世界歴代最強馬・世界一強い馬|競馬の歴史上輝いた名馬8頭

世界の競馬史上で最も強かった競走馬はどれか?

世界競馬の歴史の中にはこれまで多くの名馬達が誕生してきましたが、その中でも圧倒的な強さを誇った馬たちがいます。

ここでは、そんな名馬の中でも世界歴代最強馬・世界一強い馬として名前を挙げたい8頭を紹介していきます。

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世界歴代最強馬① セクレタリアト

世界歴代最強馬を語る上ではおそらくほぼ確実に名前が挙がると言っていいのがセクレタリアト。

歴代世界最強馬はセクレタリアトを抜きにして語れません。

1970年にアメリカ競馬発祥の地バージニア州のメドウ・ステーブルで生まれ、「ビッグレッド」の愛称で親しまれたこの馬は、1973年にアメリカの三冠レースを制覇。

また、ただ三冠レースを制しただけでなく、セクレタリアトはアメリカのビッグレースそれぞれでレコードを更新しました。

さらに、最も有名なセクレタリアトのレースと言えばベルモント・ステークスでしょう。

なんと、31馬身の大差で優勝し、これは歴代三冠レースの中でも最大の着差としていまだに記録に残っています。

このようにセクレタリアトは、他の馬とは一線を画していたのです。

セクレタリアト以外にも三冠馬はいますが、このようなスタイルで勝利を収めた馬は後にも先にもいません。

そしてもちろん、1972年と1973年にはアメリカの年度代表馬(エクリプス賞年度代表馬)にも選ばれました。

加えて、1973年のマールボロC招待H(マールボロカップ)を当時の世界記録で制したことで、セクレタリアトはサラブレッド競馬史上13頭目の100万ドル以上の賞金を獲得した馬ともなりました。

また余談ですが、セクレタリアトが亡くなった後に行われた解剖で、セクレタリアトは尋常でないサイズの心臓を持っていたことが判明。その大きさは約10kgで、通常のサラブレッドの2.5〜3倍近くにもなっていました。

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世界歴代最強馬② マンノウォー

1917年にアメリカで誕生したマンノウォーは、セクレタリアトと並んでアメリカを代表する名馬であり、『20世紀米国の100名馬(ブラッド・ホース誌)』ランキングでは第一に輝いている世界歴代最強馬の一頭。

1919年には10戦して9勝、そして1920年には11戦して11勝し、アメリカの年度代表馬にも輝きました。

しかし、歴代最強と言われる一方で、米国三冠を果たせなかったことは、アメリカ競馬における大きな恥の一つとさえ言われることがあります。というのも、米国三冠の一戦目であるケンタッキーダービーになぜが出場しなかったのです。

この理由については、オーナーのサミュエル・ドイル・リドルが、10ハロン(約2000m)を走らせることは当時のマンノウォーにはまだ早すぎると考えていたのが理由とされています。

そんなマン・オ・ウォーは、イギリス海軍艦の乗組員のように激しい気性を持ち、その名の通りレースを支配し続けました。また、戦争期間における北米でのスポーツ活性化に貢献したと言われています。

そして種牡馬としても競馬界に多大な影響を与えました。

マン・オ・ウォーはウォーアドミラルを産み、ウォーアドミラルは父が許さなかった三冠を達成したのです。また日本では、直径の月友が種牡馬として日本競馬の礎を築く役割を果たしました。

世界歴代最強馬③ シアトルスルー

1974年にアメリカで誕生したシアトルスルーも世界歴代最強馬としてよく名前が挙がる常連です。

特に、ケンタッキーダービー、プリークネスステークス、ベルモントステークスの米国三冠を無敗で達成した史上初の競走馬であり、もちろんその年(1977年)にはエクリプス賞の年度代表馬、そして最優秀三歳馬に選出されています。

