ダチョウの速さ・速度とは?【走る速さは世界トップレベル】

ダチョウは飛べない鳥として有名。また、鳥としては世界一重い体重を持ちます。

しかし同時に、このアフリカのサバンナで暮らす巨大な陸上の鳥は、世界一速く走れる鳥としても知られ、その走る速さは世界中にいる動物の中でもトップレベルです。

ダチョウはどれほどの速度で走ることが出来るのでしょうか?

ダチョウが速く走れる理由や速く走る理由と合わせて、ダチョウの速さについて解説していきます。

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ダチョウが走る速さ(速度)はどれくらい?

ダチョウが走る速さ最大時速70km

ダチョウが走る速さは最大で時速70kmにまで到達するとされ、なんと一歩で5mも進むことが可能。

しかも、時速70kmではなくても時速50〜60kmの間であれば長距離を長い時間走り続けることが出来るといい、仮に夏季オリンピックへ出場してフルマラソン(42.195km)を走った場合、なんとたったの40分で走り終えてしまうとかなんとか。

もちろん世界にはさらに速く走れる動物、例えば最大時速120kmにも達するチーターや、最大100kmのギアを持つスプリングボックといった動物もいます。

しかし、世界最速で陸上を走る鳥であるダチョウは、世界でもトップレベルに速く走れる動物の一つであることは間違いなく、陸上を最も速く走れる動物トップ20以内にランクインするほどなのです。

ダチョウがもの凄い速度で走れる理由

ダチョウが最大時速70kmものスピードで走れることに関してはいくつかの理由が挙げられます。

バネの様に強力な脚

ダチョウの速さの最大の理由の一つは、彼らがバネのようなステップを持っている点です。

腱に蓄えられた弾性エネルギーによって、ダチョウの脚は3トンをゆうに超える力を発揮することが出来、このバネのような踏み込みに加えて長い脚のおかげで最大で歩幅は5mに達するだけでなく、両足が地面から同時に離れるので跳ね回るように軽やかにステップを踏むことが可能になります。

ちなみに、ダチョウは陸上最速の哺乳類であるチーターと同じような体つきをしていると言えるでしょう。

ダチョウの脚は細長く、バランスと加速を重視した構造になっているのです。

脚の筋肉のほとんどはすべて体の近くにあり、それによって他の動物よりも速く脚を振ることが可能になります。

ダチョウを人間に例えると、太ももの上部と臀部(お尻部分)は非常にパワフルな一方で、ふくらはぎの筋肉はとても細くて引き締まっているという解剖学的構造になっていると言えば想像しやすいかもしれません。

翼を使うのが鍵

また、速く走るためにはバランスを取る必要も出てきます。

ダチョウは飛べないけど翼は持っているわけですが、実はダチョウがいかに速く走れるかに関してはこの翼が重要な鍵を握っています。

ダチョウの翼は2m以上もあり、高速で走るときは翼で操縦してバランスをとっているのです。

例えてみれば、飛行機と同じように翼を微妙に動かすことで、ダチョウは高速で走るときにバランスを保っていると言えます。

絶妙な重心位置

飛べない鳥だからといって、ダチョウの体型は走るのに最適なようには見えません。

「大きな丸いお腹はスピードの妨げになるのでは?」と思いませんか?

実はそうではありません。

ダチョウはその体型によって、重心を脚と翼の間に維持することが可能になり、どんなに高速で走っても完璧なバランスを保つことが出来るようになるのです。

私たち人間は走る時、脚の筋肉を中心に使って前に進みます。脚の筋肉は私たち人間が走って前身していくために多くのエネルギーを使っています。

一方でダチョウは、重心バランスに優れているため、人間よりも効率的に脚以外の筋力を利用することが出来、それによって効果的に前進していくことが可能。

これによってダチョウは、時速50〜60kmで長い距離を走ることができるのです。

なぜダチョウは速く走る必要があるのか?

速く走れる捕食者達から身を守る

ダチョウが住むアフリカのサバンナには、スピードのある肉食動物、つまり捕食者達がたくさんいます。

チーター、ライオン、ヒョウ、リカオン、ハイエナなどは一例です。

これらの動物は、最高速度に達すればダチョウと同等かそれ以上の速度で短時間ではあるものの走ることが出来ます。

つまり、ダチョウがこのような自然環境で生きていくためには速く走ることが必要なのです。

加えて、ダチョウの脚の強さも武器になります。強力なキックで身を守ることができるのです。

そこへ、10cmほどの足の爪も身を守る上で役立ちます。

実際、強力な蹴りによって、身を守ろうとしたダチョウにライオンが致命傷を負ってしまうこともあると言います。

餌を探すためにも大切

ダチョウが暮らすアフリカのサバンナは乾燥した厳しい環境です。

だからこそダチョウは、食べ物を探すために長い距離を走らなければならなくなります。

そして、新鮮な草を食べる牧草地を簡単に見つけることができるように速く走る必要があるのです。

結果、ダチョウは速く走れて高い持久力を持つ動物として進化してきました。

その上、ダチョウは水なしで長時間(場合によっては数日間!)過ごすことができ、高温にも耐えることができるのです。

ダチョウの速度を理解する上で参考にした動画

以下は車でダチョウに併走しながらダチョウの走る姿を撮影した動画です。

車は時速50kmの速度で走っていたようで、簡単に時速50kmを維持しながら走り続けるダチョウの高い走行能力を垣間見れます。

Ostrich at fullspeed

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