世界最大のサメ(世界一大きいサメ)を紹介していきます。ハチワレからジンベエザメまで、11種類の巨大なサメについて見ていきましょう。
サメは長い期間にわたって世界の海を支配してきた生き物と言える存在。
その数は約500種に及ぶとされ、広大な海を主な生息域としながらも、中には淡水で生きているサメもいます。
この数あるサメの中でも世界一大きいサメと言われるジンベエザメは、サメに詳しくなくても良く知られているでしょう。
では、他の世界最大級のサメはどうでしょうか?
この記事では、ジンベエザメも含めた世界最大級のサメを11種類集めてランキング形式で紹介していきます。
ちなみに、サメの大きさについては、公式のサイズや非公式のサイズなど様々であるため、何を基準にするかによってランキングが変わります。
そのため、この記事内でのランキングはあくまでも目安であり、一つの参考までにしておいてください。
世界最大級のサメ1:ハチワレ
ハチワレは、ムチのような長い尻尾が特徴的なサメの仲間。
世界中の暖かい海に広く分布し、水深100mより深い場所にいることが多いとして知られますが、海岸線の近くまで来ることもあれば、外洋域を泳いでいることもあります。
その体長は成熟したオスで3mほど、メスは3.5mほどにもなり、最大規模の個体であれば5m弱、そして体重は360kg近くにまでなる大型のサメです。
また、大きく曲がった尾びれの上葉(サメの尾びれの上側の部分)は、身体全体と同じくらいの長さがある場合もあり、灰色がかった茶色、または紫がかった灰色の皮膚をし、身体の下部は明るい灰色になっています。
世界最大級のサメ2:カグラザメ
原始のサメ類と言われるカグラザメ目カグラザメ科に属するこのサメは、長い尻尾と櫛状の黄色い歯、幅広い頭部の両側にそれぞれ6組の鰓裂(さいれつ)と呼ばれるエラを持つ、深海に生息する捕食者。
(出典:wikipedia)
最も幅広い地域を泳ぎ回るサメであり、全世界の暖かい海に広く生息し、その生息域は水深2000mまでに達します。
全長は大きなもので6m近くになり、また体重も600kgを超えてくる場合があるなど巨大で、世界最大級のサメの1つです。
ちなみに、生息域が広いことからこのサメは、海に住む生き物の中でも移動範囲の広い種として知られ、さらに、水深90mから2000mの間を毎日垂直方向へ大きく浮き沈みするように移動したりといった特徴も有するのが興味深い点です。
また、オスは約14年で成熟し、メスは約18年で成熟しますが、その後も長生きし、最大で80年生きると言われています。
世界最大級のサメ3:マオナガ
ハチワレと同じオナガザメ科に属するサメであるため、外見がハチワレに似ているマオナガは、ハチワレ同様に特徴的な長い尾びれを持ったサメ。
オナガザメに分類されるサメの仲間としては最大種となり、その全長は3~7mというのが通常範囲ですが、中にはそれ以上のものも見つかっており、過去には全長760cmのものや、体重500kgを超えるものも確認されてきました。
一般的にインド洋や太平洋に生息し、基本的に単独で行動していますが、異性を探している時と狩りをする時にはグループで行動します。
また、主に開放水域(近くに島や陸地などの障害物がなく、広く開放されている水域)にいる魚の群れを狙って狩りをすることが知られており、サバ、マグロ、海鳥を好む傾向にあります。
世界最大級のサメ4:ヒラシュモクザメ
おそらく、最も有名なサメの一つであるヒラシュモクザメは、平らで、T型の突き出た鼻口部が特徴的なサメ。
このサメの眼は視界を広げるために幅広く配置されており、頭にはロレンチーニ器官(電流を感知する器官)が搭載されているため、この器官で獲物を感知して簡単に対象を捕獲することができます。
ヒラシュモクザメは基本的に4m弱、体重250kg弱まで育つものが多いですが、過去には全長6mを超え、体重も500kg弱にまで及んだ個体が確認されていることから、世界最大級のサメとして度々名前が挙がります。
主に熱帯域の水深80mぐらいまでの深海から、1mより浅い海岸沿いに生息しています。
世界最大級のサメ5:ニシオンデンザメ
世界で最も大きなサメ、つまり世界最大級のサメの1つとして比較名前が挙がりやすいのが、ニシオンデンザメと呼ばれる動きが遅いサメ。
異なる体色、不ぞろいの歯、ズングリといた体型など、興味深い身体的特徴を多く有します。
通常個体であっても全長6.5m近く、体重は1000kg(1トン)近くにまでなる可能性を秘め、また、巨大な個体では全長7.3m、体重は1.5トン弱にでも達すると考えられています(ただし、一般的に確認されている個体は全長4m前後と、まだ完全に大きくなりきっていないと思われるものが多い)。
そんなニシオンデンザメはサメの中でも唯一、北極や北極近辺の凍り付いた海域に長期間にわたり生息する事ができる種で、夏の間は深海のかなり深い所に移動。
冬になると水面付近に移動して氷の流れる海域までやってくるのです。
主に北大西洋に生息します。
世界最大級のサメ6:オンデンザメ
(出典:wikipedia)
