世界一大きな猫を見ていきましょう。世界一でかい猫としてトップ10に入る最大級の猫種を紹介していきます。また、最後ではイエネコの中で最大級の個体も触れておきます。
人間によってペットとして飼われているものから野生に生息するものまでを含めると、非常に多くの猫の仲間が存在します。
そんなネコ科に属する動物には、一般的にイメージされるよりも遥かに大きな体を誇る種も存在するのです。
世界一大きい猫とはどのような猫なのか?
ネコ科に属する動物の中でも体が大きな種類トップ10を、一覧にして紹介していきます。
また、このトップ10に含まれる種は全て野生の猫であるため、最後に追加として、人間がペットとして飼っている「イエネコ」の中で史上最大級と言われる猫二匹も紹介しておきます。
世界一でかい猫はどれだ!?世界最大級の猫トップ10!
世界一大きい猫1:ライガー
ライガーは「世界一でかい猫」や「世界最大の猫」として知られる世界一大きい猫。
ただし、野生下で誕生したものではなく、人工飼育下で「ライオン」の父と「トラ」の母が掛け合わされたことで誕生した種です。
また、アフリカに住むライオンとアジアに住むトラの異なる種の間に生まれたこともあってか、ライガーのオスは全く繁殖力を持たずに、ライガー単体で子孫を残すことは出来ません。
一方で、平均的な個体であってもオスの体重は360kg前後、肩高は最大で165cmほど、尾を含む全長は300〜370cmほどにもなり、名実ともに世界で一番大きな猫として知られ、これまで確認された最大個体の体重はなんと725kgにも及びました。
さらに、両親の平均体重が100〜200kgなのに対して、ライガーは400kg弱あるなど、元となる両親の種の平均体重を圧倒的に超えるのが、この猫の特徴の1つとして挙げられます。
ちなみに、父がトラで母がライオンの場合は、ライガーではなくタイゴンと呼ばれる雑種となり、こちらはライガーほど大きく成長しません。
世界一大きい猫2:アムールトラ
不自然な交配によって誕生するライガーを除き、自然な交配によって誕生し、種として子孫を残していけるネコ科最大の動物と言えばアムールトラ。
ロシアと中国東北部の国境を流れるアムール川やウスリー川周辺に生息しており、かつては中央アジアから西アジアまでの比較的広いエリアに分布していました。
その平均的なオスのサイズは、尾を除いて体長は250cm程度。
大きな個体であれば、野生下であっても尾まで含めた全長は300cmをゆうに超え、体重も400kgを超えることがあります。
また、飼育されたアムールトラの中には、全長390cmで体重465kgに達した個体もいました。
このように、もしもライガーが人為的な交配によって誕生していなければ、名実ともに世界一大きな猫だったはずなのがアムールトラなのです。
世界一大きい猫3:ベンガルトラ
トラの中でもインド亜大陸に起源を持つのがベンガルトラで、インド、ネパール、バングラデシュ、ブータンなどでその姿が確認されています。
通常のオスの個体でも全長は270〜310cm、体重は180〜260kgにもなり、これまで最も大きな個体として、全長370cm、体重388.7kgにも達したものが確認されています。
このように、ライガーやアムールトラには及ばないものの、それでも世界最大の猫の一角を形成しており、世界一大きい猫種としてよく名前が挙がるのがベンガルトラなのです。
ちなみに、インドとバングラデシュでは国を象徴する国獣になっています。
世界一大きい猫4:ライオン
本来は存在しないはずのライガーを除き、ネコ科に含まれる動物としてはアムールトラやベンガルトラなどのトラ種に次いで二番目に大きな種となるのが、百獣の王として有名なライオン。
インドに住んでいる亜種のインドライオンを除くと、全てサハラ砂漠以南のアフリカ大陸に生息しており、アフリカのサバンナを代表する動物とも言えます。
そんなライオンのオスの平均的な体長は200cm前後で、尾を含めた場合は300cm弱になり、また体重は200kg前後。
ただし、飼育下において、かつては375kgにも達する個体が確認されたことがあります。
このように、実はトラよりも少し小さな体を持ちますが、トラは単体で行動するのに対してライオンは群れで暮らして捕食するため、捕食者としてはトラよりもライオンの方が優れていると言え、百獣の王という異名は決して嘘ではないでしょう。
世界一大きい猫5:ジャガー
世界一でかい猫とまではいかないものの、ネコ科の動物の中で5番目の大きさで、自然な配合によって誕生可能な種としてはトラとライオンに次いで大きな体を持つのがジャガー。
北アメリカ大陸南部から南アメリカ大陸にまで分布し、南北アメリカに生息する猫としては最大種であり、また、ネコ科の動物の中で最強の顎を持っているとさえ言われます。
尾を除いた平均的な体長は120〜185cmで、尾を含めた場合は260cm程度にも及び、また、地域によって少し異なるものの、オスの平均的な体重は95kg前後にもなります。
また、体重158kgにも達した大きな個体が見つかったこともありました。
世界一大きい猫6:ピューマ
