世界一大きい犬・世界一でかい犬は一体なんという品種の犬なのでしょうか?世界最大級の犬15品種を一覧にして紹介していきます。
犬は何千年もの間、ある時は番犬として、ある時は狩猟犬として、またある時はペットとして飼われてきました。
そのため、犬は「人間の友」と言われて多くの人に可愛がられてきたと同時に、長い歴史の中で異なる多くの品種が生み出され、中には驚くほど大型の犬も誕生することとなりました。
この記事では、数ある犬の中から、世界一大きい犬と呼ばれる品種も含め、体重を基準とした世界最大級の大型犬を15種類紹介していこうと思います。
- 世界一大きい犬1:ボルドー・マスティフ
- 世界一大きい犬2:グレート・ピレニーズ
- 世界一大きい犬3:アナトリアン・シェパード・ドッグ
- 世界一大きい犬4:ナポリタン・マスティフ
- 世界一大きい犬5:レオンベルガー
- 世界一大きい犬6:コーカシアン・シェパード
- 世界一大きい犬7:アイリッシュ・ウルフハウンド
- 世界一大きい犬8:ニューファンドランド
- 世界一大きい犬9:チベタン・マスティフ
- 世界一大きい犬10:シンド・マスティフ
- 世界一大きい犬11:土佐犬
- 世界一大きい犬12:セント・バーナード
- 世界一大きい犬13:グレート・デーン
- 世界一大きい犬14:ボーアボール
- 世界一大きい犬15:イングリッシュ・マスティフ
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世界一大きい犬1:ボルドー・マスティフ
別名フレンチ・マスティフと呼ばれるボルドー・マスティフは、フランス原産のマスティフ犬種の1つで、大きな頭と筋肉質な体が特徴的。
体高はおよそ58cmから70cmほどで、体重は40kgから最大で62.2kgにもなり、数いる犬の中でも大型犬種に含まれ、彼らの皮膚は非常に厚く、顔と首には大きな皮膚のたるみがあります。
そんなフレンチ・マスティフの魅力は、大きく重い頭部と、小さい瞳、広い鼻、短い垂れ耳によって作られた可愛らしい印象の顔、そして、短く柔らかな毛に覆われた淡黄褐色・暗赤色の胴体です。
さらに、しっかりと訓練するととても社交的になり、また、番犬としても優れ、訓練によっては優秀な救助犬になることでも知られます。
また、フレンチ・マスティフは非常に忠実で、家族に献身的な性格を持つ傾向にあるので、大型犬と言っても家族のペットとして溶け込みやすい犬種だと言われます。
世界一大きい犬2:グレート・ピレニーズ
グレート・ピレニーズは、非常に長い歴史を持つ美しい大型犬で、紀元前3000年から家畜の護衛犬として働いてきました。
オスは体高が70〜80cm、体重が45〜73kg程度にまでなり、広い胸と細く締まった頭部を有し、魅力的なV字型の耳は下向きに垂れ下がっています。
また、長い毛に覆われた尾とアーモンド型の目を有し、美しい白い体毛を持っているのが特徴。
ただし、この白い毛は、光の当たり方によってグレーに見えることもあります。
さらに、聴覚が非常に優れており、侵入者や他の動物を容易に認識出来る強みも持っています。
訓練さえしっかりとすれば飼い主に対して忠実になるため、家庭犬としても優れていると言われますが、体が大きために、ペットとするなら生活にある程度広いスペースが必要になり、室内犬には向いていません。
世界一大きい犬3:アナトリアン・シェパード・ドッグ
アナトリアン・シェパード・ドッグはトルコ原産の大型でパワフルな犬種。
およそ6000千年前から存在していたと言われる超古代犬種で、元々は家畜護衛犬として使われていました。
体高はオスで74〜81cm、体重は50〜68kgにもなり、大きな体の割には俊敏性と持久力が優れていることでも知られています。
そして、丸くて大きな頭部を有し、首は太くて頑丈。体は茶色から淡い琥珀色をしています。
また、知的で忠実、さらに非常に愛情深く、子供と遊ぶのも大好きで、飼うことも出来ます。
ただし、予想外の行動をとりやすい動物などに驚きやすい点は注意が必要です。
世界一大きい犬4:ナポリタン・マスティフ
イタリア原産の大型の闘犬用の犬として知られるナポリタン・マスティフは、オスの体高が65〜75cm、体重は60〜70cmになる大型犬。
個体によっては90kg近くにもなり、世界一でかい犬と呼ばれる犬種の平均的な体重に匹敵することもあります。
かつて、古代ローマでは闘犬がいたとされますが、このナポリタン・マスティフこそ、当時の闘犬の末裔だと考えられているのです。
弛んだ皮膚によってしわが寄った顔をしており、広く平らな頭部と大きな鼻、さらに、短くて濃い体毛を有しているのが特徴。
