルト海の海面高度差は少ないものの、潮の満ち引きに対応するため、パナマ運河と同じように閘門が運河の両端に取り付けられているという特徴を持ちます。

1895年に完成した全長98kmのキール運河は、デンマーク(ユトランド半島)を経由する不安定で長い航路を避けることを可能にしただけでなく、平均して250海里ほどの距離を短縮することにも成功しました。

この人工運河によって船は、北海を通って東へ行くのにブルンスビュッテルからこの運河に入り、終点地であるキール=ホルテナウまで行き、そこからバルト海へ入ることが出来るようになったのです。

ちなみにこの運河の前身である、より規模の小さな運河の建設が始まったのは1700年代まで遡りますが、キール運河を現在の状態にする工事が始まったのは1887年後半のことで、9,000以上の労働力を投下することで、約8年後の1895年に完成しました。

他の有名な運河や世界最大の運河

世界三大運河の定義から、そこに含まれる3つの運河について見てきましたが、ここからは世界最大の運河も含めた他の有名な運河を7つ紹介していきます。

京杭大運河

英語で「Grand Canal(大運河)」として広く知られている京杭大運河(けいこうだいうんが)は、総延長が2500kmと世界一距離が長く、事実上の「世界最大の運河」。

また、完成は西暦610年と、非常に古い運河でもあります。

黄河と揚子江に繋がっていて国内の省をいくつか横断し、また複数の川にも繋がっており、運河が達する高さは最高42mで山東省の山の中。

中国北部と南部を結びながら、貨物の運送に関して非常に重要な役割を担っているため、中国の経済に大きく貢献している中国の大動脈なのです。

ちなみに、京杭大運河の前身となるものが紀元前には既に存在していたことが分かっており、また、その文化的・歴史的価値によって、京杭大運河は世界遺産にも登録されています。

ライン・マイン・ドナウ運河

全長171kmの長さを誇る、西ヨーロッパの中心に位置するライン・マイン・ドナウ運河は、この地域で重要な3つ川を結んでいる運河(ドナウ川とマイン川を結び、マイン川を通してライン川とも通じている)

また、北海と黒海を大西洋を経由して結ぶ、海上輸送上でとても重要な閘門式運河です。

構想自体は中世の頃からありましたが、現在のライン・マイン・ドナウ運河に至る本格的な工事が始まったのは1921年で、完成したのは1992年になってからでした。

何年にも渡って、この運河では何回か開削工事が行われ、直近では1990年代前半に行われた結果、現在の姿となったのです。

ドナウ・黒海運河

ルーマニア国内から黒海に注ぐように位置し、64.4kmの長さを持つドナウ・黒海運河は、西ヨーロッパ地域から東ヨーロッパ地域、そして黒海までを繋ぐ、西ヨーロッパにとっては重要な水路の一つ。

この運河はドナウ川と黒海を繋いでいるのに加えて、黒海と北海をライン・マイン・ドナウ運河を通して結び、さらにヴォルガ・ドン運河を経由して東ヨーロッパへと水路を進めています。

1984年に完成し、その後、31.2kmに及ぶ北側の分流が1987年に追加され、現在のドナウ・黒海運河となりました。

白海・バルト海運河

白海・バルト海運河、またの名をベロモルカナルは、ロシア北部の白海からスタートし、そのまま運河に沿って南に下っていくとバルト海へ到達する全長227kmの運河。

また、バルト海に到達する前に北極海やオネガ湖などの小さな水域も通過するなど、ロシア国内の水路に沿って、国内の水上運搬ルートを整えている重要な運河です。

1933年に完成しました。

ただし、商業用の貨物船はその積載量や大きさからこの運河に適していないため、船の運航量は少ないと言われます。

ちなみに、白海・バルト海運河は旧ソ連時代に再教育と名の下で、およそ10万人と推定される収容者が労働力として供給され、その中の約11000万人が建設中に命を落としたという点でも有名です。

ヴォルガ・ドン運河

ヴォルガ・ドン運河はロシアのヴォルガ川とドン川を最短距離で結び、アゾフ海(黒海の内海)とカスピ海を通って主要な海上ネットワークへと繋がる重要な運河。

東ヨーロッパと西ヨーロッパの海運ネットワークを繋ぐ水路になったことから、この運河のルートが重要視され、最初に工事が始まってから何度か中断されたものの、1952年に現在の形に完成しました。

ヴォルガ・ドン運河の全長は101kmで、カルポフカ、ベレスラフカ、ヴァルヴァロフカの三つの貯水池を通り、閘室が1つある閘門が全部で13基あり、船が航行可能なように水位を調節しています。

コリントス運河

コリントス運河はコリント湾とエーゲ海のサロニック湾を結び、狭いコリントス地峡を通ってギリシャ本土からペロポネソス半島を分断する形で存在する運河。

1893年に完成し、全長6.4kmと距離は短いものの、船がコリント湾とサロニック湾間を移動する際、ペロポネソス半島の危険な南部岬を通らずに済むことから、この運河はとても重要な役割を担っています。

一方で、幅が水面部で24.6m、河底部で21mと狭く、近年では最新型の船が通過できないため、経済面での重要度は落ちてきてはいます。

しかし、それでも少なくとも50カ国、15,000隻の船がこの運河を利用しているとされています。

ヒューストン・シップ運河

(出典:wikipedia

ヒューストン・シップ運河は、ヒューストン、テキサス、そしてメキシコ湾を結ぶ全長80km運河で、アメリカでは極めて重要な運河。

1914年に完成し、後にさらに規模が拡張されて現在の姿となり、この運河のおかげでテキサスは、アメリカで有数の栄えた港町になりました。

現在でも、多くの船のターミナルや停船地がヒューストン・シップ運河には設置されており、大変多くの内陸を渡る船が運航していることが分かります。

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世界三大運河と有名な運河|世界最大の運河と三大運河は違う!のまとめ

世界三大運河を始め、その他も合わせた10の運河を紹介してきました。

日常生活において運河は直接関係ないものですが、その生活を間接的にでも支えてくれているのが世界中にある運河です。

紹介した運河を始め、ちょっとした雑学知識として知っておくと良いかもしれません。

世界のことって面白いよね!By 世界雑学ノート!

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