イタリアの城一覧|サン・レーオ城からヌオーヴォ城まで14選!

イタリアの城を一覧にして見ていきましょう。多くあるイタリアの城の中から、サン・レーオ城やヌオーヴォ城など、14のお城に絞って紹介していきます。

観光地として人気なイタリアは、歴史、文化、芸術の面で多くの観光資源を持つ国ですが、これらを象徴するものの一つとしてイタリアの城を忘れてはなりません。

その数は数百にも上り、軍事的な強化が施されて重々しい雰囲気を持ったものから、イタリアのルネサンス期などを通して芸術面でより優れた建築物となった城まで様々です。

一方で、それほど多くの城があるにも関わらず、一つとして似ている城はなく、その独特な姿はそれぞれの歴史的背景や環境を反映しています。

この記事では、そんな無数にあるイタリアの城の中から14城をピックアップして一覧としてまとめ、それぞれを簡単に紹介していきます。

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イタリアの城1:サン・レーオ城

イタリアのロマーニャ州リミニ県にある小さな街サン・レーオは、イタリア人作家ウンベルト・エコから「イタリアで最も素晴らしい街」と評されたほど美しい街。

その歴史は、ルネサンスまで遡り、ドゥオモやいくつかの美しい宮殿など、名所の数は枚挙に暇がありません。

そして、この町にあるのがサン・レーオ城。

岩山の上に建築されていることから、その下に広がる美しい町を一望出来る名所で、過去には世界の名城25選にも選ばれました。

また、ルパン三世の「カリオストロの城」のモデルになったとも言われます。

イタリアの城2:エステンセ城

独特な外観であるにもかかわらずイタリアの風景に完全にマッチしているカスッテロ・エステンセ、またはエステンセ城は、北イタリアの都市フェラーラにある中世の城。

塔がそびえ立つこの城は、14世紀終わりの1385年に建設が始まりました。

ニッコロ2世・デステの命で建てられ、彼の家族の住居として、そして都市で起こっていた市民による暴動から彼らを守るために使われたのです。

その美しい外観には四つの塔があり、それぞれがエステ家の偉大さと権力を象徴しています。

また、塔の一つは観光客に解放されているため、そこから街や周りの素晴らしい景色を楽しむことができることでも知られます。

イタリアの城3:カステル・デル・モンテ

カステル・デル・モンテは南イタリアのプッリャ州に位置しており、イタリア国内で最も重要な城の一つ。

その独特で実に荘厳な佇まいから、ユネスコの世界文化遺産に登録されています。

また、13世紀に建てられた城と砦は、イスラム、古代ギリシャやローマ時代、そしてヨーロッパのゴシック様式など、様々な建築様式が見事に組み合わされていることから、中世の軍事建築の良い見本になっているとさえ言われるのです。

そんなカステル・デル・モンテの特徴は、建物の形が完璧な正八角形である点で、それに加えて八つの角にはさらに八角形の塔が建っているとても風変わりな点。

ちなみに、この城は1240年頃、当時のローマ皇帝であったフリードリヒ2世によって建てられと言われ、その後に長期間放置されていましたが、19世紀後半にイタリアの国家所有物となって20世紀に入ると修復がされ、イタリアが発行するユーロの1セント硬貨のデザインになるほど美しく復元されました。

イタリアの城4:フェニス城

フェニス城は北イタリアでは最も有名な城の一つで、スイスとの国境から50kmほど南のところにあるフェニスの町で見つけることが出来ます。

アルプスの周辺にあることから、美しい山の景色と、数多くそびえ立つ塔と胸壁の融合によって、フェニス城はドラマチックな雰囲気を醸し出しているのです。

そんなフェニス城は、その外観がとても防御的ですが、興味深いことに一度も軍事施設として使われたことはなく、むしろここは、名家であるシャラン家の邸宅でした。

それにも関わらず、数多くの監視塔があり、城壁は二重になって狭間胸壁(はざまきょうへき)を伴っています。

また、中庭もとても魅力的で、半円の石階段だけでなく、木製のバルコニーや聖ゲルギオスがドラゴンを退治している姿をドラマチックに描いた15世紀のフレスコ画もあります。

イタリアの城5:アラゴン城

切り立つ小島の頂上にそびえる歴史的建造物として知られるアラゴン城は、ナポリからフェリーで1時間ほどの所に浮かぶイスキア島に繋がった、火山性の岩石だらけの小島に立つ特徴的なお城。

この城の中でも最も古い部分ははるかな昔、紀元前474年に、現在のシチリアの町シラクサを統治したヒエロン1世によって築かれたと言われます。

その1世紀後にはこの地域がローマ帝国に支配され、その後はパルテノペア人に占領されるなど、度々所有主は変わってきました。

そして、15世紀半ばには強化を目的として、それまであった木造の橋が取り除かれ、石橋でイスキア島と繋がれ、さらに城壁も防御力の高い構造へと改修された結果、海賊の襲撃に対しても強い要塞へと変貌を遂げたのです。

イタリアの城6:スフォルツァ城

スフォルツァ城は、ミラノの中心部にある注目すべき重要な歴史的建造物。

15世紀にミラノ公フランチェスコ・スフォルツァによって、14世紀からあったそれまでの建造物の上に建てられたこの城では、装飾面に特に力が注がれ、主に中央の塔が真の王族にふさわしい空間に改修されました。

また、ルネサンス期のイタリアの天才芸術家「レオナルド・ダ・ヴィンチ」も未完成ではあったものの、壁画を残したことでも知られます(この未完成の壁画はのちに塗りつぶされた)。

