ヨーロッパの川|最長の川から重要だったり有名だったりする川まで

ヨーロッパの川を合わせて10個紹介していきます。最長の川を含めた主要な川と、それ以外にも有名な川や美しい川として知られる川を確認していきましょう。

ヨーロッパには数か国を繋ぐ大きな川から、そこまで大きくなくとも観光名所として有名だったり人気な川がいくつもあります。

そのため、ヨーロッパの川全てを覚えるのは大変ですが、中でも5つの主要な川と、5つの有名だったり美しいとして知られる川を知っておくことは色々と役立つはずです。

この記事では、ヨーロッパの主要な川とそれ以外にも知っておきたい川の2つの軸に分けて、合計10のヨーロッパの川を紹介していきます。

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ヨーロッパにある主要な川

ヴォルガ川

ヴォルガ川はロシア連邦の西部を流れるヨーロッパ最長の川で、その全長は3,692km。

モスクワとサンクトペテルブルクの中間にある海抜225mのヴァルダイ丘陵から、はるかカスピ海まで流れており、ロシアにとって重要な主要部(例えば、モスクワ都市圏や他の経済的・政治的に重要な地域など)を走ることから「ロシアの母なる川」とも呼ばれ、実際にロシアにおける河川貨物の約半分がこの川を使って運ばれています。

また、ヴォルガ川の水はロシア南部のステップ地帯において灌漑用水としても使われるなど、歴史の中でロシアをずっと支えてきました。

このような立ち位置から、ロシアでヴォルガ川は神話的な位置づけがされているほど重要であり、川岸にはそれを象徴するスポットが多く見られます。

ドナウ川

ヨーロッパにおいて主要な川の1つが、2,860kmの長さを誇り、ヨーロッパで2番目に長い川とされるドナウ川。

ドイツ、ハンガリー、セルビア、クロアチア、オーストリア、スロバキア、ルーマニア、モルドバ、ウクライナ、ブルガリアの10カ国をまたいで流れており、ベオグラード、ブラチスラヴァ、ブダペスト、ウィーンの4つの首都を通ることでも有名。

その後、黒海へ注いでいる重要な国際河川です。

そんなドナウ川はまた、歴史の中で偉大な作曲家達にインスピレーションを与え、世界的に有名なワインの生産地にもなってきました。

また、ドナウ川の川岸には、歴史的で有名な建物がいくつも建てられているので、そこへクルーズに繰り出せば、当時の貴族になった気分を味わえることができます。

通常のクルーズは、ケルン、ブダペスト、ニュルンベルク、ベオグラード、そしてクレムスなどの有名な都市へ寄港し、一度の旅で主に東ヨーロッパの街をいくつも訪れることが可能です。

ロワール川

ロワール川はフランスを流れる川の1つで、フランスを真ん中から2つに分けるように、フランス中央部を東から西に流れて大西洋に注ぎます。

長さは1,012kmで、その流域面積はフランス本土の面積の約1/5にもなる大きさを持つことで知られ、また、ワインと歴史ある街々で有名なロワール渓谷の一部を形成していることでも知られます。

この地域はパリからもアクセスが良く、シュノンソー城やシャンボール城などの多くの城があることで有名で、ワイン好きの間では良く知られるフランスのサンセール産白ワインを含む、多くの高品質ワインがここロワール渓谷で作られています。

そんなロワール川一帯のロワール渓谷はまた、世界遺産にも指定されており、ゆっくりと車でドライブしながら散策するのにうってつけです。

エルベ川

かつて東ドイツと西ドイツの国境の一部を形成していたこともあるエルベ川は、現在ではドイツとチェコ共和国を通って流れている国際河川。

全長はおよそ1,091kmとされ、そのうちの727kmはドイツ国内にあり、チュコ北部とドイツ東部を流れて北海へ注ぎます。

ドレスデンやプラハなどの人気の観光地を繋ぎ、川を行く船からはドイツとチェコの街々の景色を楽しむことが出来、さらに、この川を下るクルーズには、ヴィッテンベルクやマイセンなどの穴場スポットを巡るものが多く、観光スポットとしてもおすすめです。

一方、過去にはドレスデン近郊の流域の景観が評価されて世界遺産にも登録されたことがありますが、その後、景観を損ねる橋が建設された結果、世界遺産から外されてしまった少し残念な経緯も持ちます。

ライン川

スイスアルプスのトーマ湖に源を発し、オランダのロッテルダムまで1,233kmの距離を流れ、北海に注いでいるライン川は、6カ国を通り、断崖に建つ城やブドウ園、そして川岸に点在する絵画のように美しい街々を通り抜けて流れて北海へと注ぐ国際河川。

また、「父なるライン川」とも呼ばれ、数世紀に渡り、作曲家、アーティスト、作家などが、この川の美しさに魅了されて作品に残してきただけでなく、川自体も優れた景観を持ち、丘の上には城があり、ライン川のうち65kmの流域だけで40以上の城が建設されているなど、ヨーロッパの重要な川の1つとして有名です。

