世界一大きい馬・世界一でかい馬|世界最大の馬の種類12選!

世界一大きい馬・世界一でかい馬の種類を紹介していきます。世界最大級とされる12種類の馬の中には、サラブレッドを圧倒的に凌駕するサイズを誇る馬が多く見られます。

人間は何世紀にもわたって仕事にも娯楽にも馬を使ってきました。

比較的容易に訓練でき、頑丈で、きちんと世話をすれば大変な環境にも耐えられる適応能力は、人々にとって非常に魅力的であったからです。

今日でこそ機械化が進み、使役のために馬が使われることは少なくなってきましたが、人間の長い歴史の中で改良されていった馬の中には、競走馬として知られるサラブレッドの二倍近くにも及ぶ体重を誇る世界最大級の大型馬も現れました。

この記事では、そんな大型馬の中でも世界トップクラスの体重を抱える12種類を紹介していきます。

ちなみに、馬の体高は「ハンド」という単位で測りますが、1ハンドは10.16cmです。

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世界最大級の馬12の種類

世界一大きい馬の種類1:フィヨルド種

今回紹介していく世界最大級の馬の種類の中で、「力」という点では最も強い一種とされるのがフィヨルド種。

西部ノルウェーの山岳地帯が発祥となる種類の馬で、足が強く、この地域に4000年もの間生存してきたと考えられており、また、フィヨルド種の繁殖に初めて成功したのは、この地に移ってきたバイキングたちだとされます。

田畑を耕したり、重い物を荷馬車で引っ張ったりするのに使われてきた主に農作業用の馬ですが、戦時中にはノルウェーの山勝ちな土地において、機材などを運ぶのに役立ちました。

一方で、作業用の馬ではありますが、レースやショーに出ることもありました。

その外見的な特徴としてフィヨルド種は、一般的にこげ茶、クリーム色、または白色の体色を持ち、たてがみは立ち上がるように短く切られます。

  • 平均重量:500kg
  • 体高:15ハンド(152.4cm)

世界一大きい馬の種類2:ロシアン・ヘビー・ドラフト種

ロシアン・ヘビー・ドラフト種は、帝政時代のロシア(19世紀後半)にその起源が遡る使役馬。

体高に対して比較的重く、筋肉質な体格をしているのが特徴です。

労働のために繁殖された馬で、シベリアなど過酷な土地での作業や移動に使われました。

また、ソビエト時代のロシアでは馬肉や馬乳が食料として利用されることがありましたが、このロシアン・ヘビー・ドラフト種は馬肉と馬乳の供給源として重宝されていました。

  • 平均重量:680kg
  • 体高:15ハンド(152.4cm)

世界一大きい馬の種類3:ドール種

ドール種 (ドール・グドブランズダーレン)は、ノルウェーのグドブランズダーレン渓谷原産の使役馬。

元々は重い物を運ぶのに使われていた歴史を持ち、第二次世界大戦中は、ドイツ軍の占領下のノルウェーで広く使われていました。

しかし、戦後の産業化に伴い、ドール種の繁殖は減少していきましたが、馬の後ろに繋いだ2輪の馬車に騎手が乗って、速歩のみで速さを競う「ハーネスレース」の人気が高まるにつれ、ドール種をレース目的で繁殖させる人たちも現れていきました。

その結果、ハーネスレース目的の繁殖は続き、現代にまでドール種の馬は残っています。

主に茶色か黒色の体色を持ちますが、中にはグレー、こげ茶、栗毛の個体も現れます。

ガッチリとした体格で筋肉質です。

  • 平均重量:680kg
  • 体高:16ハンド(162.5cm)

世界一大きい馬の種類4:ダッチドラフト種

黒っぽい体色をした頑丈な使役馬で、田畑や荷馬車のために繁殖されきたのがオランダの中部から南部にかけてを起源とするダッチドラフト馬。

離れた場所や後ろから見ると、ガッチリした胴体とグレーと黒の斑点によって、サイのようにも見える特徴を有します。

また、膝より下にふわふわとした毛が生えており、蹄を覆っています。

農家や労働者に利用され、特に大戦時に重宝されましたが、産業化に伴い個体数は減少してきました。

  • 平均重量:725kg
  • 体高:16ハンド(162.5cm)

世界一大きい馬の種類5:ウラジーミル・ヘビー・ドラフト種

20世紀前半にモスクワから東方にあたる地域周辺で生み出されたのがウラジーミル・ヘビー・ドラフト。

大型の馬としては中程度のパワーを持ち、また、エネルギッシュで力強い走りと歩行で知られ、ロシアン・ヘビー・ドラフトと同じように使役馬として生み出されました。

また、馬肉目的で利用されることもあります。

  • 平均重量:775kg
  • 体高:16ハンド(162.5cm)

世界一大きい馬の種類6:アメリカンクリーム・ドラフト種

アメリカンクリーム・ドラフト種は、アメリカで生み出された大型馬種で、現存する使役馬の中では希少種と言える種類の馬。

今日ではそこまで個体数は多く残っておらず、ショーで馬車を引いたり、観光客向けに使用されたりしています。

大きさとクリーム色の体色、白いたてがみで非常に人気の高い馬です。

アメリカで起きた産業化によって絶滅の危機に瀕しましたが、1980年代にこの種に対する興味が復活し、現在まで細々とですが繁殖が続けられています。

  • 平均重量:820kg
  • 体高:16ハンド(162.5cm)

