タイの有名人を一覧として12名紹介していきます。世界的にも有名な故プミポン前国王から、同国を代表する女優スワナン・コンギンまで、抑えておきたいタイ人達です。
微笑みの国と呼ばれるタイは観光地として人気。現地には有名な遺跡やビーチなどが数多く存在しています。
それに対してタイ出身の人物が注目されることはそこまで多くないですが、近年経済成長が目覚ましいタイでは、各分野の代表として国を引っ張ってきた、国内外で名前が知られる人たちを確認出来るのも確かです。
この記事では、政治、経済、社会、エンタメ、スポーツの分野で有名な、12人のタイ人をピックアップして紹介していきたいと思います。
- タイの有名人1:ラーマ9世(故プミポン前国王)
- タイの有名人2:メチャイ・ビラバイダヤ
- タイの有名人3:タクシン・チナワット
- タイの有名人4:ソムヨット・プルクサカセムスク
- タイの有名人5:コーン・チャティカワニ
- タイの有名人6:アピチャートポン・ウィーラセータクン
- タイの有名人7:トニー・ジャー
- タイの有名人8:スワナン・コンギン
- タイの有名人9:パリンヤー・ジャルーンポン
- タイの有名人10:ブアカーオ・ポー.プラムック
- タイの有名人11:ナタブ・プンチャロポン
- タイの有名人12:ネティウィット・チョーティパットパイサーン
- 合わせて読みたい世界雑学記事
- タイの有名人一覧|メチャイ・ビラバイダヤからスワナン・コンギンまでのまとめ
タイの有名人1:ラーマ9世(故プミポン前国王)
タイ国王として1946年から2016年までの70年もの長期に渡って在位したラーマ9世、通称「プミポン」または「プミポン・アドゥンヤデート(Bhumibol Adulyadej, 1927〜2016年)前国王は、タイの歴史的な有名人を語る上で絶対に忘れてはならない人物。
ラーマ9世はほとんど全てのタイ人から崇められていたと言え、多くの人にとっては神格化された存在でもありました。
在位中はタイ国内を広く旅し、国内の貧困軽減を目標に農村開発プロジェクトを積極的に行い、経済発展と社会的責任のバランスを重要視した「足るを知る」という考えを基に、国の発展を推進していきました。
また、タイでは軍事クーデターが定期的に起こってきましたが、ラーマ9世の存在によって最終的に国内はまとまり、危機的状況が回避されてきたのです。
タイの有名人2:メチャイ・ビラバイダヤ
(出典:wikipedia)
メチャイ・ビラバイダヤ(Mechai Viravaidya, 1941年〜)は、元政治家で活動家で、家族計画(子供を何人持つかなど、家族や家族構成に関する計画で貧困から抜け出す上で大切)、AIDSに対する啓発、性の健康と教育を、熱心に呼びかけきた有名な人物。
彼の活動が大きな影響を及ぼした結果、タイの一家族あたりの子供の平均数は7人から2人未満にまで減ったと言われます。
その功績から、タイでは「メチャイ」がコンドームを意味する俗語になっているほどで、また親しみを込めて「ミスター・コンドーム」と呼ばれています。
具体的な活動例としては、立ち上げた非営利団体の活動の一環として、タイ各地でコンドームを配布するプログラムを開始したり、家族計画の指導を行うクリニックが隣接した「キャべジズ&コンドームズ」というレストランを運営するといったもの挙げられます。
タイの有名人3:タクシン・チナワット
タクシン・チナワット(Thaksin Shinawatra, 1949年〜)は、2001年から2006年までタイの首相に在任していた人物。
- 貧困を軽減するプログラムの先頭に立つ
- インフラ拡大を実現させる
- ユニバーサル・ヘルス・カバレッジを実施する
- 小企業の経済活動を促進して農村部の開発に繋げる
- タイ南部で3ヶ月に渡る麻薬一掃作戦を実施する
など、いくつもの功績を積んできましたが、一方では
- 麻薬一掃作戦では麻薬に関与していない人が多く犠牲となった