また、よだれが多いことでも有名です。
気質は安定しているため、他の番犬と同様に、ナポリタン・マスティフも早期に社会に慣れさせるためのトレーニングを行えば飼い犬とすることは可能ですが、初心者には向きません。
世界一大きい犬5:レオンベルガー
レオンベルガーはドイツのレオンベルク市にちなんで名付けられた大型犬。
顔面が黒く、長い毛に覆われているのが特徴的で、その外観はどことなくライオンに似ています。
また、非常に筋肉質でバランスの取れた体をしており、オスの体高は75cm程度、体重は54〜77kgにまでなります。
そして、印象的な黒い顔面に対して、体は厚くて長く耐水性のある赤茶色やクリーム色の体毛で覆われています。
このレオンベルガーもまた、飼い犬に適した大型犬の1つで、おとなくしゆっくりと性格を持ち、攻撃性が低いため、子供がいる家庭にも向いていると言われます。
世界一大きい犬6:コーカシアン・シェパード
コーカサス地方に起源を持つコーカシアン・シェパード・ドッグは、元々家畜を守るために重宝されていた大型犬種の1つです。
平均的なオスは70〜90cmの体高と50〜80kgの体重を有し、さらに大型の個体になると100kg近くになるものもいます。
非常に骨太で筋肉質なために強靭でとても力が強く、家畜や家族に危機が迫ると勇敢に戦い、さらに極寒の地域でも働けることで知られます。
知的で独立心が高く、何ものも恐れない性格を持ちますが、小さい頃からしっかりとしたトレーニングを行えば、家庭犬として飼うことも出来ると言われます。
世界一大きい犬7:アイリッシュ・ウルフハウンド
アイリッシュ・ウルフハウンドは、優れた視力によって獲物を素早く追跡する能力に秀でた「サイトハウンド」に属する犬の中では最大の体高を誇る大型の犬。
約81cmの体高を持ち、体重は53〜84kg。
個体によっては100cmをゆうに超える体高を持つなど、体高という点では世界最大級です。
アイルランド原産で、狩猟犬としてだけでなく、主に狼から家畜を守る犬として、また、戦争における戦闘犬としても重宝されてきました。
長い頭部と鼻面、長く強靭な四肢を持ち、それによって獲物を狩りながら速く走ることができるのです。
一方で、成長速度は非常に遅く、成熟するのに2年以上かかります。
また、気性は穏やかであるため、しっかりトレーニングと定期的な運動をさせることが出来れば、ペットとして飼うことも可能です。
世界一大きい犬8:ニューファンドランド
カナダ東岸のニューファンドランド島を原産地とすることから「ニューファンドランド」と呼ばれるこの犬は、大きな個体に至っては世界最大級の犬種とも引けを取らないほどの体に成長する大型犬。
体高はオスでおよそ70cmほど、また、体重は65〜80kgにもなると言われ、過去には118kgにも達する個体が確認されたこともありました。
また、その骨格は「世界一大きい犬」と呼ばれるイングリッシュ・マスティフを始め、より大きな犬種よりも丈夫だと言われ、加えて、非常に大きく重い頭部と強靭な首、厚い胸板を有しています。
そして、ニューファンドランド最大の外見的特徴は、体を覆う厚く長い濃い茶色または黒色の毛で、もしも飼う場合は、この毛を良好な状態に保つため、定期的に手入れをする必要があります。
ただし、性格は非常に社交的で賢く、飼い主の声にすぐに敏感に反応し、簡単に訓練することが出来るので、他の大型犬と比べても、毛の手入れ以外にそれほど面倒がかかることはありません。
世界一大きい犬9:チベタン・マスティフ
チベット高原が原産とされる超大型犬のチベタン・マスティフは、護衛犬や猟犬に優れているとして古くから重宝されてきました。
体高は66cm前後、体重は64〜85kgぐらいになります。
かつてユーラシア大陸を中心に大帝国「モンゴル帝国」を築き上げたチンギス・カンは、この強靭で強い犬を3万匹も引き連れて西方へ遠征したと言われるなど、その勇猛果敢さは知られ、ライオンの様な犬とも表現されるほど。
近年の個体は飼育向けな温和な性格に改良されていますが、それでも高い警戒心や大きな体から、初心者には不向きです。
ちなみに、価格が暴騰した結果、2014年には2億円の価格で取引されて「世界一高価な犬」となったこともありました。
世界一大きい犬10:シンド・マスティフ
シンド・マスティフは、インド北西部の砂漠地帯を原産地とする大型の犬で、古代から生きる古代犬種の1つとも言われます。
オスの平均的な体重は70〜89kg、体高は76〜86cmになるなど、世界最大級の体格を持ち、インドやパキスタンでは違法なのにも関わらず、闘犬として使われてきました(主には猟犬や警備犬として使われてきた)。