全長は1,233kmで、そのうちの698kmはドイツを流れ、それ以外はスイス、リヒテンシュタイン、オーストリア、フランス、オランダを流れます。

ライン川のクルーズは、一年中いつでも楽しむことが出来ます。

冬にはクリスマスマーケットを訪れ、春は手製のイースターエッグで装飾された村や町を訪れたり、カラフルなチューリップに覆われた川岸を眺め、秋には金色に紅葉した葉っぱや地元のワイン祭りの賑わいを楽しむのが特におすすめです。

他にもあるヨーロッパの有名だったり美しい川

ドウロ川

ドウロ川は、スペインやポルトガルが位置する南ヨーロッパのイベリア半島を流れる重要な川の1つ。

スペイン北部からポルトガルに入り、その後、大西洋まで注ぐ国際河川です。

全長は897kmで、そのうちの112kmはスペインとポルトガルの国境線の一部を形成しています。

また、この川が境界線となる一帯では狭い谷間が作られていることから、お互いに侵入を阻む障壁ともなっており、これによって、ポルトガル語とスペイン語の言語の境界ともなっている点は興味深いと言えるでしょう。

そんなドウロ川をクルーズするとスペインとポルトガルの2つの際立った文化を体験することが出来、途中では、最高級のワインを楽しみながら周辺地域の港を訪れることも出来ます。

ローヌ川

スイスとフランスを流れて地中海にまで到達するローヌ川は、全長813kmとされるヨーロッパにある国際河川の1つ。

そのうちのおよそ580kmがフランス国内を流れ、フランスにおいてはロワール川、セーヌ川、ガロンヌ川と共に4大河川の1つにも数えられます。

また、地中海から北部ヨーロッパを結ぶ唯一の川でもあり、その地理的な特徴から歴史の中では様々な人間社会がこの流域では興りました。

ローヌ川を下るクルーズでは、一年を通していつの季節でも、アヴィニョンやアルル、シャロンといった魅力的な都市を楽しむことが出来、また、季節によってはプロヴァンス地方のラベンダーが一面に咲き誇る光景を見ることが出来るなど、とても美しい景観を楽しめます。

マイン川

ドイツを流れる河川の1つマイン川は、バイエルンを水源とし、東から西へ流れてライン川へ合流する全長524kmの川。

ヨーロッパの比較的大きな河川としては、珍しく東から西へ流れる特徴を持ちます。

マイン川はドイツの観光スポットの1つとも言え、川の始まり部分ではバイエルン特有の美しさが至る所にあふれていて、川の道筋に沿って広がっている町や市には、趣のある木造建築が見受けられます。

また、バイエルン方面のマイン川の川沿いには、青々とした美しい森やおとぎ話の中に入ったかのような魅力的な景色が広がっています。

モーゼル川

穏やかに流れる湾曲した形のモーゼル川は、フランス、ルクセンブルク、ドイツを流れ、その後にライン川へ合流する国際河川。

545kmの全長を誇り、フランス東部にあるヴォージュ山脈を水源とします。

その穏やかな流れから、この川をクルーズすると時間がゆったりと流れるような感覚を楽しめると言われ、その中では高台のブドウ畑を眺めたり、川岸の近くに造られたドイツで最も古いローマ人の町トリーアなどを眺めることが可能です。

ちなみに、フランス国内においてモーゼル川はロレーヌ地方を流れており、この地域は地下資源が豊富であるため、沿岸には興行としが発達し、一方のドイツ国内では、ワインの生産地が発展するなど、国ごとによって異なる表情を見せる点も魅力的です。

セーヌ川

ロワール川についでフランスでは二番目の長さとなる780kmの全長を誇るセーヌ川は、フランス東部のコート=ドール県を水源にして、北西へ向かい、北海と北大西洋に繋がるイギリス海峡に臨むセーヌ湾へ注ぐ川。

パリを流れることから比較的に名前が知られる有名な川で、周辺の魅惑的なスポットの美しさには誰もが魅了されると言います。

また、パリ自体もセーヌ川にある中洲のシテ島から発達した街であったりと、パリにとっては歴史的にも重要な川であると同時に、パリではずっと観光の中心的存在となってきました。

さらに、7月や8月の夏の間は川の土手がビーチに変わり、人々で賑わい、砂浜が作られてヤシの木が植えられたりするなど、ビーチだけを見れば海のビーチであるかのような雰囲気になったりします。

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ヨーロッパの川|最長の川から重要だったり有名だったりする川までのまとめ

ヨーロッパの川として、最長の川となるヴォルガ川を含めた5つの重要な川と、その他にも押さえておくべき有名な川や美しい川を5つ紹介していきました。

今回紹介した川を頭に入れておけば、ヨーロッパの地理的情勢を理解する上で役立ち、さらに、ヨーロッパを旅する際に記憶に残る思い出を作ることが出来ると思います。

ちなみに、上で挙げた川だけでなく、他にもヨーロッパにはたくさんの川があります。

例えば、イタリア北部を流れてアドリア海に注ぐイタリア最長のポー川や、チェコ共和国からポーランドまで流れてバルト海に注ぐオーデル川などもおすすめ。

さらにロシアに関して言えば、ドン川とドニエプル川の2つの大きな川も知っておくと良いかもしれません。

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