- 不正献金や所得隠しを行った
- タイの南北対立問題を生み出した
- マスコミを統制した
- 任期中に自ら所有していた企業を外国へ売り払った際の課税額が非常に安かった
などの行為もあり、現代のタイの歴史の中では、最も賛否両論のある政治家の1人です。
ちなみに、上記のようなことから現在タクシン・チナワットは汚職や不正行為などの罪に問われ、海外で自主亡命生活を続けており、さらにタクシン支持者と反対者の間では激しい議論が続いています。
タイの有名人4:ソムヨット・プルクサカセムスク
活動家で雑誌編集者のソムヨット・プルクサカセムスク(Somyot Prueksakasemsuk, 1961年〜)は2013年、当時のタイ国王「ラーマ9世(故プミポン前国王)」を風刺する内容の記事を自らが編集する新聞に掲載したとして、禁錮10年の刑が言い渡されて世界的に有名になりました。
タイの王室や政府に対する侮辱を法的に禁止する、「不敬罪」に抵触するとされたのです。
ただし実際のところ、検閲に関する厳格な法律を改正しようと積極的に活動していたソムヨットは、以前から政府に目をつけられており、それが真の理由であり、記事に関することはあくまでも逮捕するための口実に過ぎなかったとする考えもあります。
ちなみに、2018年4月30日にソムヨットは刑務所から釈放され、その後すぐに民主化への戦いを再開しています。
タイの有名人5:コーン・チャティカワニ
(出典:wikipedia)
コーン・チャティカワニ(Korn Chatikavanij, 1964年〜)は、タイの政治家で自らの著書がベストセラーにもなったことがある有名人。
2008年から2011年には財務大臣を担当し、2010年にはファイナンシャル・タイムズ紙の「今年を代表する世界の財務大臣」に選ばれたこともあります。
軍事政権と反政府抗議運動台頭の最中という、特に大変な時期にタイの経済改革を先頭に立って進めました。
また、彼によるリーダーシップによって、タイ経済は製造業への大きな依存から脱却を進め、より持続可能で環境に優しい社会へと変わる動きが活性化されました。
タイの有名人6:アピチャートポン・ウィーラセータクン
カンヌ国際映画際へ出品され、最高賞のパルム・ドールをタイ映画史上で初めて獲得したアピチャートポン・ウィーラセータクン(Apichatpong Weerasethakul, 1970年〜)は、タイを代表する有名な映画監督で映画プロデューサー。
ファンから「ジョー」という愛称で呼ばれており、型破りなストーリー構造の映画を得意としています。
また、1999年には映画政策会社キック・ザ・マシーンを設立しているので、その点では起業家でもあると言えます。
タイの有名人7:トニー・ジャー
おそらくエンタメ業界においては、世界的に最も有名なタイ人と考えられるのが、海外ではトニー・ジャー(Tony Jaa, 1976年〜)として知られ、タイ国内ではタッチャコーン・イーラムとして呼ばれるアクション俳優(本名はパノム・イーラム)。
2003年に公開された映画「マッハ!!!!!!!!」で見せたムエタイを基にしたアクションで世界中の注目を集めた結果、一気に人気が高まり、タイを代表する俳優にまで上り詰めました。
ちなみに、少年時代にブルース・リー、ジャッキー・チェン、ジェット・リーといったアジア人のアクションスターに感化されたのが、その原点だと言われています。
タイの有名人8:スワナン・コンギン
この投稿をInstagramで見る
「Kob」という愛称でタイ国内で親しまれているスワナン・コンギン(Suvanant Kongying, 1978年〜)は、タイでもっとも有名な女優だと言われる人物。
タイのテレビ業界では「ラコーン」と言われるフィクション分野のテレビドラマで数々の主演を演じてきており、タイでは誰もが知っています。
また、ドラマ以外にも複数の映画に出演したり、テレビの司会を務めたり、また幾つかのアルバムをリリースしたりと、エンタメ業界において様々な活動をしてきました。