一方で、このシアトルスルーの名前をさらに有名にしているのが、命に関わるほどの病気から見事復活した経験です。

シアトルスルーは突然、原因不明の高熱に襲われ、一時命が危ぶまれるほどの状態に追い込まれたのでした。さらに、回復には時間を要しました。

しかし、復帰後の初戦こそ2着に敗れたものの、次走のマールボロCHでは世界記録にあと5分の2秒まで迫る活躍を見せたのです。

そして、シアトルスルーが競馬界に与えた影響は種牡馬生活でも続きました。

例えば、アメリカで大活躍したエーピーインディや、日本で活躍したタイキシャトルなどを遺しています。

そんなシアトルスルーの人気は高く、この馬が出走すると競馬場は 「スルーマニア」が登場するほどで、アメリカ競馬の黄金時代に人々の心を掴んだ馬でした。

世界歴代最強馬④ ウィンクス

2011年生まれのウィンクスは、オーストラリアを代表する競走馬。

というのも、現在も世界記録として輝いている25個のG1タイトルを獲得しており、また、獲得賞金額でも全世界歴代一位だからです。

2017年の世界ランキングでは芝部門で一位、そして2018年の世界ランキングでは総合一位に輝きました。

また2017年には、現役中にオーストラリア競馬の殿堂入りを果たした3頭目の馬となっています。

さらに、ムーニーバレーで行われたコックスプレートでの4連勝は大記録として、世界の競馬ファンの間で語り継がれています。

一方で、引退後は繁殖牝馬として今後が期待されています。

世界歴代最強馬⑤ ダンシングブレーヴ

1983年にアメリカで生産され、その後にイギリスで競走馬となったダンシングブレーヴは、世界歴代最強馬の中でも特に「歴代欧州最強馬」として有名な馬。

イギリス、フランス、アメリカの参加国のレースに出走し、10戦8勝の成績を残し、その中には芝のレースとしては世界最高峰とされる「凱旋門賞」や、有名な「キングジョージ6世&クイーンエリザベスダイヤモンドステークス」が含まれ、1986年にはヨーロッパ年度代表馬、イギリス年度代表馬、フランス年度代表馬の3つの代表馬の称号を手にしました。

さらに、馬の強さを活躍時期に関係なく客観的に指し示す指標「インターナショナル・クラシフィケーション」では138ポンドの数字が与えられるなど、この指標が開始されて以降の最高数値を叩き出し、名実ともに世界歴代最強馬の一頭とみなされるようになりました。

ダンシングブレーヴの子はまた日本でも活躍し、桜花賞や秋華賞を制したテイエムオーシャンや、高松宮記念を制したキングヘイローなどがいます。

世界歴代最強馬⑥ フランケル

2008年にイギリスで誕生したフランケルは、マイル前後の距離において世界歴代最強馬の名を欲しいままにしている名馬です。

特に、2012年にアスコット競馬場で開催されたクイーンアンステークスでの結果は秀逸で、2着に11馬身の差をつけて圧勝しました。

また、フランケルを世界歴代最強馬の一頭としている理由に、デビューから14戦無敗(G1は9連勝を含めた10勝)で引退し、さらに、ヨーロッパ年度代表馬に相当するカルティエ賞を2012年に獲得、加えてダンシングブレーヴのところで紹介したインターナショナル・クラシフィケーションでは、史上最高となる140ポンドが与えられたことなどが挙げられます。

そんなフランケルはまた種牡馬としても非常に優秀で、日本を含めた世界各国に多くのG1勝利馬を送り出しています。

世界歴代最強馬⑦ ブラックキャビア

2006年にオーストラリアで誕生したブラックキャビアは、世界歴代最強馬として名前が挙がる常連ではないかもしれないものの、短距離界の世界歴代最強馬としては絶対に知っておきたい牝馬。

2009年から2013年にかけて無敗のスプリンターとして活躍し、なんとその無敗記録の数は25。

つまり、25戦25勝で無傷のまま引退し、そのキャリアの中で15勝のGI勝利を手にしたのです。

ブラックキャビアは2011年から2013年の間、3年連続でオーストラリアの最優秀短距離馬および年間最優秀競走馬に輝き、また、2012年には北半球での1レースにもかかわらず、ヨーロッパの最優秀短距離馬にも選ばれました。

ブラックキャビアのキャリアにおける勝利の60%はG1レベルでのものであり、その中には、後にブラックキャビアへの敬意を表してブラックキャビアライトニングと改名された、ライトニングステークスでの3勝も含まれています。

世界歴代最強馬⑧ キンチェム

「世界のメジャーなレースに出走していたどうなったのか?」

そんな夢を抱かせてくれるのが、1874年に生まれたハンガリーの歴史的競走馬「キンチェム」。

東欧で最も有名なこの競走馬は、1876年から1879年までの4シーズンで「54勝」という世界記録を打ち立てて無敗を誇った歴史上唯一無二の世界歴代最強馬なのです。

キンチェムは現代で言う、ドイツ、オーストリア、チェコ、ハンガリー、スロバキア、イギリス、フランスの7つの国で勝利を納めています。

また、この牝馬の名声が東欧以外で高まったのは、1878年にグッドウッドカップ、ドーヴィル大賞典、バーデン大賞を数週間のうちに制した時で、このような勝ち方をした馬は、後にも先にもまだキンチェムだけだと言われます。

キンツェムは引退後、有力な繁殖牝馬ともなりました。

キンチェムに繋がる子孫には有名な競走馬として、ポリガミーや、イギリスとアイルランドで2度のダービーを制し、サラブレッドを代表する種牡馬となったキャメロットなどがいます。

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競馬の歴史は奥深いですが、中でもこういった最強馬達を知ることはとても楽しいですね。

世界のことって面白いよね!By 世界雑学ノート!

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