珍しい生き物を16種紹介していきます。絶滅危惧種と言われるカイザーツエイモリからサオラなど、絶滅の危機に瀕している動物を見ていきましょう。
地球上には無数の生き物がおり、日頃から目にする猫や犬から動物園で人気なパンダまで、多様性に溢れています。
一方で、なかなか遭遇することが難しい珍しい動物も存在いるわけですが、その理由として、悲しいことに「絶滅の危機に瀕しているから」という種も多く存在します。
この記事では、そんな絶滅危惧種に分類される珍しい生き物の中から、16種をピックアップしてそれぞれ簡単に紹介していこうと思います。
- 珍しい生き物1:コガシラネズミイルカ
- 珍しい生き物2:ホオアカトキ
- 珍しい生き物3:ベンガルハゲワシ
- 珍しい生き物4:サオラ
- 珍しい生き物5:センザンコウ
- 珍しい生き物6:クロアシイタチ
- 珍しい生き物7:ナキウサギ
- 珍しい生き物8:アムールヒョウ
- 珍しい生き物9:カイザーツエイモリ
- 珍しい生き物10:シャンハイハナスッポン
- 珍しい生き物11:ゴールデンライオンタマリン
- 珍しい生き物12:ボルネオオランウータン
- 珍しい生き物13:オオカワウソ
- 珍しい生き物14:ダーウィンギツネ
- 珍しい生き物15:スマトラサイ
- 珍しい生き物16:フィリピンワシ
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- 珍しい生き物16選|絶滅危惧種とされるカイザーツエイモリやサオラ等のまとめ
珍しい生き物1:コガシラネズミイルカ
コガシラネズミイルカは世界で最も希少な海洋動物の一つと言える存在で、全長は1.5m程度と小柄な体が特徴的なクジラやイルカの仲間。
生息域であるメキシコ湾での違法漁業で使われる網に巻き込まれて溺れたり、気候変動などの影響で急速に個体数を減らし、現在残されているのは30頭ほどしかいないと推定されています。
世界的に珍しい生き物の中でも特に絶滅の可能性が高い一種だと言えるでしょう。
珍しい生き物2:ホオアカトキ
もともとはアフリカ北部からヨーロッパの一部にまで広がっていたホオアカトキは、モロッコ以外では絶滅してしまった鳥です。
80cmほどの全長で、金属の様な光沢を持つ全身の羽、そして頭部には羽毛を持たないのが特徴。
また、その長いクチバシを使って水辺や牧草地などで、昆虫やその他の小さな生き物を捕まえて食べます。
20世紀半ばに人工繁殖が成功したものの、まだ十分な個体数がいるわけではなく、現在でも絶滅危惧種に数えられています。
珍しい生き物3:ベンガルハゲワシ
絶滅の危機に瀕しているハゲワシは3種類いるとされますが、その中で最も絶滅の危機に瀕していると考えられているのが、南アジア地域に生息するベンガルハゲワシと呼ばれる珍し生き物。
1980年代以降から現在まで、個体数はなんと99%も減少したと推定されており、その減少スピードの速さによって、最も早く個体数が減少した鳥の種と言われることさえあります。
この急激な減少の要因の大部分は、屠殺された牛からしばしば検出される獣医用の非ステロイド系抗炎症薬であるジクロフェナク。
ベンガルハゲワシが牛の肉を食べる時、薬も一緒に体内へ取り込んでしまい、腎不全を発症してしまうというのが原因だとされます。
珍しい生き物4:サオラ
ラオスとベトナムに生息している「サオラ」は、研究者達でさえも、これまで数えられるほどしか撮影に成功していない非常に珍しい動物。
ウシ科に属する体長180cm、体重90kgほどの生き物で、草食動物だと考えられています。
また、その珍しさ、頭にある2本の角、顔にある白い斑から、「アジアのユニコーン」と言われることがあり、この呼び名もサオラの珍しさを表現していると言えるでしょう。
実際の個体数は不明ですが、推定では多くても数百頭と言われ、絶滅危惧種に含まれています。
珍しい生き物5:センザンコウ
独特な外見を持つセンザンコウは珍しい生き物。
単体で行動する夜行性の動物で、アジアやアフリカの森林や草原に生息しています。
外見がアルマジロのようですが、アルマジロとは違いセンザンコウの鱗は縁が刃物のようになっているのが特徴で、それによって攻撃を受けそうになると丸くなって身を守り、逆に尻尾の鱗で敵を攻撃することもあります。
一方で、その鱗を目的とした乱獲などによって個体数を減らしており、現在は絶滅の危機に瀕していると言われています。
珍しい生き物6:クロアシイタチ
イタチ科に属するクロアシイタチは、北米原産のげっ歯類として有名なプレーリードッグを主食とする肉食動物。
かつて農家や酪農家によって多くのプレーリードッグが駆除された結果、このクロアシイタチも数を減らすこととなり、また、生息地が人間によって破壊され続けているため、現在は絶滅危惧種に数えられる珍しい生き物です。
一方で、クロアシイタチは保全努力によって、絶滅の危険から救われるかもしれない動物でもあります。
1980年代後半、個体数を増やすためにクロアシイタチ18匹の人工繁殖が始められ、それによって増えた個体達が野生復帰に成功しているのです。
珍しい生き物7:ナキウサギ
一見するとハムスターにも見えなくないこの生き物は、ナキウサギと言われるうさぎの仲間。
アジアの天山山脈エリアと、北アメリカや東ヨーロッパの寒冷地域の一部に生息しています。
その体長は20cm弱で体重も大きい個体で300gほど。傾斜のある裸岩を好んで生息し、標高の高いエリアで草を食べて生息しています。
ただし、その個体は年々減少していると言われ、これは温暖化によって、山脈のより標高の高いエリアに生息地が追いやられてしまったから。
このように生息地が限られて個体数が減っていることから、世界的にも珍しい生き物と言えるかと思います。