一方で、その華々しい始まりとは裏腹に、時代とともにこの城は、徐々に軍事的建築物に変貌を遂げていきました。

ただし、19世紀に入ると修復によって以前の芸術的な価値を取り戻し、現在は美術館としても使われています。

イタリアの城7:ミラマール城

この国の最北東部、トリエステ近郊に位置するミラマール城からは、風光明媚なトリエステ湾とその青緑色の水面が望めます。

ミラマール城の歴史はイタリアの多数の城と異なり、19世紀になってから始まったもので、1856年から4年をかけて、オーストリア大公フェルディナント・マクシミリアンとその妻のために建築されました。

歴史は浅いもののその外観は素晴らしく、イタリアにある城の中でも美しさの点で比較的良く名前が挙げられます。

イタリアの城8:ブオンコンシーリオ城

13世紀の要塞がその後のルネサンス期にデザインされて出来上がったのが、イタリアのトレントにあるブオンコンシーリオ城。

1803年までは司教の居城でしたが、その後オーストリアに購入されたことで、オーストリア軍の兵舎として、さらには刑務所として使用されました。

しかし、1920年にトレント市がイタリアに返還されたのに合わせて、この城も一緒にイタリアへ返還され、現在は内部に州立美術館が置かれるなど、トレント市の観光資源となっています。

ちなみに、内部の中庭はイタリア・ルネサンス建築の優れた一例とされています。

イタリアの城9:グラダーラ城

グラダーラ城はイタリア中心部のマルケ州にある小さな町グラグーラに位置する中世の要塞。

この城がとても有名な理由として、建物が美しく保存されていることだけではなく、ダンテ・アリギエーリが書いた神曲に登場していることが挙げられます。

さらに、高さ30mの天守閣を有し、二つの壁によって守られていて、その壁は一番遠いところまでの距離が800mもあると言われる構造を持つことから、12世紀頃に起源を遡るものの、実際に建物の工事が終了したのは15世紀頃だと言われています。

中には歴史的な芸術品も残っており、この地を訪れた人には観光地として人気です。

イタリアの城10:チロル城

現在のイタリアとオーストリアにまたがっていたチロル伯領(チロル地方)を築いたチロル伯は、自らの居城とするチロル城を建築しました。

このチロル城はイタリアのメラーノ近郊にあるものの、チロル地方がオーストリアにもまたがっていることから、オーストリアの城と勘違いされることもあります。

城自体は12世紀初頭に建てられ、その後、14世紀に拡張工事が行われ、現在の姿に近くなりました。

チロル城からは周囲にある谷が作り出す美しい景観を望むことができ、さらに、城の中には現在、州立歴史文化博物館が入っています。

イタリアの城11:スカリジェロ城

スカリジェロ城は、ガルダ湖畔にあるロケーションから、湖に浮かぶ城としても知られているイタリアのお城。

歴史的にシルミオーネ地方の入り口であり中心地として存在してきました。

もともとそこにあった別の建築物の上に13世紀から14世紀頃に建てられたもので、その後の短い期間、イタリア貴族のヴィスコンティ家によって所有されていたことがあります。

城の敷地には小さな港もあり、これを取り囲む塁壁にはかつて、要塞と取水口の両方を保護するために弓兵が配置されていました。

イタリアの城12:サンタンジェロ城

サンタンジェロ城または聖天使城は、ローマにおいて最も壮大な歴史的建造物の一つで、要塞と城から成っているのが特徴。

テヴェレ川の北の川岸にあるモレ・アドリアーナ公園の中に位置しており、もともとはローマ皇帝ハドリアヌスの大霊廟として123年から139年の間に建設されました。

皇帝ハドリアヌスと彼の一族、そしてその他の有名な皇帝たちの遺灰がこの大霊廟に納められた一方で、後にローマ教皇たちはこの場所を要塞や城として使ったことでも知られ、現在は博物館として使用されています。

ただし、この大霊廟の中で最も価値が高いとされたお墓の一部や装飾品は、401年にこの城が軍事要塞として使われるようになった際に紛失または破損、破壊されてしまいました。

その後、サンタンジェロ城はローマ教皇の城となって強化され、バチカンのサン・ピエトロ大聖堂と強化された廊下を通して繋がるようになったこともあり、1527年のローマ劫掠(ごうりゃく)で包囲攻撃を受けた際には非常に役立ったと言います。

そして、20世紀初頭からこの城は博物館として使用され、現在は毎年100万人以上の人が訪れる観光名所として知られます。

イタリアの城13:ヌオーヴォ城

ヌオーヴォ城はナポリ南部の主要な名所の一つ。

最初の設計図はフランス人の建築家によって作成され、カルロ1世の指揮によって建設が始まりました。

また、13世紀の後半に建てられた中世のこの城は、フランス王国のアンジュー地方を統治した貴族の家系であるアンジュー伯の天守閣としても知られ、1815年になるまで、この城はナポリ、スペイン、そしてアラゴンの王たちが所有していました。

当初は貴族や王家の宮殿として使われていたこともあり、文化的なもの、芸術的なもの、そしてその他もろもろの王室を象徴するもので溢れていましたが、その後、アラゴン人たちがこの城を要塞化した結果、台形の形をしており、五つの大きな円筒状の側防塔が建っている現在のような姿になっていったのです。

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イタリアの城一覧|サン・レーオ城からヌオーヴォ城まで14選!のまとめ

イタリアにある城の中から14の城をピックアップして紹介してきました。

イタリアの城はその幾何学的な形と人目を引く外観で目立ち、また、荘厳であるだけでなく、実際に目で見るために訪れる価値のあるものばかりです。

イタリア国内には各地に城が散らばっているので、イタリアを訪問する際にはお城見学に時間を使うのも良いかもしれません。

世界のことって面白いよね!By 世界雑学ノート!

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