フランスで人気なスポーツやフランス発祥のスポーツを合計10個紹介していきます。観光大国として知られるフランスの別な側面を見ていきましょう。
フランスと言えば「観光大国」や「愛の都パリ」などで知られていますが、スポーツの世界においても分野によっては有名です。
例えば、サッカーにおける強豪国としてフランスの名前を聞いたことがあるでしょう。
また、オリンピックの柔道では、日本選手を脅かす存在としてフランス選手がクローズアップされることもあるでしょう。
「フランスのスポーツ」と言うと、どのような種類の競技があるのか?
この記事ではフランスで人気な8つの競技と、2つのフランス発祥の興味深い競技をピックアップして、それぞれを紹介していこうと思います。
フランスで人気なスポーツ8選!
フランスで人気なスポーツ1:サッカー
フランスはFIFAワールドカップで優勝経験のある8つの国のうちの一つであり、これまで世界的に有名な多くのサッカー選手を輩出してきただけあって、同国においてサッカーは最も人気だと言っても過言でないスポーツ。
第1次世界大戦時にフランス兵が好んで行なっていたことがキッカケで、フランスでサッカーは人気となり、終戦後間もない1919年には、フランスサッカー連盟が創設されました。
そして1990年代後半、フランスはサッカー大国となり、1998年にFIFAワールドカップの開催国となっただけでなく、同大会で優勝し、優勝杯を獲得した7つ目の国となりました。
さらに、FIFAランキングでも首位に立つなど、フランスのサッカー史における黄金期を迎えたのです。
その後、フランス代表チームはアップダウンを経験したものの、現在でも世界の強豪国として常に優勝候補の一つに挙げられ続け、2018年にロシアで開催されたワールドカップでは、再び王者の称号を手に入れました。
フランスで人気なスポーツ2:テニス
テニス業界には「グランドスラム」と呼ばれる世界の4大国際大会が存在しますが、そのうちの一つがフランスのパリで開催される全仏オープン(ローラン・ギャロス・トーナメント)。
クレーコートを支配してきたナダル同様、これまで名だたるトップ選手が優勝トロフィーを手にしてきました。
このように全仏オープンが開催されることからも分かる通り、フランスにおいてテニスは人気なスポーツの一つとなっています。
ただし、長いことフランスの選手(特に男子)が世界トップ4位に入っていないこともあり、その人気とは裏腹に、大活躍出来る世界トッププレーヤーを安定して輩出出来ていないのが悩みです。
フランスで人気なスポーツ3:ラグビー
ラグビー界において世界最強のチームとして知られ、「オールブラックス」という愛称で親しまれるニュージーランド代表チームでにとって、油断できない相手と認識されているのがフランスのラグビー代表チーム。
ラグビーのワールドカップにおいて優勝経験こそ無いものの、何度も準優勝に食い込み、さらに過去全ての大会でベスト8まで残るなど、安定した強さを見せつけています。
そして、この安定感のあるラグビー代表の強さを支えるのが、フランス国内におけるラグビー人気。
なんとフランスの人口6700万弱に対して、ほぼ全てにあたる約6500万人がラグビーを支持しているとされ、さらに、フランスで登録されているラグビー選手は25万人以上もおり、フランス国内のラグビーリーグは、世界で最強のリーグと考えられているほどです。
また、それだけトップ選手に支払われる金額も大きく、世界中のラグビー選手がフランスへやってきて引退する前の数年間をプレーするなど、とにかくラグビーに関してフランスは、メッカ的なポジションを構築しています。
フランスで人気なスポーツ4:サイクリング
フランスでは毎年7月に、ツール・ド・フランスと呼ばれる世界的にも有名な自転車ロードレースの大会が開催されます。
このツール・ド・フランスは30日間開催されることもあり、毎年、海外と国内から何百人もの観衆を引き寄せるほど大きな大会で、その時期は多くのフランス人が自転車のレースにはまります。
また、このツール・ド・フランスに加えて、フランスの美しい風景によって一般人の中にもサイクリングを楽しむ人が多く、フランス国内では比較的人気が高いスポーツ並びにリクリエーションとなっているんです。
実際、フランスの道を車で走っていると、サイクリング用のウェアを着たグループを見かけることが多いと思います。
フランスで人気なスポーツ5:柔道
柔道と言えば日本発祥の武道であり、スポーツ化された現在はオリンピックになるほど国際的な競技となっていますが、実はフランス、日本に次いで世界で二番目に柔道のオリンピックメダル獲得数が多い国だったりします。
