カナダで会える動物を13種類紹介していきます。非常に広い国土に美しい自然や多くの動物を抱えるカナダに行くなら、抑えておきたい動物達です。
アメリカ合衆国の北に位置し、広大な自然を抱えるカナダには、およそ200種類の哺乳類から450種類を超える鳥類、そして多種多様な海洋生物がいます。
そのため、大自然が好きな人や動物好きにとってカナダは、まさにパラダイスのような国と言え、自然愛好家達を楽しませてくれるのです。
そんなカナダにおいて見ることの出来る動物にはどのようなものが存在するのか?
カナダで会える動物達を13種類紹介していきます。
カナダの動物1:アメリカビーバー
アメリカビーバーは、ビーバーと呼ばれる動物の中でも北アメリカを原産とする種。
カナダやアメリカ合衆国を始め、メキシコや南米の一部にも生息しており、平均して20kg程度の体重を持ち、尻尾を除いた体長は70〜90cmほど。
半水生哺乳動物と言われるように、湖や河川に住み、そこで木、枝、石、泥を使って巣、そしてダムを作ることで有名です。
また、カナダでは国獣に指定されており、カナダの動物を代表する生き物だと言えるでしょう。
カナダの動物2:シマスカンク
カナダ、アメリカ合衆国、そしてメキシコの北部を原産とするシマスカンクは、脅威を感じた際に肛門辺りから強烈な悪臭を放つ分泌液を噴出することで有名なスカンクの一種。
黒を基調とした体の後面に、首の部分から分かれる二本の白くて細長い線(縞)があるのが特徴で、体長は50cm前後の雑食性の動物です。
北米を原産とする生き物としては世界的に最も知られている動物の一つで、絵本や漫画などのキャラクターとして何度も描かれてきました。
カナダの動物3:ハイイロオオカミ
ハイイロオオカミは、ヨーロッパからアジア、そして北アメリカまでに広く分布し、カナダでも見かけることが出来るオオカミの仲間。
「オオカミ」と言えば一般的に、このハイイロオオカミを指すことが多いなど、誰もがイメージする種類のオオカミで、平均体重は40〜45kgほど、体長は1〜1.6mほどにもなり、想像以上に大きな体を持つイヌ科の肉食獣です。
多い時には30匹を超えることがあるものの、通常は5〜12匹ほどの群れを作り、カナダに住むヘラジカを始めとした他の動物を狩って生活しています。
ちなみにカナダには、オオカミを見ることが出来る様々な施設や野生のオオカミを見せてくれるツアーがあります。
カナダの動物4:カナダオオヤマネコ
カナダ、アラスカ、そしてアメリカ合衆国の北部地域の一部に生息するカナダオオヤマネコは、森林に生息する夜行性の肉食獣。
ネコ科の中でもオオヤマネコ属に含まれる動物で、体長は大きな個体だと1m前後にまで成長します。
通常のネコに比べて後ろ脚が体に対して非常に長く、また先端にある黒い房毛によって、耳の先が尖ったように見えるのが特徴。
さらに、寒い地域に住むために足は深い毛に覆われており、これによって雪が降り積もった地域でも問題なく歩き回れるようになっています。
一方で、主な居住地である森林の伐採によって生息範囲が狭まっており、将来的な絶滅の可能性が心配されています。
カナダの動物5:カナダガン
北アメリカ大陸の中でもカナダやアメリカ合衆国の比較的北部に生息するカナダガンは、渡り鳥としても知られ、空を美しく飾りながら飛ぶ姿が人気です。
カナダガンは亜種として7種類が確認されていて、雁(がん)と呼ばれる鳥の中では世界一大きな体を持ち、体長は110cm、翼幅は185cm、体重は10kgを超える個体も存在します。
また、黒い頭とあごから喉元にかけて広がる白い部分が特徴的で、これによって他の種類の雁とはっきりと見分けることが可能です。
さらにカナダガンは強い家族の繋がりを持っており、自分が生まれた場所に戻って巣を作る傾向にあるとされます。
カナダの動物6:ピューマ
クーガーや山ライオンという呼称を持つピューマは、カナダで見かけることが出来る非常に広い生息域を持った動物。
その生息範囲はカナダのユーコン準州から南米の南アンデスにまで及び、さらに平地から標高3,900mの高地にまで住むことが出来ます。
ピューマは狩りをする肉食獣として知られ、その方法は地面に伏せたり、物陰から獲物を狙うスタイル。
気づかれないようにしながらそっと忍び寄り、鹿、家畜、そして昆虫やネズミ、リスなどを捕まえます。
一方で、ピューマは人を襲うと恐れられることもありますが、これは稀なことで、むしろ人口増加によって人間が彼らの生息地域に入って生活を始めてしまったために起こってしまう、不慮の事故だと言えます。
カナダの動物7:ヘラジカ
カナダも含めた北半球において緯度の高い地域に生息するヘラジカは、シカ科の動物としては最大の種。
体調は240〜310cm、体重は200〜825kgにも達し、過去には1トンを超える個体も確認されています。
落葉樹林に単体もしくは少数の群れで生息する草食動物で、その大きな体を維持するためにも一日に約10,000kcalカロリーを摂取し、その鋭い下の歯で食べ物を噛み砕きます。