ネコ科の動物の中でも、ライオン、トラ、ジャガー、そしてヒョウが含まれる「ヒョウ亜科(ヒョウ族)」ではなく、家畜された猫「イエネコ」を含む「ネコ亜科」に分類されるのがピューマ。
クーガーとも呼ばれ、ネコ亜科の動物としては最大の猫になり、北アメリカと南アメリカの広い範囲に分布しています。
その大きさは尾まで含めたオスの全長で150〜275cm、体重は平均で68kg前後、大きなものであれば100kgを超えるなど、最大級の体を持つ猫であり、猛獣であることは間違いありません。
世界一大きい猫7:ヒョウ
アフリカ大陸から中東、そして東南アジアから東アジアまで広く生息するヒョウは、自然界にいる猫としては世界で最も広く分布している種。
また、数多くいる猫種の中でも比較的大きな体を持つことで知られます。
その体は、オスであれば体長100〜150cmに達し、尾を含めれば大きな個体で275cm近くにも及び、体重は35kg〜90kgほど。
決してトラやライオンには及ばないものの、それでもかなり大きな体を持つ猛獣として恐れられています。
ちなみに、突然変異して黒色の毛で全身が覆われた個体は「クロヒョウ」として知られ、その神秘的な姿から物語などによく登場します。
世界一大きい猫8:チーター
熱帯雨林地域を除くアフリカ大陸とイランに生息するチーターは、とても大きな猫であると同時に、世界一速く走れる陸上動物としても知られます。
なんとその最大速度は時速120kmにも達し、また、二秒で時速72km、5秒で時速100km近くにも達するなど、驚くほどの加速力を持つ猫なのです。
そんなチーターの体長は110〜150cmほどで、尾も含めた全長は200〜250cm程度、体重は35〜72kg。
また、単独で狩をするだけでなく、複数の個体が協力して狩りをすることもあり、この場合、自分たちよりも何倍も大きな動物までを襲うハンターになることで知られます。
世界一大きい猫9:ユキヒョウ
同じヒョウ亜科に属し、名前に「ヒョウ」が含まれているものの、上で紹介した「ヒョウ」の亜種ではなく、異なる種の猫とされるのがユキヒョウ。
中央アジアの一部地域から中華人民共和国の西部地域に住み、名前の「ユキ」という部分から分かる通り、高知や寒冷地に住んでいることで知られる大きな猫です。
その体長は、オスで100〜150cm、尾を含めた全長は260cm程度にまで達することがあり、また、平均的な体重は27〜55kgほどですが、中には75kgにもなる個体が確認されたこともあります。
標高600〜6000mの高地に住み、非常に厳しい環境に住んでいる特徴と、滅多に人の前に姿を見せない点から、最も神秘的な猫とさえ言われることがあります。
世界一大きい猫10:オオヤマネコ
リンクスとしても知られるオオヤマネコは、ヨーロッパからシベリアにかけての寒冷地にある森林に生息する猫。
標高5500mに達する高山地域にも生息し、また、他のネコ科の動物達に比べて、後ろ脚が体に対して非常に長く、先端にある黒い房毛によって、耳の先端が尖ったように見える姿で知られています。
その尾を除いた体長は81cmから129cmであり、また体重はオスであれば30kg近くにも達し、ネコ科の中では比較的大きな体を誇ります(ただし、オオヤマネコの特徴的な尻尾は非常に短いため、尾を含めた全長で比較すると見劣りする)。
そんなオオヤマネコは、野生のネコ科動物の中で最も美しいとされ、毛皮目的で狩猟の対象となってきた歴史を持ちます。
(豆知識)世界一大きなイエネコ達
世界一大きい猫種トップ10として、ライガーからオオヤマネコまでを見てきましたが、最後に、人に飼育されている「イエネコ」達の中で、ギネス記録によって公式に認められた個体としては世界最大となる猫達を紹介しておきます。
(長さを基準にした場合の)世界最大のイエネコは全長123cm!
その世界最大のイエネコは、2010年8月28日に計測された時点で、尾まで含めた全長がなんと123cmにもなったイエネコ。
「ジェントルジャイアント(穏やかな巨人)」という愛称でも呼ばれるイエネコの中では最も大きな種の1つ「メインクーン」という品種の猫で、「Stewie」という名前が付けられていました。
ただし、このStewieは残念ながら2013年に亡くなっています。
(重さを基準にした場合の)世界最大のイエネコは21.3kg!
一方で、ギネスワールドレコードは、ペットとして買われる動物の大きさを測るにあたって、体重測定は廃止してしまったため、これまで生まれたきたイエネコの中で、どの個体が最大の体重を誇ったのかについて正確に把握することは出来ません。
しかし、体重測定が廃止される前の記録として残っているのは、オーストラリアのクイーンズランドで飼われ、1986年に死んでしまった、21.3kgもの体重を誇った「Himmy」というイエネコでした。
ちなみに、Himmyの全長は96cmだったとされることから、現代に生きている、より全長が長いイエネコの個体の中には、21.3kgを超えるものも存在するかもしれません。
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世界一大きな猫を見てきました。
野生の猫を含めると、ペットとして飼われている一般的な猫よりも圧倒的に大きな体の種がいることに驚きです。