同じツノザメ目オンデンザメ科に属するニシオンデンザメが北大西洋を主な生息域とするなら、このオンデンザメは北太平洋を主な生息域としているのが特徴。
ニシオンデンザメと並んでツノザメ目の中では最大種とされ、成熟すると全長4m前後、体重も400kg弱になり、これまでに確認された個体は、あくまでも深海で確認されたために推定となりますが、全長7m以上にも達していたとされます。
ニシオンデンザメもそうですが、オンデンザメは成熟するのに約150年を要するとされ、その寿命はさらに長いと考えられています。
世界最大級のサメ7:イタチザメ
「海のトラ」とも形容されるイタチザメは、イタチザメ属を構成するただ一つの種で、世界最大級のサメの一つ。
通常は全長3m前後で、体重は400kg前後ですが、大きな個体は7mを超えてくるとされ、未確認のものを含めればこれまで、7.5mや9.1mといった巨大な個体が報告されています。
そして、英語では「タイガーシャーク」と呼ばれ、これは皮膚にある暗い縞模様がトラと似ているというのが理由。
ただし、この縞模様は年と共に色褪せていきます。
熱帯地方および亜熱帯地方の海に生息しており、主に北緯45度から南緯32度の範囲に住んでいます。
また、ウミガメ、甲殻類、海鳥、ジュゴンなどを主食としますが、他にも、死んだクジラを食べたりすることもあるなど、このサメは「自らの通り道に存在するあらゆる物を食べていく」と言われるほど、食欲旺盛な種として知られています。
世界最大級のサメ8:メガマウス
ネズミザメ目メガマウスザメ科のメガマウスは、他のサメとはかなり異なるサメの仲間。
古い形態を保ったサメと言われ、その名前が示す通り、口を前方へとても大きく突き出すように広げて大量のプランクトンを飲み込んで濾過できるのが特徴です。
また、プランクトンを主食としていることから、他の一般的なサメとは違い、歯は非常に小さくてヤスリ状の列になっています。
さらに、生息域は水深200mのやや深い海です。
そんなメガマウスは通常、オスで全長4m、メスで5mぐらいですが、中には巨大な個体もおり、最大で全長7mを超えるとされます。
世界最大級のサメ9:ホオジロザメ
「白い死神」や「人食いザメ」とも呼ばれる世界最大級の魚の一つであり、世界最大級のサメの一種であるとされるのが、映画ジョーズのモデルにもなったホオジロザメ。
平均的なサイズは全長4〜5m、体重は680〜1.100(1.1トン)であるものの、それなりに大きいメスの個体であれば全長6m、体重は2トン近くに達することもあるとされます。
また、切り落とされた頭部などから推定された大きさが体長7m、体重2.5トンにも及ぶ個体が補足されたこともありました。
尖った狭い鼻口部と、2対の胸びれ、三日月形の尾びれ、三角形の背びれなどが特徴で、口は最大で1.2mまで開くことができ、いくつかの列に並んでいるノコギリ状の鋭い歯を持っています。
そして、ホオジロザメの生息域はとても広く、北緯60度から南緯60度まで幅広いことで知られます。
温暖な海や熱帯地域の沿岸部に広がっています
世界最大級のサメ10:ウバザメ
メガマウスと同じネズミザメ目に属するウバザメは、メガマウスと同様にプランクトンを食べるサメ。
1mまで開く大きな口を使い、大量のプランクトンを飲み込んで濾過します。
また、身体は円錐形をしており、茶色や灰色の皮膚がある背中側と、白色をしている腹部は、粘液の層に覆われ、胸びれと背びれはかなり大きく、幅2mまで広げることが可能。
そして、通常個体でも全長3〜8mにまでなり、中には10mを超えてくる個体もいます。
例えば、1851年にファンディ湾で捕獲された個体の全長は正確に計測されており、なんと12.27mもありました。
また、同個体の体重は16トンにも及ぶと見積もられました。
世界中の海に生息している生き物ですが、亜寒帯気候の過ごしやすい海域や、大陸棚の周辺にいることが多いです。
世界最大級のサメ11:ジンベエザメ
テンジクザメ目ジンベエザメ科に属する唯一のサメ「ジンベエザメ」は、正真正銘の「世界最大のサメ」であり「世界最大の魚」。
その体長はなんと全長20m、体重20トンにまで達すると考えられており、また、平均的な個体であっても全長は10m弱、体重は9トンにもなります。
そして、これまで報告された中で最も信頼される最大の個体の全長は18.8m。
ウバザメ以下の他の巨大サメを圧倒的に引き離す大きさを誇ります。
世界の熱帯性海域と、温暖な海域全てに渡って広がっており、地中海以外にはどこにでも生息しながら、大量のプランクトンをエラで濾過し、摂取しています。
また、成熟するまでに25年ほどの年月がかかり、最長で70年近く生きるとされます。
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世界最大のサメ・世界一大きいサメ11選!ハチワレからジンベエザメまでのまとめ
世界一大きいサメと呼ばれるジンベエザメを含め、世界最大級のサメを11種類紹介してきました。
最後にちょっとした豆知識ですが、サメは5~6組のエラや、軟骨性の骨格、複数段並んでいる歯といった特徴によって、規定されています。