ワニと言えば大型の爬虫類で、世界中に現存するワニは現在、23種類または24種類いると言われており、その中の大半が全長3〜4m。大きな種であれば7m近くまで達することがあります。
一方で、一般的にイメージされるワニとは比べ物にならないほど小さな体を持つワニも中には存在します。
この記事では、ワニの中でも世界一小さいワニ(世界最小のワニ)とされるワニ種を簡単に紹介していこうと思います。
世界一小さいワニとは?
「世界一小さいワニ(世界最小のワニ)」として考えられるのは、コビトカイマン(学名:Paleosuchus palpebrosus)という名前のワニ。
ワニを分けると、上から頭を見た際に尖ったように見える「クロコダイル」と、丸みがかって見える「アリゲーター」の二つに大きく分けることが出来ますが、コビトカイマンはアリゲーター科の中でも主要な系統の1つであるカイマン亜科に分類される世界最小級のワニです。
では、この世界一小さいとされるワニがどれほどの大きさかと言うと、オスは成長しても1.4m程度、メスは1.2m程度にしかならず、個体によっては1m前後にまでしか大きくならないものもいます。
これまで確認されてきた最大個体でさえも、その全長は172~3cmでした。
また、体重も軽く、典型的な大人のコビトカイマンの体重は6〜7kgほどしかありません。
これが一般的なワニよりもどれほど小さいかと言われれば、以下の一般的にイメージされるであろうワニと比較すると、その小ささが際立っているのが分かります。
- ワニの中でも最大級の一種であり有名なクロコダイル科のイリエワニの大きさは
- → 平均全長4m / 体重450kg
- カイマン亜科の仲間であるクロカイマンの大きさは
- →全長3.5〜4m程度 / 体重300kg前後
もう一つの世界最小級のワニ種「ニシアフリカコビトワニ」
一方で、「ニシアフリカコビトワニ」というクロコダイル科に属する小さなワニも、世界最小級のワニとして名前が上がります。
このニシアフリカコビトワニの成体は、典型的なサイズで全長は150cm前後、最大でも190cm程度で、また体重は18〜32kgと、コビトカイマンに比べれば若干大きいものの、それでも他のワニ種と比較して圧倒的な小ささを誇るのです。
さらに、このニシアフリカコビトワニの中でもコンゴ民主共和国に固有の亜種とされる「コンゴコビトワニ」は若干小さい傾向にあるとされ、コンゴコビトワニが一つのワニ種と認定された場合、もしかしたらコビトカイマンと並んで世界一小さいワニの称号を得ることになるかもしれません。