球技以外のスポーツとして柔道の人気は非常に高く、その競技人口はなんと80万にもなると言われ、学校によっては必須科目として取り入れられているほどです。
柔道が持つ身体面でのトレーニングに加えて、精神面でのトレーニングという側面や文化的な側面が、精神性や文化的な要素に価値を見出すフランス人にとっては興味深く感じるのかもしれません。
フランスで人気なスポーツ6:モータースポーツ
機械的なモーターやエンジンなどの原動機を使用して動く乗り物を用いて争う競技、つまり自動車やオートバイ競技の総称であるモータースポーツも、フランスでは比較的人気が高いスポーツ。
例えば、フランスで行われるF1レース「フランスグランプリ」は、1906年に開始され、国際規模のグランプリレースとして世界最古の歴史を持ちます。
さらに、毎年フランスは「ル・マン24時間レース」と呼ばれる四輪耐久レースを開催することでも知られます。
このレースは24時間ぶっ続けで行われるレースで、その時間内に指定されたサーキットを何周回れるかを競うレースで、「世界三大レース」の一つとして数えられるほど有名なモータースポーツ大会だったりします。
フランスで人気なスポーツ7:乗馬
乗馬がフランスでこれほど人気が高いスポーツであるのに驚くかもしれません。
1年を通して各地で乗馬イベントが行われており、フランスは乗馬の中心地と呼ばれるほど優れた騎手を生み出してきました。
今では主に障害飛越競技(障害を飛び越える乗馬競技)で知られていますが、フランスは長い間、馬場馬術(馬をいかに正確かつ美しく運動させることができるかを競うもの)で有名でした。
そして、なんとこのフランス式の乗馬術は、「人と馬が互いを尊重し、馬と乗り手の調和のとれた軽やかな関係性を表す」無形文化遺産として、ユネスコに認知されているほどだったりします。
フランスで人気なスポーツ8:ハンドボール
日本では注目されることが少ないハンドボールは、フランスにおけるスポーツを語る上では無視できません。
1990年代までは正式なハンドボールチームが無かったのにも関わらず、その後にフランスのハンドボール代表チームは急成長を遂げ、2008年に開催された北京オリンピックでの金メダル獲得を皮切りに、その後は2大会連続でメダルを獲得(金メダル・銀メダル)するほどに至っています。
このように、ハンドボール代表チームの実力が急成長した結果、フランスにおいてハンドボール人気は高まり、また競技人口は50万人以上に膨れ上がり、他のスポーツでも活躍出来るであろう才能を持った逸材が数多く同競技に流れてきています。
フランス発祥の伝統的かつ珍しいスポーツ
フランスで人気なスポーツを紹介してきましたが、フランスには、以下の様なフランス発祥の興味深いスポーツも存在します。
ペタンク
ペタンクとはフランス発祥の、
テラン(コート)上に描いたサークルを基点として木製のビュット(目標球)に金属製のブール(ボール)を投げ合って、相手より近づけることで得点を競う
(引用:wikipedia)
スポーツです。
名前がフランス南部のプロヴァンス方言である「ピエ・タンケ(両足を揃えて)」に由来することからも分かるように、特にフランスの南部でペタンクが盛んに行われています。
実際、フランス南部では日常的に行われているため、南仏を訪問すると、現地の人がペタンクを楽しんでいる場面に遭遇することもあるはずです。
パルクール
パルクールは、非常にアクロバティックなスポーツ。フランスの軍事訓練が発展していった結果として誕生したと言われます。
- 走る
- 跳ぶ
- 登る
という移動動作を中心に、周りにある様々な障害を自らの身体能力だけで「素早く」乗り越えていくのが特徴で、その中には観る者を魅了する数々のアクロバティックな動作が含まれます。
1980年後半から1990年代まで、一部の人たちがひっそりとパルクールを楽しんでいましたが、その活動は少しずつ広がっていき、2001年にドキュメンタリーが放映されてから一気に世界的にも知られるようになりました。
その後、パルクールに影響された人たちが十分な準備もなく試した結果、何人かが命を落としてしまうという痛ましい事件なども起きましたが、現在はフランス以外の国での競技人口も増えてきています。
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フランスのスポーツ|人気な競技からフランス発祥の競技までのまとめ
フランスにおいて人気なスポーツと、フランスを発祥とするスポーツをいくつかピックアップして見てきました。
フランスは観光面や芸術面、またその他の文化面で有名ですが、スポーツについてもちょっとした豆知識として知っておくと、フランスに対してもっと興味が湧いてくるかもしれません。