タイの有名人9:パリンヤー・ジャルーンポン
(出典:wikipedia)
パリンヤー・ジャルーンポン(Parinya Charoenphol, 1981年〜)は、元々ムエタイ選手であり、タレントや女優活動もしている人物。
実は生まれた時の性別は男性で、ムエタイ選手としてはオカマキックボクサーとして活躍していたことから、当時は日本でも注目を浴びました。
1999年に性転換手術を行って以降は女優やモデルとしての活動が増え、また現在は自らのジムを持ちながらムエタイの指導者兼経営者として後進の育成に励んでいます。
タイの有名人10:ブアカーオ・ポー.プラムック
ソムバット・バンチャーメーという本名を持ち、一般的にはブアカーオ・ポー.プラムック(Buakaw Por.Pramuk, 1982年〜)として知られるこの人物は、タイ出身の有名なムエタイ選手でありキックボクサー。
2004年と2006年にK-1 WORLD MAXで優勝して王者となり、日本国内では魔裟斗最大のライバルとして知られていました。
また、当時のK-1が解散されて以降は舞台を他の国へ移し、そこでも快進撃を続けて様々なイベントやトーナメントで王者となり、特にミドル級においては最強の称号を欲しいままにしていた人物です。
タイの有名人11:ナタブ・プンチャロポン
2016年に「今年の実業家」に選ばれた起業家であるナタブ・プンチャロポン(Natavudh Pungcharoenpong)は、モバイル機器向けの電子書籍プラットフォームOokbeeと、タイ版のAirbnbであるFavStayのCEOとして有名な人物。
また最近は、経済に大きな変化をもたらし良い影響を与えることを目的として、新進気鋭の起業家を引き込んでスタートアップに投資する、タイで最も活発なベンチャーキャピタルファンド「500トゥクトゥクズ」の共同マネジャーとしても活躍しています。
過去には日本のメディアでも取り上げられたことから、スタートアップ界隈の人にとっては知っている顔かもしれません。
タイの有名人12:ネティウィット・チョーティパットパイサーン
(出典:wikipedia)
ネティウィット・チョーティパットパイサーン(Netiwit Chotiphatphaisal, 1996年〜)は、若干21歳の時にタイの新たな反軍事政権運動の顔になったタイの有名人。
彼は主に同年代の若者を中心に何千人ものタイ人を動かし、軍事政権である国家平和秩序評議会(NCPO)に立ち向かいました(※NCPOは民主的に選ばれた政権からクーデターによって権力を掌握した)。
ネティウィットが主導した運動は、インターネットの利用と不敬罪法(王室や政府を侮辱した者は厳しい刑罰の対象となる法律)を含む、人権と市民の自由に対する軍事政権の規制に抗議しています。
また、「TERA (Thailand Educational Revolution Alliance) 」と「Education for Liberation of Siam」という二つの教育改革のグループの創業者でもあり、これらの活動によって2018年には公的および社会部門で見る50人のアジア人の一人に選ばれ注目を集めました。
合わせて読みたい世界雑学記事
- タイで有名なもの23選!ストリートフード・王宮・水上マーケット等
- タイのレディボーイ達の画像が美人過ぎる美女画像な件。見分け方のアドバイス付き
- タイの宗教|割合や仏教の上座部仏教が大多数を占める状況など
- タイ人の平均身長(男性・女性)【日本人とほぼ同水準】
- →こちらからタイに関する情報をさらに確認出来ます
タイの有名人一覧|メチャイ・ビラバイダヤからスワナン・コンギンまでのまとめ
微笑みの国タイは、華麗な寺院や美しいビーチ、息をのむ景観や美味しい料理で知られています。
一方で、急成長を遂げていることを考えると、今後はタイ出身の人々がもっと注目されていくようになるかもしれません。