世界一大きい蛾(世界一でかい蛾)として3種類の蛾をそれぞれ紹介していきます。世界最大級の大きさを誇る蛾とはどういった蛾なのかを確認していきましょう。
蛾は蝶と関連が深い昆虫。
外見的に蛾と蝶はよく似ていますが違いもあります。
例えば、両者の相違点で際立った特徴としては触角が挙げられるでしょう。
蛾の触角は細い毛で覆われているのに対して、蝶の触角は細く、先端部が小球状に膨らんでいるのです。
また、蛾は大きさや形状に多様性を有する点も特徴です。
そして世界にはなんと、16万種にも上る蛾が存在すると言われます。
この記事では、多種多様な蛾の中から、世界一大きいまたは世界一でかいとして良く名前が上がる3種類の蛾を簡単にまとめて紹介していこうと思います。
世界一大きい蛾・世界一でかい蛾のトップ3
世界最大級の蛾1:ナンベイオオヤガ
ナンベイオオヤガは、ナンベイオオシロシタバという別名でも知られている昆虫網チョウ目ヤガ科に属する蛾。
メキシコ南部と南アジア全域に分布しており、他にも、アメリカ合衆国のテキサス州等の地域でも散見されますが、主な生息域はメキシコのサン・クリストバル・デ・ラス・カサスの峡谷や松林に囲まれた地域です。
また、ブラジルのリオグランデ・ド・スル州では絶滅危惧種とされています。
そのナンベイオオヤガのサイズは世界最大級で、翅を開いた際の開長は約25cm。大きい個体だと29cm近くにまで到達し、ブラジルでは過去に、開長が30cm近くに達した個体も報告されています。
翅の後翅は前翅より多少地味な配色になっており、両脚には端刺があるのが特徴です。
世界最大級の蛾2:アトラスガ
アトラスガは2,300以上の種を有する鱗翅目ヤママユガ科の蛾で、東南アジアや南アジア地域の森林域に生息。
地域によってはその大きさから観光客の注目を集めており、実際、台湾ではアトラスガの繭が財布や小物入れとして使われていたりします。
「アトラス」という名称の由来は定かではありませんが、その大きさから、ギリシア神話に登場する巨人アトラスにちなんで名づけられたか、その独特な翅の模様に由来するようです。
そして、この世界一大きい蛾の一種は、開長が世界最大級であり、25cm〜30cmにもなります。
また、翅を広げた際の表面積はおよそ160㎠です。
アトラスガの特徴は、雌の方が、大きさ、重量ともに雄に勝ることと、翅の上部は白、黒、ピンク、紫から成る模様のある赤茶色であり、下面は色が薄くなっている点です。
ヨナグニサン
ちなみに、このアトラスガにはヨナグニサンという亜種が含まれています。
その名前から分かる通り、日本の与那国島周辺にのみ分布する蛾で、翅の面積が最大の蛾として過去には世界一大きい蛾と考えられた時期もありました。
ただし、その後のより詳しい研究によって、ヨナグニサンは世界最大の蛾ではないことが判明しました。
世界最大級の蛾1:ヘラクレスサン
ヘラクレスサンは、ニューギニア島およびオーストラリア北部に生息している名実ともに「世界最大の蛾」と呼べる大きな蛾。
ヘラクレスサンの成虫は寿命が短く、餌を食べませんが、幼虫期にはセロリの木やブラックチェリーを食べ、最大13cm近くにまで大きく育っていきます。
また、幼虫自体も非常に派手で奇妙な外見や薄い青色の体色を持っていることで有名で、後部には義眼があり、天敵を混乱させます。
そんなヘラクレスサンの開長は27cmと、ナンベイオオヤガやアトラスガの巨大個体には一見すると及ばないように思われますが、実は翅の表面積はあらゆる蛾の種のなかで最大であり圧倒的で、なんと300㎠にも及ぶとされます。
雄の後翅の後縁は長く伸び、尾のようは形状を呈しているのが特徴です。
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