世界一大きい馬の種類7:ソビエト・ヘビー・ドラフト種

20世紀、ソビエト時代のロシアで誕生したソビエト・ヘビー・ドラフト種は、農業目的の使役馬として利用されてきました。

同じ目的でロシアで繁殖されてきたロシアン・ヘビー・ドラフト種やウラジーミル・ヘビー・ドラフト種と比べて、その体の大きさは圧倒的で、他の二種に比べて一回り大きな体となり、最大級の個体の体重は1000kgに達することもあります。

ロシアで繁殖されてきた世界最大級の他の二種と同様に、馬乳や馬肉目的でも繁殖されています。

  • 平均重量:850kg
  • 体高:16ハンド(162.5cm)

世界一大きい馬の種類8:ベルジャンドラフト種

ヨーロッパ原産の頑強な使役馬の中でもベルギーを原産とするのがベルジャンドラフト種。

栗色の毛と白いたてがみ、尻尾、下肢が特徴で、非常に体が大きく、農業や荷物を運ぶのに使われてきました。

同産業化に伴い繁殖数が低下しましたが、ベルジャンドラフト種はショーでも人気があります。

また、穏やかな気質は乗馬にも向いています。

そんなベルジャンドラフト種には過去、世界最大級の大きさを持った個体を生み出しました。

なんとその個体の体高は210cm(20ハンド以上)を超え、体重は1451kgにも達しました。

  • 平均重量:860kg
  • 体高:17ハンド(172.7cm)

世界一大きい馬の種類9:クライズデール種

クライズデール種は世界で最も大きい馬の一種としてだけでなく、別な意味でも比較的有名な馬です。

というのも、世界的なビール会社「バドワイザー」のトレードマークとして使われているからです。

結果的に、バドワイザーのクライズデール種をあまりにも目にするので、茶色の毛と白の柄がこの品種のあるべき姿のようにイメージされることになりました。

しかし実際、19世紀初頭にスコットランドで繁殖され始めた時はより多くの色のバリエーションがありました。

ちなみに、他の大型馬と同様に農業目的や馬車馬として使われており、戦時中は軍部によって使われていました。

体重に対して体高が高めなのも特徴です。

  • 平均重量:875kg
  • 体高:18ハンド(183cm)

世界一大きい馬の種類10:サフォークパンチ種

農作業向けの馬で現存する中では最も古い品種の1つとされるのが、サフォークパンチ種と呼ばれる世界最大級の馬。

この種類の馬が出てくる最古の記録は1586年で、今でも農業が重要な産業となっているイギリスのイーストアングリア地方の北海沿岸が原産です。

田畑での作業に加え、サフォークパンチ種は戦時中のイングランドで活躍しました。重い大砲を引っ張ったり、配給が厳しくなった時には食肉として利用されたのです。

地元のサッカーチームの紋章にもサフォークパンチ種の馬が使われています。

  • 平均重量:950kg
  • 体高:17ハンド(172.7cm)

世界一大きい馬の種類11:ペルシェロン種

使役馬として、また、原産地のフランスでは戦争馬として使われていたとされるのが、世界最大級の馬の一種「ペルシェロン種」。

戦争のシーンを描いた13世紀の絵画では、ペルシェロン種に似た馬を見ることができます。

フランク族との戦いを通して、アラブ、ローマ、ペルシャの軍隊が、この種の祖先をフランスに持ち込んだのではないかと考えられており、その成立は8世紀に遡ると言われます。

産業時代後から現代にかけてペルシェロンは、フランスで主にショー向けとして使われており、パレードやその他の娯楽の馬で活躍しています。

  • 平均重量:1000kg
  • 体高:18ハンド(183cm)

世界一大きい馬の種類12:シャイヤー種

体の大きさでペルシェロン種と一位二位を争うのがシャイヤー種と呼ばれる馬種で、イギリスが原産とされる大型馬。

ペルシェロンとシャイヤーの間で、どちらの方が平均的に大きいかはハッキリとしていませんが、このシャイヤー種の方がより多く、世界最大として記録されてきた巨大な個体を生み出してきました。

例えば、記録に残る史上最大の馬は、体高21.25ハンド(約216cm)で体重は1524kgのサンプソンという名前の馬で、これはシャイヤー種の馬になります。

そのため、シャイヤー種の方が世界最大の馬種とされることが一般的です。

産業化以前はイギリスで人気の品種でしたが、第一次世界大戦後は他のばん馬と同じ運命を辿りました。

しかし、現在は保護活動によって数を少しずつ増やしてきています。

また、かつてのイギリスにおけるシャイヤー種の主要な仕事の1つはビール瓶を運ぶことで、この名残は多くの有名な醸造所が宣伝として馬を使っていることからも垣間見れます。

ちなみに、英国シャイヤー協会にシャイヤー種として認定されるには、オス馬で少なくとも17ハンドなければいけません。

  • 平均重量:1000kg
  • 体高:18ハンド(183cm)

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世界一大きい馬・世界一でかい馬|世界最大の馬の種類12選!のまとめ

世界一大きい馬とされる12種類を紹介してきました。

見てきた通り、中にはサラブレッドの二倍を超える体重を誇る巨大な馬種が含まれます。

世界のことって面白いよね!By 世界雑学ノート!

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