クジラの仲間であるシャチは、「海のハンター」や「海のギャング」と呼ばれる、海洋系における食物連鎖の頂点に立つ生き物です。
また、水中で暮らす哺乳類としてはイルカや他のクジラに並んで有名であり、高い知能と非常に速いスピードで泳げることでも知られます。
シャチの速度(スピード)を解説します。
シャチの速度(スピード)はどれくらい?
シャチの速度(最高速度) | 時速56〜65km |
シャチの速度(平常時) | 時速13km以下 |
シャチの速度は通常、最高時速(トップスピード時)で時速56kmから65kmにも達します。
また、個体によってはさらに速く泳げるものもおり、そういったシャチの場合、トップスピードでは時速70km〜80kmにもなると推測されます。
一方で、トップスピードで泳げるのはごく僅かな時間(数秒程度)に限られ、平常時にはトップスピードよりもかなりゆっくりと泳ぎ、その際のスピードは時速13km以下です。
ちなみに、上記の最高時速によって、水中を泳ぐ哺乳類の中で最も早く泳げる動物となるのがシャチです。
例えば、水中を泳ぐ哺乳類として有名で、また、速いスピードで泳げる生き物として名前が挙がるイルカは最大でも時速50km程度。
さらに、他のクジラも同じように最大でも時速50km程度と、シャチの最高速度には及びません。
シャチの速度を他のものと比較して例えてみると?
シャチの最高速度は多くの道路で法定速度とされる速さと同じ
道路によって設定された法定速度(その道路で出して良い最高速度)は変わってくるものの、多くの道路では法定速度が時速50〜60kmに設定されています。
これを考慮すると、
日本においてある程度幅のある道路を、人混みや信号などを気にせずに自動車で走った場合の速度
が、シャチのトップスピードに近いと言えるでしょう。
別の言い方をすれば、仮にシャチがトップスピードで泳ぎ続けることが出来るなら、一時間後には水中の中を60km近くも進んでいることになります。
平常時の速度はママチャリをゆっくり乗るまたは速めのランニングに相当
また、平常時にシャチは時速13km以下で泳ぐとされますが、これは、ママチャリをゆっくりと漕いで進む場合や、ランニングを速めに行う場合と等しいと言えます。
通常、ママチャリでは時速12〜18kmで走行していると考えられるため、時速13km以下と言うのは遅めの部類に当てはまります。
そして、この時速13km以下をランニングに例えると、速めのランニングに相当すると言えるでしょう。
時速12km以上でのランニングは、初心者では5分も持たないほどの速度で、仮に時速12kmでフルマラソンを走りきった場合、その走破タイムは約3時間31分となります。
シャチの速度(スピード)を理解する上で参考にした動画
以下はシャチがスピードボートを追いかけてくる映像です。
これを見ても、水中におけるシャチの優れたスピードを理解出来ます。