一方で、性格は忠実で従順であると同時に、プライドと独立心が高く、さらに非常に大くの運動を必要とするため、初心者向きの飼い犬ではなく、また、室内犬としても不向きです。
世界一大きい犬11:土佐犬
土佐犬と言えば、日本原産の犬種の1つで世界最大級の大型犬。
平均的な体高は62〜82cmで体重は60〜90kg、大きな個体だと100kgを超えるなど、世界一大きい犬の1つとして良く名前が挙がります。
闘犬を作る目的で海外から輸入された大型のマスティフ犬種と、四国原産の中型の犬を掛け合わせていった結果生まれたことからも分かる通り、非常に筋肉質で大きな頭を有するのが特徴です。
また、ペットとして飼える他の大型種と違い、非常に闘争本能が強いため、基本的には飼育は推奨されておらず、海外では危険犬種として飼育の規制対象に指定されている場合もあります。
世界一大きい犬12:セント・バーナード
日本でも比較的有名なセント・バーナードは、スイス原産で世界最大級の犬種の1つとして名前が上がる超大型犬。
オスは71〜76cmの体高を持ち、また、平均的な個体の体重は64〜91kg。
かつて「ベネディクティン」と呼ばれる非常に大きな個体の体重は、なんと166kgにまで達しました。
そんな彼らは非常に強くて筋肉質な身体、深い雪の中を何キロも旅することが出来る体力から、元々はアルプスでの救助活動のために使われていたのです。
非常に高い忍耐力と友好的で穏やかな気質を持つため、しっかりとしたトレーニングさえ行えば、その体に似合わず静かな屋内犬として飼うことが出来、また、子供にもよく懐きます。
ペットとしてだけでなく、番犬としても非常に優れている点は、この犬が世界的にも良く知られるようになった理由だと言えるでしょう。
世界一大きい犬13:グレート・デーン
グレート・デーンは、その高い体高と魅力的な気質で非常に人気がある犬種。
平均的な体高は76〜100cmですが、アイリッシュ・ウルフハウンドと同じように、個体によっては100cmを超える体高を持ち、体重もオスならば50〜90kg、大きな個体は90kgを超えてくる世界一大きな犬の1つです。
また、2012年には「ゼウス」という名前のグレート・デーンが、111cmにもなる体高を持っていることが確認されました。
そんなグレート・デーンは元々、狩猟犬として開発されましたが、その巨大な体と狩猟犬としての特性に反し、遊び心があって性格は非常に穏やか。
また、愛情深くチャーミングで、家族と過ごすことを好むため、飼い犬としてペットにすることも可能です。
世界一大きい犬14:ボーアボール
ボーアボールは、南アフリカ共和国原産のマスティフ犬種で、同国を起源とする犬の中では最大種。
平均的な個体であっても50〜100kgの体重を有し、体高は60〜70cm。
大きな個体であれば100kgを超えてくることになり、世界一でかい犬の1つとして知られます。
元々は番犬として使われることが多かったものの、南アフリカの歴史の中では奴隷狩りなどにも使用されるなど、残酷な歴史の中に巻き込まれてしまった過去を持ちます。
飼い主には忠実になりますが、非常に独立心が強くて頑固であるため、飼いならすのは難しく、初心者は飼うことが出来ないと言われる大型犬種です。
世界一大きい犬15:イングリッシュ・マスティフ
体重を基準にした場合は「世界一大きい犬」や「世界一でかい犬」となるのが、イギリス原産の警備用犬種であるイングリッシュ・マスティフ。
オスは平均的な個体でさえ体重68〜110kg、体高は75cm以上にもなる上、1981年に確認された「ゾルバ」という名のイングリッシュ・マスティフは、142.7kgに及ぶ体重を有していました。
重く平たい頭部、V字型の耳、黒い鼻と口元を持つなど、特徴的な外観をし、毛は短く、金色や淡黄褐色、杏色、灰色、茶色など様々な色合いをしています。
イングリッシュ・マスティフは非常に賢く、生まれながらの番犬で、滅多に吠えることはありませんが間違いなく脅威を感じ取ることが出来るので、緊急時には非常に頼もしい存在になります。
ちなみに、イングリッシュ・マスティフはオールド・イングリッシュ・マスティフとも呼ばれており、世界で最も古い犬種の一つと考えられています。
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世界一大きい犬・世界一でかい犬|世界最大級の犬15選!のまとめ
世界一大きな犬を15品種紹介してきました。
大型犬の中でもこれら世界最大級の犬たちは、とても迫力があり、目的によっては頼もしいパートナーになるはずです。