世界最古の国とはどんな国を指すのでしょうか?その中に日本は含まれているのでしょうか?たくさんある国の中でも、最も古いルーツを持つ国々を紹介していきます。
「世界最古の国ってどんな国なんだろう?」
世界の歴史や知識を身に付けるにあたって、古い国を知るというのは現在の国の形や人間のこれまでの歩みを理解する上で役立ちます。
人間の文明はおよそ紀元前6500万年頃に遡るとされますが、その後いわゆる国の形が出来始めたのはいつ頃からなのでしょうか?
世界に関する雑学を増やすためにも、そして現在の世界をより深く理解するためにも、世界的に最も古い国を7つピックアップしていきます。
世界最古の国① イラン:紀元前550年
今も変わらず長い歴史と文化を誇るイランのルーツは、古代イラン(ペルシャ)へ見つけることが可能。
そのペルシャの起源は紀元前550年、アケメネス朝時代に遡るとされます。
現在のイランとペルシャは同じ国であるとは言い難いかもしれませんが、それでも同じルーツを持つ民族や文化が存在している国としては世界で最も古い国の一つのはずです。
ペルシャが建国されるまでイランの土地には幾つかの異なる民族が住んでいましたが、Cyrus the Great(キュロス2世)によって、紀元前550年後に古代エジプトを除くすべてのオリエント諸国を統一し、そこへ現在のイランのルーツとなるペルシャが建国されました。
ちなみに、現在のイランはイラン革命の結果1979年に建国された国です。
世界最古の国② 日本:紀元前660年
我らが祖国日本も、世界最古の国の一つであり、実は「現存」する国としては世界で最も古いとされ、ギネス認定されている国。
その他の「最古の国」は、王朝が崩壊したりなど、同じ名前でも実際には異なる国であることがほとんどなのに対して、世界でも希な、王朝(天皇家)が一度も滅びることなく続いてきた唯一の国だと考えられています。
歴史上様々な説があり確かなことは言えないなか、日本列島に人が住み始めたのは紀元前13000年頃とされ、その後時を経て、神武天皇が大和の地に国を建国したのが紀元前660年だとされています。
そして、そこから天皇家は滅びることなく存続し、神武天皇から数えて平成天皇は125代目にあたり、現存する国としては最古であると言われているのです。
世界最古の国③ ギリシャ:紀元前800年
ギリシャ神話や世界で初めての民主主義が確立したアテネで有名なギリシャは、紀元前800年頃に建国されたとされる世界最古の国の一つ。
現在のギリシャとは異なる古代ギリシャのことを指しますが、それでも現在のギリシャのルーツとなるだけでなく、ヨーロッパ文化・文明の基盤となった国とも言えるため、人間の歴史上非常に重要な国として考えられます。
特に、芸術、詩、テクノロジー、そして現在の「国家」につながる都市国家などは、この古代ギリシャ時代に大きく栄えることになります。
ちなみに、古代ギリシャはその後、ローマ帝国支配下のギリシャ(古代ローマ帝国に占領されていた時代のギリシャ)、ビザンチン帝国(東ローマ帝国)、トルコクラティア(オスマン帝国に支配されていた時代のギリシャ)、そしてギリシャ革命を経て現在のギリシャへと繋がっていきます。
世界最古の国④ エチオピア:紀元前980年
人類は何百万年も前に発生し、その後世界中に広がっていったとされますが、その起源と考えられているのが現在のエチオピアの北東部ハダール村付近。
つまり、当時こそエチオピアという国は存在していなかったものの、土地としては人類史上非常に重要な役割を果たしているのです。
そして、エチオピアに存在した国家の中でも最古のものとされるのが、ダモト(Dʿmt)と呼ばれるもので、その建国は紀元前980年頃に遡り、紀元前400年頃まで続いたとされます。
また、ダモト人は耕作用の灌漑システムを考案したり、すきを発明したり、また、鉄製の道具や武器を発達させるなど、非常に発達した文明を持っていたようです。
世界最古の国⑤ インド:紀元前1500年
インド亜大陸(インド半島:現在のインド・バングラデシュ・パキスタン・ネパール・ブータンなどを含む土地)には、紀元前3300頃から人が住み始めたとされています。
しかし、いわゆる「国」として形作られた社会機構が起こったのは、紀元前1500年頃とされ、アーリア人がインド西北地方に入り始めたヴェーダ時代(紀元前1500年頃〜紀元前500年頃)とされています。
そして、インド亜大陸にはその後も多くの国が起こっては滅びるの繰り返しが行われ、現在の「インド(インド共和国)」は、大英帝国から独立を勝ち取って1947年に成立した国になります。
世界最古の国⑥ 中国:紀元前2000年
眠れる龍が目を覚ましたように成長目著しい大国「中国」も、現在の中国とは違うとは言え、そのルーツとなる国は世界最古の起源を持つもの。
中国の史書に記された国としては最古となる「夏(か:Xia)」という国が、紀元前2000頃に建国されたとされています。
中国の文化や特産物などを表現する際に「中国4000年の歴史」というフレーズを聞いたことがあるかもしれませんが、その4000年の根拠となるのがこの「夏」。
その後王朝は何度も変わったとは言え、その非常に古いルーツが中国のプライドであり、中国の底力につながっていることは言うまでもありません。
ちなみに、「現在の中国」である中華人民共和国は1949年に樹立された国になります。
世界最古の国⑦ エジプト:紀元前3100年
エジプトといえば人類史上でも世界四大文明の発祥地の一つとして有名。
そんなエジプトでは、紀元前6000年頃にはすでに文明の痕跡が確認出来るとされています。
そして、この土地で最初の王朝が起こったのが紀元前3100年頃だとされ、その王朝は世界でも最古の国として考えられています。
当時のエジプトは上エジプトと下エジプトでそれぞれ異なった発展を遂げていましたが、その両者を初めて統一したとされるのがメネス王。
初代ファラオ(古代エジプト君主の称号)であり、この後エジプトにいくつも起こる王朝の礎を築いた人物だとされています(※ただし、このメネスが実際に実在したかどうかについては様々な意見がある)。
この紀元前3100年頃に起こったとされる王朝から、共和制ローマに滅びる時代(紀元前30年)までが古代エジプト時代であり、その後はローマ帝国、イスラム王朝、オスマン帝国、ムハンマド・アリー朝に支配され、1882年にはイギリスの保護国となりますが、1919年に起こったエジプト革命の結果、独立した国家である現在のエジプトに繋がっていきます。
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世界最古の国7つ!古い国を覚えて人類のルーツを探ろう!のまとめ
世界で最も古い国を7つ紹介していきました。
日本以外は現存する国として最古と言うわけではないですが、同じ文化ルーツの上に成り立っているという点を考えると、それぞれ非常に古い歴史を持った国であることが分かります。
世界の雑学として覚えておくためにも、また、世界を歴史の観点から観察してみるためにも、役立てていくと良さそうです。
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