そんなヘラジカは観光客の中でも人気で、その雄大な姿を一目見ようと、多くの観光客がオンタリオ州の中心にあるアルゴンキン州立公園へとやって来ますが、7000㎡を超す広大な土地に3000頭程度しかいないため、お目に掛かるには運が必要となります。
ちなみに、カナダでヘラジカはムース(moose)と呼ばれています。
カナダの動物8:ウッドチャック
リス科のマーモット属に分類されるマーモットの一種であるウッドチャックは、カナダからアメリカ合衆国の北東部と中央部まで分布する動物。
体長は大きなもので65cmにも達するなど、リス科の動物としては世界最大級レベルで、岩場や高地に住む他のマーモットとは違い、低地で開けた平野に住むという特徴があります。
また、リス科であることから草食動物に分類されますが、時には昆虫を始めとした小さな動物を捕食することもあります。
ちなみにカナダには、他の種のマーモットが2種類確認されており、ブリティッシュコロンビア州にはシラガマーモットとキバラマーモットが生息しています。
カナダの動物9:アメリカナキウサギ
ナキウサギはハムスターの様な外見を持った体長20cm弱の小さなウサギで、この中でもカナダやアメリカ合衆国に生息する種類はアメリカナキウサギと呼ばれます。
標高が高くて涼しいところを好み、気温が高くなることに対してとても敏感。それゆえ、地球の温暖化に真っ先に反応する動物と言われています。
実際、地球温暖化によって気温が上昇した結果、アメリカナキウサギの生息域は以前に比べて高度が高い場所に移っていると言われ、絶滅が危惧されています。
カナダではバンフやジャスパー国立公園でアメリカナキウサギの姿を見る、またはその高い鳴き声を聞くことが出来るかもしれません。
カナダの動物10:アメリカバイソン
メキシコの北部からカナダの北西部までに広がるアメリカバイソンは、大きな個体で体長が4m弱、体重は1トンを超えることもある大きな草食獣。
大きな体に加えて曲がった大きなツノを持っているのが特徴です。
その大きな体とツノによって天敵はほとんどいませんが、弱っている個体はオオカミの群れに襲われたり、他にもハイイログマなどによって襲われることもあります。
昔から北アメリカ大陸に住んでいた原住民達によって、また、この地にヨーロッパ人がやってきてからはヨーロッパ人によって狩猟の対象とされ、1800年代後半には一時期、絶滅寸前の状態にありました。
実際、白人が入植してくる以前の頭数は6000万頭にも上っていたと推定されていますが、1890年の頭数は1000を切ってしまったと言われています。
しかし、保護活動により近年、野生のアメリカバイソンの数は増加の傾向にあります。
カナダの動物11:ハイイログマ(グリズリー・ベアー)
ハイイログマ、別名グリズリーとも知られるこのクマは、アメリカ合衆国とカナダを含めた北米大陸の北西部に主に生息するヒグマの亜種。
ハイイログマの大人のオスの平均体重は約350kg、メスは200kgにもなり、大きな個体では450kg以上になることもある大きなクマです。
カナダには現在、約25,000頭が生息しており、同地域においては生態系の頂点に立っているため、自然界において自己防衛以外の目的でハイイログマに戦いを挑むものはいません。
ちなみに、日本のエゾヒグマとは近縁だとされています。
カナダの動物12:クズリ
英語で「Wolverine(ウルヴァリン)」と呼ばれるクズリは、X-メンシリーズに出てきた「ウルヴァリン」のモデルとなった動物。
「クロアナグマ」と呼ばれるほどに一見すると体長1m弱の小さなクマに見えますが、イタチの仲間に分類される動物です。
筋肉の発達した肉食動物でその獰猛さは有名。自分よりも数倍大きな獲物を捕まえることで知られており、これがX-メンのウルヴァリンのモデルとなった大きな理由でしょう。
また、非常に要領が良いクズリは、無駄なエネルギーを消費しないで楽に食料を確保するために、大型動物の死体を見つけては貪り食べることもあります。
木が高く生い茂った森に生息し、カナダでは比較的多くの個体数が確認されていますが、野生のグズリを見ることはなかなか出来ません。
カナダの動物13:アライグマ
日本でも動物園などで比較的人気なアライグマは、カナダ南部から北アメリカ南部までを原産とし、50cm前後の体長と30cm前後の尻尾を持つ動物。
一見するとタヌキに似ていることから間違われることもありますが、異なる種の動物です。
その名前「アライグマ」から分かる通り、前足を使って水中の獲物を探る動きがまるで「手を洗っている」ように見え、その可愛らしい姿によって人気が出ています。
ちなみに、アライグマは日本にも多く連れて来られた結果、一部が人間の元から逃げ出して野生化し、日本各地で繁殖してしまった結果、現在は日本の自然界に危険をもたらす外来種として懸念されています。
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