珍しい生き物8:アムールヒョウ
人間によって保護されている個体と野生の個体を合わせても全世界で60匹ほどしかいないと言われるアムールヒョウは元々、ロシア、中国、韓国に生息していたものの、現在ではロシア東部のアムール川流域と中国吉林省にしか生息していない珍しい生き物。
毛皮目的の密猟や環境破壊に加え、単体で生活するため、繁殖する頻度が高くないというのも、個体を減らしてしまった原因と言えます。
過去約10年ほどで個体数は2倍に増えましたが、それでもいまだに絶滅の危機に瀕していることは否定出来ません。
珍しい生き物9:カイザーツエイモリ
錦鯉を彷彿とさせる美しい体の色彩によって、世界一美しいイモリとも称されるカイザーツエイモリは、イラン西部のシャフザーザーン地区に生息する珍しい生き物。
体長15cmほどの両生類で、ペットとして人気を呼んだことから、かつては多くの個体が売買目的で乱獲されてしまいました。
その結果、現在は1000匹程度しか残っておらず、10年以内には絶滅してしまうかもしれないと考えられている絶滅危惧種です。
珍しい生き物10:シャンハイハナスッポン
淡水に生息する亀の中では最大の大きさになるとされるシャンハイハナスッポンは、ベトナムに生息するすっぽんの仲間。
その全長は2m、そして体重は200kg近くにまでなることがある珍しい生き物です。
また、寿命が長く、中には100歳を超える個体が確認されています。
一方で、食用や漢方薬の材料として乱獲されたり、都市開発による生息地の破壊や環境汚染などによって数を大幅に減らしてしまいました。
さらに、ベトナムではメスの個体が確認されていないことから、将来的にはほぼ確実に絶滅してしまうだろうと考えられています。
珍しい生き物11:ゴールデンライオンタマリン
ブラジルの固有種であるゴールデンライオンタマリンは、その名前からわかる通り、まるで黄金をまとったような体毛が目立つサルの仲間。
全身の毛は光沢があるオレンジ色で体長は30cmほど。基本的には熱帯雨林に生息しています。
ただし、現地の先住民達に食用とされてきたこと、そして、美しい体によってペット目的の乱獲が起こったこと、さらに開発によって生息地を追われたことなどから、現在は個体数がとても少なく絶滅の危機に瀕しています。
珍しい生き物12:ボルネオオランウータン
スマトラ島北部の一部とボルネオ島に住むボルネオオランウータンは、単にオランウータンとして一般的には知られる動物。
農園開発による自然破壊や森林火災、他にもペット目的の乱獲などによって個体が減少し、またメスのオランウータンは6~8年に一度しか繁殖しないため、現在は全体で25000頭ぐらいしか個体数が残っていないであろう絶滅が危惧される動物です。
1950年以降、個体数が60%減少しており、2025年までにはさらに20%強の減少が推定されています。
珍しい生き物13:オオカワウソ
大きな個体では体長がおよそ1.5mにもなるオオカワウソは、南米にのみ生息している世界最大のカワウソ。
毛皮を狙っての乱獲によって、個体数が減少してしまいました。
さらに、現在では法的に狩猟が禁じられましたが、それとは別に生息地の破壊という危機に直面しています。
生息する川や湖が無くなると餌である魚が死んでしまい、オオカワウソは生きていくことが出来なくなってしまうのです。
このような状況にあるため、オオカワウソは絶滅の危機に瀕している珍しい生き物の一つと言えるでしょう。
珍しい生き物14:ダーウィンギツネ
(出典:wikipedia)
成体の個体数が最大でも2500頭しかいないであろうと言われるダーウィンギツネは、1834年に本種を発見したチャールズ・ダーウィンにちなんで名前が付けられた珍しい生き物。
チリのチロエ島およびナウェルブタ国立公園に生息し、夕暮時と日の出前に最も活発に行動する雑食性の動物です。
ちなみに、生息地における生態系の上位に位置するダーウィンギツネを保護することは、その下位にある生き物たちの保護にも繋がるため、同地域の自然保護の点からダーウィンギツネはとても重要な動物であると言えるでしょう。
珍しい生き物15:スマトラサイ
もともと東南アジア広域に生息していたものの、角を目的とした人間による乱獲や、生息地域の開発によって個体数を減らしてしまったスマトラサイは、世界最小のサイとしても知られる珍しい生き物。
体長は大きな個体でも3mほどで、2本の角を持つのが特徴。
現在ではインドネシア、マレーシア、ミャンマーの森山に生息しているとされます。
現在残っている個体数について具体的な数字は分かりませんが、その数は100頭未満だと推定され、さらに、人工飼育での繁殖が困難を極めているため、非常に高い絶滅可能性に直面しています。
珍しい生き物16:フィリピンワシ
フィリピンにいる固有種であり、フィリピンの国鳥であるフィリピンワシは、頭頂にある羽毛がとても長く成長し、それによって独特な外見を備える珍しい生き物。
高い木の上に巣を作って生息し、サルも含めた哺乳類を主な食料として捕食します。
一方で、生息地の開発や自然破壊、かっこいい外見によってペットや剥製として人気となり乱獲が進んだことなどから、個体数が減少し、現在、野生に住むフィリピンワシは200羽を下回ると推定されている絶滅危惧種です。
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珍しい生き物16選|絶滅危惧種とされるカイザーツエイモリやサオラ等のまとめ
世界各地に生息する絶滅が危惧される珍しい生き物を16種紹介してきました。
世界中にはまだ他にもたくさんの絶滅危惧種がおり、人間の自然保護への努力が必要とされています。